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強豪2チームによる「CS:GO」頂上決戦。e-Sportsへの新たな取り組みも発表された「JCG Premier 2015 Summer Season Final」決勝戦レポート
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印刷2015/10/06 13:04

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強豪2チームによる「CS:GO」頂上決戦。e-Sportsへの新たな取り組みも発表された「JCG Premier 2015 Summer Season Final」決勝戦レポート

選手の入場時には,両チームを紹介するカッコイイムービーが流された
画像集 No.025のサムネイル画像 / 強豪2チームによる「CS:GO」頂上決戦。e-Sportsへの新たな取り組みも発表された「JCG Premier 2015 Summer Season Final」決勝戦レポート
 「Japan Competitive Gaming」(以下,JCG)が主催する「Counter-Strike: Global Offensive」(以下,CS:GO)の大会「JCG CS:GO Premier 2015 Summer Season Final」オフライン決勝戦が2015年10月3日,「東京アニメ・声優専門学校 シアターホール」にて開催された。
 本大会は,シーズン中4回開催されるワンデイトーナメント「JCG Master」で好成績を収めたチームのみが参加できるという「JCG Premier」の一環として行われたもので,同部門は9月5日からシングルエリミネーションによる予選を開催。これを勝ち上がり,決勝戦までコマを進めたTEAM RAPTURE PLAY(以下,TRP)とDeToNator(以下,DTN)の強豪2チームが,優勝賞金(5万円)と己のプライドを賭けた決勝に挑むこととなった。
 本稿では,その模様をレポートする。

Team Rapture Play
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DeToNator
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JCG CS:GO公式サイト



強豪・TRPとプロゲーマー・DTNがde_dust2で激突


 1試合目はCSシリーズで最も愛されていると言っても過言ではないマップ,「de_dust2」を用いて行われた。前半戦はTRP側がカウンターテロリスト,DTN側がテロリスト側となり,戦いがスタート。CSシリーズ経験者はご存じのことと思うが,本作では前のラウンドで獲得した資金によって装備を購入するシステムになっており,最初のラウンドではどちら側もピストルのみで戦わなければならない。つまり,初戦のピストルラウンドを獲ったほうが大幅有利となるのだが,これを制したのがTRP。資金面でTRP優位に立ち,ラウンド連取を狙うも,次のラウンドでは「そうは問屋が卸さない」とDTNが取り返す流れに。
 ここで試合は一気にDTN側有利に傾むき,このまま序盤はDTNが制するかと思われたが,なんと3ラウンド目で火力で負けしているはずのTRPが取り返し,序盤は激しいシーソーゲームとなった。

画像集 No.003のサムネイル画像 / 強豪2チームによる「CS:GO」頂上決戦。e-Sportsへの新たな取り組みも発表された「JCG Premier 2015 Summer Season Final」決勝戦レポート 画像集 No.004のサムネイル画像 / 強豪2チームによる「CS:GO」頂上決戦。e-Sportsへの新たな取り組みも発表された「JCG Premier 2015 Summer Season Final」決勝戦レポート
画像集 No.023のサムネイル画像 / 強豪2チームによる「CS:GO」頂上決戦。e-Sportsへの新たな取り組みも発表された「JCG Premier 2015 Summer Season Final」決勝戦レポート

 今回の試合形式はMAX30ラウンドで行われたが,天秤が傾いたのは6ラウンド目。資金とプレイに余裕が見え始めたDTN側が,TRPに対して優位に戦いを進めるようになり,前半15ラウンドが終わった時点で,DTNが9ラウンド,TRPが6ラウンドという結果に。
 テロリストとカウンターテロリストを入れ替えての後半戦。初戦を取ったのはテロリスト側となったTRPで,その勢いのままゲームを支配し始める。結果,30ラウンドが終わった段階での勝ち星は15-15。TRPが前半の負けをきっちり取り戻し,延長戦に突入することとなった。

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 延長戦はMAX6ラウンドで3ラウンドごとに攻守を交代する短縮ルールで行われた。
 しかし,この延長戦も見事に3-3の引き分けとなり,再延長戦が発生。ここでTRPの猛攻にジリジリと耐えていたDTNが疲労を見せはじめ,長丁場となった第1試合がついに決着。22-19という3ラウンド差でTRPの勝利となった。

 ちなみにこの戦いについて,たまたま筆者の横に座っていたDeToNatorのマネージャー・MaxJam氏にコメントを求めてみたところ,「(DTN側は)普段のプレイができていない」とのことだった。試合風景を見ていても,どんな状況でも声を出しているTRPに対し,DTNは序盤こそ声が出ていたものの,ラウンドを連取され悪いムードになると無言になっていた印象だった。本来であればこういう時こそ声を出し,流れを変えなければならないのだが。


第二試合,優勝は終始ゲームを支配した「Team Rapture Play」の手に


 小休止を挟み,主催者と協賛企業によるプレゼンテーションが行われた後に始まった第二試合は,CS:GOの大会でお馴染みの「de_cache」が舞台となった。
 前半戦は第一試合を制したTRPの勢いが止まらず,終始押し気味の展開でDTN側は苦戦を強いられる展開に。前半戦が終わった段階で11-4と大差を付けられ,攻守を交代した後半戦に突入する。
 スコア的に圧倒的に不利となったDTNは,後半戦のファーストラウンドをなんとしても取りたいところだが,結局はTRPの連係に翻弄され,落としてしまう。そのまま試合は終始TRPがコントロールする流れになりTRPが勝利。最終スコアは16-8で,TRPがDTNをねじ伏せる形となった。

TRPを止める術がなく,されるがままのDTN
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優勝が決まった瞬間のTRPメンバー。厳しいオンライントーナメントを勝ち上がりの優勝。喜びもひとしおだろう
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 勝敗決定後は,そのまま賞金の贈呈式となり,ステージ上ではTRPメンバーへのインタビューが行われた。その中で個人的に印象に残ったのは「練習試合では結果が奮わなかったが,本番で練習以上のパフォーマンスが出せたのが大きい」というコメントだ。観戦していた筆者としても,DTNよりもTRPのほうが楽しんで試合に臨んでいるように思えたし,そういったコンディンションの善し悪しは,プレイヤーのパフォーマンスにも大きく影響するもの。実力のみならず,そうしたメンタル面での差が大きく結果に表れた試合だったといえるだろう。
 最後に「今後の目標は?」と聞かれたTRPの選手は,「JCG優勝が目標でしたが,達成してしまったので,連覇したいと思います」とはにかみながら答えていた。

優勝の目録を手に喜ぶTRPの選手
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その様子をステージ外で見続けるDTNの選手。この僅かな段差が,とてつもなく遠く感じたに違いない
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 敗者であるDTNへのインタビューは,残念ながら行われなかったため,ここで先ほどのMaxJam氏に再び感想を聞いてみた。

MaxJam氏「正直ダメなんじゃないですか。第一試合の初戦でいい流れを作ったものの,そこで『勝てるんじゃ?』という驕りが出てしまった。TRP側が流れを引き戻してきたときにも戸惑い,本来出せるはずの声も出なくなってしまった。はっきり言ってしまえば“弱いから”負けたんです。これまで勝ち続けてきたことで,逆に弱い部分が露呈してしまった。でも,それが分かったことが収穫で,ここで負けたのは幸運だと思います。これを今後にどうつなげるかが課題ですね」

 プロチームが決勝で敗れるというまさかの結果となった「JCG CS:GO Premier 2015 Summer Season Final」オフライン決勝戦。だが,決勝戦が終わると同時に次なる戦いの火蓋は切って落とされている。今回はTeam Rapture PlayがDeToNatorを下したが,次回大会ではどういった結果になるのか今から楽しみだ。

最後に全選手揃っての記念撮影。いやいや,グッドゲームでした!
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第一試合と第二試合の合間には,主催者と協賛企業によるプレゼンテーションが行われた。そのトップバッターを務めたのはマイルストーンのCG推進事業部部長の松本順一氏。2013年4月の設立から現在に至るまでのJCGの歩みを振り返り,規模の拡大をアピール
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現在8タイトルが種目となっているJCGだが,新たな種目としてスクウェア・エニックスのMOBA「LORD of VERMILION ARENA」を採用することが発表された。また詳細は不明ながらスマートフォン向けゲームの採用も予定されているという(10月発表予定)
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「Japan Competitive Gaming」という現在の正式ブランド名が,「JCG」に改名されることも明らかとなった。「言いにくかった」(松本氏)ブランド名がシンプルになり,国内のゲーム競技シーンの活性化を狙うとのこと
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11月を目処にe-Sportsに特化した新スタジオがオープン予定。具体的な所在地は明らかにされなかったが,実況・解説によるトークがプレイヤーに聞こえないよう,完全防音を兼ね備えたスペースが用意されるという
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JCGの新たな協賛企業として,CyberZが運営する動画配信サイト「OPENREC.tv」と,サードウェーブデジノスのPCブランド「GALLERIA」の参加が明らかとなった。今大会で使用されたPCはGALLERIAの提供によるものだ
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松本氏に続いて登壇したCyberZ取締役の大友真吾氏。OPENREC.tvでは今大会のみならず,今後開催されるe-Sportsの大会でも,配信を積極的に行っていくとのこと。またユーザーによる配信も,より手軽に行えるようするという
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サードウェーブデジノスのプロモーション部部長・大塚友則氏は,もっと多くのゲーマーにPCゲームに特化した製品を使ってもらい,よりプレイヤーとしての腕を磨き上げて欲しいとコメント
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NVIDIAのマーケティングマネージャー・藤山裕子氏。NVIDIAでは,より多くのゲーマーが楽しめる企画を考えるべく,ユーザーの意見を集めているという。JCGのトップページから簡単に意識調査に協力することができるので,些細な意見でもいいので書き込みをしてほしいと呼びかけた
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本大会でMCを務めた,東京アニメ・声優専門学校 声優学科2年の新井雄也さん。来年同校に新設される日本初のe-sports学科について紹介を行った

JCG CS:GO公式サイト

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