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結のほえほえゲーム演説:第62回「『Detroit: Become Human』の素晴らしさについて,ネタバレなしで語りたい」
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印刷2018/06/02 00:00

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結のほえほえゲーム演説:第62回「『Detroit: Become Human』の素晴らしさについて,ネタバレなしで語りたい」

画像集 No.001のサムネイル画像 / 結のほえほえゲーム演説:第62回「『Detroit: Become Human』の素晴らしさについて,ネタバレなしで語りたい」

デトロイトのアンドロイドになってみました
画像集 No.002のサムネイル画像 / 結のほえほえゲーム演説:第62回「『Detroit: Become Human』の素晴らしさについて,ネタバレなしで語りたい」
 ごきげんよう。女優・タレントとして活動しております。です。

 「どんなゲームが好き?」と問われれば,私は「効率よりも心を優先したくなるゲーム」と答えるでしょう。そんな私が出会ってしまったんです「ひたすら心だけを優先して突き進めるゲーム」に。

 ゲーム的な展開を見越した安直な打算は通用せず,右往左往する心のままにプレイしても物語やゲームが成立していく。そんなアドベンチャーゲームが5月25日,世に解き放たれました。
 「HEAVY RAIN -心の軋むとき-」PlayStation 4 / PlayStation 3)や「BEYOND: Two Souls」PlayStation 4 / PlayStation 3)を世に送り出したフランスの開発会社,Quantic Dreamが手掛けるオープンシナリオ・アドベンチャー,「Detroit: Become Human」です。

 夜が訪れても朝を迎えても,どうしても中断することができず,数十時間ぶっ通しプレイでクリア達成。さらに勢いは止まらず4回目の周回プレイ。私の睡眠不足は一向に解消されないまま,心の瞳孔は開きっぱなし。
 なぜ私はここまで夢中になってしまったのか。あらすじ以外のネタバレを避けつつ,その理由をお伝えしたいと思います。


絵空事と言いきれない世界


 2038年のデトロイトは,人工知能やロボット工学が高度に発展を遂げたアンドロイド産業の都。人間と同等の外見や知性を兼ね備えたアンドロイドが存在する,“いつか起こりうる未来”が舞台です。
 社会にとってアンドロイドは必要不可欠な存在となる一方,人間の失業率が上昇。職を奪われた人間によるアンドロイドの破壊や暴力行為など,さまざまな問題が発生しています。

 これ,2038年という時代設定が絶妙なんです。「20年後ならありえるかも……!?」と思ってしまうような,テクノロジーの進化と,それに伴う問題

 アンドロイドという存在が際立って“未来っぽさ”を醸し出しているのですが,よく見ると,傘,食器,車椅子など,現実の私達にとってなじみ深い生活用品もそのまま存在しています。時代の忘れ物が混在している様子が“進化の途中”を主張していて,妙にリアルなのです。

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感情のジェットコースター


 序盤から物語は怒涛の展開となり,常に感情はジェットコースター状態。本作の物語は,とにかく先が読めません。「こういう展開が見たいなぁ,この選択肢を選べばいけるかな?」という安直な打算が通用しないのです。
 アドベンチャーゲームにありがちな流れを期待して選択すると「甘かった……」と後悔することも。反省するうちに,打算ではなく,後悔のないよう心のままに選択肢を選ぶようになります。

 心のままに選択肢を選ぶにつれ,プレイヤー自身の感情もどんどん物語に反映されていきます。間を埋めるために会話を続けていたら,うっかり会話相手の地雷を踏んでしまったり。会話中に「違うんだ! こういうことが言いたかったわけじゃないんだ……あああああ……」と悶えることも。
 このもどかしさ,現実で何度も味わった覚えが。コミュ障には大層つらいものがあります。
 こんな具合に,右往左往する心のままにプレイしても物語やゲームが成立していくところが,本作の素晴らしさです。

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感情の縛りプレイ


 主人公はコナー,マーカス,カーラという3体のアンドロイド。人類とアンドロイドの行く末はプレイヤーの選択にかかっています。

 プレイを進めるほど,主人公の環境や出会った人々に影響されて,プレイヤー自身の「こうしたい!」という意思が強くなっていくはずです。
 タイムアップギリギリまで悩む場面もあれば,コントローラのボタンが「ミシッ」と音をたてるほど,強い意思をもって選択肢を選ぶ場面もあるでしょう。

 私は,周回プレイですら「どうしてもこの選択肢を選びたい!」と思うことが度々あります。違う展開を見たいと思っていたはずなのに……。
 自分自身が感情移入することで,選びたくない選択肢がどんどん増えていくのです。これはもはや感情の縛りプレイ。テキストに定められていない一種のロールプレイが自分の中でどんどん膨れ上がっていきます

 アドベンチャーゲーマーとしては,当然トロコンへの使命感がありましたが,人間としての使命感がそうさせてくれないのです。

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心のままに


 葛藤や後悔もひっくるめて自分の意思を貫けば,どんな結末になっても自分自身が選んだ選択を,紡いだ物語を誇らしく思うはずです。

 初回クリアでは,本当に自分らしい選択をしたなぁと苦笑いしてしまうエンディングに。後悔があっても,彼らと一緒に悩んで生きたという誇らしさゆえ,とてもすがすがしい気持ちになりました。
 分岐がたくさんあるので,結末を迎え,どんなに面白いと思っても,自分の選んだ物語は自分しか知らないというのもたまらないですね。

 発売前にSIEジャパンスタジオでローカライズを担当されたローカライズスペシャリストの谷口新菜さんや,ローカライズプロデューサーの石立大介さんからうかがった,「初回プレイは心のままにプレイしたほうがいい」という言葉を,プレイ中に何度も噛みしめました。
 もちろん何度でも周回可能なゲームですが,未プレイの方は,ぜひ初回プレイは「1周しかできないゲーム」だと思い込んでプレイしていただきたいです。

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観客なんかじゃない


 プレイしているうちに,この物語が,ゲームとして生まれてきてくれたことを,ただただ嬉しく思いました。
 本作は,グラフィックスの美しさゆえ,物語のドラマティックさゆえ,映画と比較されることもあるでしょう。私自身,映画は大好きですが,本作については「映画みたいだ」とは口が裂けても言えません。

 映画はただ眺めるだけの観客にしかなれません。
 でも本作においてプレイヤーである“私”は,部外者,傍観者じゃないんです。数えきれない分岐を経て,自分の物語として体験できたことを幸せに思うのです。

 TwitterでもDetroit: Become Human bot状態になっている私ですが,まだまだ語り足りないので,次回は,少しネタバレありで初回クリア時のエンディングについてお話したいなぁと思っております。

最近プレイしているゲーム(2018/6/2)
PS4:「ドラゴンボール ファイターズ
BROWSER:「アイドルマスター シャイニーカラーズ
iOS:「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ

■■結(女優・タレント)■■
女優・タレントとしてフリーランスで活動中。国内映画祭にて主演女優賞を多数受賞。幼少期からのゲーム好きが高じ,数多くのゲーム番組でMCを務め,イトキチ(糸吉)の愛称で親しまれている。

6月2日18:00から生配信する「結チャンネル人狼 #22 フリースタイル×ラッパー人狼」では,即興のラップで人狼をする「ラッパー人狼」を開催。ラップ経験ゼロの結さんが,大人気ラッパー達をゲストに迎え,無謀な戦いを挑むとのこと。

公式サイト:http://yui-monogatari.com/
公式Twitter:https://twitter.com/xxxjyururixxx
ニコニコチャンネル「結チャンネル」:http://ch.nicovideo.jp/yuichannel
  • 関連タイトル:

    Detroit: Become Human

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