スマートフォン向け「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」プレイレポート。雷神が縦横無尽に暴れまくる爽快アクションRPG

　ゲームロフトが今秋リリースを予定している「マイティ・ソー/ダーク・ワールド＝公式ゲーム」（iOS / Android）のプレイレポートをお届けしよう。主人公となるマイティ・ソーは，マーベル・コミックスの人気ヒーロー。2011年に実写映画化された後，映画「アベンジャーズ」にも登場したので，ご存じの人も多いはず。2014年2月には映画第2作となる「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」の公開も決定している。

　本作はその映画をテーマにしたスマートフォン向けのアクションRPG。仲間と協力し，ド派手な攻撃や必殺技で敵を蹴散らしながら，マップ奥に待つボスや敵の拠点を破壊していくという，分かりやすく爽快なゲーム性がウリとなっている。まさに気分は雷神ソーだ。

イベントの演出やグラフィックスはコンシューマ機と遜色ないほどの高いクオリティ

　秩序が失われたナインワールドを舞台に，主人公のソーがかつて敵対した弟ロキと手を組んで，平和を取り戻すため立ち上がる……というのが本作のプロローグ。ゲームには，映画にも登場した「アスガルド」や「ヨトゥンヘイム」といったステージが用意されている。ステージによって雰囲気がガラリと変わる点にも注目してほしい。

　ゲームはミッションの合間にカットシーンが挟まる形で進行していく。ストーリーは映画と共通した部分が多いため，本作で予習してから映画を観に行くのもいいだろう。もちろんすべてがすべて映画と同じわけではなく，本作独自の展開や演出もあるので，両方に触れればより楽しさが増すという仕掛けだ。
　ミッション開始前にはさまざまな準備が必要となるので，以下で紹介していこう。

　ソーはゲーム内通貨を使って，新たな武器や防具を開放したり，装備やステータスを強化したりできる。武器や防具にはそれぞれ「炎に強い」「氷に強い」といった特性があるので，ソーが探索するステージによってうまく選んでいきたいところだ。なお，ミッション攻略前にはヒントが表示されるので，必ず確認しておこう。

装備によってソーの見た目もガラリと変わる。原作を意識した防具も登場！

　ミッションには，強力な援護攻撃を行ってくれる「仲間」と，さまざまな特殊能力を持つ「エインヘリャル」（兵士）を連れて行くことができるが，これらの選択もミッション開始前の重要な準備だ。仲間はロキやホーガンといった主要人物たちの中から選択でき，いずれも強力な必殺技を持っている。エインヘリャルたちは近接型や遠距離型，パワー型などさまざまなタイプが存在しており，戦闘中に自由に召喚することができる。

　こうして仲間とエインヘリャルを選んだら，いよいよミッション開始。映画を見ているかのようなイベントムービーが流れたあと，ミッションの目的となる3つの条件が表示される。これらの条件を満たすかどうかでクリア時の評価が変わる。条件はミッションごとに定められているので，やり込み要素としてもバッチリだ。

　ミッション中の操作は，タップで移動や攻撃を行い，二本指スワイプで遠距離攻撃，特定の図形を画面に描いてスキルを繰り出す，といった感じ。ソーの攻撃は非常に派手なものが多く，爽快感は抜群だ。

ソーのスキル「ライトニングストーム」が発動！　周囲の敵を一網打尽にできる強力な技だ。ただし，再使用するには冷却時間が必要なので，乱用は厳禁

　前述したエインヘリャルたちは左下のアイコンをタップすることで召喚できるのだが，面白いのはソーのすぐそばに出現するのではなく，ソー側の拠点に出現するということ。彼らはマップを進軍してソーのもとにやってくるのだ。当然だがエインヘリャルたちは力尽きると消滅してしまうので，いつどのタイミングで召喚するのかを考える必要がある。
　また，エインヘリャルの召還は専用のゲージを消費して行うシステムで，強力なエインヘリャルほどその消費量も大きくなっている。大軍か，少数精鋭かという判断も重要だ。

エインヘリャルにはそれぞれ得手不得手がある。ステージにどんな敵が出るかで，エインヘリャルの構成もおのずと変わってくるはず

　序盤は敵の攻撃も緩くサクサク進めるが，中盤辺りから敵の攻撃が激化するうえ，エグいトラップも増え始める。きっちりとソーや仲間，エインヘリャルの強化を行っていかないとあっという間に体力ゲージを減らされることになるだろう。RPGの基本に立ち返り，じっくり腰を据えてキャラクターを鍛えながら遊ぶべし……といった印象だ。
　一度クリアしたステージにも再度チャレンジできるので，高評価を目指しがてら，強化用の通貨を集めていくといいだろう。ただし，2回目以降の挑戦では初クリア時よりも入手できる通貨は少なくなっている。

　ボス戦では巨大かつ強力な敵が出現。当然一筋縄ではいかないので，スキルやエインヘリャルを総動員して戦っていくことになる。
　激しい攻撃の隙間を縫って接近し，ド派手なスキルでボスを撃破したときの気持ちよさはまさにアクションゲームの醍醐味。クリア後のソーの雄たけびが達成感を煽ってくれる。

　なお，ミッションによっては仲間やエインヘリャルが出撃できないものもあり，その場合はソー自身の力で道を切り開いていくことになる。味方に頼りすぎるプレイばかりでは，平和を取り戻せないのだ。

ボス戦ではむやみに攻撃を繰り返すよりも，隙を見つけることが重要。かならず突破口はあるので，じっくり観察して見つけよう

　ゲームの作りはシンプルながら，多彩なカスタマイズ要素ややり込み要素のおかげで，スマートフォンゲームとは思えないほどのボリュームとなっている本作。ミッションは全部で100近くあるとのことで，のんびりしていると全ステージをクリアする前に映画が公開されてしまうかも……。

　原作に頼っているという印象はなく，非常に高い完成度になっていると感じたので，原作コミックや映画のファンだけでなく，アクションRPG好きにもぜひ触れてほしい。とりあえず筆者は，プレイ後に来年の映画が待ち遠しくて仕方なくなってしまった。