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AMD,NVIDIA,Intel,Microsoftの4巨頭が登場したPCゲームフェスタ最終日
今回はそのなかから,AMD,NVIDIA,Intel,Microsoftのテクニカルセッションについて,開催時間順に要点をまとめていきたい。
作家の渡邊浩弐氏をMCに,予選,決勝と2回開催された,DiRT 2のゲーム大会。当日飛び入りの人も多く,予選はレベルの差が激しかったが,氏のトークもあってかなりの盛り上がりを見せていた | |
ゲーム大会には,声優の酒井香奈子さん(左)と伊瀬茉莉也さん(右)がゲストで登場。エキシビションとして,実際にDiRT 2をプレイし,壁へ派手にぶつかっていた |
AMDは狭額縁ディスプレイを使ったEyefinityを披露
“主役”は,29日に販売の始まったPhenom II X6で,内容は,先にその詳細をお伝えしている報道関係者向け説明会の焼き直しというか,「“最強のゲーマーになるための三種の神器”を使ってRAW現像とかビデオトランスコードのデモっていうのはどうなの」という気もしたのだが,「ATI Radeon HD 5870 Eyefinity 6 Edition」を使った6画面DiRT 2デモはなかなかの見物。未発売というSamsung製の狭額縁ディスプレイと,ベゼルコレクション(Bezel Correction)の組み合わせは,多画面ゲーム環境の見栄えにプラスの影響をかなり与える印象だ。
「3DTV Play」をゲーマーにアピールするNVIDIA
ドライバレベルの対応により,450以上もの3Dゲームで立体視を利用でき,さらに対応デジタルカメラを使えば,ユーザーが立体視対応写真やビデオを撮影できるといった具合に,PCなら,3D立体視環境を今すぐ活用できるというわけだ。
3D立体視を有効にしつつ,高グラフィックスオプション選択時に「GeForce GTS 250」程度のフレームレートを得るには,「GeForce GTX 480」クラスのGPUが必要と,しっかり最新GPUをアピール |
3DTV Playソフトウェアの概要を示したスライド。当初,ドライバ+ミドルウェア的に紹介されていた3DTV Playだが,ソフトウェアとして訴求されることになったようだ |
国内展開の具体的な予定が今のところ立っていない3DTV Playに関しては,テクニカルマーケティング担当のスティーブン・ザン氏から一歩踏み込んだ解説がなされた。いわく,
- 「NVIDIAのGPUは基本的にHDMI 1.3対応だが,3DTV Playのソフトウェアでは,3D立体視対応テレビとの接続に必要なHDMI 1.4a相当の信号を出せる」
- 「3D立体視対応テレビの場合,1080p解像度でのフレームレートは24fpsになる。1080p/24fpsはもちろんサポートしているが,これはBlu-ray用。この設定でゲームをプレイするとちらついてしまうので,3DTV Playでは60fpsを確保できる720pにしている」
- 「『立体視』というと『キャラクターが飛び出してくる』イメージを持つ人が多いと思うが,実は,キャラクターが飛び出してくるだけでは目が疲れてしまう。立体視で(本当に)重要なのは,奥行きが生まれること」
とのこと。3D立体視は,実際にメガネをかけて見てみないと,その効果が分かりにくいこともあって,セッションの終了後には「ガチで対戦しましょう」と来場者を壇上に上げ,実際に数人と対戦していた。
インテルの“神様”天野氏は「OCに強い新CPU」を予告
CPUのオーバークロックについて言及した氏は,デスクトップPC向けのCore i7-900&800番台とCore i5-600番台それぞれで設定可能な内容を,下のとおり整理してみせた。
「Kというアルファベットを書いただけで,社内の一部が火事になった(笑)」(天野氏)とのことで,これ以上は語られなかったが,「Core i7-800番台やCore i5-600番台では今のところ倍率設定の変更が行えず,そしてキーワードはK」というあたりから,いろいろ想像を巡らせてみるのも面白いのではないだろうか。
「自己責任になるが,ゲーマーも,カジュアルなオーバークロックを楽しんでほしい」と,天野氏は述べてセッションを締めていた。
DX11でWindows 7は真の力を発揮するとMicrosoft
鵜木健栄氏(マイクロソフト デベロッパーネットワークグループ テクノロジーリサーチ&エバンジェリズム プログラムマネージャー/DirectX プログラムマネージャー) |
デモはSDK(Software Development Kit,ソフトウェア開発キット)など,既存のものを用いて行われた |
登壇したのは,日本法人であるマイクロソフトの鵜木健栄氏。氏は,4Gamer読者もよくご存じの「Heaven Benchmark」「Stone Giant」にDirectX SDKといったデモを用いて,テッセレーションに多くの時間を割き,「実装が容易」などのメリットを語っていたのだが,そのなかで,
- 「デザイナーの描いた,ポリゴンリッチなモデルのままの画像が得られるので,デザイナーとプログラマーがどちらも労力を削減できる」
つまり,デザインを終えてからポリゴンを減らしたり,ポストエフェクトで画像の細工をしたりする手間がかからないという利点を力説していたのは印象的だった。
例えばアンチエイリアシングは,GPU側が固定的に実行しているため,GPUの種類次第で結果に違いの生じる可能性があるなど,ゲームデザイナーの意図する画面が得られるとは限らない。そこで,プログラマーがデザイナーの要望に沿ったDirectComputeポストプロセス処理を実装することで,デザイナーが意図したとおりの画面が描けるというわけだ。
「部分的にアンチエイリアシングをかけるなど柔軟な処理ができる」と,鵜木氏は,DirectComputeをポストプロセス処理に使う利点を説明していた。
「DirectComputeは綿密に仕様が練られているため,将来に渡って互換性が確保されるだろう」と鵜木氏。DirectX 11においては,テッセレーションの注目度が高いが,DirectComputeポストプロセスの広がりにも注目しておきたいところだ。
- 関連タイトル:
Windows 7
- 関連タイトル:
ATI Radeon HD 5800
- 関連タイトル:
Phenom II
- 関連タイトル:
GeForce GTX 400
- 関連タイトル:
Core i7&i5(LGA1156,クアッドコア)
- 関連タイトル:
Core i5&i3(LGA1156,デュアルコア)
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