【ヒャダイン】成人式を見て思い出した，くにおくんのみすず

ヒャダイン /  音楽クリエイター

ヒャダインの「あの時俺は若かった」 ブログ：http://ameblo.jp/hyadain/

第49回「成人式を見て思い出した，くにおくんのみすず」

　ども。すっかりあけきってしまいましたが，あけましておめでとうございます。2016年もよろしくお願いします。
　年末年始はポケモンばっかりやってました。ニンテンドー3DS万歳。ポケモンといえば3月にWii U版の「ポッ拳　POKKÉN TOURNAMENT」（AC / Wii U）が発売されますね。ああ楽しみ。今はゲーセンに100円玉を握りしめて通っているんですが，これを家で遊べるようになるんですよ。嬉しいな。公式サイトを見たら，アーケード版には出てないガブリアスなんかもいるし，これは一大ムーブメントになるんじゃないかなあ。老若男女がプレイできるアクションゲームとして人気になってほしい。

　そうそう，PlayStation 4の「アンチャーテッド コレクション」もプレイしましたよ。収録されている1〜3はすべてプレイ済みだから新鮮味こそないものの，あの高画質で慣れ親しんだゲームを再度プレイするのは至極の楽しさでした。本当に素晴らしいゲームだなぁ，と再認識。ハリウッド映画だよね。そういえば実写化されるって話を聞いた気がしたんだけど，どうなったんだろう。
　今年はシリーズ第4作の「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」も発売されますね。ちょっと延期になっちゃったけど，その分，素晴らしい作品に仕上げてくれることを期待しています。

「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」

（C）Sony Computer Entertainment America LLC. Created and developed by Naughty Dog, Inc.

　さて。そんな感じでのんびりとしたお正月を過ごしたんですが，最近の成人式って凄いですね。自分，大阪の都会のほうに住んでいたし上京してからも渋谷区住まいなもんで，伝統的なヤンキー文化に疎い部分があるんですが……。バリバリ現役なんですね，ああいう暴走族文化，ヤンキー文化。毎年，成人式の報道を見るたびに時空の歪みみたいなものを感じちゃいます。
　ただ気付いたんだけどね。男子はオールドスクールなヤンキーなんだけど，女子はスケバンではないのね。和服を着ても，遊女のように肌を見せる着こなしとかしちゃうのね。

　で，ヤンキーといったら思い出すのはやっぱりあれだよね。「熱血硬派くにおくん」。正義感に満ち満ちた不良（この際，矛盾は気にしない）であるくにおくんが，いろんな抗争を拳で解決していくというアクションゲームですよ。当時は「ビー・バップ・ハイスクール」なんかもはやっていたし，ああいう不良が格好いいとされていたんだろうなぁ。
　そんなソリコミアイパーなくにおくん。自分もプレイしてましたよ，第一作から。弱っちい親友がボコられたことへの復讐で，くにおくんがいろんな奴を倒していくんだけど，途中でスケバンチームとも戦うのね。そのボスがトラウマなんだよなあ。
　みすずっていうスケバンなんだけど，でかい。とにかく体がデカイ。そして攻撃がビンタ。ここらへんが女性っぽいよね。ビンタってさあ，男はあんまりしないよね，文化的に。暴走した相手に「目を覚ませよぉ！」的な展開でのビンタはあるよね。あれやってみたいわー。やられてみたいわー。ビンタ。「ばっきゃろう」っていうビンタ。
　で，みすずですよ。みすずのビンタ，めっちゃ火力が高いんですよ！　あの巨体でフルスイングの往復ビンタをするんだから，そりゃダメージでかいわ。てかさあ，往復ビンタの帰り道のビンタって，手の甲で殴るの？　行き道のビンタは分かるけど，帰り道のビンタ，手の甲痛くない？　ほぼ裏拳？　みすずはそこらへんも鍛錬していたんだろうなあ。斉藤由貴も南野陽子も浅香 唯も大西結花も中村由真も鍛錬していたんだろうなあ。何の因果かマッポの手先。懐かし。
　ちなみに自分は，このみすずステージで大体ゲームオーバーになっていました。強いんだもん。やっぱ女は強いよ。本気で怒らせちゃいけないね。

　でもさ。みすずステージをクリアしたあとは，今で言うところの反社会勢力との戦いなんだよね。ラスボスの名は，さぶ。武器は拳銃。マジかよ。チャカを学生に使うなんてゲスの極み。もちろん当たれば即死。ファミコン時代のこういうところ，愛せるわー。容赦なさすぎ。
　それにしても，ヤンキーの世界をちゃんと描いて警告していたのかもしれないなぁって思うんですよ。ヤンキーの出口がさぶだもの。成人式で荒れている現代のくにおくん達には，さぶのようにならない人生を歩んでほしいなあと願っています。

　で，くにおくんシリーズはいきなり方向転換！　そう。「熱血高校ドッジボール部」。ドッジボールのゲームとして大ブレイクするんですよね。各高校に特徴的なアタッカーがいて，超人的なボールを投げるんだよ。「ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会」も楽しかったなあ。基本ヤンキーだから殴る蹴るもあるんだけど，変な棒を持ったり，投げつけたり，バリエーションがあって楽しかった。
　あれ，グラフィックスがデフォルメされているから，ヤンキーのおっかなさが和らいでいるんだよね。可愛らしい感じになっちゃって。自分も友達と集まってくにおくんのスポーツもので遊んでいたもんです。

「熱血高校ドッジボール部（FC版）」

（C）Million Co.,Ltd.

　しかし，ほどなくして都市部ではヤンキー文化って衰退していったような気がするんですよね。チーマーとかカラーギャングとかはいたけど，昔みたいな社会現象になることもなく。草食系男子なんて言葉がはやるくらいに軟派になってきた世の中。それでも，成人式の様子を見ていたら，自分の知らないところで伝統的なヤンキー文化はきっちり受け継がれていて。
　今でもヤンキーものの人気作品はあるけど，一昔前みたいなヤンキーのアイコン的な人っていないじゃない？　ヤンキー漫画が実写映画になっても，へーこの俳優さんうまいことヤンキーを演じてるねーってぐらいのもので。今どきはそういうロールモデルがいないのに，ああいう髪型やファッションでキメちゃうのって，ひょっとしたらヤンキー文化ってやつが，日本人のDNAに埋めこまれているからなんじゃ……。
　アウトローを主人公にしたゲームは多いけど，中高生のヤンキーを主人公にした新作のゲームっていうのがもっとひんぱんに出てきても不思議じゃないような気がしてきました。
　でも今だとPTAなんかから猛烈な抗議が来たりするのかなぁ……。一定の需要はあると思うのになぁ……。と成人式の様子を眺めながら思いましたとさ。

■■ヒャダイン（音楽クリエイター）■■ 何かとポケモン付いているヒャダイン氏ですが，1月31日には「ポッ拳　POKKÉN TOURNAMENT -闘会議2016 最強決定戦-」に出演予定。現地あるいはニコ生でチェックを！　2012年にスタートして以来，毎月お届けしてきたこの連載ですが，今年から隔月ペースに変更となります。次回の掲載は3月末の予定です。