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【PR】アクションゲームの雄,プラチナゲームズが手がける最新作,「MAX ANARCHY」とは? そして同社が求める人材とは? 全部まとめてクリエイター陣に聞いた
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印刷2011/04/25 12:00

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【PR】アクションゲームの雄,プラチナゲームズが手がける最新作,「MAX ANARCHY」とは? そして同社が求める人材とは? 全部まとめてクリエイター陣に聞いた

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画像集#002のサムネイル/【PR】アクションゲームの雄,プラチナゲームズが手がける最新作,「MAX ANARCHY」とは? そして同社が求める人材とは? 全部まとめてクリエイター陣に聞いた
 プラチナゲームズは,国内外で高い評価を受けるハイクオリティなアクションゲームを手がけてきた実力派のデベロッパだ。
 4Gamerの読者にとっても,PlayStation 3/Xbox 360用としてセガから発売された「BAYONETTA(ベヨネッタ)」(2009年),そして「VANQUISH(ヴァンキッシュ)」(2010年)などは,記憶に新しいところだろう。

 そんなプラチナゲームズが,2011年秋のリリースに向けて今まさに開発を進めているタイトルがある。それが“乱戦格闘アクション”「MAX ANARCHY(マックス アナーキー)」PS3/Xbox 360)だ。
 このタイトルは,多人数のプレイヤーが入り乱れて戦うという乱戦格闘アクションゲームなのだが,大きな特徴として,全プレイヤーキャラクターが,自らの手足とその延長となる近接武器を駆使して戦う点が挙げられる。
 また,プレイヤー達が死闘を繰り広げている最中にも,謎の生物や巨大兵器が襲い掛かってくるため,一瞬たりとも気が抜けないのである。
 加えて,プラチナゲームズにとって初めてのオンライン対応タイトルであることも見逃せない。アクションゲーム開発に定評のある同社だけに,どのような形でオンライン対戦を実現してくれるのか,非常に期待の膨らむところだ。

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 今回,4Gamerでは,MAX ANARCHYの内容およびプラチナゲームズの開発環境や体制について,ディレクターを務める山中雅貴氏をはじめとする6人のクリエイターに話を聞いてみた。
 併せて、同社が今後進んで行く方向性,そしてそのために求めている人材などについても聞くことができたので,プラチナゲームズというゲームデベロッパに興味を持っている人も,ぜひご一読を。

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「MAX ANARCHY」公式サイト

プラチナゲームズ求人ページ



近接格闘&オンライン対戦をフィーチャーし

プラチナゲームズならではの味付けをした作品に


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 まずは,現在開発中のMAX ANARCHYについて,どんなゲームなのか教えてください。

画像集#003のサムネイル/【PR】アクションゲームの雄,プラチナゲームズが手がける最新作,「MAX ANARCHY」とは? そして同社が求める人材とは? 全部まとめてクリエイター陣に聞いた
ディレクター 山中雅貴氏:
 MAX ANARCHYは,弊社初のオンライン対応のゲームとして,オンライン対戦に重きを置いたタイトルです。
 これまで僕らが世に送り出してきた作品は,スタンドアローンでストーリーを追っていくアクションゲームが主でした。アクションの部分には自信がありますので,今度はそれをオンラインでも実現するべく,取り組んでいます。

4Gamer:
 オンライン対戦とはいっても,プラチナゲームズならではのものを目指したわけですね。

ディレクター 山中雅貴氏:
 ええ。“乱戦格闘アクション”と銘打っていて,海外で人気のあるFPSなどとは異なり,パンチやキックを駆使して戦うことになります。
 ただ,それだけでは十分な迫力を表現できませんから,プレイヤーキャラクターはいずれも身体のどこかを改造しています。そういった,いわゆる“超人”を操って近接格闘を楽しめるゲームと考えてください。

4Gamer:
 それを,オンラインでも楽しめるゲーム……ということですよね。

ディレクター 山中雅貴氏:
 ええ。ネットを介して,遠距離にいる人達同士が楽しめるよう鋭意開発を進めています。
 ……逆にいうと,最も苦心している部分でもあるのですが(笑)。

4Gamer:
 そもそも,どうしてオンラインに取り組もうと考えたんですか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 弊社内にも,パブリッシャであるセガさんにもそうした意向があったという,ビジネス的な理由はあります。
 でもそれ以上に,弊社には新しいものにどんどんチャレンジしようという社風があるんです。時代的な流れを見ても,オンラインに取り組んでいないデベロッパは,もうほとんどありませんよね。そうしたことをあらためて考えてみると,弊社が新たに着手すべきは,オンラインであると判断しました。

4Gamer:
 開発チームのスタッフの皆さんは,MAX ANARCHYに取り組む前,オンライン対応のゲームで遊んだ経験はありましたか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 スタッフによりますね。けっこうバリバリ遊んできた人もいますし,そうでない人もいます。
 そこでMAX ANARCHYの企画を立ち上げた当初に,PS3とXbox 360を何セットも買い込んで,社内にオンライン対戦コーナーを設置したんです。そしてみんなで横並びになって遊びながら,「何が面白いんだろう?」「作るうえで楽しいポイントはどこだろう?」と確認するところから,スタートしました。

4Gamer:
 そのときに面白いと感じたポイントは,どこでしたか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 当たり前の話ではあるんですが,対戦相手がAIではなく人間ですから,こちらが予期しない動きをしたり,考えてもいない間を取ったりするんですよね。こうするだろうと予想していたのに,全然別の動きをしていたり。

4Gamer:
 AI相手の駆け引きとは違う戦略や戦術が求められる面白さは,対人戦ならではですね。

ディレクター 山中雅貴氏:
 はい。それと,同じ部屋で横に並んで遊んでいたこともあって,ワイワイキャーキャーいいながらやるのは楽しいなあ,とも感じました。
 ストーリーに没頭する楽しみ方ではなく,箱の中でどう動くのかを楽しむものであるのだな,と。

4Gamer:
 実際にプレイしたのは,FPSやTPSなどアクション系が中心だったんですか?

ゲームデザイナー 佐藤広野氏:
 ええ。とはいえ,ほかのジャンルでも大作といわれるものは一通りやりました。

4Gamer:
 そうした中で,「ここが足りない」「自分達ならこうする」という部分はありましたか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 僕らは当初から銃を撃つゲームを目指していたわけではありません。なので,「これが近接戦闘だったらどうなるんだろう?」と考えながらプレイしていました。
 だからむしろ,足りない点を探すより,「これを膨らませると,面白い表現ができるんじゃないか」といったような考え方をしましたね。

4Gamer:
 では,銃を撃つのではなく,近接格闘でいったほうが面白くなりそうだと,最初から確信を持っていたんですね。

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ディレクター 山中雅貴氏:
 いやぁ……実は最初は不安だったんです(笑)。
 まず,敵のところまで走って近付くのは面倒なんじゃないか? という疑問がありました。また,二人で戦っているところに,後ろから別の誰かが棒を持って殴りかかってくるような場面に遭遇すると理不尽さを感じてしまって楽しめないんじゃないかなど,危惧するところは非常に多かったんです。
 そこで最初のプロト版は,そういった危惧が予想できるところを検証するような内容にしました。

4Gamer:
 そうやって,一つ一つをクリアしていったからこそ,今の形で開発が進んだというわけですよね。
 ところで,乱戦タイプの格闘ゲームというと,以前アーケードゲームによくあったように思うんですが,そういったものを参考にはしましたか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 MAX ANARCHYに関しては,特別に意識しませんでしたね。例えばセガさんの「スパイクアウト」は,見下ろし俯瞰タイプのカメラワークで,キャラクターの位置関係が把握しやすく,後ろにもすぐ攻撃が出せますよね。
 しかしMAX ANARCHYでは,あえてTPSのような三人称視点を採用することで,より臨場感や迫力を増す方向を目指したんです。

4Gamer:
 ところで,MAX ANARCHYの“乱戦”は,最大で何人ぐらいを想定しているんでしょうか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 今後の発表を待ってほしいのですが,まず3〜4人ということはありません。逆に100人参加できるかというと,それではゲームとして本当に面白いだろうかという疑問も出てきますから,それもありません。
 モードによっても最大参加人数は変わるんですが,今はまだ“乱戦”という言葉の持つイメージを裏切ることはない,という程度で勘弁してください(笑)。


AIコントロールによる地形変化で

プレイするたびに違った体験を得られる


4Gamer:
 すでに9本のプロモーションムービーが公開されていますが(2011年4月22日時点),それを見ると,ただ殴り合うだけでなく,地形の変化に対応しながら戦う要素も確認できます。こうしたギミックは,最初から企画していたものですか?

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ディレクター 山中雅貴氏:
 実をいうと,当初,地形変化は背景的な演出ぐらいに考えていたんです。
 しかしあるとき,これがプレイに介入してきたら面白いだろうと思いついたんですよ。地形の変化によって,今まで途切れていたマップが繋がると,新しいルートが生まれたりしますよね。
 また,こういったゲームでは,誰かが一度戦い始めると,どうしてもみんなが一か所に集まってしまいがちです。そこで何かを起こすことによって,集まっていた人達をバラバラにしたり,逆にバラバラだった人達を集めたりする仕組みが必要になるんですが,地形変化はうまくそこにハマりました。

4Gamer:
 確かに,地形変化の様子を見ると,ただ近付いて殴り合うだけのゲームではないな,という印象を強く受けました。常に油断できないというか。

ディレクター 山中雅貴氏:
 ええ。地形変化を導入することで,戦闘をするだけでなく,どう立ち回ってキル数を稼ぐかというゲームになったんです。

ゲームデザイナー 佐藤広野氏:
 戦っている間にどんどん状況が変化しますから,遊んでいて飽きにくいという利点もあります。
 また,スペクタクル感も実現できたんじゃないでしょうか。

ディレクター 山中雅貴氏:
 例えば,対戦でマッチングに時間がかかったのに,プレイが始まると1ゲームが3分で終わってしまうのでは,ちょっと面白くないですよね。やはり10分は持たせたいところです。
 じゃあ10分の中で,どう波を持たせるかということで,MAX ANARCHYでは「アクショントリガーイベント」(ATE)というシステムを採用し,序盤を少しずつ盛り上げ,中盤に大きな変化を起こし,後半はスペクタクルに押しまくるという展開を作り出しています。
 これによって,10分間を長く感じさせず,ダレないように工夫しているんです。

4Gamer:
 ATEシステムは,時間の経過で状況を変化させるんですか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 いえ,プレイヤー全員の状態を見ながら,AIによってゲーム内の状況を変化させています。
 MAX ANARCHYは何度も対戦して遊ぶことを想定したゲームですから,飽きないように,そのときの状況に応じた変化が現れるようにデザインしています。

ゲームデザイナー 佐藤広野氏:
 あるエリアに人が集まっているときは,こういった状況が発生するといったように,常にAIがプレイヤーを監視しているんです。

ディレクター 山中雅貴氏:
 例えば,丸鋸のような兵器は,一つのエリアに大量の人間が集まってゴチャゴチャしたときに登場するんです。丸鋸から逃げることも,それに上手く敵をぶつけることもできるんですが,どう使うかはプレイヤー各自の選択しだいです。
 もし逃げたとしても,その先では別の何かが起きるかもしれません。

4Gamer:
 つまり,いやらしい仕掛けがたくさん用意されているわけですね(笑)。
 ところで,MAX ANARCHYにはオンライン対戦以外のモードはあるのですか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 もちろん,一人用のストーリーモードもあります。これから発売に向けて,随時,情報を公開していきますが,こちらもオンライン対戦に負けないだけの仕掛けを用意していますよ。
 重厚なストーリーと爽快なアクションをがっつり楽しめるものに仕上がっていますので,こちらもぜひ期待していただきたいですね。

4Gamer:
 日本のタイトルだとストーリーモードに,海外のタイトルだとオンライン対戦に力を入れる傾向がありますが,MAX ANARCHYはどちらに近いイメージでしょうか?

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ディレクター 山中雅貴氏:
 開発当初は,弊社初の試みということもあって,オンラインに6〜7割くらいの比重を置いていました。
 かといって,オンライン対戦以外の部分をおざなりにしているということはなく,ストーリーモードもガチガチに作り込んでいます。

4Gamer:
 それなら,ソロプレイ派も安心ですね。
 それと,今回はPS3とXbox 360で同時に開発を進めているとのことですが,それによって困ることなどはありませんか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 もちろん,一つのプラットフォームに特化した方がハードの特性を打ち出しやすいですから,2機種同時に開発するのは大変ではあります。
 ですが,何をやるにしてもハードの制約は付きまといますし,今回はあくまでも同時開発であって移植ではありませんから,実はあまり気にしていないんですよ。

4Gamer:
 それは心強いですね。
 ただ,オンラインで遊ぶには,どちらがより快適なんだろうか? という部分を知りたいゲーマーは,少なくないと思います。このあたりは,いかがでしょうか?

ディレクター 山中雅貴氏:
 開発する側としては,オンライン対戦に関してはアクティブプレイヤー数とコントローラーの使いやすさしか考えていません。どちらでも同じようにお楽しみいただけるように開発していますので,お手持ちの機種,お好きな機種でプレイしていただければ,と考えています。


多人数対戦,三人称視点,演出……

新境地ならでは苦心が続々と


4Gamer:
 それでは,MAX ANARCHYについて,それぞれのセクションで注力したポイントを,あらためて教えてください。

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背景モデリング 笹野哲也氏:
 背景は,“乱戦格闘”というコンセプトのもと,戦いやすく飽きない地形や広さを意識しています。あとは自分の戦っている場所の印象が残るよう,エリアごとの特徴付けにも配慮しました。同じような場所で戦っていると,何度も遊んでいるうちに飽きてしまいますから。
 その一方で,あまり地形が複雑になってしまっても戦いにくくなり,ゲームになりませんので,見た目はにぎやかでも構造は意外とシンプルになるよう心がけています。
 今は,戦いやすい場所とそうでない場所のバランスを取っているところです。

ゲームデザイナー 佐藤広野氏:
 私は主にルール周りを担当したのですが,MAX ANARCHYのコンセプトに合致した,ほかにはないルール作りと調整を心がけました。
 ユーザーインタフェースにしても,ゲームの状況をリアルタイムで分かりやすく伝えるという部分に配慮しています。海外のゲームに詳しいコアユーザーにとっては常識に近いことでも,日本のゲームしかやらない方にとっては初めてという部分がありますから,一つ一つ分かりやすくしています。
 また,それとは矛盾するようですが,多くの情報が同時に提示されてもゴチャゴチャにならないよう,デザイナーと一緒に試行錯誤してバランスを取りました。

キャラクターモデリング 小手川宗行氏:
 キャラクターモデリングでは,スタンドアローンのゲームなら,一人の主人公をきちんと表示して,それ以外のキャラは少し処理を落とすというような手法が使えます。
 しかしMAX ANARCHYは,全キャラクターが主役級ですから,なかなかそういうわけにはいきませんし,しかも同時に多人数が表示されます。そこで,いかに各キャラクターの魅力を損なうことなく,処理を抑えられるかという部分に苦労しました。
 また全員が主役級ですから,モデリングの使い回しが利かないのも大変でしたね。

キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 全員,プレイヤーが操作できるキャラクターにする必要がありますから,モーション数がスタンドアローンのゲームの敵キャラクターに比べると,はるかに多いんですよ。

ディレクター 山中雅貴氏:
 プレイヤーキャラクターを多数作るわけですから,それぞれ手触りを変えるのは大変です。まして近接格闘限定ですから,手足を使ったパンチやキック,あるいは突進くらいしか攻撃の選択肢がありません。
 その中で,このキャラクターならこう動くというカラー付けをするわけですから,キャラクターモデリングは相当大変だったはずです。
 その甲斐あって,シルエットや動きだけでも誰だか判別が付くほど,それぞれに個性を持たせられました。

キャラクターモデリング 小手川宗行氏:
 加えて,多人数で乱戦するわけですから,画面上がゴチャゴチャしてどうしても判別しにくくなってしまう局面がでてきます。
 そんなときでもパッと見て分かりやすくなるよう,デザインからモーションに至るまで,全てのセクションで協力して作りました。

キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 今回は,TPSのようなカメラワークということで,プレイヤーは常に,自分が操作するキャラクターの背中を見ることになります。なので,デザイン上の特徴を身体の前面に持っていけないんですね。
 とくにMAX ANARCHYは,武器の変形が一つのウリだと思ってデザインしていますから,それを背中や肩,あるいは腕に持っていかなければならないという制約はけっこう厳しかったです。それを全キャラクター分,考えなければいけませんし。

キャラクターモデリング 小手川宗行氏:
 その一方で,ほかのプレイヤーが操作するキャラクターは,敵としても登場するわけですから,前面も個性的にしなければなりません。そこがとくに大変そうでした。

キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 ええ,大変でした(笑)。

ディレクター 山中雅貴氏:
 武器の変形は,かなり頑張りましたよね。
 絵だけじゃなくて,きちんとモデルを使って作っていて。

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キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 デザインとモデリングは,通常なら分けて作業するんですが,武器変形については同時に進める部分も多かったんです。
 絵だけで変形ギミックを作ると,どうしても辻褄の合わない部分が出てくるんですよね。実際に動かしてみないと,本当に格好良くなるか分からないこともありますし。
 そこで,モデリングをしてもらいながら,デザインを乗せていくようなことをやっていました。

ディレクター 山中雅貴氏:
 例えば,JACKの腕がチェーンソウに変形するギミックなら,一回腕が二つに開いて,刃が出てきて肘の辺りがグルグル回るというような,男の子なら誰でも大好きになれるようなものになっています。これが出来たときには,みんなが集まってきて「おおっ!」というどよめきが生まれました(笑)。
 また,JACKにはレトロバイクのイメージがあるんですよ。そこでサウンドスタッフが,ハーレー乗りの別のスタッフに頼んでエンジン音を録らせてもらって,「この音がいいんだ!」みたいなこともやってました(笑)。
 とにかく武器の変形ギミックは,本当にみんなが好きなので,かなり作り込みましたよ。

キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 その部分で悩まされたのは,操作性との兼ね合いなんです。ボタンを押してすぐ攻撃できないと,ゲームにならないですから,どうしても変形に割けるフレーム数が限られてしまうんですよ。

4Gamer:
 これがアニメなら,変形の演出に複数のカット割りをしつつ,数十秒,場合によっては1分くらい使えたりもしますが……。

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キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 ええ。ゲームだと一瞬で終わらないとダメなんです。
 最初はそこに気付かず,変形としては格好いいんだけど,ゲームとしてはダメというものを作ってしまいました。

ディレクター 山中雅貴氏:
 最終的に,そこは少しトンチを利かせて,変形が戻る過程をキッチリ表現するようにしています。
 戻りなら,キャラクターがほかの動作をしていても関係なく表現できますから。

キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 普通のパンチを出しているんだけど,ひじの辺りはまだ元の形に戻る途中,みたいな。

ゲームデザイナー 佐藤広野氏:
 また,そういった変形を格好よく見せるために,カメラワークを何十種類も用意したんですよ。全キャラクターごとに,最も格好良く見えて,かつ戦いやすいよう調整していますので,注目してもらえると担当したスタッフも喜びます。

ディレクター 山中雅貴氏:
 今回は僕の判断で,見やすさよりも,迫力と格好良さを重視したんです。
 もちろん,見づらくても構わないという意味ではありません。ギリギリまで戦いやすさと格好良さの両方を詰めた上で,最後の一手としてどちらを取るかといわれたら,格好いいほうだという意味です。

4Gamer:
 武器の変形は,現実にはない,フィクションですよね。そういったものを考えるアイデアの源泉はどこにあるのでしょう?

キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 ……難しいですね。幼い頃からアニメや特撮モノでロボットの変形を観て育っていますから,染み付いているんだと思います。

ディレクター 山中雅貴氏:
 そこは,日本っぽい感覚かもしれませんね。その一方では,海外で人気の「トランスフォーマー」や,弊社の前作「VANQUISH」に登場したヘルメットなどのように,リアル系の変形も取り入れています。

ゲームデザイナー 佐藤広野氏:
 分かりやすいモチーフを選んでいるというのもありますよね。JACKのチェーンソウは分かりやすく,インパクトもあって力強さを表現できている好例です。

キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 いずれにしても,武器の種類の選択は難しかったですね。

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ディレクター 山中雅貴氏:
 サイボーグも登場するような世界観なのに,忍者の武器だけは純然たる日本刀なんですよね。しかも日本刀を変形させるわけにはいかないので,鞘の方を変形させています。
 鞘は大きく見えるデザインなんですが,変形後は背中に収納して,刀の方を目立たせるよう工夫しました。
 そういったように,キャラクターごとに一ネタ仕込んだギミックを心がけています。

4Gamer:
 先ほどおっしゃっていた,背中に特徴を持たせるという部分ですね。

キャラクターデザイン 吉村健一郎氏:
 ええ。腕が変形するキャラでも,背中のパーツも動くといったように,極力背中を使うようにしました。


チーム全員の協力で開発上の“落とし穴”を埋め

誰も挑戦しなかった新たな道を切り開く


4Gamer:
 プログラムを組む上で注力した点を教えてください。

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プログラマー 坂田聖彦氏:
 ネットワークを使ったオンラインゲームを作ったのは弊社初の試みですから,やはり一番苦労しました。
 FPSのように銃で撃つゲームと異なり,殴りがあって掴みがあってガードもあるとなると,それだけで情報量が増えます。
 さらに1対1だけでなく多人数の対戦ですから,通信データ量が尋常ではないものになってしまうんです。そこをいかに削っていくかというのが,最初の課題でした。

4Gamer:
 アクションゲームが得意なプラチナゲームズですから,そこに期待する人も多いですしね。

プログラマー 坂田聖彦氏:
 ええ。弊社のアクションゲームらしいレスポンスをスポイルすることなく,快適なオンライン対戦をいかにして実現するかは,調整に調整を重ねています。

4Gamer:
 そのほかに苦労したポイントはありますか?

プログラマー 坂田聖彦氏:
 プログラムの処理というより,容量との戦いは厳しかったですね。主役級のキャラクターばかりですから,どれも細部まできれいに作り込んでいるだけでなく,アニメーションがふんだんに使われているんです。それこそ,今まで作ってきたゲームの何倍もの量のアニメーションがあります。
 それを何とか収めるために,デザイナーに無理をいう一方で,内部的には圧縮したデータをリアルタイムで展開するような,技術的に難度の高いこともやっています。
 今だからいえますが,当初は現実的に考えて「無理なんちゃうの?」とも思っていましたよ。でも,落としどころを見つけられたので,何とか形にできてほっとしています。

4Gamer:
 多人数で同時にプレイするわけですから,プレイヤーキャラクター1体だけに優先してメモリを割くこともできませんしね。

プログラマー 坂田聖彦氏:
 ええ。通常のゲームであれば,敵キャラクターに使うデータやメモリを削ったりするんですが,今回はそれができなかったんです。そこで全体を少しずつ削ることになったのですが,そこでも問題が生じました。
 というのは,キャラクターごとに見せたい部分が違うんですよ。例えば,アニメーションに凄く特徴を持たせているキャラクターもいますから,全キャラクターで一律にアニメーションを削除するわけにはいきません。本当にデザイナーには無理をいいました(笑)。

ディレクター 山中雅貴氏:
 さっきから,耳が痛い(笑)。
 以前から「何でマルチプレイの近接格闘ゲームがないんだろう」と考えていたのですが,こうして自分で作ってみて,どこに落とし穴があるのかが分かりましたね。
 まあ,誰もやっていないことだからこそ,その落とし穴を埋めれば強みになります。今回もまた,チーム全員で落とし穴を埋めて通れるようにしたという感じですね。

ゲームデザイナー 佐藤広野氏:
 苦労だけではなく,面白い発見もありましたし。

ディレクター 山中雅貴氏:
 そうですね。ぜひいつか実現してみたいアイデアを発見することもできました。

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