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「Sky 星を紡ぐ子どもたち」特番レポート。梶 裕貴さんが作品への想いや魅力を語った合同インタビューの模様もお届け
梶さんの案内でSkyの魅力をおさらい
今回の特番では,初めてSkyを知るという人に向けて,これまでにthatgamecompanyが手掛けた作品を梶さんと共に振り返った。「AnimeJapan 2022」で発表されたアニメーションプロジェクトの最新トレイラーも公開となり,そのクオリティの高さを梶さんは絶賛していた。
また,ゲーム内で2022年9月26日から10月17日まで開催される新イベント「陽光のなごり」や,ノルウェーのシンガーソングライター・AURORAさんとのコラボイベントの映像も公開された。梶さんが感想を交えつつ,楽しそうに映像を見ている姿が印象的だった。
TGS 2022のthatgamecompany Japanブース紹介コーナーでは,Skyの世界を表現したブースに梶さんも興味深々。イベント終了後,梶さんは実際にブース内を見て回ったそうだが,インタビューではその感想も聞いてみたので,最後まで読み進めてほしい。
特番の終盤では,梶さんがSkyをプレイする様子が披露された。自由に飛び回ったり,場面にぴったりなエモートをスムーズに出したりと,梶さんが普段から作品を楽しんでいる様子が伝わってきた。
今回の特番は,Skyを未プレイでも作品の魅力を知ることができる素敵な内容だ。thatgamecompany JPのYouTubeチャンネルでアーカイブを見られるので,見逃した人はそちらをチェックしてほしい。
梶 裕貴さんにインタビュー。声優とは違う,言葉に頼らない表現に惹かれる理由は……
番組終了後,梶さんへの合同インタビューを実施し,Skyへの想いやスペシャルサポーターとしての今後の活動などを語ってもらった。
――東京ゲームショウ2022のthatgamecompany Japanブースをご覧になった感想を教えてください。
Skyのイベントにスペシャルサポーターとして参加させていただくのは,今回で2回目。「AnimeJapan 2022」の時にも感じたのですが,作品の世界観がリアルにあるような感覚があって,その空間にいるのが本当に楽しく幸せでした。Skyには常にいろいろなアイデアが溢れていて“コミュニケーション”がポイントになっているのも魅力的。ブース内にはメッセージボードがあったり,舞い戻りの像への祈り体験ができたりなど,ゲーム内の要素も踏まえて楽しませてくれる仕掛けが沢山用意されていました。
「Sky 星を紡ぐ子どもたち」の映像化が発表されたAnimeJapan 2022ステージをレポート。声優・梶 裕貴さんがスペシャルサポーターに任命
2022年3月27日,東京ビッグサイトで開催された「AnimeJapan 2022」にて,thatgamecompanyによるステージイベント「『Sky 星を紡ぐ子どもたち』スペシャルステージ」が行われた。同作のアニメーション映像化や新イベント「表現者たちの季節」「花笑む日々」が発表されたこのステージの模様をレポートする。
――梶さんはSkyをいつごろ始められたんでしょうか。
梶さん:
最初にプレイしたのは,アプリ版がリリースされてすぐのタイミングだったと思います。以前からthatgamecompanyさんの作品を遊んでいたので,当時は「あのゲームを作った会社の新作だ!」ということで興味を持ちました(笑)。ここ数年のスマートフォン向けゲームの進化は目を見張るものがありますよね。高クオリティなのはもちろん,ジャンルも豊富。Skyも,そんな衝撃を受けたタイトルのひとつです。グラフィックスや音楽がとても美しいですし,何といっても基本無料! 心の底からユーザーを楽しませようとして作ってくれているのが伝わってきて,気持ちがいいですよね。
また,誰か個人ではなく,同じ“星の子”として絆が芽生えていくという,SNSとも違った作品ならではの繋がりが生まれていくスタイルが新鮮でした。リリース直後は,なかなかプレイ時間が取れなかったのですが,Nintendo Switch版が発売されたタイミングで,「今しかない!」と思い,復帰しましたね。
その後,過去作の実況プレイ動画の流れからthatgamecompanyさんが僕を認識してくださって,こうして現在,スペシャルサポーターとしても関わらせていただいている次第です。
――梶さん自身が感じる,本作の魅力をお聞かせください。
ドラマ,ですかね。魂あるものたちの生命の巡り,というか……いや,これ以上は確実にネタバレになってしまいそうなので,ぜひ皆様ご自身でプレイして見届けてほしいです(笑)。とにかく,受け取り方は様々かとは思いますが,間違いなく心に残る物語となっているかと。加えて,本編はもちろん,定期的に用意されているシーズンイベントが本当に素晴らしくて。毎回,「Skyには,まだこんな世界が広がっていたんだ!」と驚かされます。
個人的に印象深いのは,今回の生番組でもお話した,海中を潜れるようになるイベント。「Skyの冒険は空だけじゃない!」と感動しましたね。
いま発表されているニュースだけでも,アーティストのAURORAさんとのコラボやアニメーション企画など盛りだくさん! そのどれが楽しみで,ずっとワクワクしている状況です。
――さきほどスペシャルサポーターの話が出ましたが,就任が決まったときの気持ちを教えてください。
梶さん:
大好きなゲームだったので,お声がけいただけて本当に嬉しかったですが……同時に,僕よりもプレイ時間が長い方,やり込んでいる方が大勢いらっしゃる中,スペシャルサポーターという立場でイベントに登壇させていただくというのは,正直プレッシャーでもありました。ですが,「純粋に作品が好きで,楽しんでプレイしている一ユーザーだからこそ伝えられることもあるのかな」と思い,お引き受けさせていただくことにしました。
――スペシャルサポーターとして,今後やってみたいことを教えてください。
梶さん:
任命していただいたからには,僕を入口にして作品を知ってもらい,実際にゲームに触れてくださる方が増えたら嬉しいなと思います。
今回のイベントでは,僕の実機プレイコーナーを設けていただきましたが,想定としては入門編。今後は,長くプレイされている方にも楽しんでいただけるような,少し踏み込んだ内容のものについても,いつか実現できたらなと思います。
――Skyのほかにも,thatgamecompanyが過去に手がけた作品も遊んでいるそうですね。過去作も含めて感じる作品や作風の魅力はどこだと思われますか。
梶さん:
僕は過去に「Flowery」と「風ノ旅ビト」をプレイしたことがあるのですが,そこには共通して,“自由”──と表現すべきなのか,言語化が難しいのですが──そういった感覚があって。
「Flowery」は,自分が一枚の花びらとなって世界を巡り旅をする内容で,どこかSkyと世界観が近いような印象がありますね。この作品にも,言葉という概念は存在しません。テキストという手段を用いらずとも,ゲームの世界と一体になれるんです。そう考えると「thatgamecompanyさんが大切にしているテーマというのは,最初から一貫されているんだな」と,あらためて感じ入るところがありましたね。
「風ノ旅ビト」では,表現の形がまた少し変わりましたけど,この作品も,言葉を使わずにコミュニケーションを取る面白さがありました。人間の心や思考の根底にある“哲学”みたいな部分を,物語やシステムを通して感覚的に味合わせてくれる。そういったところが,thatgamecompanyさんの作品に共通している魅力なんでしょう。
――梶さんが普段遊ぶゲームも,thatgamecompany作品のような情緒的な作品が多いのでしょうか。
梶さん:
上田文人さんが手がけられた「ICO」や「人喰いの大鷲トリコ」には,すごく心動かされましたね。大好きなタイトルです。こちらの作品についても,言葉を必要としない世界観。言語を超越したコミュニケーションが描かれており,どこかthatgamecompanyさん作品と共通する魅力を感じました。
――声優という言葉が重要になる仕事に就いている梶さんが,言葉を使わないコミュニケーションに注目しているのが面白いなと思いました。
「AnimeJapan 2022」の際,Skyブースにメッセージを書かせていただいたのですが,その時,「thatgamecompanyさん作品のどこが特別で,自分はどこに惹かれているのか?」「一言で表すと何なのだろうか?」と考えたんです。その結果,それは“言葉”なんじゃないかと思ったんですよね。
声優という仕事柄,言葉について考える機会は非常に多いですし,僕自身も大事にしています。このインタビューもそうですし,アフレコやイベントもそう。基本的に“言葉”を中心に回っている日常がありますから。けれどthatgamecompanyさんのゲームでは,そんな“言葉”を使わずともコミュニケーションが取れてしまう。しかも,文化や国籍すら越えて。本当にすごいことですよね。
逆に僕ら声優は,動きがなくても,言葉や声だけを使って表現することができる職業。だからこそ,thatgamecompanyさんのゲームで得た刺激を,今度は僕が,声優としての表現に反映させていけたら面白いなと考えています。
――反対の表現だからこそ,惹かれるのでしょうか。
梶さん:
そうですね。でも,もしかしたら根源は一緒なのかなとも思います。アウトプットの仕方が違うだけで。だからこそ惹かれる部分もあるんでしょう。どう伝えたらいいのか難しいですけど…いつか僕も,声と言葉を使って,thatgamecompanyさんが表現されているようなものを形にできたら,という思いはあります。
――thatgamecompany作品のような表現に挑戦したいとのことでしたが,梶さん主導で何かコンテンツを作りたいという思いはありますか?
梶さん:
コロナ禍でのステイホーム期間にYouTubeチャンネルを開設し,動画作りにトライした経験が,まさにそれに当たりますかね。「自分でゼロから作る」ということの面白さと難しさを感じる機会になりました。自分自身で作ってみることで,あらためて「様々なプロフェッショナルの努力や思いが積み重なって,はじめて番組や作品はできているんだな」と感じることができました。これは,役者やタレントとして参加しているだけでは,なかなか気付けなかったことかもしれません。
声優というのは,選んでもらって,使ってもらうことによって,力を発揮することができる仕事だと思うんですよ,基本的には。「役がないと,演じることはできない」というか。監督が求める完成形を具現化していく職人。僕自身も,そこに責任感や誇りを持っています。でも同時に,だからこそ「自分で作っていく大切さや面白みもあるんじゃないのかな」とも思いはじめていたんですよね。声優生活を20年弱続けてきた今だからこその発想,というか。本当にちょうど,数年前から提案してきた企画が実際に動き出したタイミングだったので……今,この質問をされて驚きました(笑)。
Skyが“言語を使わない表現の究極”だとしたら,僕は“言語で表現するものの究極”を追求したいです。たとえば朗読,などでしょうか。そういったプロジェクトを最初から最後まで自分で作って,いつか形にしたいなという思いがあります。
――今回の配信では初心者でも楽しめる草原に行かれましたが,Skyをやり込んでいる皆さんは梶さんが本当はどこに行きたかったのか気になっていると思います。自由に選べるとしたらお気に入りの場所は,どこでしょうか。
梶さん:
フィールドそれぞれで良さが異なりますし,その時々の自分のテンションによっても違ってくるので……ひとつに決めるのは難しいですね。実際には,そこに季節ごとのイベント要素も加わってきますから。そこがまたSkyの面白いところなんですけどね。
強いて挙げるなら……やはり「草原」でしょうか。というか,嫌いな人はいないのでは? ただ「雨林」も捨てがたい! 水に濡れると体力が減ってしまうというゲーム性には,最初驚かされましたね。そこからプレイを繰り返していく中で雨の美しさを知り,今ではむしろ“落ち着く場所”にまで印象が変わりました。
過去のイベントを含めるなら, 「羽ばたく季節」が好きです。いつもなら飛行ルートやペースを考えないと,スタミナが尽きてやがて飛べなくなってしまうんですが,このフィールドは画面全体が雲で覆われていたため,それはもう自由自在に飛ぶことができたんですね。その体験に,心から感動したことを覚えています。本当に気持ちよかった!
スペシャルサポーターとしては,新たな星の子たちにも,ぜひその感覚を味わってほしいので,絶対にまた開催してほしいイベントのひとつです。
――梶さんをきっかけにしてSkyを知り,これから始める方も多いと思います。どんな点をオススメしたいですか。
12月からはPlayStationでも遊べるようになるので(関連記事),ますます間口が広がり,さらにSkyの世界が盛り上がるはず。やり込み要素も沢山用意されているゲームですが,あえてクリアを目指さず,グラフィックスや音楽を楽しみながら,ゆったりまったり過ごすのもオススメです。
どなたにとっても,遊んでいて何かしら刺さるポイントが見つかる作品だと思いますので,まずは,ぜひ触れてみていただきたいですね。
――インタビューをとおして,梶さんの作品への愛がすごく伝わってきました。
梶さん:
ありがとうございます(笑)。Skyとも,いつか何らかの形でコラボレーションができたら素敵だな,とは思いますが……大前提として,僕は純粋なSkyファン。ひとりの星の子です。何よりも“好き”という気持ちを大切に,これからもワクワクドキドキしながらプレイしていきたいと思っています!
――ありがとうございました。
「Sky 星を紡ぐ子どもたち」公式サイト
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