プレイレポート
「RACE DRIVER GRID 2」を一足早くプレイ。刺激的なレースバトルや繊細な車のコントロールが誰でも楽しめる,レースファン期待のタイトル
コードマスターズが2013年7月25日のリリースを予定しているレースゲーム「RACE DRIVER GRID 2」(以下,GRID 2,PlayStation 3/Xbox 360)は,過度なリアリティを追求することなく,本物さながらのテール・トゥ・ノーズの刺激的なバトルが楽しめるレースゲームだ。
前作「RACE DRIVER GRID」(PlayStation 3/Xbox 360)と同様,プレイヤーが手軽にプロドライバーになった気分を味わえるというゲームデザインが施されており,本作で新たに搭載された「TrueFeelハンドリングシステム」(実際のマシンを操作した際の感触を,ゲーム内で再現する技術)によって,アーケードライクな操作性とシミュレータの緻密さが,前作に増してバランスよく実現されているのだ。さらに,コードマスターズの誇るゲームエンジン「EGO」が描くグラフィックスも見どころの一つになっている。
「RACE DRIVER GRID 2」公式サイト
今回,そんな本作を一足先にプレイする機会が得られたので,ここで簡単なインプレッションをお届けしたい。プレイしたのはレビュワー向けの英語版開発バージョンであり,本作の特徴的なレースやゲームに登場する代表的なマシン,キャリアモードの導入部分などが収められたものだ。
というわけで今回は,基本的な車の挙動や操作感を中心にお伝えし,ゲームの全体像については,いずれ稿を改めてお伝えできればと思っている。ちなみに,試遊したのはPlayStation 3版だ。
筆者がまずプレイしたのは,カリフォルニアの海岸沿いの道や山道を舞台にしたレースだ。FORD MUSTANG MACH 1 TWISTER SPECIALを使用したワンメイクレースで,道幅が狭くアップダウンがきつい一般道を,パワーはあるがハンドリングが難しく車体が重い,マッスルアメリカンなMUSTANGで駆け抜けることになる。
車重があるだけにコーナーで外側に膨らんでしまうアンダー傾向が強いが,後輪駆動でパワーもあるため,アクセルワークでリアをコントロールするといったドライビングテクニックが実現可能だ。ただし,故意にせよ偶然にせよ,軽い接触でも簡単に挙動を乱す傾向にあるので,これをしっかりコントロールできるだけのテクニックが求められる。
GRID 2には前作同様,サーキットレースが収録されているが,筆者が続いて挑戦したのが,オーストリアにあるレッドブル・リンク GPサーキット(旧A1リンク・サーキット)でのレースだ。使用できたのはVOLVO S60 BTCSと,GC AUTOMOBILE GC10-V8の2台だが,ともにレースカーということもあってグリップ力やハンドルレスポンスも非常に高く,コースをトレースするかのように気持ちよく走れた。
サーキットなので路面は綺麗で,またコース幅も十分あるのだが,コーナーをキレイにアウトインアウトで抜けられないとタイムは刻めないし,オーバースピードでコーナーに入ればアンダーステアでコースサイドに押され,タイヤグリップ限界を超えればリアが流れてしまう。
ステアリングとアクセルコントロールを使ってギリギリを攻めることになり,レースカーらしい走りを十分に味わえた。ライバルカーがブロックラインを走ったり,過剰に接触してくることも少なく,サーキットならではのハイスピードバトルを存分に味わえる。
さて,収録されたレースの中で個人的に最も期待していたのが,奥多摩の峠道を使ったドリフトレースで,これはドリフトさせることでポイントが入り,ゴール地点での合計ポイントで勝敗が決まるという内容のものだ。用意された車は,HONDA S2000とFORD MUSTANG BOSS 302で,どちらもドリフトしやすくなっているが,車重など,挙動の相当異なる2台の組み合わせというところが面白い。
下りの峠道なので,加速してヘアピンでドリフトするだけでなく,左右に車を振り回しながらS字コーナーを抜けるという場面もあった。下り坂で,ブレーキやサイドブレーキを使わなくてもリアが流れるため,カウンターステアやアクセルを使ってドリフトをコントロールするという,まさにドリフトの王道が楽しめる。ほどほどのアングルでスピードを乗せ,コーナーのインを舐めるようにドリフトを決めることに成功すると,一気にテンションアップ。開発バージョンではコースがかなり短く物足りなかったので,製品版で思う存分にドリフト走行を楽しみたいという気持ちになってしまった。
ドバイとパリは市街地コースということで,道幅が狭いテクニカルなレイアウトになっているが,直角コーナーや複合コーナーに加え,コーナーの立ち上がりに中央分離帯があったりなど,トリッキーなレイアウトになっており,先を考えて走らないと簡単にコースサイドのフェンスの餌食になってしまう。
使用できる車は,ドバイがMAZDA RX7 TYPE RZとBMW M3 COUPE,パリがBUGATTI VEYRON 16.4 SUPER SPORTと,いずれも市販車ベースだが,走りにこだわったスポーツタイプの車でもあるので,狭いコースでの熱いバトルが楽しめる。
誰でも楽しめるレベルからやり込み度満点のレベルまで幅広い層のプレイヤーに対応しており,レースゲーム作りに慣れたコードマスターズらしいバランスの良さを感じる。
ここで,コントローラにも触れておこう。本作はゲームパッドでも十分プレイできるが,微妙なステアリング,アクセル/ブレーキ操作をしたいなら,やはりステアリングコントローラを使ったほうが楽しめる。今回はロジクールの「G27 Racing Wheel」を使ったが,ゲームパッドに比べて操作性が格段に向上し,とくにドリフト時の微妙なステアリングやアクセルワークなどは,直感的かつスムーズに行えるので楽しさ倍増だ。それなりのデバイスを使えば十分に応えてくれるレースゲームなので,懐事情が許せばぜひ試してほしいところだ。ただし,こうしたゲームデバイスの使用をメーカーが保証しているわけではないので,勧めておいてなんだけど,そのへんはご承知おき願いたい。
さて,限られた要素をプレイしただけではあったが,レースの面白さや,車をコントロールする楽しさは十分に感じられ,思わず「もっと違うレースモードを試してみたい」「ほかの車に乗ってみたい」という気分になってしまった。
コードマスターズのレースゲームらしく,容易な操作で熱いレースが楽しめるバランスになっており,レースゲーム初挑戦という人にもオススメできる。もちろん,上級者ならば難度を上げて,限界ギリギリの走りで勝利を勝ち取る喜びを味わうことができるはず。
発売までにはもう少し時間があるので,今後登場するであろうさまざまな情報をチェックしつつ,発売日を首を長くして待つことにしよう。
「RACE DRIVER GRID 2」公式サイト
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© 2013 The Codemasters Software Company Limited ("Codemasters"). All rights reserved. "Codemasters”®, “Ego”®, the Codemasters logo and “Race Driver GRID”® are registered trademarks owned by Codemasters. “Race Driver GRID 2”™, “Codemasters Racing”™ and “RaceNet”™ are trademarks of Codemasters.All other copyrights or trademarks are the property of their respective owners and are being used under license. This game is NOT licensed by or associated with the FIA or any related company. Developed and published by Codemasters.
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