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[CES 2018]MSIの新型湾曲ディスプレイは,ゲームの動作と連動するLEDイルミネーションに注目
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印刷2018/01/12 18:08

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[CES 2018]MSIの新型湾曲ディスプレイは,ゲームの動作と連動するLEDイルミネーションに注目

MSIブースの中央に置かれていた小型ゲームPC「Trident 3 Arctic」。外観は国内でも販売中の既存製品と同じだが,なんと「GeForce GTX 1080」搭載カードを内蔵しているという。価格や発売時期は未定
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 CESの常連であるMSIは,CES 2018サブ会場のSands Expo Convention Centerにブースを構えて,新製品を披露していた。といっても,新しいCPUや新GPUが登場するタイミングではないこともあり,PC本体の新製品にめぼしいものはあまりない。これは,MSIに限らず,CES 2018におけるゲームPCメーカー全般に共通した状況である。

 一方,周辺機器には目を惹く物があった。それが本稿で取り上げる,新型のゲーマー向け液晶ディスプレイ「Optix MPG27CQ」(以下,MPG27CQ)だ。
 27インチサイズで解像度2560×1440ドット,最大垂直リフレッシュレート144Hzに対応する湾曲型VA液晶パネルを採用し,AMD独自のディスプレイ同期技術「FreeSync」に対応する製品である。

MPG27CQ。湾曲の数値は未公表だが,カーブは比較的緩やかなほうで,通常のフラットな液晶ディスプレイと比べても,違和感を覚えにくい
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本体前面下部のLEDラインをSteelSeries Engine 3から制御できるMPG27CQ


 上の写真で,額縁の下辺にあたるところにLEDイルミネーションのラインがあるのに気付いただろうか。写真では4本あるように見えるが,中央の1本が消灯しているので,実際には5本ある。

LEDイルミネーションのライン部に寄った例
画像集 No.003のサムネイル画像 / [CES 2018]MSIの新型湾曲ディスプレイは,ゲームの動作と連動するLEDイルミネーションに注目

 興味深いのは,この5本ラインからなるLEDイルミネーションを,SteelSeries製の統合ソフトウェア「SteelSeries Engine 3」(以下,Engine 3)から制御できる点だ。MSIのLEDイルミネーションといえば,マザーボードを中心にサポートが広がっている「Mystic Light」をイメージする読者も多いのではないかと思うが,それだけに,古くはヘッドセット,最近ではノートPCのキーボードで協業しているSteelSeriesとの新たな取り組みをここで行ったというのは面白い。PCの内部はMystic Light,外はEngine 3ということなのだろうか?(※単にセクショナリズムが働いた結果かもしれないが)。

 さて,Engine 3の入ったPCにMPG27CQを接続すると,Engine 3側の対応デバイス一覧「MY GEAR」に,SteelSeries製の周辺機器と一緒にMPG27CQも並ぶことになる。ここでMPG27CQを選択すれば,細かいLED設定を行える仕組みである。
 Engine 3側の機能「PrismSync」により,ほかのSteelSeries製デバイスと色や発光パターンを同期させることも可能だ。

デモ機で実行したEngine 3。上から3つめに「MSI MPG27C」と表示されているのがMPG27CQである。製品名が正しくないのは開発中だからとのこと
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 Engine 3で「Engine Apps」というタブを選択すると,ゲームごとにLEDイルミネーション機能を設定する画面に切り替わる。ここでMPG27CQを選択して設定すると,ゲームに応じてディスプレイ下側にある5つのLEDラインの光らせ方をカスタマイズできる仕掛けだ。

 残念ながら,Engine Appsとしてリストアップされているゲームタイトルは「Counter Strike: Global Offensive」(以下,CS:GO)と「Dota 2」「Gigantic」「UTOPIA 9 - A Volatile Vacation」の4本しかない。なので,ここに過度の期待は禁物なのだが,たとえばそんな数少ない対応タイトルの1つであるCS:GOの場合,ヘルスの量や武器に装弾されている残弾数を,LEDラインの動きで示したり,ヘッドショットを決められたときに,光って知らせたりといったことができる。

こちらはEngine AppsからCS:GOを選んだところ。5本のLEDラインをどう光らせるか設定できる
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CS:GOで設定可能なイベントの例(左)。残弾数に応じて光量を減らしたり,ダメージを受けたら光るといった設定を行える。右はヘルス残量をLEDイルミネーションで示す設定を作っている様子。何色で光るかも決められる
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残弾数の変化をLEDラインで表現したデモ。残弾数が多いときは,光っているLEDの光も長いが……
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発砲して残弾数が減ると,LEDの光が徐々に消えていく。残弾0になれば,光は消えるし,リロードすれば,また光は最長に戻る
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 1本のLEDラインは8個のLEDから成り立っており,ゲージ的に使うこともできるため,対応タイトルが増えてくれば,残体力を表示させたり,クールタイムの目安を表示させたりすることもできるようになるはずだ。
 幸いにして,現時点でもチャットツール「Discord」に対応済みなので,Discordの通知を割り当てるようにすれば,「CS:GOやDota 2などをプレイする人以外には無用の長物」となってしまうことは防げるだろう。CS:GOやDiscordで使いつつ,SteelSeries側の努力に期待するというのが,正しい(?)利用法ということになりそうである。


OSD操作は専用ソフトウェアから行える


 ソフトウェアという点ではもう1つ,PCとUSBでつなげば,MSI製の専用ソフトウェア「Gaming OSD」からOSD操作を行え,かつ,輝度やコントラスト,応答速度,色温度や彩度の調整,そしてFreeSyncや残像感低減機能などの有効無効といった設定内容をプロファイルとして保存し,ゲームごとに切り換えることができるようになっている点が挙げられるだろう。

Gaming OSDアプリのメインメニュー。ゲーム別にディスプレイ設定のプロファイルを作成しておき,対象ゲームが実行されると,自動でプロファイルの設定をディスプレイに適用できる
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 端的に述べるなら,EIZOがゲーマー向け液晶ディスプレイシリーズのFORISで採用している「G-Ignition」のMSI版,それ以上でも以下でもないが,ボタンでOSDメニューをちまちま操作するのと比べれば圧倒的に便利であり,MPG27CQでGaming OSDを使えることは大いに歓迎されて然るべきと思う。

Gaming OSDアプリでゲーム別に可能な設定の一部。輝度やコントラスト,暗部の強調機能「Black Tuner」,さらにFreeSyncや残像感低減機能「Anti Motion Blur」などの設定が可能だ
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正面向かって右の背面下部には,OSDメニュー操作用スティックがある。ボタンだけのディスプレイよりはOSDメニューを操作しやすい
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こちらはMPG27CQのOSDメニューを表示させたところ。Gaming OSDと似たようなデザインになっている


 世界市場における発売は2018年4月予定で,北米市場におけるメーカー想定売価は559ドル(税別)とのこと。下位モデルとして,同じパネルサイズで解像度を1920×1080ドットへ落とした「Optix MPG27C」も同449ドルで投入予定だそうだ。またMSIによると,同じコンセプトでNVIDIA独自のディスプレイ同期技術「G-SYNC」に対応する製品も開発中であり,そちらは2018年第3四半期に市場投入する計画を立てているとのことだった。

MSIのMPG27CQ 製品情報ページ(英語)

  • 関連タイトル:

    G Series

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