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[GDC 2013]「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」の姿がおぼろげながら見えてきた。稲船敬二氏と早矢仕洋介氏が登場したイベントの模様をレポート
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印刷2013/03/28 00:00

イベント

[GDC 2013]「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」の姿がおぼろげながら見えてきた。稲船敬二氏と早矢仕洋介氏が登場したイベントの模様をレポート

 コーエーテクモゲームスのTeam NINJAと,稲船敬二氏率いるcomceptが共同開発していることで話題の「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」。そのプレス向けイベントが,北米時間の2013年3月26日,Game Developers Conference 2013が開催中のサンフランシスコで行われた。
 稲船敬二氏とTeam NINJAの早矢仕洋介氏が明らかにした新情報や,両氏へのインタビューの模様をお届けしよう。

「YAIBA: NINJA GAIDEN Z」公式サイト


Team NINJAの早矢仕洋介氏(左)と,comceptの稲船敬二氏(右)

 YAIBA: NINJA GAIDEN Zは,東京ゲームショウ2012で華々しく発表された注目作だが(関連記事),その後目立った情報は公開されていなかった。イベントの冒頭では早矢仕氏が「TGS以来初めてアップデートした情報をお届けできます」と挨拶し,続いて稲船氏によるゲームの紹介となった。

 稲船氏がまず説明したのは,主人公であるYAIBA(ヤイバ)というキャラクターの重要性だ。「ヤイバをいかに魅力的に描くかが,このゲームを左右する」と語り,現在もヤイバのキャラクターを大事にしながら開発が進んでいると明かした。

 ヤイバは,正統派の忍者であるNINJA GAIDENシリーズの主人公,リュウ・ハヤブサとは対照的なキャラクターなのだという。稲船氏は「破天荒でアメリカンな忍者」とヤイバを紹介しながら,本作のスクリーンショットを初披露した。

YAIBA: NINJA GAIDEN Z
YAIBA: NINJA GAIDEN Z YAIBA: NINJA GAIDEN Z
YAIBA: NINJA GAIDEN Z YAIBA: NINJA GAIDEN Z
YAIBA: NINJA GAIDEN Z

YAIBA: NINJA GAIDEN Z
 おそらくゲーム中のカットシーンと思われるスクリーンショットは,アメコミ風……というより,アメコミそのもの。稲船氏は「ゲームアートは徹底したコミックスタイル」と語り,ヤイバが話すセリフでも,既存の忍者キャラクターにない,下品さやかっこよさを意識しているとアピールした。
 
 このスクリーンショットをよく見ると,ヤイバのキャラクター設定や,ゲームのシステムなども見えてくる。
 ヤイバの左腕や左目は機械化されているのだが,これはヤイバが過去にリュウ・ハヤブサと対決して敗れたとき,自分から改造を受けたという設定。ゲーム中でもこの設定を生かし,従来の「斬る」だけにとどまらないアクションが可能になっているようだ。

 また,稲船氏は,敵がゾンビという設定のため,コミカルさやブラックさといった,従来の忍者ゲームにない要素を取り入れるのに役立っていると説明。「ゾンビから引きちぎった両腕をヌンチャクのようにして戦う」というシーンを紹介した。本作のシステムはヤイバというキャラクターに合わせて作られているため,よりキャラクターの魅力が感じられる作品になりそうだ。

YAIBA: NINJA GAIDEN Z

 ここで,スピーカーが早矢仕氏に交代。同氏は本作の開発が,コーエーテクモゲームス(Team NINJA)とcomceptに,米国の開発会社SPARKを加えた3社体制で行われていることを明らかにしたほか,6月に開催されるE3 2013へプレイアブル出展することや,同じ時期にヤイバとリュウ・ハヤブサの因縁が明らかになる情報を出すと予告したのち,当初予定にはなかったというプレイ映像を披露した。

 プレイ映像は撮影禁止だったので残念ながら掲載できないのだが,その内容は,さきほどのスクリーンショットから抜け出したような,トゥーンシェーディングで描かれたヤイバが,バッサバッサと敵を倒していく,というもの。


 基本的には斬ったり刺したりというアクションが展開されていたのだが,なぜか捕まえた敵の体に照準らしきものが表示されるシーンがあり,稲船氏の言葉どおり,普通の忍者にはないアクションが楽しめそうな雰囲気だ。また,ファミコン世代の筆者としては,一瞬だけ表示された横スクロールアクション風画面に「忍者龍剣伝」を思い起こしたことも書き記しておきたい。
 
 以上でイベントは終了となり,早矢仕氏と稲船氏への合同インタビューが行われたので,その模様をお届けしよう。
 
――まずは,本作が生まれるきっかけになったエピソードを教えてください。

稲船氏:
 カプコンを退社してcomceptを立ち上げた理由は「自分だけの新しいタイトルを作りたい」というもので,既存のシリーズ作品にはほとんど興味がなかったんです。ただ,数あるシリーズの中でも唯一「NINJA GAIDEN」だけはやってみたいと思っていました。そこで,コーエーテクモゲームスさんに「興味あります」「やりたいです」と自分からお願いしてみた,というのが始まりですね。

早矢仕氏:
 実は以前から「忍者vs.ゾンビ」というゲームの企画はあったんです。ただ,実際に進めてみると,何かが足りない,適任と思えるスタッフもいない,ということで,中断されていました。そこに稲船さんという,これ以上ない人が来てくれたという感じでしたね。稲船さんが出した企画には「忍者vs.ゾンビ」に加えて「メカ」という要素もあったので,これはゲームの世界が広がって,うまく行きそうだと。

――稲船さんから「NINJA GAIDEN」だけはやってみたかったという話が出ましたが,その理由はどんなものでしょうか。

稲船氏:
 以前,板垣さん(板垣伴信氏)から「(稲船氏が手がけた)『鬼武者』が好きなんだ」「『鬼武者』を超えるゲームを作るよ」と言われたことがありました。それが初代「NINJA GAIDEN」だったんです。鬼武者とアプローチは違うけれども,いいゲームになって,しかも世界中でヒットしたので,“親戚感”みたいなものを感じでいたんですよ。
 カプコンを出てcomceptを立ち上げましたから,過去に自分が手がけたシリーズを今やろうと思っても難しいんです。そういう状況の中で,自分の遺伝子のようなものがあるNINJA GAIDENをやってみたいと思いました。
 ただ,「NINJA GAIDEN 4」を作ろうということではないんです。NINJA GAIDENを自分のコンセプトに乗せて料理してみたいという想いですね。それは許されるのだろうかと,コーエーテクモゲームスさんに企画を持って行きました。

――企画を持ち込まれた側の早矢仕氏は,どういった感触を持ちましたか。
 
早矢仕氏:
 稲船さんの企画には,当初から海外の開発スタジオと組むという構想があったんです。最近は海外のスタジオもかなり実力をつけていると感じつつも,実際に組んだ経験はなかったので,稲船さんがいれば心強い,ぜひお願いしたいと。さきほど話したゾンビやメカの話もそうですが,いろいろな部分で「ピースがはまった」んです。

――ヤイバのキャラクターはかなりユニークですが,何かインスピレーションを受けたものがあったのでしょうか。

稲船氏:
 インスピレーションとまではいかないですが,キャラクターの位置づけでいうと,「ドラゴンボール」のベジータなんですよ。リュウ・ハヤブサという悟空のようなキャラクターが絶対的な強さを持っていて,自分では「俺のほうが強いんだ」と思っていても,負けてしまうという。ベジータのような位置づけの,魅力的なキャラクターが忍者になったらどうなるか,というのを表現したいという想いはあります。

早矢仕氏:
 開発中にも,稲船さんは今と同じ例え話をよくしていますよ(笑)。

本作のコンセプトアート。これ以外にも,桜の樹の下で忍者が対決するといったような,墨絵調のイラストが公開されたが,そちらのデータは残念ながら提供されず,会場での撮影も不可となっていた
YAIBA: NINJA GAIDEN Z
――ゲーム画面はまさにアメコミで,墨絵のようなコンセプトアートとはだいぶ雰囲気が異なるのですが,コンセプトアートのようなグラフィックスはゲーム中に登場しないのでしょうか。

稲船氏:
 墨絵調のグラフィックスも,ゲーム中の回想シーンなどで使っていきたいと思っています。こちらも日本人ではなくアメリカの方が描いているんです。

――プレイ映像は工業地帯のようなステージになっていましたが,なぜこのような場所を選んだのでしょうか。

稲船氏:
 もちろんステージは工業地帯だけでなく,さまざまな場所が用意されていますが,どの場所にしても「なぜゾンビが出現したか」とか,「なぜゾンビがそこにいるのか」ということにつながるようになっています。

――3社で開発を進めているとのことですが,具体的な役割分担のようなものはあるのでしょうか。

早矢仕氏:
 あまり決めていないですね。

稲船氏:
 私と早矢仕さんの間でも,プロデューサーとしての分担はないですね。もちろんパブリッシャとデベロッパ,お金を出す側ともらう側の違いは心得ているつもりですけど(笑)。線引きせずに同じ領域の仕事をしているから,行き詰まったときには「早矢仕さんどう思う?」と相談しています。
 「ここは●●さんの仕事でしょ。早く出してくれないと次に行けないよ」という状況も生まれないですね。

――3社のコラボによって生まれるメリットにはどんなものがあるでしょうか。

稲船氏:
 たくさんの人と組むといい効果が生まれる,というのは誰でも分かっているはずなんですが,文化や言葉が違う人達と組むと,その苦労を乗り越えるのがつらくて,結局小さくまとまってしまうことが多いと思うんです。とくに日本のような島国に住んでいる人達は。
 本当の忍者は日本人にしか作れないと思うし,逆に本物のゾンビを日本人だけで作るのは難しい。それを補うという意味でも,今回の組み合わせはとてもいいと思っています。それに加えてお互いのいいところを出していけると。
 これまでも海外の開発スタジオと組んだ経験はありますし,今回も成功させる自信はあります。

――「日本人だけで本物のゾンビを作るのは難しい」とのことですが,具体的には,どういった感覚の違いがあるのでしょうか。

稲船氏:
 大きいのは,表現がグロテスクになるか,お笑いになるかの差ですね。その違いって紙一重なんですよ。たとえば,Samuel Marshall Raimi(サム・ライミ)監督の「Army of Darkness」という映画に,体からとんでもない量の血が噴き出したり,自分の手をチェーンソーで切り落としたりするシーンがあります。これは一般的な日本人からすると「痛い」「怖い」だったりするんですが,欧米人にとっては,おかしなシーンなんですよ。
 こういう感覚を,分からない人に理解させるのって難しいんです。海外のスタジオなら,この苦労はいらなくなりますよね。NINJA GAIDENのタイトルを冠するゲームを作らなくちゃいけないのに,そのうえゾンビのことまで教える時間はないので(笑)。

――先ほど,海外スタジオとの作業で生まれる苦労の話が出ましたが,今回の開発で経験したことがあれば教えてください。

早矢仕氏:
 日本側で簡単に理解し合えたものが,海外のSPARKには全然伝わらない,ということがあるんですよ。今回だと,ヤイバのキャラクター設定で「こういう状況ならヤイバはこういう行動を取るはず」というのがSPARKに理解してもらえなくて,稲船さんが延々と説明を続ける,ということがありましたね。

稲船氏:
 日本人が思うかっこよさと,アメリカ人が考えるかっこよさには,やっぱり違いがあるみたいで,なかなか理解してもらえない。そんなときには「分からなくていいから,こうして」って言いたくなるけど,それは絶対にやってはいけないんです。それで進むとさらにズレが大きくなりますから。
 だから,ひたすら根気よく言い続けます。手を変え品を変え,話の角度を変え……。その時は半日かかりましたね(笑)。
 これができなくて,「もう海外と組むの嫌だ」となる開発者も結構いるみたいですね。

――では稲船さんの経験では,一見無理そうでも,分かってもらえないことはないと。

稲船氏:
 ないですね。絶対に分かってもらえる。分かってもらえたときというのは,自分も海外の人の考えが分かったということなんです。「こう言ったら伝わるんだ」「こういう理由でかっこいいんだ」という感じですね。そうなると,次はもう半日かかりません。

――それでは時間もないようなので,最後に,YAIBAの情報を待っているファンの方へ,メッセージをお願いします。

早矢仕氏:
 今回の情報で,ゲームの形を少し見せられたかなと思っています。ゲーム内容を始めとして,YAIBAでは色々と面白い試みを盛り込んでいるので,ぜひ皆さんに新しい体験をしてもらいたいと思っています。楽しみにしてください。

稲船氏:
 今回はほんの少し,アートスタイルと,そのスタイルのままでゲームができるということをお伝えできたかと思います。中身に関してはこれからなので,期待してほしいです。

――ありがとうございました。

取材後に配布された素材集に収められていた画像。イベント中,とくに紹介されることはなかったので,どんな場面に出てくるのかは不明だ。だが,今回紹介したスクリーンショットと一緒に収められていたことから判断すると,アメコミ雑誌の表紙と裏表紙ということになるのだろう。ゲーム中に雑誌をめくるような仕掛けがあるのだろうか……
YAIBA: NINJA GAIDEN Z YAIBA: NINJA GAIDEN Z

Game Developers Conference公式サイト

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