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Part IIを始める準備はできたか。エリーの新たな冒険に備えて,前作「The Last of Us」をおさらいしよう
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印刷2020/06/18 21:00

プレイレポート

Part IIを始める準備はできたか。エリーの新たな冒険に備えて,前作「The Last of Us」をおさらいしよう

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントは2020年6月19日,PlayStation 4向けサバイバルアクション「The Last of Us Part II」(以下,Part II)を発売する。

 本作は,寄生菌のパンデミックによる文明崩壊後の世界をテーマにした「The Last of Us」PS4 / PS3)の直接的な続編となる作品だ。Naughty Dogが引き続き開発を手がけ,前作では主に“守られる”立場だったエリーが主人公となり,5年後の世界で「復讐」を誓って戦う……といった,ファンなら見逃せない展開になっている。

画像集#001のサムネイル/Part IIを始める準備はできたか。エリーの新たな冒険に備えて,前作「The Last of Us」をおさらいしよう

 しかし,前作が発売されたのはおよそ7年前。リマスターされたPS4版を発売時に遊んだという人にとっても,本作は6年越しの続編である。というわけで本稿では,主に前作のストーリーをうろ覚えなプレイヤーに向けて,物語の流れを振り返りつつ,発売目前のPart IIの見どころもまとめてみたい。
 なお,Part IIのストーリーに関してはネタバレを極力避けるように気をつけているが,前作に関しては(Part IIの作中でも語られるのだが)かなりのネタバレをしてしまっていること。また,掲載したスクリーンショットから,一部本編の内容が推測できたりする可能性がある点には注意していただきたい。


中年の運び屋「ジョエル」は,“ある荷物”を運ぶ仕事を請け負ったことで,人生が大きく変わっていく


 本シリーズの舞台は,近未来のアメリカ合衆国だ。といっても,かつての“合衆国政府”は事実上消滅して久しく,一部の閉鎖エリアを軍が強制的に支配して辛うじて秩序を保っていたり,無法者の集団が地方で縄張りを主張して暴虐の限りを尽くしていたりする。秩序は崩壊し,インフラはほとんど破壊し尽くされており,至るところが廃墟化し,かつての「強いアメリカ」の姿はどこにもない。

 なぜこのような事態になったのか。それは,「発病すると短時間で理性を失い,ほかの人間に感染を広げるため襲いかかる」という奇病のパンデミックが発端となっている。前作の冒頭では,2013年に大規模な感染拡大が始まり,あっという間に秩序が失われていく様子を実際に体験する形で描かれた。主人公を務める,かつては家族を持つ普通の中年男性だった「ジョエル」は,この時に目の前でひとり娘を失ったのだ。

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 なお,この“病気”はいわゆる「ゾンビ化」を促すものだが,ほかの作品と比べて特徴的なのは,発症原因がウイルスや超常現象ではなく,「寄生菌」であることだろう。菌というのは「カビ」や「キノコ」といった形で非常に身近に存在し,ウイルスなどと違い普通の人間でも“目に見える(ほど大きくなる)”のが特徴だ。
 この菌が脳に侵入して行動のコントロールを奪い,見境なく襲いかかるようになるのが,本シリーズのゾンビ化ということになる。感染は噛みつきなどの直接的な接触によっても起こるが,菌類らしく高濃度の胞子を吸い込むことによっても発病するため,胞子が飛び交うエリアでは防護マスクが欠かせないものとなっている。

本シリーズの感染者はいわゆる「走るゾンビ」で,音を聞きつけると大挙して襲ってくる。感染から時間が経つほど“成長”し,一部の者はブローターと呼ばれる強力な種類に変化する
画像集#003のサムネイル/Part IIを始める準備はできたか。エリーの新たな冒険に備えて,前作「The Last of Us」をおさらいしよう

 この病気は,感染の初期こそ一般的なゾンビと見た目は大きく変わらないが,病状が進むと体内で菌類が繁殖し,どんどん異形の姿に変化していく。作中では感染者のことを「キノコ頭」と呼んだりもするが,これは文字通り頭部(というか顔面)からキノコのようなものが成長していくからだ。
 これにより,感染者は症状が進むと視力を失うが,その代わりに腕力や耐久力が増したり,聴力が異常発達したりといった特徴を持つようになり,大きな障害としてプレイヤーの前に立ちふさがる。

 そして2013年のパンデミックから20年後,本編の幕が開ける。娘を失ったジョエルはその後,合法・非合法関係なしに指定された荷物を運搬する“運び屋”として,細々と生計を立てていた。危ない橋をいくつも渡り,各所から恨まれるようなこともしていたようだが,持ち前のタフさと経験により何とか生き延びてきた。

 そんなジョエルにある日,大きな転機が訪れる。ある仕事の“後始末”を行っている最中に,反軍政を掲げる民兵組織「ファイアフライ」から,とある荷物を運ぶように求められたのだ。その荷物とは「エリー」という14歳の少女。当初,その目的は明かされなかったが,その後「エリーは奇病に対する抗体を持つ特殊な存在で,ワクチンを作るために仲間の元に届ける必要がある」ことが判明する。そう,“エリーは世界を救うための鍵”だったというわけだ。

前作の主役だったジョエルと,物語の鍵となったエリー。これはPart IIで描かれる一コマ
画像集#004のサムネイル/Part IIを始める準備はできたか。エリーの新たな冒険に備えて,前作「The Last of Us」をおさらいしよう

 当初は引き受けることに難色を示したジョエルだが,パートナーだったテスという女性が乗り気だったこと,そして届け先がそう遠くなかったこともあり,渋々引き受けることに。軍や感染者の妨害もあり,想像以上に苦労しながら受け渡し場所にたどり着いたものの,なんと現地のファイアフライは全滅しており,依頼は宙に浮いてしまう。
 依頼の放棄を訴えるジョエルだったが,道中のトラブルでテスが病気に感染してしまったこと,そしてそのテスが命がけで目前まで迫る軍から逃がしてくれたこともあり,最後まで依頼をまっとうすることを決意する。そしてここから,ジョエルとエリーの長い長い旅が始まることになった。

ジョエルとエリーの長い旅は,ふたりの絆を切っても切れないほど強固にした
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 あるときは昔のツテを利用して自動車を動かし,またあるときはジョエルの弟であるトミーの力を借りて,西へ西へと向かっていくジョエルとエリー。道中では感染者はもちろん,ハンターと呼ばれる無法者が各地で跋扈しており,命がけの旅を続けていくことになる。
 最初はエリーに素っ気ない態度を取っていたジョエルだが,季節が夏から秋,そして冬を越えて春を迎えるほど旅が長く続くと,ふたりの絆は切っても切れないほどに強くなっていた。年齢的には親子と呼べるふたりだが,互いに命を救い合うことによって,ある種“親子以上”の関係になっていたと言えるかもしれない。

最終的に敵対することになったファイアフライだが,5年後の本作では実質的に解散したことが会話などからわかるようになっている
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 そんな長きにわたるふたりの冒険も,ついに終わりの時を迎える。軍に押されつつも,辛うじて残っていたファイアフライの支配地域に入り,ついに「エリーを届けること」に成功したからだ。
 この地にはファイアフライが管理している病院があり,エリーはすぐに入院の措置がとられる。旅の始まりがマサチューセッツ州ボストンで,たどり着いた先がユタ州のソルトレイクシティ。気絶させられ,意識がないうちに回収されるという形であったため,移動距離が5000kmを超えた旅の結末は,あまりにもあっけないものだった。

 だが目的を達成したのもつかの間,ジョエルは恐ろしい事実を知ることになる。エリーの“抗体”は脳と一体化しており,本人を生かしたまま利用することは不可能だったからだ。ワクチンを作ることは,イコールでエリーの死を意味する。つまりジョエルはここで,「世界を救うか,エリーを救うか」の二択を迫られることになったのだ。
 だがここまで一緒に旅をしてきたジョエルに,迷いはなかった。依頼主でもあるファイアフライに公然と立ち向かい,無抵抗の医師を射殺してまで,手術室からエリーを助け出すジョエル。何も知らないエリーが目を覚ましたのは,奪った車で病院を抜け出した後だった。

真実を告げられたジョエルにとって,「エリーを見殺しにする」という選択肢はなかった
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 “使命を果たした”ジョエルとエリーが向かったのは,弟のトミーが小さな集落をまとめているワイオミング州ジャクソン。ここに腰を落ち着け,長い旅に終止符を打つことにしたのだ。車内でエリーに「ファイアフライはワクチンの製造を諦めた」と語ったジョエルは,あるエリーの問いに「誓うよ」と答え,物語の幕は閉じる。

 ごく簡単にまとめたが,これが前作のあらすじだ。Part IIはこの5年後,同じジャクソンの地で始まる運びとなる。


Part IIで激しい戦いを繰り広げるエリーは,以前から守られるだけのか弱い少女ではなかった


 ここからはPart IIで主人公になる,エリー本人について少し掘り下げていこう。

 前述のように,前作でのエリーは“ゾンビ化への耐性”を持った特別な少女だった。それゆえに感染者に噛まれたり,胞子を吸い込んだりしても病気が発病することはないものの,だからといって超人のような力を持っているわけではなく,年相応の姿を見せることも多々あった。
 それは,たまたま同年代の“連れ”と一時期旅をすることになった時の立ち振る舞いや,当初はジョエルが積極的に武器を持たせようとしなかったことにも現れていた。また隔離地域で育ったために泳ぐことができず,水場では必ず「足場用の木材」を用意する必要があったのも,(これはパズル要素でもあったのだが)ほほえましい姿となっていた。

Part IIでエリーは問題なく泳げるようになっており,そういった点でも成長が確認できる
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 だが長い道中ではジョエルがピンチに陥ることも多々あり,そんなときは彼女が窮地を救ったり,場合によっては二人三脚のような形で進むことも多く,決して“一方的に守られる”といった存在でなかったのは確かだ。Part IIではエリー自身がメインとなって激しい戦いを繰り広げるが,前作をプレイしていればそれが決して突拍子もないことでないのは分かるだろう。
 そんな姿がとくに強調されたのが,前作の後半である季節が冬に移り変わった場面。いわゆる“エリーパート”だ。ジョエルはこの直前に大けがをし,生死の境をさまようことになってしまう。この時は先に進むことはおろか,ほとんど寝たきりのようになってしまうのだ。

胞子が飛び交うエリアでは防護マスクがないと感染してしまうが,特殊体質のエリーには影響がない
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 正確な期間は不明なものの,エリーは野生動物を狩るなどして,自分とジョエルの食料を調達していたようだ。この時は狩猟用として弓を使用しており,後述する戦闘時も猟銃と使い分ける形で,“音が出ない武器”として活用している。なおPart IIにおいても,エリーの弓捌きは健在だ。

Part IIでも「無音で敵を倒せる」弓矢は健在。とはいえ連射はできないので,ハンドメイドサプレッサー付きのハンドガンと使い分けよう
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 それだけでもたくましいのだが,その後エリーは道中で敵対した無法者の集団“ハンター”と対峙している。いろいろとあったものの,結果的にはジョエル復活の切っ掛けとなる医療品を入手し,リーダー格の男を排除。さらには途中で感染者の集団を片付けるなど,ジョエルに引けをとらない活躍を見せている。ここでのエリーの活躍がなければ,ほぼ間違いなくふたりの旅は不本意な形で終わっていたはずだ。

背後からのステルスキルではナイフを使うことが多いエリー。力ではかなわない場合が多いからだろう
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 ステルスキルに多少手間取る様子も見せていたが,パワーこそジョエルのような成人男性にはかなわないが,Part IIでは感染者はもちろん,兵士のような集団にも互角以上の戦いぶりを見せるエリー。クラフトの必要がない“無限に使えるナイフ”など,ファンならニヤリとできる要素もあるので,経験者は前作のエリーパートを思い出しつつ,プレイすると感慨深いものがこみあげてくるだろう。


Part IIでThe Last of Usはどう変わったか。“5年後の世界”の変更点を総まとめ


 冒頭でも触れたように,本作は前作から5年後の世界を舞台にしている。社会自体は秩序が崩壊したまま感染者がはびこり,各地で武装した集団や民兵組織が群雄割拠しているのは変わらない。ただ,前作のエンディングでたどり着いたジャクソンの集落は発展しており,かなり規模の大きい町となっている。ジェエルとエリーはそこで,それなりに安定した生活を送れていたようだ。

 しかし,ここでジョエルとエリーはある“衝撃的な事件”に巻き込まれ,エリーはシアトルまでの長い旅を決意することになる。とはいえこれ以上はネタバレになってしまうので,詳細は本編をプレイして確かめてほしい。

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前作で電力が復活したこともあり,大きく発展していたジャクソンの集落。戦えるものは定期的に外を警戒して回り,感染者を排除していたようだ
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 Part IIは前作と同じく,三人称視点のサバイバルアクションとなっており,基本的には敵の目をかいくぐりながら目的の場所を目指す,ステルス性の高いゲームデザインだ。真っ正面からの戦いも挑めるが,崩壊後の世界では物資や弾薬が限られており,撃ちまくりのトリガーハッピーで進むことはかなり難しい。
 そのため,静かに一人ひとり始末する,遠くで物音を立てて横をすり抜ける,ガラクタを集めて有用なアイテムをクラフトする,などの工夫が必要だ。素材は廃墟の収納に入っていたり,倒した敵が落としたりするので,これらをこまめに集めて進めていくのが重要となる。

 本作はポーズをかけない限り時間はリアルタイムで進むので,戦闘の最中にクラフトや回復を行いたい場合は,いったんどこかに身を隠す必要がある。後述するスキルはクラフトに特化したツリーなどもあり,プレイスタイルによって必要と思うものを伸ばしていくタイプだ。

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 マップは基本的にシナリオに沿った一本道になっているが,個々のフィールドの広さは前作と比べかなり大きくなっており,先に進むだけなら入る必要のない建物も多々ある。だが,敵の巣くう建物を掃討すれば強化用のアイテムが手に入ったり,大きく遠回りすれば敵の目が手薄なルートがあったりする。隅々までチェックしたい場合は,かなり探索のしがいがあるはずだ。

 また前作に引き続きパズル要素も強く,発電機などのオブジェクト動かしたり,ハシゴなどを移動させたり,ケーブルを引っかけて昇り降りに使う,といった謎解きをクリアしないと先には進めない。長時間迷ってしまったときは,[L3]ボタンの押し込みでヘルプを表示させられるので,困ったときは利用してみよう。

ロープ代わりの紐を引っかけたり,出入りできる窓ガラスを割ったりして,「そのままでは進めない」場所をクリアしていく。少し遠回りすれば,より珍しいアイテムが手に入るかもしれない
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 キャラクターの強化も前作に引き続き,主に武器とスキルの強化がメインとなる。武器の強化には作業台で「部品」を,スキルには「サプリメント」を消費するところは変わらないが,前者の武器強化は段階制ではなく「マガジンなどのパーツ単位で強化するか/しないか」の二択になり,消費する部品も増えている。その代わり1回の強化で大きな効果が出るようになったので,使用頻度が高いものを優先的にアップグレードしていきたい。

本作には経験値やレベルという概念はないので,スキルの取得や武器の強化で能力のアップを目指す。サプリメントや部品を集め,好みのエリーに育てていこう
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 スキルは個別に種類が分かれるタイプではなく「ツリー形式」になり,よりシンプルになった印象だ。ツリーは「工作」や「サバイバル」などの系統に分かれており,道中に隠されているスキルブックを入手すると,新たなツリーをアンロックできる。
 プレイスタイルによって得意なものを伸ばしてもいいし,逆に苦手な部分を補強するのもありだが,一度取得すると変更はできないので,めぼしいものがないときは新たなスキルブックを入手できるまで,保留しておくのも悪くない。

単体では役に立たない素材だが,クラフトで役立つ装備に早変わり。道中こまめに拾っていくのが,生き残るコツだが,作成中も時間が流れていることをお忘れなく
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 アクション面ではステルス行動が重要なのは変わらないが,近接戦闘では普段はダッシュに割り当てられている[L1]が回避に変わり,タイミングが合えば瞬間的に敵の攻撃を避けられるようになった。戦闘時のモーションは非常にスムーズにつながるようになっており,コンボのような形で手持ちの武器で反撃することも可能で,うまく立ち回れば複数の敵を一気にさばくこともできる。
 各地で拾えるバールなどの近接武器は,クラフトで耐久度の回復と攻撃力のアップが可能で,囲まれたときにはとくに役立つはず。もちろん首締めで落とすことや,ナイフでのステルスキルも健在なので,孤立した敵は「静かに倒す」のが鉄則となる。

前作に引き続き,「聞き耳」を使えば敵の場所が離れた位置からでも確認できる。効果はスキルによって強化できるので,使い勝手を上げていこう
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 また今回は屈み状態だけなく,ほふくの体勢をいつでも取れるので,高さのない障害物や低い雑草,建物や自動車の下に隠れるときには,ぜひ活用したい。移動速度こそ屈んだ状態よりかなり落ちるものの,ほふくでしか入れない場所も少なくないので,お世話になる機会は多い。体勢に関係なく武器の使用は可能で,さらにハンドガンにはクラフトで作成したサプレッサーを装着できるので,ステルス状態のまま敵を攻撃できる機会はかなり多い。
 今回の感染者以外の敵は,探索範囲が広めで見つかってしまうことも結構あるため,こちらも新たなシステムや道具を活用して,裏をかいてやろう。

雑草が茂る場所は重要な隠れ場所となる。敵から逃げるのはもちろん,後ろを取るときにも役立つ
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敵の攻撃を[L1]で回避して,そのまま近接武器で反撃……なんてことも可能だ。ただし調子に乗って振り回すとあっという間に壊れてしまうので,大事(?)に殴りかかろう
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 なお個人的に本作をプレイし始めてとくに驚いたのは,プレイヤーの好みに応じて非常に多くの設定をカスタマイズできることだ。例えば一般的にゲーム難度調整といえば,EasyからHardといった段階的に分かれているものが多く,後は操作や照準のアシストの設定ができる程度だ。

 だが本作は難度の設定から「敵の知覚能力はそのままで,耐久力だけ落とし,取得できるアイテムの量を減少させる」といったカスタム設定が可能なのだ。これによって例えば「歯ごたえのある戦闘を楽しみたいが,資源は潤沢にほしい」といった調節ができる。
 また「アクセシビリティ」からさらに細かい調節も可能で,こちらからはHUDの表示方法や画面酔い対策用の設定ができるほか,戦闘アクセシビリティからは敵の回り込みの有無やほふく時に敵から発見されなくなる,といった変更もできる。

オプションからは非常に細かく色々な設定が変更できる。難度そのものや敵の挙動はもちろん,コントローラー操作向けの射撃のアシスト機能もON/OFF可能だ
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 筆者の経験上,ここまで細かく敵の挙動を含めて設定できる作品はかなり珍しい。プレイヤーによっては「アクションゲームは苦手だけど,まったく歯ごたえがないと飽きてしまう」なんて人もいるだろう。そういった場合でも,本作なら自分に合った難度に調節して楽しめるだろう。


新種の感染者に,個性のある民兵たち。新たな脅威を排除しつつ,エリーの行く末を見届けよう


 前述のようにエリーの武器やアクションが増えた本作だが,だからといって戦闘がヌルくなったわけではない。敵もそれに応じて,新たな個性を備えてきているからだ。

 まず感染者は従来のものに加え,「シャンブラー」と呼ばれる新たなタイプが追加された。シャンブラーは前作でも邪魔者として何度も立ちふさがってきた「クリッカー」よりさらに上位のタイプで,醜く膨らんだ上半身が特徴的な敵だ。耐久力自体も高いが,何より「近づくとダメージを受ける胞子をばらまく」という特性を持っているため,前作で感染者に有効な手段だった「ギリギリまで引き寄せてショットガンなどで瞬殺する」という方法がとりにくい。
 狭いところだと逃げるのも難しいこともあり,室内戦闘が多くなる感染者とのバトルにおいては,かなり嫌らしい存在と言える。出現頻度はそこまで多くないが,最強の感染者であるブローターほど少ないというわけでもなく,要所で立ちふさがってくる印象だ。見つけたら優先的に倒す方法を探るなど,ほかの感染者を含めた乱戦状態にならないように気をつけたい。

非常に醜いシャンブラー。胞子の噴射は侮れないが,純粋に耐久力が高いのも嫌らしい
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クリッカーや通常タイプの感染者も当然,道中で大量に相手をすることになる。暗い場所が多いので,ライトが大活躍するはず
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 また人間の敵も本作ではより個性的になっており,組織ごとに挙動や装備がかなり異なる。例えば「WFL」(ワシントン解放戦線)と呼ばれる組織は,前作の軍とほぼ変わらないような装備をしており,多数のビークルを活用するほど組織化されている。武器自体はライフルやハンドガンを好むようだが,戦闘用に訓練された犬を連れて巡回していることがあり,例え隠れていても犬が臭いをたどって追跡してくる……といったシチュエーションも多い。いったん戦闘になると,当然犬も敵となって襲いかかってくるので,ステルス状態を保つのが難しい。

WFLは犬を使って効率的にこちらを探してくるので,じっと隠れているとむしろ不利にやりやすい印象だ。ある程度思い切って動いて,倒せるときに倒しておいた方がいいかもしれない
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 WFLと敵対する組織「セラファイト」は,特殊な信仰を持つカルト集団で,音が出にくい弓矢や近接武器を好む傾向が強く,離れていても口笛で情報をやり取りする抜け目のない連中だ。弓は発射位置が掴みづらいだけでなく,装備している可能性が高い打撃武器は近接戦で大きな脅威となりうるので,WFLとはまた違った対処法が必要になってくる。
 組織としては敵対者を首吊りで処刑する風習があり,セラファイトの支配地域では,変わり果てた死者を見る機会も多い。本シリーズでは人間の亡骸を見る機会は非常に多いのだが,目の前で処刑される場合もあり,その生々しさはかなりのものだ。こういった点では,感染者達とはまた違った“人間だからこそ”の恐ろしさがある。

悪趣味な首つり死体や宗教画のような女性の肖像画は,セラファイトの活動の証拠だ。装備や行動は原始的な印象があるが,WFLとも互角に戦っている
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敵の集団に火炎瓶を投げつけるのは,今作でも有効。感染者の場合音に釣られて,勝手に燃えていくのも珍しくない
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 もちろん,進化したのはゲームシステムだけではない。これまでに掲載したスクリーンショットや公式リリースされたトレイラーからも分かるかと思うが,Part IIでのグラフィックス表現の向上はめざましいものがある。オープンワールドではないため,行ける範囲自体はそこまで広くないが,PS4の性能を限界まで引き出したと思われるフィールドは,自然の風景は美しく,廃墟の荒廃ぶりは現実的であり,感染者の徘徊するエリアはプレイするこちらが息苦しくなりそうな閉塞感まで伝わってくる。
 キャラクターのモデリングはもちろん,前述のようにモーションや表情も非常に自然かつリアルで,没入感はかなりのものだ。また前作に比べると,全体的なゲームのボリュームはかなり増えている印象だ。

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 繰り返しになるが,ストーリーについてはあえて触れていない。とはいえ強いていえば,“前作に愛着があるほど,いろいろな意味で引き込まれる”のは間違いない。本稿では前作のあらすじを載せているが,時間があるなら実際にプレイすることで,より一層本作の世界観や物語に没頭できるだろう。

 足下では次世代機であるPS5の足音が聞こえているが,前作がPS3というハードを代表する作品になったように,本作もPS4を語るうえで避けられない作品になるだろう。

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