インタビュー
「Minecraft Dungeons」,Steam版リリースで一つの節目を迎えた開発チームにメールインタビュー
本作は前述したように「Minecraft」の世界観をベースにしたアクションRPGだ。四角いブロック(ボクセル)で作られた草原や砂漠,沼地,鉱山などのロケーションを最大4人で冒険し,武器やアイテムを集めてキャラクターを強化していく,ハック&スラッシュ的な要素もある。
発売から1年4か月が経過しているが,その間には新たなロケーションやミッション,アイテムを追加する6つのDLCがリリースされており,その世界はさらに広がっている。
新しいマイクラはディアブロライクな“ハクスラ入門編”だ。「Minecraft Dungeons」プレイレポート
2020年5月26日にリリースされた「Minecraft Dungeons」は,「Minecraft」のビジュアルやモンスターを用いつつも,ゲームシステムが大きく異なるダンジョン探索アクションゲームだ。本稿ではマイクラもハクスラも大好物な筆者がプレイレポートをお届けする。
今回,メールインタビューで話を聞けたのは,本作のエクゼクティブ・プロデューサーであるDavid Nisshagen氏と,ゲームディレクターのMåns Olson氏。どういった狙いがあって本作を開発したのか,という話もあるのでチェックしてみてほしい。
4Gamer:
本作が発売して1年4か月が経ちましたが,その間にどんなフィードバックがあったのでしょう。印象に残っているものはありますか。
いろいろなフィードバックが届いていますが,もっとも印象に残っているのは「親子でプレイしています」という報告ですね。幅広い層のプレイヤーが一緒に楽しめるゲームを作ることが,私たちが目指していたことなので,この点については成功したと思っています。
Måns Olson氏:(以下,Olson氏)
プレイヤーの後ろに立って画面を見なくても,どのようにゲームをプレイしているかを知ることができるのは,とても嬉しいことですね。YouTubeでゲーム動画やライブ配信を見たり,TwitterやRedditでの反応を見て楽しませてもらっています。そうすることで他では見られない多くのフィードバックを得ることができるんです。
そういったところでは,私たちが予想していなかったキャラクタービルドが生まれることもありますね。そういうのを見つけたとき,私たちにできることはないかと考えます。そのビルドをさらに楽しくするために,新しいものが追加できないか,とね。
4Gamer:
ローンチ時の4Gamerのレビューでは「ダンジョンクロウラーのスタイルをカジュアルにすることに成功し,低年齢層のゲーマーやハック&スラッシュの初心者も親しみやすい」「その反面,経験者には物足りなさがある」という内容を掲載しました。この評価について,開発チームの狙いと相違するところはありますか。
Nisshagen氏:
イエスでもあり,ノーでもあります。「Minecraft Dungeons」は,このジャンルの初心者にも親しみやすいゲームを作りたいと考える一方で,必ず深みと複雑さを持たせたいと思っていました。
発売後,6つのDLCや無料のアップデートでエンドゲームコンテンツやシステムを大幅に追加しているので,このジャンルにおけるベテランの方にも,魅力のある体験をしてもらえると思っています。もちろん,これからもさまざまなものを追加していく予定です。
ゲームを誰でも親しみやすいものにすることは,本作を開発するうえでの大きな目標でした。それと同時に,Davidが言うような「深み」と「複雑さ」も求めていました。その両方のバランスを取るのは難しいことですが,「どのようにゲームを変えればバランスが取れるか」というのは常に試行錯誤していました。
そして発売後に,さまざまなアップデートを行ったことで,より理想に近いものになったと思います。「Minecraft Dungeons」を遊ぶなら今が絶好の機会ですよ!
4Gamer:
マルチプレイが可能にも関わらず,本作にはマッチメイキング機能を実装しないという判断でしたが,ローンチ後にマッチメイキング機能を希望する声もあったと思います。あらためてマッチメイキング機能についての見解を教えてください。
Nisshagen氏:
私たちにとって,誰もが安心して,安全にMinecraft Dungeonsで遊べる環境を提供することは非常に重要な要素です。若い世代のプレイヤーが多くいるので。
友達とオンラインで,あるいはソファなどで一緒にプレイすることにより,ベストなゲーム体験を得ることができます。見知らぬ人々とのオンラインでのマッチメイキングは,私たちが目指すものとは乖離してしまっているんです。
4Gamer:
今回,Steam版がリリースされましたが,それをもって一つの区切りになるのでしょうか。
Nisshagen氏:
いえいえ,Steam版のリリースで「Minecraft Dungeons」が区切りを迎えるわけではありませんよ! 近々,ゲームに関するエキサイティングな発表をお伝えできると思います。
4Gamer:
MOD対応についてはいかがでしょうか。以前の方針から変更はありますか。
Nisshagen氏:
公式にMODをサポートする予定はありませんが,他のプレイヤーに悪影響を与えないかぎり,プレイヤーがゲームを楽しく改造して実験することについては歓迎します。
4Gamer:
以前,Olson氏は,「Minecraft Dungeonsのような,Minecraftの新しい体験をさらに作っていきたい」と話していましたが,今後も新しいMinecraftのバリエーションに取り組む可能性はあるのでしょうか。
Nisshagen氏:
Minecraftのコンテンツは非常に豊かで,素晴らしいフランチャイズであり,さらなるエキサイティングなゲーム体験の余地が残っています。今後の「Minecraft Dungeons」についてはプレイヤーの皆さまからのフィードバックに常に耳を傾けていますが,現時点ではこれ以上お伝えできることはありません。
4Gamer:
これまで6つのDLCがリリースされていますが,とくに開発に苦労したのはどれでしょうか。
Nisshagen氏:
個人的にはネザーアップデート(「Flames of the Nether」(ネザーの炎))が最も複雑なものだったと思っています。ネザー次元はMinecraftの中でも非常に豊かな要素を持っていて,私たちはそれらに関連したユニークな表現を「Minecraft Dungeons」にもらたしたかったのです。
他のDLCの2倍のレベル数を持つ最大のDLCでありながら,プレイヤーが独自のプロシージャルなミッションを作成できるユニークで非常に複雑なエンドゲームシステムを持っています。さらにすべての武器とアーマーのための新しい「Gilded」システム,そして豊富なエンチャントとアーティファクトなどを備えています。こういった要素を作り出せたことに,とても満足しています。
Olson氏:
Ancient Huntsとネザーにおける新しいミッションの組み合わせは,デザイン面でも実装面でも大変なものでした。これらを実装できたことをとても誇りに思っています。
また,プレイヤーが“終わり”に向かうEchoing Voidも難しいアップデートでしたね。Minecraftにおける次元の1つに対する新しいアプローチを考え,Orb of Dominanceのストーリーを締めくくるために,多くのコンテンツや新しいシネマティックスを制作する必要がありました。
その甲斐もあって,どちらのアップデートも非常に楽しいものに仕上がっていて,プレイヤーの皆さんからも好評をいただいてます。
4Gamer:
ありがとうございました。
「Minecraft Dungeons」公式サイト
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Mojang (C) 2009-2019. "Minecraft" is a trademark of Mojang Synergies AB
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