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「Dragon\'s Dogma Online」の大型アップデート「シーズン1.3」実施。新ジョブ「アルケミスト」や高難度コンテンツの内容を開発陣に聞いた
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印刷2016/03/10 13:00

インタビュー

「Dragon's Dogma Online」の大型アップデート「シーズン1.3」実施。新ジョブ「アルケミスト」や高難度コンテンツの内容を開発陣に聞いた

画像集 No.030のサムネイル画像 / 「Dragon's Dogma Online」の大型アップデート「シーズン1.3」実施。新ジョブ「アルケミスト」や高難度コンテンツの内容を開発陣に聞いた
 カプコンは本日(2016年3月10日),オンラインオープンワールドアクション「Dragon's Dogma Online」PC / PlayStation 4 / PlayStation 3 以下,DDON)の大型アップデート「シーズン1.3」を実施する。

 シーズン1の締めくくりとなる今回のアップデートでは,物語が一つの区切りを迎えるほか,新ジョブ「アルケミスト」や高難度コンテンツ「エクストリームミッション」が実装される。

 今回4Gamerでは,DDONのプロデューサーを務める松川美苗氏とディレクターの木下研人氏にインタビューを実施し,シーズン1.3がどのような内容なのかを聞いてきた。

(左から)カプコン DDONプロデューサー 松川美苗氏,同ディレクター 木下研人氏
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「シーズン1.3」アップデートプレビューサイト



新ジョブ「アルケミスト」は動き回って,敵のヘイトを集める“動的なタンク”


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 さっそくですが,シーズン1.3の目玉となる新ジョブ「アルケミスト」の特徴を解説していただけますか。

木下研人氏(以下,木下氏):
 すでに発表しているとおり,アルケミストはシールドセージに次ぐタンク職です(関連記事)。シールドセージは敵の攻撃を引き受けることで,場を安定させるという“静的なタンク”ですが,アルケミストは対照的に“動的なタンク”。つまり,敵を攻撃しながらヘイトを集めることができます。

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4Gamer:
 実際の立ち回りはどうなるんでしょう。

木下氏:
 アルケミストは敵を攻撃すると,ダメージを与えると同時に「錬成物質」を付着させます。この錬成物質の蓄積量(「錬成値」)が多いほど,敵のヘイトが高くなる仕組みですね。
 さらにノーマルスキル「エリクシル」を使うと,蓄積された錬成物質が一気に解放され,爆発によって大ダメージを与えるという流れになっています。

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4Gamer:
 錬成物質は攻撃の手段であり,ヘイトを集める手段でもあるということですね。敵に蓄積される錬成物質に上限はありますか。

木下氏:
 同じ部位を10回ほど攻撃すると錬成値が最大に達し,ビジュアル的にも最大化して目立つようになります。その状態でエリクシルを使って解放すると,与えるダメージも最大になるというわけです。
 また,ノーマルスキル「アルケム・フーガ」を使うと,敵の攻撃を回避しつつ,カウンターで錬成物質を付けられます。したがって,アルケミストの基本的な立ち回りは,自ら攻撃を加えることで錬成値を高めて,エリクシルで大ダメージを狙うというものですね。

松川美苗氏(以下,松川氏):
 アクションゲームの腕に自信があるという人に,ぜひアルケミストを試してほしいですね。

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木下氏:
 シールドセージと比較すれば,確かにテクニカルなジョブです。とはいえ,必ずしもアクションゲームに長けている必要はありません。アルケミストのカスタムスキル「パイル・バインダ」は,「敵に杭を打ち込み,それをパーティのアタッカーが攻撃すると錬成物質が溜まる」という効果がありますので,アクションゲームが得意ではない人でもパーティメンバーと協力することで十分活躍できます。

4Gamer:
 アルケミストの登場によって,シールドセージの存在感が薄れるということはありませんか。

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木下氏:
 敵のヘイトを集める能力に限って言えば,シールドセージのほうがアルケミストよりも上です。シールドセージならノーマルスキル「アトラクト」で複数の敵からヘイトを集められ,そのスピードも速い。一方,アルケミストは敵に錬成物質を蓄積させるという段階が必要です。それが攻撃にもつながっているのですが,そのぶんだけ時間が掛かります。
 また,アルケミストとシールドセージは防具が共通ですが,基本的な防御力はシールドセージのほうが高いです。

松川氏:
 エレメントアーチャーを発表したときにも,プリーストが活躍できるシーンが減るのではないか,という意見がありました。ですが,実際にはそれぞれ長所が異なるので,クエストやパーティ編成に応じて使い分けられています。今回も,それと同じ状況になると思いますよ。

4Gamer:
 一概に「どちらが有利か」という話ではなく,それぞれに一長一短があるということですね。

木下氏:
 ええ。それからシールドセージは戦いをコントロールしつつ,仲間にバフを与える役割を持っています。一方,アルケミストはエリクシルによって,敵にデバフ(状態異常)を与えるという違いもあります。

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4Gamer:
 エリクシルで敵に与えられる状態異常は,どのような種類がありますか。

木下氏:
 毒や遅延に加え,状態異常耐性値を下げるなど,DDONに登場する状態異常のほとんどです。最大3種類のエリクシルを装備できるのですが,遅延の状態異常を付与するものはデフォルトなので,プレイヤーは2つまで選べるようになっています。

4Gamer:
 同じタンクとは言っても,アルケミストとシールドセージはまったく異なる立ち回りになりますね。

木下氏:
 ただ,アルケミストもカスタムスキルを使えば,シールドセージに近い立ち回りが可能です。たとえば自分の身体を金属で覆う「ゴルダ・アウルム」は,敵のほぼすべての攻撃を無効化できますので,一般的なタンクのイメージに沿ったロールプレイができます。ただし,攻撃を受けてスタミナが尽きると,スキルが解除されてしまいます。

4Gamer:
 ゴルダ・アウルムは攻撃してきた敵に対して,「黄金化」の異常値を与えるというカスタムスキルですね。

木下氏:
 状態異常の黄金化は,「石化」に似た効果があります。黄金化した敵は打属性攻撃に弱くなるのですが,アルケミストの基本攻撃は物理かつ打属性ですから,有利に戦える状況が生まれると思います。

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4Gamer:
 今回のアルケミスト登場で,一通りのジョブが揃ったと考えていいでしょうか。

木下氏:
 そうですね。これで当初から予定していたジョブがすべて実装となります。

4Gamer:
 これまでタンクが必要なケースでは「シールドセージ一択」だったのですが,アルケミストの登場でゲームにどのような変化が生まれると思いますか。

木下氏:
 まず,ジョブ同士の組み合わせのトレンドが変わると嬉しいですね。アルケミストはいくつかのデバフを扱えるため,補助攻撃を得意とするエレメントアーチャーや,魔法攻撃を得意とするソーサラーとの相性がよく,パーティ編成への影響は大きいと思います。そのほかにも仲間を空中に跳ね上げるカスタムスキルを活用するなど,アルケミストを軸にそれぞれのジョブの特徴をさらに活かす戦術が生まれることを想定しています。
 その一方で,シーズン1.3ではシールドセージにリファインが行われますので,これまで以上にタンクとして活躍する機会が増えますよ。

4Gamer:
 それでは,アルケミストの開放条件を教えてください。

木下氏:
 「亡都メルゴダ」のエリアランクを5から6に上げれば,ジョブマスター「テオドール」の元でアルケミストのジョブ習得試練を受けられますよ。

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高難度コンテンツ「エクストリームミッション」の報酬はシーズン最強装備


4Gamer:
 続いて,もう一つの注目コンテンツである「エクストリームミッション」について教えてください。

木下氏:
 期間限定配信の「グランドミッション」と混同されるかもしれませんが,エクストリームミッションは常設型の高難度コンテンツです。シーズン1.3では全4部構成のエクストリームミッションを用意しており,3月10日から1部ずつ順次配信する予定になっています。

4Gamer:
 挑戦するための条件とは?

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松川氏:
 メインクエストのクリアです。シーズン1.2のメインクエストをクリアすると,シーズン1のエンディングを迎えますが,エクストリームミッションはその後日談として,前作「Dragon's Dogma」にも登場した「竜王の指輪」を巡る覚者と魔物の争いを描いています。
 ただ,エクストリームミッションをクリアしないと,シーズン2.0以降を楽しめないということにはなりません。エクストリームミッションは「あくまでトッププレイヤー向けのチャレンジコンテンツ」という位置付けです。

4Gamer:
 参加人数は最大4人ですね。

松川氏:
 グランドミッションと同じ最大8人にすると,それだけのトッププレイヤーを集めるのはかなり大変でしょう。しかし,4人であればクランのメンバーやフレンドで揃えられるのではないかと思います。

4Gamer:
 高難度コンテンツと謳われていますが,実際にどのくらいの難しさになりますか。

木下氏:
 最初のミッション1「地下墓場の誘い」は「推奨レベル58」の設定です。これは,プレイヤーをいきなり篩(ふるい)に掛けることはしたくなかったからですね。次のミッション2「古き力に魅かれし者」は「推奨レベル60」となっており,徐々に敵が強くなっていきます。

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 また,エクストリームミッションでは,ミッション開始時に毎回支給される消費アイテム以外は持ち込めません。これにより,比較的気軽に参加したり,練習したりすることができると思います。
 もっとも,アイテムを支給方式にしたのには難度調整の狙いもあります。所持品の枠をすべて回復薬にするかどうかで,難度が変わってしまいますから……。

4Gamer:
 それぞれのミッションには制限時間が設定されていますが,どのくらいの時間でしょうか。

木下氏:
 制限時間は20分です。開発チームのスタッフによるテストでは,初見だと残り2分というところで失敗,2回めでクリアに成功しました。相当うまいスタッフなのですが,3人でクリアしたという例もあります。

4Gamer:
 ちなみに1人でクリアすることは可能ですか。

松川氏:
 さすがに1人では無理だと思いますが……。

木下氏:
 アイテムの所持数に制限がありますからね。

松川氏:
 ひょっとすればシーズン2.0(今夏実装予定)までに,2人でクリアする方は出てくるかもしれませんね。レベル60に到達して,装備が充実してくると,最初の「地下墓場の誘い」なら結構簡単にクリアできるようになりますよ。

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4Gamer:
 ミッションのクリア報酬はどのようなものが手に入りますか。

木下氏:
 メインとなるのは,最終のミッション4をクリアしたときに習得できる特別なカスタムスキルです。これは「奥義」にあたるもので,エクストリームミッションでしか入手できません。

松川氏:
 各ジョブに1つずつスキルを用意しており,プレイヤーはミッション4をクリアしたときに使用していたジョブのスキルを習得できます。つまり,複数ジョブのスキルを習得するには,ミッション4を何度かクリアしていただく必要があるということですね。

特別なカスタムスキル

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ファイター「ブレイブスレイド」
高威力の剣舞を広範囲に繰り出す。初段を敵に接触させることで連撃に移行し、周囲の敵を圧倒的な動きで斬りつける
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ハンター「鬼神射ち」
全霊の力で弓を引き、絶大な威力の矢を放つ。溜め満了の瞬間に放つと威力が大幅に上昇する。残り体力が低い敵ほど効果が高い
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プリースト「クイックチャージ」
精神を集中し、自身を中心に味方の技発動時間を大幅に短縮する祈りを捧げる。ゲージが表示される全ての溜め行動、詠唱が対象
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シールドセージ「フォースアンカー」
魔法のアンカーを射出し、捕えた敵から攻力を吸収することでフォースゲージを溜める。ヒット中、操作により任意の方向へ移動可能
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シーカー「流し暗殺」
敵の攻撃を受け流し、瞬時に背後に回り込んで、致命の一撃を与える。攻撃アクション中であればいつでも発動可能
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ソーサラー「プロミネントスフィア」
魔力を溜めて凝縮し、無属性の魔球を発現させ、周囲に魔力を解放し大ダメージを与える。爆発範囲は調節可能で、狭いほど高威力
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エレメントアーチャー「全霊弓」
魔力を十分に溜めた後、特大威力の魔矢を放つ。魔矢は軌道操作可能。威力はスタミナ依存。なお当たった部位はしばらく自動的に魔矢の標的になる
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ウォリアー「殲魔剣風斬」
力を十分溜めた後、渾身の一撃を繰り出す。その一撃は周囲の空間を裂き、敵に大ダメージを与える

木下氏:
 そのほか,4つのエクストリームミッションのクリア報酬は,それぞれ固有の武器を生産・強化できる素材となっています。武器を生産するのは比較的簡単ですが,強化しようと思ったら,同じミッションを何度かクリアして素材を入手する必要があります。
 また各武器には異なる「対敵特効」が付与されており,ミッション1で生産した武器を使うと,ミッション2の攻略が有利になる。ミッション2で生産した武器を使うと,ミッション3が……といった仕掛けを用意しています。

4Gamer:
 なるほど。ミッションのクリア報酬がそのまま次へとつながるわけですね。

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木下氏:
 ええ。さらにミッション4で生産できる武器は,シーズン1.3時点の最強武器と言えるものです。最強のモンスター「ゴルゴラン」が登場するグランドミッション「眩き黄金」の攻略に役立ってくれるでしょう。
 また,このミッションでは各ジョブ専用の最強防具「錬金装備」の素材が手に入ります。

松川氏:
 武器と言えばシーズン1.3では,シーズン1.0と1.1の最強武器をさらに強化できるようになります。エクストリームミッションで生産できる武器を含めて,1つのジョブの最強武器をすべて揃えた方には,シーズン1.3で特別なマントを報酬として用意しています。

木下氏:
 エクストリームミッションは各シーズンの締めくくりのタイミングで展開し,そのシーズンの最強装備が揃うというサイクルを予定しています。したがって,次のエクストリームミッションはシーズン2がエンディングを迎えるときに登場することになります。


シーズン1の締めくくりに黄金のゴルゴラン登場


4Gamer:
 先ほど名前の出たゴルゴランは,新しいグランドミッション専用のモンスターですね。

木下氏:
 実は,エクストリームミッションの最後にも登場します。ただ,8人向けのグランドミッションのほうがはるかに強いです。先日,ゲリラ配信したのですが,そのときに寄せられた皆さんのご意見をもとに改善を施しています。

4Gamer:
 どのように変わったのでしょうか。

木下氏:
 たとえば,「シールドセージでは戦いにくい」「弱点部位を狙いにくい」といったご意見をいただいたので,タンクがヘイトを集めたときにブレスを吐きやすくなっています。つまり,ゴルゴランがブレスを吐いている間は隙が生まれ,アタッカーに攻撃のチャンスが訪れるというわけです。
 また「ソーサラーが活躍できない」というご意見もありましたが,ゴルゴランは外殻こそ物理攻撃が有効ですが,その内側にある宝石のような部位は魔法攻撃に弱いんです。タンクが場を安定させることで,ソーサラーの強みが生きてくると思います。

4Gamer:
 もう1体の大型モンスター「ギガンマキナ」はボスのような位置付けでしょうか。

木下氏:
 そうです。ギガンマキナは,胸の中で燃え続ける炎の力で動いている甲冑という設定で,主に炎属性の攻撃を繰り出してきます。炎を噴出したり,炎をまとったレンジの長い剣を振るったりと,なかなか迫力のあるバトルになるでしょう。
 胸と頭,そして背中に弱点部位がありますが,通常時と怒り時では弱点が変わるうえ,弱点以外は基本的にダメージを受けない強敵です。

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4Gamer:
 かなり手強そうですね……。それでは新エリアはいかがでしょうか。

木下氏:
 新エリアの追加はなく,既存エリアのエリアスポットを10まで開放できるようになります。その中に新ダンジョンがあり,たとえばザンドラ東部では「死王の迷宮」が開放されます。
 また「黄金宮」はゴルゴランの巣窟で,先ほど触れたエクストリームミッション4とグランドミッションの舞台になっています。

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4Gamer:
 なるほど。
 シーズン1.3ではさまざまなリファインも予定されていますね。

木下氏:
 まず,クランのリファインは,少人数クランでも楽しめるような内容にしました。
 その一つがクランメンバーとパーティを組むと,敵を倒したときのレベル差による経験値補正が緩和されるというものです。従来はレベル差が3以上になると補正が発生し,その差が大きくなるほどキツくなっていました。しかし,クランメンバー同士のパーティであれば,補正が緩和されますので,レベル差が開いたパーティでも経験値が獲得できます。

4Gamer:
 高レベルのプレイヤーがクランメンバーを手助けしやすくなれば,クラン内で交流する機会が増えそうです。

画像集 No.019のサムネイル画像 / 「Dragon's Dogma Online」の大型アップデート「シーズン1.3」実施。新ジョブ「アルケミスト」や高難度コンテンツの内容を開発陣に聞いた
木下氏:
 交流につながるという意味では,クランメンバーがリワードを達成するとログに通知メッセージが流れるようになります。また,ログインしたときの挨拶を自動設定することもできます。
 このほか,クラン全体で協力してエリアポイントを溜めると,それに応じて報酬がもらえるという要素を追加しました。ただし,ノルマのようになってほしくないので,それほど貴重な報酬内容ではありませんし,必要なエリアポイントも高くはしません。

4Gamer:
 クランのリファインがこのタイミングになったことに理由はありますか。

木下氏:
 もともとサービスインの時点でクラン要素の充実は計画にあったのですが,当初の予定よりも後ろ倒しになってしまいました。そのうちにプレイヤーの皆様から「クランに加入している意味が薄い」というご意見が寄せられるようになり,シーズン1.3のタイミングでようやく一部の要素を実装できることになったというわけです。

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4Gamer:
 一部ということは,クラン要素のリファインは今後も行われると?

木下氏:
 もちろんです。シーズン2以降になりますが,もっと大がかりなものを実施する予定です。

4Gamer:
 PC版のキーボードやマウス操作に関するリファインも発表されています。

松川氏:
 PC版をプレイされている皆さんには,長らくご不便をお掛けしました。至らない部分が多々あったのですが,皆様のご意見を参考に改善を進めていきます。もちろん,今回で終わりということはなく,ようやくキーボードとマウスで遊べるようになった状態だと思っています。さらなる快適性と利便性を目指していますので,ぜひ触り心地を確かめていただきたいです。

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4Gamer:
 ちなみにプレイヤーからはどのような意見が寄せられましたか。

木下氏:
 やはりオンラインゲームはコミュニケーションが必要不可欠ですから,チャットの利便性に関連する内容が多かったですね。

松川氏:
 あとは,ショートカット機能やマウスの左右クリックといった操作性に対するご意見も目立ちました。

木下氏:
 HUDのカスタマイズやキーコンフィグ,ダイレクトチャットなど,ほかのオンラインゲームに備わっている機能を望むリクエストも多いですね。細かいところではドラッグ&ドロップ,ランチャーのタブ操作などでしょうか。

松川氏:
 おそらくPC版をプレイされている方は,基本的にゲームパッドでプレイしつつ,ショートカットやチャットではキーボードとマウスを使うケースが多いのではないでしょうか。そうした環境を想定して,今後も順次改善を加えていく予定です。

木下氏:
 そのほかには細かい部分ですが,8人のプレイヤーが揃わなくてもグランドミッションをスタートできるようになっています。最少人数は1人です。現在,低レベル向けのグランドミッションは4人でもクリア可能ですし,そこでジョブポイントを稼ぐこともできるでしょう。
 さらにグランドミッションの「ボーダー報酬」を,アイテム倉庫のメニューから受け取れるようにしました。受け取り可能期間が短いため,「ボーダー報酬を受け取れなかった」という声をいただいていたのですが,ようやく改善することができました。


サービスインから半年。困難を乗り越えながら,ゲームとビジネスのバランスが見えてきた


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4Gamer:
 DDONは正式サービス開始から半年が経過しました。ここまでの道のりを振り返っていただけますか。

松川氏:
 振り返ってみると,次から次へと課題が出てきた半年でしたね。しかも,課題のトレンドはもの凄い早さで変わっていくので,そのときそのときの課題をいかにして迅速に解決するか。もしくは,うまく軌道修正するかが重要だと痛感しました。今後はそのサイクルをきちんと維持しつつ,プレイヤーの皆様に正確な情報をお伝えできる体制を整えたいです。

木下氏:
 Free-to-Playのビジネスモデルに初挑戦だったということで,事前に予想していた以上の困難がありました。大変でしたけれど,今後はそれを乗り越えてきた経験を強みとして生かせるのか,重要なターニングポイントに来たと考えています。ゲームとビジネスのバランス配分がようやく掴めてきたとも言えますが,やはり実戦経験は大きいですね。
 DDONを遊んでくれる方,さまざまなご意見を寄せてくれる方に対して,シーズン2.0をより良くしたいと思いますし,その結果としてより多くのプレイヤーに興味を持ってほしいという意欲に満ちている状態です。

松川氏:
 やはり,新規プレイヤーの定着率向上は実現したいですね。DDONはアクション要素が高いので,どうしても人を選ぶところはありますが,バランス調整や制限の緩和を施すことで,新しく入ってくるプレイヤーの定着,そしてプレイヤーの全体数を増していきたいと考えています。

4Gamer:
 シーズン1.3で実施される新規プレイヤー向けの施策はありますか。

「祝福のルーキーズリング」
新規プレイヤーはメインクエスト「覚悟と兆し」クリア後,アイテムバッグの装備欄に出現する。そのほかのプレイヤーは白竜神殿の素材屋「キトリッジ」またはクラフトルームの素材屋「ギリアム」から,「覚祝のリングプレート」(15000G)を購入後,鑑定交換「グレゴリー」で交換可能
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松川氏:
 シーズン1.3では,装備しているとレベル30までの獲得経験値が2倍になるジュエリー「祝福のルーキーズリング」を提供します。これにより,複数のジョブを育成しやすくなり,もし最初に選んだジョブが「ちょっとイメージが違った」というときに別のジョブへの転職もしやすくなるはずです。
 新規プレイヤーはもちろん,現役や休眠中のプレイヤーも活用してください。

4Gamer:
 新規プレイヤー向けというわけではありませんが,現在も実施中のカルビー「ポテトチップス」とのコラボキャンペーンは大きな注目を集めましたね(関連記事)。シールドの裏側にはアルミ素材が再現されていて,そのこだわりに驚かされました。

松川氏:
 ありがとうございます(笑)。今後も面白いコラボ企画を予定していますので,期待していただければと思います。

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4Gamer:
 少々気が早いかもしれませんが,今夏に実装が予定されているシーズン2.0についてお話いただけることはありますか。

松川氏:
 「プロデューサーレポート」として公開させていただきましたが,ソロプレイやポーン関連の新要素を予定しています。「自室(仮称)」のコンテンツはだいぶ仕上がりましたし,大型モンスターの怒り時の改善も実施します。
 あとは「闘会議2016」でお話した保管ボックスの容量ですね(関連記事)。従来とは別に,預り所のようなものを用意する予定です。

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4Gamer:
 分かりました。今後の続報に期待しています。
 最後に4Gamer読者に向けてメッセージをお願いします。

木下氏:
 シーズン1.3は,さまざまなジョブを育成してきた皆さんが,エクストリームミッションで特別なスキルや最強装備を得て,さらに楽しめるように設計しています。それぞれの推しジョブを駆使して,レスタニアでの生活を楽しんでいただきたいと思います。

松川氏:
 今回はPC版の操作性の改善をはじめ,細かいリファインを多数実施します。サービス開始当初,「手を入れなければならない」と考えていた部分はシーズン1.3で可能なかぎり改善しています。現役プレイヤーはもちろん,休眠中や新規の方も,この機会にぜひプレイして新しいDDONを確かめてください。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

「シーズン1.3」アップデートプレビューサイト

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