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イベント
無双本来の面白さを再構築するという気持ちで作った――PS3用ソフト「真・三國無双6」の店頭試遊会レポート&ミニインタビュー
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もはやゲームファンには説明不要の一騎当千アクション「真・三國無双」のシリーズ最新作となる本作は,タイトルコンセプトを「シネマティック一騎当千」とし,シームレスなゲーム展開によって映画のような演出が楽しめるよう作られている。また新たな勢力である「晋」の参戦や,ステージ中いつでも武器が変えられる「武器アクションシステム」の導入など,シリーズファンにとっても大きな意味を持つ要素が盛り込まれている。
試遊会では真・三國無双6を自由に体験できたのはもちろん,本作のプロデューサーである鈴木亮浩氏,およびディレクターの宮内 淳氏によるトークショウも行われた。本稿ではその模様をレポートしていこう。
「真・三國無双6」公式サイト
トークショウは,真・三國無双6の最新PVが上映されたあと,無双シリーズ10周年を振り返る鈴木氏の発言でスタートした。鈴木氏によると,シリーズ開発当初は「一騎当千アクション」というジャンルが浸透していなかったため,「真・三國無双」というタイトルを売り込む際,他社のタイトルを引き合いに出すこともあったと,その苦労を明かす。しかし最近では「無双といえばこのゲーム」といった具合に,当時とは比べものにならないほど高い認知度を得ていることが非常に嬉しいと,率直な意見を述べていた。
![]() 鈴木亮浩氏 |
![]() 宮内 淳氏 |
また今作から新たに参戦となる勢力“晋”に関して,宮内氏は「無双も10周年,6作目なので,ユーザーさんにも三国志後期の話に触れてもらいたい」とコメント。魏,呉,蜀のストーリーをクリアしてから晋のストーリーをプレイすれば,本作をより深く楽しめるだろうと話していた。
続けて宮内氏は,真・三國無双6のウリの一つであるシームレスプレイについて説明した。同氏によると,本作ではストーリーに没入してほしいという狙いから,前作まで存在していたブリーフィング画面を削除。話を追っていきながら,自然な形でゲームプレイに入り,勝利条件を満たしたらまた話のストーリーにつながる……という,全体を通してのシームレスにこだわったと話す。
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続いては,製作中苦労した部分についての話題へ。ここで鈴木氏は,シームレスプレイの実現に非常に力を入れたとコメント。バトルシーンのシームレスだけではなく,ステージ終了後に中国大陸の地図が出てきて,また次の戦闘に移行する部分など,時間や地理的なギャップをどうシームレスで見せていくかについて,とくに苦労したと述べていた。
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一方の宮内氏は,立体視対応が苦労した部分だという。同氏によると,ソニー・コンピュータエンタテインメントがPS3で3Dゲームを作っていくと発表した数日後くらいに,鈴木氏から「(真・三國無双6を)3Dでやるよ」と宣言されたらしい。その場では「はい,わかりました」と安請け合いしてしまった宮内氏だったが,「どうやって3Dを実現させるか」をかなり試行錯誤したとのこと。
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トークショウはここで終了となったが,最後に鈴木氏と宮内氏は以下のようにコメントしていた。
宮内氏:
こういう場でお客さんの顔を見られる機会って本当に少ないんですね。よく現場の若いスタッフにも『発売日にお客さんの顔を見ておけば,しんどくなったときにユーザーさんの顔を思い出して,もう一歩挑戦できる』と言っています。今日は発売日以上に皆さんのお顔を覚えることができましたので,挫けそうになったらもう一歩踏み込んで頑張れると思います。本日はありがとうございました」
鈴木氏:
私は別のタイトルで,こういうイベントに参加したことがあるんですが,今日はそのときよりも多くのユーザーさんに来ていただきました。本作は無双シリーズ10周年を記念して作られたタイトルですので,オメガフォース一丸となって,過去最高の品質とボリュームを目指して製作しました。できあがった作品を見て,最高のものが完成したという自負もあります。キャラクターの人数も非常に多いですし,ストーリーも没入感のあるものになっています。最近は無双をやっていないという人も新鮮な気持ちでプレイできると思います。本日はありがとうございました」
なおイベント終了後,わずかな時間ではあるが,鈴木氏と宮内氏にお話をうかがうことができた。本稿の締めとして,その内容をミニインタビューとしてお届けしよう。
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もうすぐ発売となりますが,今の率直な感想をお聞かせください。
鈴木氏:
店頭体験会の反応もすごく良くて,非常に嬉しいですね。あと,最近Twitterを始めたんですけど,返ってくる反応も良好だったので,発売を前にいい感じで盛り上がっているなと思います。
4Gamer:
宮内さんは,無双のイベント初参加になると思うのですが,実際にユーザーさんの反応を見ていかがですか?
宮内氏:
今日のイベントでは,まだWEBで公開していないPVをお見せしたんですけど,パンダが出てきたときにお客さんがワッと湧いたりするのを見て,すごく嬉しかったですね。ああいう反応って,開発室ではまず見られないので。
4Gamer:
今回のイベントは女性も多く参加していましたね。
宮内氏:
多かったですね。恐らく半分以上が女性だったんじゃないでしょうか。ちょっとビックリしましたね。
4Gamer:
「真・三國無双」シリーズが女性に支持される理由ってなんだと思いますか?
宮内氏:
一つはキャラクターがとてもかっこいいということが言えると思います。声優さんも実力派の方を使っていますし。ただ,決して女性だけを見てそうしているわけではないというのが面白いなと。
4Gamer:
女性ユーザーが多いのは,狙ったのではなく結果的にそうなったということですか。
鈴木氏:
正直狙ったわけではないですね。晋って三国志時代の中では新しい世代なので,全体的にメンバーも若くしている傾向はあります。性格から受けるイメージから顔を作っているので,ウケそうなイケメンを狙った訳ではないんですよ。
4Gamer:
無双シリーズって,以前から女性ユーザーが多いイメージはありますね。
鈴木氏:
そうですね。ただ戦国無双と三國無双だと,戦国のほうが女性ユーザーが多かったんです。なので,今回で急に増えた印象はありますね。
宮内氏:
今回は,今までにないくらいビジュアルに力を入れて作ったんで,パっと見の印象で綺麗だというのも大きいのかなと思います。
4Gamer:
PS3では2作目となるナンバリングタイトルですが,開発はスムースに進みましたか?
鈴木氏:
昔はキャラクター数に優先順位を置いていたので,ビジュアルを綺麗にするんだったら雑魚もいっぱい出そうよって考え方だったんですね。ただ今回は,数を沢山出しつつ,ビジュアルも綺麗にしようということになったので,非常に難しかったです。ディレクターが頑張ってくれたのも大きいと思います(笑)。
宮内氏:
最初は鈴木さんに「本当にやるんですか!?」って感じで,冗談っぽく話してたんですよね。でも鈴木さんがある日,「やるって言ったじゃん。いつできるの?」って言ってきて。鈴木さんっていい意味で全然ブレないんですよ。やるって言ったら絶対にやる人だから(笑)。
4Gamer:
今回は色々な要素がありますが,その中で,敢えて一番の見どころとして推すとしたらどの部分ですか?
宮内氏:
個人的にはシームレスプレイですね。本当に止め時がないくらい熱くなるんですよ。まあ,戦闘前の駐屯地みたいなところがあって,そこが止めるところかなとも思ったんですけど,そこもほとんどのキャラクターが音声付きで話してくれるので,見てるだけでも「こいつ,どんな話をしてくれるんだろう」っていう期待がありますよね。本当の意味でシームレスに仕上がってるなと感じます。
4Gamer:
そのほか,イベントでもお話されていましたけど,3D立体視もいち早く取り入れられましたね。
宮内氏:
SCEさんがPS3で立体視をやるって言ったすぐあとに,鈴木さんがすぐにその情報を引っ張ってきて「うちもやろうよ」って話になったんですよね。そのときは「技術的には簡単だろう」って甘く考えていたんですけど,その後本当に大変だったんです(笑)。あと今回は,プリレンダムービーも丸ごと立体視に対応しているので,3D対応のテレビを持っていたらぜひプレイしてほしいです。
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鈴木氏:
ゲームもそうなんですけど,発表会での3D上映が本当に大変でしたね。プロジェクターで3Dを映すというのは前例がなかったので……。
4Gamer:
今後発表されるタイトルも,3D対応が前提になるのでしょうか?
宮内氏:
うーん,技術的な部分は確立しましたが,最終的には会社がどう動くか次第ですね。
4Gamer:
3D立体視のお客さんの反応はどうでしたか?
宮内氏:
皆さんすごく注目してくださって,とても好意的でしたね。待ち時間にメガネを渡して3D映像を見てもらったんですけど,すごい反応でした。
4Gamer:
それでは最後に読者へのメッセージをお願いします。
鈴木氏:
今回10周年ということで,プロジェクトチーム一丸となって製作しました。集大成……というよりは原点に戻った感じでしょうか。無双本来の面白さをもう一回再構築しようという気持ちで頑張りました。今までの無双シリーズで最高の品質とボリュームになってると思います。あと,今回はチュートリアルもすごく丁寧に作っているので,シリーズを初めてプレイするという人も楽しめると思います。色々な方にプレイしていただきたいですね。
宮内氏:
全部言われている感じがするのですが(笑),今回はスタッフの人数もかなり増やしました。今までのスタッフだけで作っていたら,「もう分かっているよね」ってことでチュートリアルも外されていたと思うんですけど,今回はそう思っていないスタッフも参加しています。「チュートリアルもきっちりと入れていくのは,10周年記念作品の責務だ」って言ってくれるスタッフもいて,全部入りで作りました。その分,お客様には楽しんでいただける作品になったと感じています。
4Gamer:
ありがとうございました。
「真・三國無双6」公式サイト
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真・三國無双6
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