「バイオハザード」「モンスターハンター」など，日本を代表するコンテンツが一堂に会するUSJの新イベント「ユニバーサル・クールジャパン」が2015年1月23日にスタート

　ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（以下，USJ）は，2015年1月23日から5月10日まで，新イベント「ユニバーサル・クールジャパン」を開催する。
　日本の魅力的なコンテンツを世界へ発信するという趣旨のこのイベントでは，「エヴァンゲリオン」「進撃の巨人」「バイオハザード」「モンスターハンター」という4大ブランドをモチーフにしたアトラクションが登場することになる。オープニングセレモニーでは，各コンテンツのプロデューサーに加え，オフィシャルサポーターとして，ミュージシャンのHYDEさんが登場し，集まった1300人のファンの前で挨拶を行った。

　ここで，そのオープニングセレモニーの模様と，「バイオハザード」シリーズのプロデューサー川田将央氏ならびに「モンスターハンター」シリーズのプロデューサー辻本良三氏への合同インタビューの模様，そしてアトラクション「バイオハザード・ザ・エスケープ」の体験レポートをお届けしたい。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン公式サイト

　オープニングセレモニーには川田氏と辻本氏のほか，「進撃の巨人」アニメ版プロデューサーの和田丈嗣氏，「エヴァンゲリオン」のプロデューサーである大月俊倫氏，そしてHYDEさんがレッドカーペットに立った。
　川田氏は，「バイオハザード」のアトラクション「バイオハザード・ザ・エスケープ」について，これまでのシューティングタイプのアトラクションとは違い，脱出ゲームになっていると説明。バイオハザードとしても，脱出ゲームとしても新しいものであり，うまく脱出できたときの達成感をぜひ味わってほしいとコメントした。

左から，「進撃の巨人」の和田丈嗣氏，「エヴァンゲリオン」の大月俊倫氏，「バイオハザード」の川田将央氏，「モンスターハンター」の辻本良三氏。和田氏と大月氏も各アトラクションの特徴や魅力をアピールした

　また辻本氏は，ジンオウガが雷をまとう演出が特殊効果で再現されていることをアピールし，超帯電状態とはどんなものなのかを味わってほしいと述べた。
　HYDEさんは「1つでも凄いのに，アトラクションが4つもあるのはかなり太っ腹ですよね」とコメント。クールジャパンについては「世界の人が日本に興味を持ってくれているので，日本が自信を持っている部分は，どんどん世界の人に知ってもらうべきだと思います」と挨拶した。

（左）オフィシャルサポーターのHYDEさん。（右）HYDEさんの開会宣言で，ついに「ユニバーサル・クールジャパン」がスタートした

　続いて，川田氏への合同インタビューの模様をお届けしよう。

「バイオハザード・ザ・エスケープ」は，バイオだからこそできること，リアル脱出ゲームだからできること，そしてUSJだからこそできることが，うまく調和したアトラクション

――「ユニバーサル・クールジャパン」に参加した感想を聞かせてください。

川田将央氏

川田将央氏（以下，川田氏）：
　「バイオハザード」とUSJさんのエンターテイメント性，そして，リアル脱出ゲームの面白さを融合することで，クールジャパンの素晴らしさを世界に発信できるんじゃないかと思い，今回参加させてもらうことになりました。
　以前から「バイオハザード・ザ・リアル」（関連記事）でコラボしていたのですが，今回の「バイオハザード・ザ・エスケープ」では，今までと違う試みができたと思っています。ユーザーには，日常では体感できない空間を楽しんでほしいですね。

――「バイオハザード・ザ・エスケープ」の見どころはどこですか。

川田氏：
　バイオだからこそできること，リアル脱出ゲームだからこそできるこそ，そしてUSJさんだからこそできることが，うまく調和しています。先に何がいるのか分からない暗闇をさまよっていく感覚は，まぎれもなく「バイオハザード」の醍醐味です。「体感性」が，キーワードの1つになるのではないでしょうか。

――「バイオハザード・ザ・エスケープ」を体験したのですが，ドキドキ感が半端ではないですね。デートスポットとしても最適かと思うんですが，そのあたりはいかがですか。

川田氏：
　協力して謎を解いていくので，コミュニケーションが今まで以上に重要になってきます。ですから，デート向けという言い方もできるかもしれませんね。ただ，そういう意味でフロアを暗くしているわけではありませんので，そこは誤解のないように（笑）。


――「バイオハザード・ザ・エスケープ」で使用するプレイヤー・パッド（タブレット）は，6つの言語に対応していると聞いています。

川田氏：
　6言語に翻訳するのは大変だったと思いますが，関係者の協力のおかげで，すごく良いものに仕上がっています。ぜひ，世界中の人に体感してほしいですね。

――今後の予定や展望を，言える範囲で聞かせてください。

川田氏：
　USJさんとは「バイオハザード」で長いことご一緒させてもらっているのですが，もっともっと出来ることはあるはずで，引き続き考えていかなければいけないと思っています。

――「バイオハザード」は以前からUSJとコラボしていますが，とくに印象に残ったエピソードなどはありますか。

川田氏：
　以前，USJさんの「ハロウィーン・ホラー・ナイト」に参加させてもらったことがあるんですが，体験してみて「これ，バイオでやったらすごく面白いな」と思いました。その経験が，「バイオハザード・ザ・リアル」の制作に影響を与え，そして今回，「ユニバーサル・クールジャパン」で，また違ったコラボレーションが実現しました。そういう過去の積み重ねが，IPとして良い感じで盛り上がっている理由だと思います。


　バイオハザードは歴史の長いタイトルなので，新しいファンの人には少々ハードルが高くなっているのかなと感じています。しかし，今回のような企画を行うことによって，普段ゲームをプレイしない人が，バイオハザードを知るきっかけになってくれたら嬉しいですね。「バイオハザード・ザ・リアル2」で，小さい子供達がゲートの前を通ったとき，「あ，バイオハザードだ！」って言ってくれたのが，すごく嬉しかったのを覚えています。

ゲーム以外のメディアを通じて，モンスターハンターの魅力を伝えていきたい

――今回，クールジャパンのイベントに参加された意図や感想を聞かせてください。

辻本良三氏

辻本良三氏（以下，辻本氏）：
　USJさんには世界各国から多くの人が来られます。カプコンは大阪の企業なので「モンスターハンター・ザ・リアル」（関連記事）のときは，大阪を盛り上げたいという気持ちがありました。今はその思いがより強くなっているので，日本のコンテンツを世界に発信するというこのイベントに参加できて，とても嬉しいです。

――今回の「モンスターハンター・ザ・リアル」の見どころを教えてください。

辻本氏：
　今回は室内でジンオウガを見られるので，雨でも心配ありません。また，オープニングセレモニーでも言いましたが，特殊効果にも注目してほしいですね。USJさんの素晴らしい技術をたくさんの人に見てほしいです。USJさんとは，ほかではできないことを一緒にやらせてもらっていますので，今回が好評だったら，次回もぜひやりたいと思っています。


――セルレギオスは日光によって質感が違って見えるとのことですが，どんな感じの効果になっているのですか。

辻本氏：
　製作者の方とは最初のコラボのときからずっと一緒にやらせてもらっているのですが，ものすごいノウハウをたくさん持っています。セルレギオスは天気次第で見え方の違う，特殊な塗装になっていると聞いています。夜になったらライトアップされますので，それを見るのもいいと思います。


――ジンオウガの背景に天空山を選んだ理由を教えてください。

辻本氏：
　「モンスターハンター4」ではジンオウガは天空山に出てきますので，そのイメージにぴったり合う背景ということで選びました。

――今回は日本のコンテンツを発信するというイベントですが，モンスターハンターと，世界のゲーマーについての考えを聞かせてください。

辻本氏：
　モンスターハンターって，日本以外のプレイヤー数はまだ少ないんです。そんな中でも，モンスターハンターを熱心にプレイしてくれる海外のユーザーは増えていて，コミュニティもできています。最近，日本以外でも盛り上がってきているのかなという実感もあります。熱心に支えてくれているユーザーが口コミで広げていってくれたおかげで，日本ではこれだけ大きなコンテンツになったわけですから，海外でもそういうコミュニティを大切にしながら，モンスターハンターを広げていきたいですね。

モンスターハンターの展示物も多い

――USJにはモンスターハンターをプレイしていない人も来場しますが，そういう人達へのアピールをお願いします。

クエストの先行配信も行われる

辻本氏：
　すでにプレイしている皆さんには，ゲーム以外のモンスターハンターを味わってもらうことで，よりモンスターハンターを好きになってほしいと思います。もちろん，プレイしたことのない人達には，今回のアトラクションを通じて，モンスターハンターに興味を持ってもらえればいいなと思います。「あ，こんなモンスターがいるんだ。こいつをハンティングしてみたいな」といったように，きっかけの1つになってくれれば嬉しいです。

思わずシビレてしまいそうな，大迫力のジンオウガ

ジンオウガに引けをとらない迫力のセルレギオス

ゾンビの恐怖を体感できる
「バイオハザード・ザ・エスケープ」

　最後に，「バイオハザード・ザ・エスケープ」を体感した感想を少しだけお届けしたいと思う。舞台はゾンビがはびこるテレビ局。プレイヤーは4人1組で，謎を解きながら局からの脱出を目指す。


　「バイオハザード・ザ・リアル」は銃を手にしてクリーチャー達と戦いながら先に進んでいくという内容だったが，今回は武器がないため，ゾンビが襲ってきても基本的には逃げるしかない。その点，ザ・リアルとは質の違う恐怖を感じた。
　またゲームスタート時に手渡されるプレイヤー・パッドの存在も大きな特徴となっており，パッドで情報を確認しながら局内を探索すると，さらに没入感が高まる。
　テレビ局はかなり広く，エレベータや階段を使う場面もあるなど，「探索」している感覚はかなりのものだ。謎解きもなかなか骨のある難度になっているので，脱出ゲーム経験者も心して挑む必要があるだろう。



　開催期間中は，バイオハザード・ザ・エスケープの限定メニューも提供される。販売場所は，フィネガンズ・バー＆グリルおよびキャラクターズ・フォー・ユーなどだ。

リッカー・ロースト（1650円）	バーキンG第二形態（アルコール）（800円）
アフリクテッドの目（950円）	プラント42（ノンアルコール）

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン公式サイト

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