インタビュー
[E3 2013]「World of Tanks: Xbox 360 Edition」と「World of Warships」の最新情報を,Wargaming.netに直接聞いてきた
登録アカウント数6000万を誇るWorld of Tanksを開発・運営しているベラルーシのゲームメーカーであるWargaming.netは,今年のE3にも大きなブースを展開。ただ,例年のような派手なパフォーマンスはなく,World of Tanksの試遊台をいくつか並べただけと,やや落ち着いた感じになっていた。
さて,そんなWargaming.netがXbox 360向けの「World of Tanks: Xbox 360 Edition」をMicrosoftの「Xbox E3 2013 Media Briefing」で発表したのは,記憶に新しいところだ(関連記事)。なんてったって2日前のことだからね。
Wargaming.netはかねてから「初のコンシューマ対応ソフトをE3 2013で発表する」としていたため,同社が傘下に収めたGas Powered GamesまたはDay 1 Studiosが絡んだタイトルではないかと予想されていたが,蓋を開けてみたらWorld of TanksのXbox 360版だったわけで,驚いた人も多かっただろう。
ということで,さっそくブースを訪問して,気になるXbox 360版や,その他のタイトルについて,いろいろと話を聞いてきた。
World of TanksのXbox 360 EditionとPC版との違いは?
その1つはビジュアル面だ。
キーボードやマウスを使うPC版のプレイヤーが,ディスプレイから30〜50cm,遠くても1m前後という距離でプレイするのに対し,ゲーム機のプレイヤーは,それよりも遠くから画面を見てプレイすることが予想される。McDonald氏はこの距離を「4m」と言っていたが,日本の家屋の場合はもっと短いだろう。いずれにせよ,Xbox 360版World of Tanksでは,より遠い距離から見たときに,最も画面にある情報の認識度が上がるよう,画面のインタフェース周りなどが再デザインされているとのことである。
下に示したXbox 360版プロモーションムービーでは,高速移動する戦車がガンガンぶつかったりしているが,PC版をプレイしている人ならご存知のとおり,実際のゲームの戦車はもっと重々しく移動する。キーボードと違い,ゲームパッドによる操作でその重量感を出すことは,かなり大変だったという。
さまざまなパーツを手に入れて,自分の戦車を細か過ぎるほど細かくカスタマイズできるWorld of Tanksだが,そこにもXbox 360版では手が入っている。具体的には,PCに比べてカジュアル層が多いコンシューマ機向けに,あらかじめいくつかのパーツを組み合わせた「プリセットパッケージ」を用意したとのことだ。もちろん,PC版のように各パーツを細かく設定することもできるので安心してほしい。
気になる有料アイテムは,「Microsoftと話し合って,ゲーム内でマイクロトランザクション処理できるようにした」とMcDonald氏。要するに,プレイヤーは,欲しいアイテムを買うときにゲームを中断してマーケットプレースに行ったりする必要がない。その場で購入できるのだ。
タイミング的には,Xbox One版がどうなるかも興味があるところだが,「具体的な予定は立っていないが,視野には入っている状態」だという。「まずは,現在4000万人を超えると言われるXbox LIVEユーザーに,Free-to-PlayのWorld of Tanksをプレイしてもらいたい」(McDonald氏)とのことだった。
World of Tanks: Xbox 360 Editionでは,Xbox LIVEのゴールドメンバーを対象に,2013年7月2日にオープンβテストが開始されるという。それ以降は,北米およびカナダ在住で,Xbox LIVEのゴールドメンバーになっている人なら,誰でもXbox LIVEからWorld of Tanks: Xbox 360 Editionをダウンロードしてプレイできるようになる。最大30人のプレイヤーが1つの戦場に集まって,戦車同士の戦いを楽しめるのだ。
ただし今回,日本語版についての情報は得られなかった。
「World of Warplanes」と「World of Warships」,World of Tanksのプレイヤー情報を統合へ
1年以上にわたってクローズドβテストが続けられている「World of Warplanes」。こちらは,数週間以内にオープンβテストに移行する予定との情報が,McDonald氏から得られた。戦闘機版World of Tanksという位置づけのWorld of Warplanesだが,マウスとキーボードで飛行機の操作を実現するという部分がクセモノで(フライトスティックによる操作にも対応する),βテスターの意見を取り入れての修正を繰り返しているうちに,こんなに時間が経ってしまったのだという。
一方,海戦をテーマにした「World of Warships」は,「E3 2013で新情報を発表する」という予告(関連記事)のとおり,ブース内に作られたシアターで,実際のプレイシーンを収録したムービーが,解説付きで公開されていた。
シアターのムービーで確認できたのは6隻対6隻の艦隊戦で,World of Tanksと同様,1チームには各国の艦船が入り混じるようだ。船のクラスは,航空機による長距離攻撃が可能な航空母艦,強力な火力を誇る戦艦,そして軽量で足が速い駆逐艦の4種類が用意されている。
ゲーム的なアレンジが施されているとはいえ,それぞれの艦船は,実在する船の資料を基に正確にモデリングされている。また海面や波などもリアルで,グラフィックスのレベルはかなり高い印象だ。
艦船での戦闘は,戦車による大砲の撃ち合いや空中戦に比べると当然スローペースである。その代わりに「World of Warships」には,戦略的な要素が加味されており,スタッフも「ストラテジーゲームのような雰囲気を狙っている」と語っていた。まぁその部分を差し引いても,砲撃によって上がる水柱や,軌跡を残して放たれる魚雷,轟沈する船など,艦隊戦の迫力は十分に堪能できそうだ。
現在はプレαの状況とのことで,サービス開始時期は現在のところ「誰にも分からない」(McDonald氏)。World of Tanksも,正式サービス開始までにはずいぶん時間がかかったように記憶しているので,これはもう「そういうものだ」と考えて,首を長くして待つしかないだろう。
なお,Wargaming.netは,E3 2013のタイミングに合わせて,World of TanksとWorld of Warplanes,そしてWorld of Warshipsのプレイヤー情報を統合する計画も発表している。
これはたとえば,World of Tanksで購入したゴールドをWorld of Warshipsでも使えるとか,World of Warshipsで鍛えたスキルがWorld of Tanksに移行できるといったことが可能になるということで,プレイヤーのストレスを軽減してくれるのはまず間違いないだろう。まだWorld of WarplanesのOBTも始まっていない段階で,ちょっと気が早すぎる気もするが,どういった形で統合されるのか,こちらにも期待しておきたい。
「World of Tanks: Xbox 360 Edition」公式サイト
「Xbox E3 2013 Media Briefing」Twitter実況まとめ
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