イベント
[COMPUTEX]未発表の「GeForce GTX 460M」から掃除機(!)まで多彩な取り揃え。MSIブースレポート
なお本稿は,2010年5月31日に掲載した記事のフォローアップである。また,外付けグラフィックス拡張ボックス「GUS」については,担当者のインタビューも掲載済みなので,未読の人は,まずそちらをチェックしてほしい。
「MSIブースプレビュー記事」
「GUS」担当者インタビュー記事
未発表GPU「GeForce GTX 460M」搭載のノートPCを展示
さて,ブース展示で注目したいのは,未発表のGPU「GeForce GTX 460M」を搭載するというゲーマー向けPC「GT760」だ。
本製品は,「GeForce GTX 285M」搭載の現行ハイエンドモデル「GT660」をさらに大きくして,使い勝手を向上させたものとのこと。まだ動作サンプルではないとの理由で,詳細は明らかにされなかったが,本体に貼られているスペック情報シールからは,はっきりとGeForce GTX 460Mの文字が読み取れる。
現在のところ,GeForce 400MシリーズのGPUは,デスクトップPC向けの「GeForce GTX 465」とCUDA Core数が352基で同じ「GeForce GTX 480M」しか発表されていない。それだけに,よりCUDA Core数が少なく,より安価になると思われるGeForce GTX 460Mが製品出荷に向けて動いているというのは,いいニュースだといえそうだ。
Fuzionテクノロジ搭載のミドルクラスマザーは
6月下旬〜7月上旬にも登場
GeForceとATI Radeonによる異種混合マルチGPU動作を実現する,LucidLogix Technologies(以下,LucidLogix)の「Fuzion」テクノロジ。世界で初めて同技術を採用した「Big Bang-Fuzion」に続くミドルクラス製品として発表された「Intel P55 Express」チップセット搭載モデル「P55A Fuzion」と,「AMD 870」チップセット搭載モデル「870A Fuzion」については,6月下旬から7月上旬に出荷を開始の予定という情報が新たにもたらされた。
例えば,「GeForce GTS 250」と「ATI Radeon HD 5770」を組み合わせた異種混合マルチGPU動作「X-Mode」。最新版のドライバだと,「シングルディスプレイに対して両方を100%使い切ることができるのは当然として,2枚のグラフィックスカードそれぞれに1台ずつディスプレイを接続すれば,前者の100%と,後者の60〜80%をゲームプレイに使いながら,後者の20〜40%を使ってフルHDビデオのデコードを行ったりできる」(Kao氏)ようになっているという。
タブレット製品のスペック判明
Twin Frozr IIの限定モデルも
Wind Pad 100 |
Wind Pad 110 |
Wind Padは,Atom+Windows 7ベースの「Wind Pad 100」と,ARM+Android 2.0ベースの「Wind Pad 110」があり,共通仕様は下記のとおり。
- ディスプレイ:10.1インチ,1366×768ドット
- メインメモリ容量:1GB
- ストレージ:HDD(容量160GB)
- ネットワーク対応:3G,無線LAN,Bluetooth
重量はWind Pad 100が800g前後,Wind Pad 110が「Wind Pad 100より若干軽い」程度になるとのこと。バッテリー駆動時間は前者が12時間程度,ARMベースとなる後者はそれより3〜5割増しになるとのことだ。
MSIではUI系アプリケーションを自社開発しているとのことだった。
グラフィックスカードでは,冷却能力と静音性に定評あるMSI独自の「Twin Frozr II」に,銅製ヒートパイプ&スプレッダ採用の限定版が用意される。その名も「N465GTX Twin Frozr II Golden Edition」。全世界3000枚限定の,「GeForce GTX 465」搭載モデルだ。クーラーのカバー部に,シリアルナンバーが打たれる予定だ。
ちなみにこちらは,6月中に発売の予定という。
MSI,デスクトップPC市場に日本国内で参入
……え,掃除機も?
一つは,MSIが日本国内でデスクトップPC市場へも参入するという話だ。
これは,エムエスアイコンピュータージャパンのシステムソリューション営業課 課長,劉 俊彦氏が明らかにしたもの。世界市場では8〜9月にかけて市場投入予定のゲーマー向けデスクトップPC「Draken M1」を,年内にも国内で発売する予定とのことだ。
Draken M1は,LGA1156版CPUをサポートするミドルタワーPC。標準で液冷CPUクーラーを搭載するほか,MSI独自の自動オーバークロック機能「OC Genie」のボタンを筐体の天板部に引き出せたり,Kingston Technology製のPC3-12800メモリモジュールを計8GB分搭載したりと,CPUのオーバークロックを強く志向した構成になっている。
気になるグラフィックスカードだが,展示機では「ATI Radeon HD 5850」搭載グラフィックスカード「R5850 Twin Frozr II」を搭載。ただ,最終的なハードウェア構成は支社ごとに決定する仕組みなので,実際にどういった構成&価格で登場するかはまだ分からない。悪くはないのだが,全体としてパンチを欠く印象もあるだけに,国内展開がどのようになされるのかは,期待半分,不安半分といったところか。
ブース内でも相当に異質な空気を醸し出していたが,これはいわゆる全自動掃除機,もしくは掃除ロボットと呼ばれるものの類。MSI社内で,今年からロボット事業部が立ち上がっており,今回展示されたのはその成果物第1弾というわけなのだ。
ラインナップは,下記の3モデル。
- R-500:障害物に当たったら向きを変えながら,床を這うようにゴミを吸っていくエントリーモデル。北米市場における想定売価150ドル前後という低価格がウリ
- R-800:超音波センサーを内蔵して障害物を察知し,ぶつからないよう回避しながら掃除していく上位モデル。壁や家具に(ほとんど)ぶつからないので傷めないうえ,より効率よく掃除できるという。リモコン操作にも対応
- R-1300:超音波センサーを搭載するのはR-800と同じ。無線LANを利用し,PC側からWebブラウザベースで遠隔操作が可能な最上位モデル。かつ,Webカメラを内蔵しており,写真の撮影や,(動作中の動画の)ストリーミング配信が可能
注目したいのは,単なる技術展示ではなく,“売る気満々”である点だ。実際,R-800は,想定売価3万円台後半で,2011年にも国内市場へ投入予定という。市場で流通している同種の製品との間で,特許問題が生じないかどうかの確認も済んでいるそうなので,いよいよ本気なようである。
あまりにも方向性が4Gamerと違い過ぎるのでコメントしようがないのだが,充電式のR-800で,充電ボタンを押すと意志を持つかのように自動的に充電台を探し,180度旋回して本体後部の充電用端子を充電ユニットと接続していくさまはなかなか面白かった。
- 関連タイトル:
GeForce 400M
- 関連タイトル:
3DMark 11
- 関連タイトル:
Intel 5
- 関連タイトル:
AMD 8
- 関連タイトル:
GeForce GTX 400
- この記事のURL:
キーワード
Copyright(C)2010 NVIDIA Corporation
(C)2010 Futuremark(R) Corporation. 3DMark(R) 11 and Futuremark(R) trademarks and logos, character names and distinctive likenesses, are the exclusive property of Futuremark Corporation.
Copyright(C)2010 NVIDIA Corporation