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Webラジオ「神室町RADIO STATION」がまたもや復活。収録現場で名越総合監督,黒田崇矢さん,宇垣秀成さんにインタビュー
約3か月半ぶりの復活となる本番組は,「龍が如く3」の発売前に配信された「神室町RADIO STATION」,「龍が如く4 伝説をつぐもの」の発売前に配信された「新・神室町RADIO STATION」に続く,第三期にあたるものだ。10月29日以降,隔週のペースで配信予定となっている。
メインパーソナリティは,「龍が如く」シリーズにはなくてはならない,黒田崇矢さん(桐生一馬役)と宇垣秀成さん(真島吾朗役)のお二人。さらに,今回収録を見学させてもらった第1回/第2回のゲストは,「龍が如く」シリーズ総合監督の名越稔洋氏である。
なお番組では,「龍が如く OF THE END」のゲーム内容をはじめ,「クロヒョウ 龍が如く新章」におけるドラマやコミックでの展開の裏話や今後の展開,そして黒田さんと宇垣さんが名越氏に7問の“取調べ”を行なった「神室署 取調室」コーナーなど,盛りだくさんの内容になる模様だ。詳しくは10月29日以降の放送を聞いて確認してほしい。
今回は,ラジオの収録後に名越氏,黒田さん,宇垣さんの3人に,メディア合同のインタビュー時間が設けられたので,4Gamerもこれに参加し,それぞれに収録を終えた感想や,これからの番組に期待することなどを聞いてきた。
「龍が如く.com」
――収録お疲れ様でした。まずは,久しぶりに復活した「神室町RADIO STATION」を収録した感想を聞かせてください。
3か月半とあまり間が空いていなかったので,割とスッと戻れたかなって感じでしたね。やはり,好きな番組なので復活は嬉しかったですし,長くやっているのでリズムはすぐつかめたかなと。
宇垣さん:
本当にそうですね。僕もクロちゃんと一緒です。ただ,第1回のゲストが名越さんだったので。
黒田さん:
緊張するよね(笑)。
宇垣さん:
ちょっと緊張して,「そうだな,横山さん(※)の前でもこういう緊張で始まったよな」と,初めての収録を思い出しましたよね。
あと好きな番組なんで,オープニングでは変にテンションが高くなって,やたらとしゃべってしまい,名越さんをえらい待たせてしまいました(笑)。
※1:「龍が如く」シリーズ脚本・演出担当の横山昌義氏。「神室町RADIO STATION」「新・神室町RADIO STATION」に出演。
名越氏:
僕はゲストだったので気楽でした。
ラジオそのものとは違う話かもしれないですけど,お二方の声を聞きつつ,「龍が如く」シリーズが5年以上経っているということが,感慨深かったですね。
――今回のラジオの聴きどころを教えてください。
前のときも,菊池さんや開発スタッフの方に出ていただいたときは反響がすごかったんですよ。今回,その“大ボス”じゃないですけど,名越さんがギリギリのところまでいろいろと教えてくれました。ラジオを聞いたら,皆さんの間で「こうなんだってよ!」という話題になると思いますよ。
黒田さん:
いろんなラジオ番組のMCとかでは,けっこうしゃべるほうなんですけど,この番組は聞き手に回るときが多いんですよ。
絶対にリスナーも,影の部分というか,自分達が知らない部分を聞きたがっていると思うんです。ゲストに来たクリエイターの方達の話をしっかり届けたいなと思って,喋らないようにしているところもあるんですけど,自分も楽しいんですよね。
宇垣さん:
そうそう。
黒田さん:
この番組で,いろいろな部署のプロフェッショナルの方と「そんな苦労をしているのか」っていうお話しをすることで,俺達も「中途半端にはやれないな」という,引き締まった気持ちで台本に向かっていける感じがしますね。まあ,今まで中途半端にやったつもりはないですけど(笑)。
僕は流れにあらがっているところもあるんですけど,ゲーム業界が産業的にもデカくなってきている中で,いまだにゲーム業界の作り手って,多くの人が表に出たがらないですよね。
これだけ情報もインフラも整っている時代の中で,たとえば映画監督がテレビでコメントをしたり,取材を受けたりするのは当然ですけど,間口はいっぱいあるのに,あえてその一歩を踏もうとしないというか。まあ,体質なんでしょうね。
僕は情報を出す役目もありますし,作り手の気持ちを理解してもらいたいこともあるし,こういう番組で盛り上がって,さらに世の中に知らしめるというか,広めていけるチャンスになればと思います。
そこからまた,さらにいろいろなクリエイターが出てくるようになって,ゲーム業界で働く人の理解みたいなものも含めて,すごく盛り上がっていってくれたら,すごくいいことだなと。
楽しい番組とは別の意味で,そういう貢献もできたらすごくいいなと,心から思います。
――新コーナーの「神室署 取調室」では,名越さんにかなり突っ込んだ質問が飛んでいましたが,質問した側とされた側,それぞれの感想を聞かせてください。
宇垣さん:
さっきエンディングでも話したんですけど,“取調室”じゃないですか。普通は「おい! どういうことだ!」とか,本当はやるべきなんでしょうけど……。
名越氏:
スタッフがゲストのときはやってください(笑)。
宇垣さん:
初めてのコーナーというのもありましたけど,いきなり名越さんに「おい!」なんて言った時点で「俺はもうこの世から消えるな」と思いましたから(笑)。今回はタイトルとは合っていなかったですけど,名越さんからOKも出たので,次回からはガンガンいってみようかなと思います。
ただ,「クロヒョウ」でたとえば岩城滉一さんがゲストで出演されたとしたら,僕は取調べできないと思います。「いかがでしょうか?」とか言ってしまいますね(笑)。
俺達は,台本の活字を見て役作りをするわけですよ。活字の中に言葉遣いがありますよね。それが敬語だったんで,そこをまず台本を書く方(※)がきちっとやらないと(笑)。次回から怖い刑事になるか優しい刑事になるかというのは,台本を書く方がどう書くかによってですね。
※パーソナリティとしても出演している,セガ広報の渡辺氏のこと。
――名越さんは,突っ込んだ質問を受けていかがでしたか?
名越氏:
僕は,こういうのは大好きです。自分から言うと,色付けしているような感じになってしまうし,リスナーの方のニュアンスも,聞かれて答えるのとはたぶん変わってくると思います。
あとは……原稿を書く人のセンスですかね(笑)。彼の会社の中での立場といった関係があるのは分かりますけど,プロだったらプロとしての原稿を書かなきゃだめですよ。
プロの仕事をしていれば,あとで「あんな原稿になっちゃいましたけど,盛り上がったんで助かりました」みたいな一言があれば,僕は文句を言わないで済ませますけど,それで済ませる人間とは思っていなかったのかなと(笑)。
黒田さん:
どっちにしろダメ出しだ(笑)。
台本に「どうなんだ!」って書いてあったとしても,名越稔洋という人間は許すくらいの器だってことを,ナベさんが分かっていなかったってことですね(笑)。
名越氏:
あと,今度ウチのスタッフ呼んで,「本当は名越と仕事したくない?」とか聞いてください。
黒田さん:
「切るから切るから」とか言いながら全然切らないで(笑)。
でも,開発スタッフの方がゲスト出演するのが,一番盛り上がると思います。リスナーの方も,やはり発売前なんで,いろいろなことを聞きたいんじゃないですかね。
――「帰ってきた神室町RADIO STATION」で,これから呼んでみたいゲストやもう一度出てほしいゲストはいますか?
黒田さん:
俺はもう断然,泉谷しげるさんに会いたいです。最高でしたね。
宇垣さん:
俺も俺も! 最初に泉谷さんと一緒にやらせていただくと聞いたときは,「うわぁマジかよ,どうなっちゃうんだろう。怖えなー」って思っていたんです。でも現場で会ってお話ししたら,最高に良い人でした。
ああいったふざけたことをやっているのは“役”なんですよね。面白いし,ユーモアのセンスはすごいし,テレビなどに出ている芸能人の方では,一番やりやすくて面白かったですね。
――とくに“取調べ”をしてみたい人というのはいますか?
黒田さん:
誰だろう……。遥(※)。
遥は,ストーリーの中ではいつも一緒にいるのに,俺は1回も手を繋いだことがないんですよ。
※声優の釘宮理恵さんのこと。「龍が如く」シリーズの遥役を演じている。
宇垣さん:
あのさ……遥と手を繋いでいるのは桐生一馬なの! あなたは黒田崇矢なの!
(一同爆笑)
黒田さん:
なかなか釘宮ちゃんに会う機会がないので,ラジオで呼んでください。絶対手を繋いでやる(笑)。
――黒田さんと宇垣さんに,出演者の立場から「こんな番組にしていきたい」という意気込みを聞かせてもらえますか?
黒田さん:
我々としては,今回「クロヒョウ」は本当に関わっていなくて,「OF THE END」については,今までのシリーズとは違う系統なので,中身についてはとてもしゃべりにくいんですよ。ネタバレにならない程度に,リスナーの皆さんをワクワクさせられるような情報を出していけたらな,と思います。
宇垣さん:
前は横山さんが一緒にいてくれて,いろいろなことをしゃべってくれたので,やはり開発スタッフの方に来ていただきたいですね。たとえば,ナベさんとゲストの方とかになると,くだらない方向にいって「『龍が如く』関係ねえじゃん!」って話で全部終わっちゃいそうなので(笑)。
ゲームの情報を小出しであっても発表しながら,満足していただけるようにリスナーの皆さんを引きつけていきたいと思っています。
黒田さん:
「龍が如く」の宣伝番組なんですけど,俺はときどき脱線したいんですよね,下のほうに(笑)。
――名越さんは,シリーズの総合監督として「神室町RADIO STATION」はどのような役割を担ってほしいと考えていますか?
そのタイトルが世に出ていくまでのプロセスの,一種のドキュメンタリーでもあるので。極端な言い方をすると「何割ぐらいできましたか?」みたいな答えづらい質問でも,どんどん聞いてもらったほうがいいと思うんですね。
そういう質問に追い込まれたら,スタッフは答えづらいとは思いますけど,“ふわっとした”情報でも,「どれくらいできているんだろう」とか「このへんに自信を持っているんだ」みたいなことを,ゴリゴリと言ってもらったほうが面白くなっていくんじゃないかなと。
もちろん出しちゃいけない情報もあるので,カットすることもありますけど(笑),カットしなきゃいけないことが多くなるくらいのほうが,番組として面白いかなと思いますし,やる意味もありますから。
――ありがとうございました。
筆者も収録の模様を見学させてもらったが,その内容もかなり突っ込んだ,キワドイものとなっていた。まだまだ謎が多い「龍が如く OF THE END」のゲーム内容でどんな情報が明らかにされたのか,そして名越氏が受けた“取り調べ”の内容はどのようなものか,気になる人は「龍が如く.com」での配信を楽しみに待っていてほしい。なお本番組は,「龍が如く OF THE END」の発売まで,隔週ペースで更新されていく予定とのことだ。
また龍が如く.comでは,過去の「神室町RADIO STATION」「新・神室町RADIO STATION」がアーカイブされており,聴取できるようになっている。まだ聞いたことがないという人は,そちらも合わせてチェックしてみてほしい。
「龍が如く.com」
- 関連タイトル:
クロヒョウ 龍が如く新章
- 関連タイトル:
龍が如く OF THE END
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