「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の次世代プロジェクト“One D&D”発表。最新ルールブックの発売は2024年を予定

　北米の出版社ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の次世代プロジェクト「One D&D」（仮称）を発表した。

D&D Beyond公式サイト：Start Playtesting One D&D Rules Today

　2022年8月19日に掲載した記事で，日本オリジナルの最新プロモーション映像の公開などをお伝えした「ダンジョンズ&ドラゴンズ」は，世界中に多数のファンを抱えるファンタジーテーブルトークRPGだ。現在は，2014年に海外でリリースされた「Dungeons & Dragons 5th Edition」（ダンジョンズ&ドラゴンズ第5版）が最新バージョンとなっている。

　公開されたプレゼンテーション映像や公式サイトの発表によれば，「One D&D」は，「D&D Rules」と「D&D Beyond」，そして「Digital D&D Play Experience」という3つのイニシアチブによって構成されるとのこと。


　「D&D Rules」は，プレイヤーのフィードバックや現在のトレンドなどを反映した，新たなルールブックを作成するもので，出版は2024年が予定されている。2024年は，第5版の出版から10周年，そして「Original Dungeons & Dragons」と呼ばれる第1版の発売から50周年を迎える記念の年だ。プレイテストはすでに始まっており，公式サイトでは登録受付が始まっているほか，テストの方法を紹介する映像も公開されている。コアとなる種族の見直しなど，多岐にわたる変更が予定されているが，第5版とは後方互換性をとるとのこと。


　「D&D Beyond」は2017年にリリースされたダンジョンズ&ドラゴンズ第5版のコンパニオンソフトとなるデジタルツールで，プレイの支援など多数の機能が用意されている。2022年にウィザーズ・オブ・ザ・コーストの親会社であるHasbroがD&D BeyondのIPを買収し，ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの所有物となった。このD&D Beyondの大幅な拡張が予定されている。

　そして新たに発表された「Digital D&D Play Experience」は，オンライン空間に設けられた仮想のプレイスペースを制作するというもので，将来的に「D&D Beyond」との統合（または連携）が図られるという。デジタルスペースは「Unreal Engine 5」を使って開発が進められているが，まだ初期の段階で，公開されたプレゼンテーション映像ではプレα版の姿が確認できるはずだ。発表によれば，2023年後半にはクローズドβテストを行う予定とのこと。
　まだいろいろと謎の多い，「One D&D」だが，ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の大きな変革を計画しているのは間違いないところ。詳しくは，掲載したプレゼンテーション映像や公式サイトの発表などをチェックしてほしい。