インタビュー
7周年を迎える「ガンダムオンライン」は宇宙世紀からオールガンダムへと進化する。新旧両プロデューサーにインタビュー
配信の内容を振り返ると,新体制への移行にともない,プロデューサーが佐藤一哉氏から小池 淳氏に交代するという発表もさることながら,これまで宇宙世紀の歴史を扱ってきた同作に,「機動戦士ガンダムSEED」や「機動戦士ガンダムOO(ダブルオー)」などの新時代ガンダム(アナザーガンダム)が参戦。さらに,射撃戦と回避をスリリングにする「ロックオン機能の拡張」「緊急回避」といったシステムの追加,さらには再出撃時間の機能追加やミッションユニットの拡張など,プレイフィールが変化しそうな大きな発表が相次いだ。
「ガンダムオンライン」にSEEDとOOが参戦し,新システムも追加!「機動戦士ガンダムオンライン宣伝部Mk-II 〜7th ANNIVERSARY〜」レポート
バンダイナムコオンラインは12月15日にweb番組「機動戦士ガンダムオンライン宣伝部Mk-II 〜7th ANNIVERSARY〜」を配信し,「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムOO」といったアナザーガンダムの参戦と,「ロックオン機能の拡張」「緊急回避」など新システムを発表した。プロデューサーの交代も明かされた番組の模様をお届けしよう。
なぜ,体制を変更することになったのか。そして,宇宙世紀という枠を超える理由と新たなゲームシステムを実装する理由とは。佐藤氏,小池氏に話を聞いた。
宇宙世紀からオールガンダムへ。「ガンダムオンライン」の進化と新体制へのバトンタッチ
4Gamer:
よろしくお願いします。まずは,新体制へ移行することになった経緯を教えてください。
一番大きいのが「ガンダムオンライン」(以下,ガンオン)の方針変更です。本作をさらに長く親しんでいただける作品にするため,7年目のガンオンに何ができるか考えました。対戦ゲームのガンオンに一番必要なことは,たくさんのプレイヤーに遊んでもらうことであり,より多くの世代に楽しんでもらうために,アナザーガンダムを参戦させることにしました。アナザーガンダムを登場させるにあたり,いろいろなガンダム作品が入り交じる“オールガンダム”系に強い小池にバトンをつなぐことにしたんです。
それにガンオンは長く続いていますから,進化していかなければならないところが存在します。小池なら,僕が手を入れられていないところも進めていってくれるんじゃないか,という思いです。
4Gamer:
体制変更とのことですが,新プロデューサーとして,ガンオンをどのようにしていくのでしょうか。
小池 淳氏(以下,小池氏):
私はこれまでもガンダム作品を扱うオンラインゲームのプロデューサーをやっていて,佐藤とも意見を交換していましたから,ガンオンの現状や楽しさを理解しています。まだまだ続いていくタイトルだと思っていますし,ゲームシステムとプレイヤーのコミュニティとともにもっと発展させていきたいと思っています。
ガンダムの世界にも,さまざまな技術革新があります。それがゲームにも変化を与え,ガンオンのプレイヤーの皆さんと一緒に成長していくことにつながればと考えています。
4Gamer:
ガンオンの世界に進化をもたらしていくのが,ご自身の役割であると。
小池氏:
もちろん,プロデューサーとして新たな提案は続けていきたいと考えています。ただ,新しいエッセンスを取り入れつつも,ガンオンの良さやプレイヤーの声は大切にして進化したいというのが強い思いです。
ガンオンの本質は変えずに,アナザーガンダムという新たな血を取り入れる
4Gamer:
宇宙世紀の再現から一転し,アナザーガンダムを参戦させた理由について教えてください。
冒頭でも触れましたが,より幅広い層にゲームを遊んでいただきたいと考えました。原作アニメの「機動戦士ガンダム」は今年で40周年を迎えました。また,ガンオンも7年間と非常に長く皆様から支持されているタイトルでもありますが,同時に長期にわたって運営してきたオンラインゲームでもあり,なかなか新しい層が入ってこられないという課題もありました。
4Gamer:
長く続くオンラインゲームは,どうしても新規が入りづらいという雰囲気が生まれますからね。
佐藤氏:
現状のガンオンは時間帯によって試合のマッチングに時間が掛かり,快適なプレイ環境が安定的に提供できていないことを長らく問題として認識しています。そこでは,アナザーガンダムという“新しい血”が必要ではないかと感じていました。
4Gamer:
宇宙世紀では登場しないガンダムが出る……といった感じで,新しい層の入口になりそうです。
佐藤氏:
ガンオンは,たくさんの機体が入り乱れ,兵器として集団で戦うモビルスーツによる戦争を表現しています。ヒーローというよりも,戦場にいる一兵士の視点であり,量産機も手練れのプレイヤーさんが操れば活躍できる。こうした作品の軸を変えずにアナザーガンダムを参戦させることにより,ほかにはあまりないガンダムゲームになるんじゃないかとも考えているんですよ。
4Gamer:
気になったのが,宇宙世紀作品とアナザーガンダムでは戦争観も微妙に異なっているところです。宇宙世紀ですと,基本的に一兵士としての視点で描かれますが,アナザーガンダムは超絶スペックを持つガンダムが一騎当千の戦いをするような描写も見られます。こうした活躍はアナザーガンダム人気の理由でもありますが,ガンオンではこういったことをどう扱っていくのでしょう。
小池氏:
ゲームの根底に流れるテーマである「宇宙世紀におけるモビルスーツの戦争観を表現する」というところは変わりません。アナザーガンダムが追加されたからといって,急にヒロイックなゲームにはなりません。
機体の性能にはゲームとしてのアレンジを加えます。例えばですがSEED世界のモビルスーツを本当に忠実に再現してしまうと,フェイズシフト装甲が切れるまでは実弾が効きませんし,ニュートロンジャマーでほとんどのモビルスーツが動けない……それでは,ゲームが成立しませんから。
4Gamer:
そのまま再現されてしまうと,対戦ゲームとしてはバランスがおかしなことになりますよね……。
小池氏:
今回実装されるストライクガンダムは「ストライカーパック」の換装を行うことで,エール,ソード,ランチャーの3形態を使い分けるようにしています。それぞれ使える武器も異なるので,戦場や想定される戦況に合わせてじっくりとセッティングを考えてほしいという意味もあり,カスタマイズで換装するようにしています。
4Gamer:
戦闘中に換装できるわけではないと。たしかに戦況で変更できたらバランスブレイカーになりかねませんね。
小池氏:
そうですね。パックごとの操作感もまったく異なるので,いろいろな組み合わせでプレイしてもらえればと思います。
また,ガンダムエクシアをはじめとする機体が持つトランザムシステムは「近接格闘攻撃や機体性能が変化し,敵を連続攻撃で一気に切り刻む」というイメージでアレンジしています。
4Gamer:
原作の持ち味を活かしてアレンジしていくわけですね。
佐藤氏:
すでにこうした取り組み自体は行われています。ユニコーンガンダム3号機フェネクスの「サイコ・チョップ・フィールド」は劇中の描写に則るなら「影響下にある機体の時間を戻す」というとんでもない代物ですが,ガンオンでは「味方の状態異常解除・ダメージ軽減及び敵の攻撃力低下」という形で表現されています。
ガンダムナドレのトライアルシステム(ヴェーダとリンクした機体をすべて制御下におく)や,ブリッツガンダムのミラージュコロイド(特殊な光学迷彩により見えなくなる),ガンダムデュナメスの高高度狙撃銃(超長距離から狙撃できる)など,開発で議論が続いている能力があるのも事実です。こうした機体については実装すると新要素となることは理解しているものの,慎重に取扱っていきます。
また,原作アニメでは物語の進展に伴い,特殊装備が“上位互換”的にパワーアップしていくことが多いんですが,ガンオンでは両者の性能に極端な差を付けることなく,それぞれの機体自体の性能と武装で個性を表現し,特殊装備の強弱で機体が選ばれるようなことがないよう注意しています。
4Gamer:
「機体の個性を重視したアクションゲーム」という軸はぶれないと。
佐藤氏:
そうですね。量産機を操作できるという数少ないアクションゲームがガンオンですから。「機動戦士ガンダムUC」で,旧型機を使って善戦するジオン軍残党に感動するようなイメージを表現できるのもガンオンの良いところだと思っています。実際にプレイしていて,低コストの量産機に倒されると,思わず感心してしまいますし(笑)。
小池氏:
アナザーガンダムからも量産機を定期的に追加していき,このような戦争観が表現できればと思っています。後ほど改めてお話ししますが,今回のアップデートでは,デッキ編成の定石がコスト400の高コスト機中心になっていたところに,中低コストの機体へスポットを当てています。これもガンダムシリーズにおける戦争らしさを改めて表現しようという取り組みなんです。
4Gamer:
アナザーガンダムが参戦するとなると,勢力の名前はどうなるのでしょうか。地球連邦軍とジオンでは実勢に合わないような気がします。
小池氏:
勢力の枠組みは“地球連邦軍 vs. ジオン”という宇宙世紀の世界観から,複数の作品をまたいだ枠組みとして,“ORDER(オーダー)”と“REBELLION(リベリオン)”に大別されることになります。
ORDER側には,地球連邦軍に加えてSEEDの地球連合軍や00のユニオン,人類革新連盟,AEUといった“世界の秩序を守る組織”が。そして,REBELLIONにはジオン,Z.A.F.T.,ソレスタルビーイングといった“世界の変革を求める組織”が属します。
4Gamer:
アナザーガンダムですと,勢力によっては戦力が偏る気がします。機体の配備はセンシティブな問題だけに,気になるプレイヤーも多いと思います。
小池氏:
SEEDと00が同時に参戦することになったのは,まさにそうした機体配備のバランス問題を解決するためです。宇宙世紀の作品でも登場するモビルスーツの強さもさることながら,体格差であったり,特殊な性能の機体の偏りなども顕著に存在していました。しかし,SEEDと00が同時にリリースされることで選択肢が広がり,勢力間でのバランスを考慮した機体を配信することができるようになります。また,なるべく早くいろいろな作品を追加していきたいという姿勢の表明でもありますね。
4Gamer:
なるほど。今後はどちらの陣営にも,より多くのガンダムが追加されていくと。
小池氏:
SEEDのオーブをはじめとした中立勢力については,ストーリーラインに沿った形で追加していく予定です。もしかすると,現在のジュピトリスのように両サイドに同時追加ということもあるかもしれません。
4Gamer:
機体を実装する頻度はどれ位になりますか?
小池氏:
概ね今まで通りの配信頻度だと思っていただけるとイメージは近いかと思います。1か月ごとにORDERとREBELLIONのそれぞれに2機体ずつ配信していく予定です。2019年12月のアップデートでは,ORDERにストライクガンダム,カラミティガンダム。REBELLIONにはガンダムエクシア,ガンダムスローネアインが配備されます。今後はストライクダガーやジンといった量産機の実装も予定しています。
4Gamer:
今後,宇宙世紀系の機体は追加されなくなるのでしょうか。
小池氏:
12月のアップデートではSEEDと00に注力しているというだけで,宇宙世紀の機体も追加します。劇場で公開が予定されている「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」や「機動戦士Vガンダム」など,宇宙世紀にもまだまだ展開がありますから。
4Gamer:
マップはどうなるのでしょうか。
小池氏:
アナザーガンダムのマップでも原作を再現していきます。最初のマップである「ヘリオポリス」は今までのガンダムオンラインの王道を行くような戦いやすいマップになる予定ですが,将来的にはニュートロンジャマーであったり,GNステルスフィールドのような世界観に寄った特殊なギミックはあったら面白そうですよね。
4Gamer:
「新機動戦記ガンダムW」が参戦したら,かなりややこしいことになりそうですね。
小池氏:
おそらくは地球統一連合の秘密結社OZがORDER,いわゆるコロニー群がREBELLIONになるかと思います。同作の続編「Endless Waltz」だと,状況も変わって勢力が変化しますよね(笑)。そうなるとEndless Waltz版のガンダムはORDERに追加されることになるんじゃないか,と。あくまで仮定の話ですけれどね。
4Gamer:
「機動武闘伝Gガンダム」についてはいかがでしょうか。ゲーム映えする機体も多いですよね。ただ,配備のバランスを考えないと,片方の陣営にはシャッフル同盟のガンダムたちがいるのに,もう片方にはデスアーミーのバリエーションやガンダムヘッドばかりということになりそうです(笑)。
小池氏:
なるほど,すごく悩みますね。Gガンダムを実装するとなったら公平になるように割り振りを考えないといけないとは思います。ただ,みんなでマーメイドガンダムを使ったり,ネーデルガンダムで風車に擬態した後にネーデルタイフーンを出せたりすれば楽しそうです(笑)。
4Gamer:
マップにダミーの風車を置いたら,かくれんぼを楽しむ人も出てきそうですね(笑)。
中・近距離戦を変革する「ロックオン機能の拡張」&「緊急回避」。そして中・低コスト機が輝く「再出撃時間減少」
4Gamer:
続いて,システム面についても教えてください。「ロックオン機能の拡張」「緊急回避」「再出撃時間の機能追加」「ミッションユニットの拡張」という要素が発表されますが,具体的にどのようなものになるのでしょうか。
これは中・近距離戦がよりスリリングになる新システムになります。どちらのシステムも,すべての機体で使えます。
ロックオン機能の拡張は,敵との距離が武装ごとに決められた距離よりも近くなると,ロックオンが自動で高性能な状態へ移行するというもので,この状態からの射撃は非常に高精度なものになります。
そして,ロックオンを外すのが緊急回避になります。これはブーストゲージを消費して瞬間的に超高速移動し,ロックオンを解除するというものです。機体によっての回数の差は存在しますが,およそ3〜5回くらいですね。ロックオンしたプレイヤー同士がお互いにブーストゲージを消費して緊急回避を繰り返しつつ,どちらが先手を取るかのドッグファイトが展開されるわけです。
4Gamer:
なるほど。かなり緊迫した読み合いになりそうです。
小池氏:
そうですね。実は今回のアップデートでは,全体的な移動速度を下げる一方,スピード感を損なわないためにブーストゲージの回復量を上げているんです。ロックオン状態では単位時間当たりの操作量が増え,互いの駆け引きもありますから,体感的な速度は敵との距離が近づくほど上がっているように感じられるようになったかと思います。
ただ,これはあくまでロックオンできる間合いに限った話で,中・遠距離の射撃戦ではこれまでどおりのペースで遊べます。
佐藤氏:
近距離戦が“即死の間合い”から“緊急回避を駆使すればワンチャンスが生まれる,駆け引きのある間合い”になるということですね。
4Gamer:
ロックオン機能の拡張が入ったことで,カメラや機体の挙動が変化するようなことはありますか。
小池氏:
いえ,レティクルが赤くなるなど表現の違いこそありますが,これまでどおりの感覚で遊んでいただけます。従来のロックオンと同様に物陰に隠れたり,距離を取ることでも外せますし。
4Gamer:
赤いロックオン状態からの射撃を避けるには,撃たれる前に緊急回避をする必要があるのでしょうか。
小池氏:
基本的に撃たれる前に緊急回避で避ける形になるでしょう。タイミングは非常にシビアになりますが,撃たれた直後に避けることも不可能ではありません。踏み込む方向へ緊急回避をかけて,一気に近づくような戦い方も可能です。
また,緊急回避すると専用のエフェクトが出るため,周囲のプレイヤーもブーストゲージが減ったことが分かります。ですから,残像が出た直後のブーストゲージを消費したところで攻めるような戦法が出てくると思っています。
4Gamer:
狙撃系や格闘系の武器は新しいロックオンの機能は使用できますか?
小池氏:
現時点ではできません。まずは格闘武器について,緊急回避の性能を基準として今後のアップデートで調整を加えていく予定です。
4Gamer:
そもそもですが,これらの新システム導入を決定した理由を教えてください。
小池氏:
大前提として,7年間で積みあがってきたゲームスピードを是正するのが大きな目的です。機体の移動速度が速くなりすぎてしまったため,通信速度による環境差が大きくなったり,ゲームの速度についてこれず,継続できない人が出てきています。これを減らしたいと考えました。
移動速度を下げるだけではプレイ体験が悪くなってしまうので,駆け引きをより楽しくするために新システムを導入しました。移動速度を下げると,相手に近づくまでのリスクが高まるため,それのリターンとして今回のロックオンの拡張を,そのロックオンに狙われたときの対策として,緊急回避を実装することで,戦場のいたるところで「個 vs. 個」の駆け引きが生まれるようになります。
4Gamer:
なるほど。ロックオンのために,これまでよりも敵に近づくことになるでしょうし,距離感や押し引きの判断が,より重要になりそうです。
デッキに関してはどうでしょうか。先ほど,中・低コストの機体へスポットを当てていくとおっしゃっていましたが。
小池氏:
中・低コスト機をターゲットとした「ミッションユニット」Lv.4の追加と功績評価により再出撃時間が短縮される機能の追加を行います。
近年のガンオンでは,400の高コスト機を3機+支援機というように,デッキ編成が固定化する傾向がありました。しかし,高コストの機体を多数デッキに組み込んですぐにやられてしまうと,再出撃時間が長いので,結果として試合の中でモビルスーツを動かしている時間が短くなってしまうというケースもあるんです。
小池氏:
そこで,中・低コスト機をデッキに入れる意味を強めるため,ミッションユニットLv.4を用意し,戦闘力自体を向上させ,そこで得た功績評価が再出撃時間に影響を与える仕組みを導入することにしました。
4Gamer:
まずはミッションユニットについて教えてください。
小池氏:
ミッションユニットは今までもあったのですが,「デッキに設定されたMSごとのM-COSTの合計値で,機体を強化するパーツが使える」というものです。これまではLv.3が最高でしたが,アーマー値が上がる「アーマーユニット」,ビーム兵器のダメージが増える「ビーム強化ユニット」,バズーカ兵器の威力がアップする「ロケット強化ユニット」について,より効果の高いLv.4を実装します。
今回追加した3種のミッションユニットはコスト360以下の機体のみに使用できます。これによりガンダムやシャア専用ゲルググといった往年の名機にスポットが当たることになるかもしれません。
4Gamer:
そのあたりが目立つようになると,既存プレイヤーのガンダムファンとしても嬉しいところでしょうね。しかし,ミッションユニットLv.3以上のパーツは入手が難しい印象もあるのですが,入手経路はどうなるのでしょう。
小池氏:
現在もミッションユニットLv.3以上はプレイボーナスチケットなど入手経路などが限られており,利用頻度も低い状態にありました。今回のアップデートでは,コストの高い機体以外でも幅広く意欲的に使っていただきたい思いから入手難度を大幅に緩和し,GP(※)で利用できるようにします。
※ゲーム中で入手できるゲーム内通貨の一種。イベントやキャンペーンなどでも多く入手することができる。
4Gamer:
なるほど,そうなると戦略に組み込みやすくなりそうですね。では功績評価システムのほうはいかがでしょうか?
小池氏:
今回,高い「功績評価」を得ると,機体の再出撃時間が減少するという要素を追加しました。ミッションユニットとの組み合わせを工夫することで,高コスト機と中・低コスト機をより明確に使い分ける必要がでてきます。
佐藤氏:
低コスト機のほうがミッションユニットは付与しやすいですし,低・中コスト機を出撃させ,そこで活躍して「功績評価:金」の獲得による再出撃時間減少を狙いに行く場面も出てくるかもしれません。
4Gamer:
低コスト機をデッキに入れる価値が出てきますね。
小池氏:
はい。功績評価システムは,すでに皆さんがご存じのとおり,撃墜されたときに自分が使用している機体のコスト帯と挙げた戦果によって功績評価が決定します。要は,中・低コスト機でデッキを構成したほうが「功績評価:金」を取りやすいので,再出撃時間減少の恩恵を受けやすくなるということですね。
4Gamer:
再出撃時間減少の対象となるのは,やはり自分のデッキのみなのでしょうか。陣営の誰かが活躍すると全体に影響を及ぼすようなことはない?
小池氏:
再出撃時間の減少効果はプレイヤー自身のみで,ほかのプレイヤーには影響を及ぼしません。あくまで自身の頑張りは自身で恩恵を受けることができるということですね。
4Gamer:
再出撃時間減少システムの恩恵を中・低コスト機が受けやすくしている理由はなんでしょうか。
小池氏:
先ほど佐藤の方からもお話しした通りで,高コスト機偏重の戦場から,中・低コスト機を組み合わせ,バランスよく使っていただきたいという願いも込められています。中・低コストの渋い機体が活躍するというのは「機動戦士ガンダム」が描き,ガンオンが目指す戦争の姿でもありますので。
4Gamer:
大きく機体の選択や戦略が変わりそうですね。7年間で多くの機体も登場しているガンダムオンラインですが,新しく始める方や久しぶりにプレイされる方へはいかがでしょうか。
小池氏:
新しく始める方も安心して戦場へ出られるように,先ほどお話しした再出撃時間減少のシステムとは別に,最初のうちは撃破されても再出撃時間が通常よりも短くなり,すぐに復帰できるような仕組みを導入しました。なので撃破されることを恐れずに積極的にプレイしてもらえればと思います。
4Gamer:
自分のペースでプレイできそうですね。
小池氏:
久しぶりにプレイされる方も育成アイテムの入手やプレイの目標が分かりやすくなるように「パイロットパス」という機能を追加しました。DXガシャで過去に配信した機体であったり,期間限定で使えるメカニックチケットなども,アクティビティと呼ばれる目標を達成し,「パイロットパス」のレベルを上げることで多めに入手できるようにしています。もちろん専用のコーディネートアイテムなんかも入手できます。
4Gamer:
なるほど。プレイすればするほど強くなったり,それだけ機体入手の機会が増えたりするわけですね。パイロットパスはパイロットレベルのように今後積み上げていく機能になるのでしょうか?
パイロットパスは,およそ4週間ごとに新しいものを配布していきます。なので,久しぶりにプレイされても一緒に始めるタイミングが4週間ごとにやってくると考えていただけると良いかなと。
まず,今回は基本的な機能の追加をさせていただきましたが,今後はこれに加えて,専用の機体であったり,さまざまなアクティビティの追加を検討しています。階級に紐づいた機能であったり,パイロットパスを使って一定期間で遊ぶ機能などいろいろと企画中なので,こちらも併せてご注目いただければと思います。
4Gamer:
これからはパイロットパスにも注目ですね。では,最後に読者へメッセージをお願いします。
佐藤氏:
3代目プロデューサーを4年ほど務める中,良いところや悪いところがそれぞれあったと思いますが,皆さんが愛を持って接していただけたことに感謝します。新プロデューサーの小池がガンオンの良さを引き継いでくれているので,これまでプレイされていた方はそのまま続けていただき,ゲームから離れてしまっている方はぜひこの機会に再開していただければと思います。
小池氏:
「ガンダムオンライン」が大事にしてきた戦争感であったり,プレイヤーの皆様とともに歩んできたライブ感を大事にしつつ,進化する「ガンダムオンライン」を一緒に楽しんでもらえればと思います。ガンダムへの愛は人一倍ありますし,ゲーム内にとどまらない,さまざまな仕掛けも準備しています。4代目プロデューサーとして,プレイヤーの皆様がより熱く盛り上がっていただけるようなサービスを展開できればと思っていますので,ご期待ください。
4Gamer:
ありがとうございました。
「機動戦士ガンダムオンライン」公式サイト
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