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あの人気キャラが“次”のファントムに? 松山 洋氏によるトークセッションが行われた「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベントをレポート
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印刷2013/05/20 18:21

イベント

あの人気キャラが“次”のファントムに? 松山 洋氏によるトークセッションが行われた「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベントをレポート

画像集#001のサムネイル/あの人気キャラが“次”のファントムに? 松山 洋氏によるトークセッションが行われた「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベントをレポート
画像集#002のサムネイル/あの人気キャラが“次”のファントムに? 松山 洋氏によるトークセッションが行われた「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベントをレポート
 バンダイナムコゲームスとサイバーコネクトツーがタッグを組んだAndroid/iOS端末向けRPG「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」(以下,「ギルティドラゴン」)の展示イベントが,東京都内のコトブキヤ秋葉原館の5Fイベントスペースで2013年5月24日まで開催中だ。
 本イベントは入場無料で,バトルに使うカードユニットのイラスト,キャラクターデザイン担当の細川誠一郎氏によるキャラクター設定画などが展示されている。また,イベント期間中,会場では「LieN −リアン -」が歌う「ギルティドラゴン」の主題歌「星をかぞえて」のフルバージョンが流される。スタッフに聞いたところ,30分に1回程度の頻度で流れるそうなので,会場を訪れた際はBGMにも耳を傾けてほしい。

 また,イベント会場では,本作第一章に登場するユニットを網羅したイラスト集「ドットハック ギルティドラゴン ビジュアルワークス #1」(税込1500円)の先行販売や各種グッズの販売,および,細川氏による「.hack//」「.hack//G.U.」の新規描き下ろし複製原画(※完全受注生産)の展示と受注受付も行われている。

細川誠一郎氏による新規描き下ろし複製原画(フォトラグブライトホワイト/ジークレー印刷)。完全受注生産で価格は各3万円(税込)
画像集#025のサムネイル/あの人気キャラが“次”のファントムに? 松山 洋氏によるトークセッションが行われた「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベントをレポート 画像集#026のサムネイル/あの人気キャラが“次”のファントムに? 松山 洋氏によるトークセッションが行われた「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベントをレポート

 なお,開催初日の5月18日には,イベントの開催を記念して,「.hack」シリーズエグゼクティブプロデューサーである松山 洋氏(サイバーコネクトツー代表取締役社長)によるトークセッションとサイン会が行われた。本稿では,イベントの模様をまとめてレポートしよう。

■ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベント概要
期間:2013年5月18日(土)〜2013年5月24日(金)
時間:10:00〜20:00 (金・土のみ21:00まで)
場所:コトブキヤ秋葉原館 5Fイベントスペース
住所:東京都千代田区外神田1-8-8
入場料: 無料・入場自由


「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」公式サイト

「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」ダウンロードページ(Android)

「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」ダウンロードページ(iOS)


サイバーコネクトツー 代表取締役社長 松山 洋氏
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 松山氏はまず,「ギルティドラゴン」のコンセプトと制作の経緯をあらためて説明した。
 本作は2002年にスタートした「.hack」シリーズの3rdシーズンとして展開されている作品だ。2013年11月に正式サービスが開始されて以降,右肩上がりに成長を続けており,4月には50万ダウンロードを突破している(関連記事)。

 松山氏は,本作は「どこまでも無料で遊べる」ことを基本に,サイバーコネクトツーが本気で制作したタイトルであると述べた。
 数年前は個人的にソーシャルゲームのビジネスモデルは好きではないと公言してはばからなかった松山氏だが,自身の考え方を変え,世の中の状況が変わったことで,スマートフォン向けに「ギルティドラゴン」を作ることになったと話す。
 また,スマートフォンのスペックが進化したことで,表現や演出が一定以上のレベルで実現できる段階に達したことも,制作の決め手の一つだったという。

 数年前の状況では,いわゆるソーシャルゲームをプレイしているのは,家庭用ゲーム機のゲームをプレイする人々とは明らかに違う層が中心だったこともあり,創業以来約18年にわたって家庭用ゲーム機向けのゲームタイトルを制作してきたサイバーコネクトツーとは“遠いところ”にあるものだと松山氏は考えていた。
 しかし,ソーシャルゲーム市場が拡大し続け,多くの人々に受け入れられるようになってきたことで,状況は変わり始める。
 松山氏は,バンダイナムコゲームスの代表取締役副社長である鵜之澤 伸氏に,どんな市場であれ,そこに面白いものを提供して満足させるのがメーカーの役割ではないかと助言されたことで,松山氏は自身の考え方を変えたのだという。

 松山氏は,いわゆる“ソーシャルゲーム”に対する考えは現在でも変わっていないが,お客様に満足してもらえる作品を提供して,ビジネスが成立するのが一番いい形だろうとコメント。そこで,バンダイナムコゲームスのプロデューサーと話を進め,今までのソーシャルゲームをプレイしていた層を含めて,より広い層に楽しんでもらえるものを作ろうと,まったく新しい「.hack」を作ることになったとのこと。
 ちなみに,「ギルティドラゴン」は,タイトルロゴのデザイン部分に「A DOTHACK CONCEPT」と小さく書かれている程度で,「.hack」シリーズであることを大きく謳っていなかった。これは,「.hack」の冠をつけてシリーズファンのみに訴えかけるよりも,初めてプレイするシリーズ未経験者にも楽しんでもらえるよう,戦略的な判断で決定したことだそうだ。

会場には100名近いファンが来場。その多くが筋金入りの“ドットハッカーズ”だった
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 また,サイバーコネクトツーとしては,バンダイナムコゲームスと協議のうえ,本作を「.hack」として作っており,その根底にある考え方は「無料でもしっかりと遊べるゲーム」であるという。
 いわゆるゲームというものは,今まではハードルの高い買い物であり遊びだったと,松山氏は話す。プレイヤーが面白いかどうか判断するのは,まずゲーム機を購入し,さらに数千円を払ってソフトを買った“投資”のあとになるからだ。
 しかし,とくにスマートフォン向けのゲームでは,いわゆる体験版ではない“製品版”を無料でプレイできる。この気軽さや距離感は,今までのサイバーコネクトツーにはなかったものであり,スマートフォン向けゲームのいいところだと,松山氏はコメント。

 松山氏は,「ギルティドラゴン」は,軽い気持ちで始められるハードルの低さを保ちつつも,プレイを始めたら,きちんとしたゲーム性,演出やドラマを楽しんでもらえる作品にしたいと考え作ったものだと続ける。また,その姿勢は今後も貫き通していくとも話していた。

 松山氏は,毎日欠かさずにプレイヤーとのコミュニケーションを意識して,真心を込めて運営を続けてきた結果,「ギルティドラゴン」の成績が,正式サービス以降ずっと右肩上がりで成長を続けてきたと述べる。
 なお,今回の展示イベントは,この半年間「ギルティドラゴン」を育ててくれたプレイヤーに感謝の意を込めて,普段スマートフォンで見ている画面よりも大きいイラストを見てもらおうと,バンダイナムコゲームスとコトブキヤの協力を得て実現したものだという。松山氏は,今後も折を見て,定期的にイベントを開催していきたいと抱負を述べた。

画像集#005のサムネイル/あの人気キャラが“次”のファントムに? 松山 洋氏によるトークセッションが行われた「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベントをレポート
 加えて松山氏は,プレイヤーから「.hack」シリーズのHD化といった要望を多く受けており,それは重々承知しているとコメント。
 バンダイナムコゲームスとサイバーコネクトツーにとって,“今の”「.hack」は,「ギルティドラゴン」なので,ファンには「ギルティドラゴン」を愛してほしいと松山氏は話す。“中間段階”としては非常にいいので,「この調子でどんどん“いい感じ”になっていけば大人達が動き出す」と続けた。
 松山氏は,“そのための準備”はしており,サイバーコネクトツーはいつでも動き出せるので楽しみにしていてほしい,と来場者に向けて力強くコメントした。

 続いては,「ギルティドラゴン」制作中の裏話や今後の展開についてのトークとなった。
 「ギルティドラゴン」では,サービス開始後に「チャット」「ひとこと掲示板」「イベントマスター」といった新要素が追加されてきたが,要素の追加は,当然これからも続いていくと松山氏は話す。開発スタッフは,毎日/毎時間のようにブログやTwitterなどに上がるプレイヤーの意見を細かくチェックし,制作の参考にしているとのこと。松山氏は,ときにはほめてほしいと冗談交じりに言いながら,これからも叱咤激励を含め,意見を述べてほしいと述べていた。

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画像集#008のサムネイル/あの人気キャラが“次”のファントムに? 松山 洋氏によるトークセッションが行われた「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベントをレポート
 次は,細川氏が描いたイラストを何点かピックアップし,松山氏がその制作にまつわる裏話を披露した。
 最初に紹介されたのは,ファントムボスのカイトの初期イラスト2点。松山氏曰く,左側のイラストは,敵なのにヒーローみたいな絵柄ということで,残念ながらボツになったものだそう。
 一方,右側のイラストは,バランスは取れていたものの,スマートフォンでCGモデルを動かすには厳しすぎるということで,こちらも採用には至らず。以後,装飾が減らされるなどの修正が加えられていったそうである。

こちらは,決定稿に近いファントム・カイトの設定画
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画像集#010のサムネイル/あの人気キャラが“次”のファントムに? 松山 洋氏によるトークセッションが行われた「ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い」展示イベントをレポート
 次は,ファントムボス・ハセヲのイラスト2点。左側が決定稿で,右側は肌の露出が少ないバージョンだ。
 松山氏は,決定稿では肌の露出が多くなったのは,全身がビースト状態だとメリハリがなさすぎることを,理由の一つとして挙げた。もう一つ,ファントムボディはすべて,プレイヤーキャラクターが装着できる前提でデザインされていることを理由として挙げた。
 右側のデザインでは,男性/女性キャラクターがほぼ一緒で面白くない,前が大きく開いていたほうが,女性キャラクターに装着させたときにワクワク感がある。そういった“大人の事情”をふまえて,デザインが決まっていくそうである。

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左側の武器は,初稿がほぼ決定稿となったものの,右側のお面は,「怖すぎる」「スマートフォンの画面では骸骨にしか見えない」といった理由からボツになったのだとか
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ファントム・ハセヲの決定稿。後方をじっくり見られるのも設定画のいいところ
こちらは「翠緑の囚人」のファントム・司の線画と着彩の入ったデザイン画
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 さらに,会場限定の情報として,次に登場予定の4人目のファントムのデザイン画,さらに制作中のCGモデルを使ったデモが披露された。残念ながら撮影禁止だったのでお見せできないのだが,実は,その姿は現在公開中の第2弾プロモーションムービーでちらりと映り込んでいる。気になる人は,ぜひ公式サイトにアクセスしてほしい。

 松山氏は来場者に向けて,今後の「ギルティドラゴン」について,さらにギリギリトークを繰り広げた。“会場限定のポロリ”のため,本稿で紹介できないのが残念なのだが,近いうちに詳細が発表されるそうなので,今後の情報公開を待っていてほしい。

 なお,イベント会場で限定販売されている「ドットハック ギルティドラゴン ビジュアルワークス #1」は,現在コトブキヤ秋葉原館限定での先行発売となるが,来週以降,コトブキヤ 日本橋店や福岡天神店にも入荷予定とのこと。また,細川氏の複製原画については,細川氏の直筆サインが入るだけでなく,松山氏のサイン色紙もプレゼントする予定とのこと。さらに松山氏のサイン色紙には,一人一人に個別メッセージを付けるそうである。

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松山氏が出演予定のイベント告知も行われた
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ファン1人1人に,丁寧にサインする松山氏
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会場の掲示板には松山氏のメッセージも
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