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「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー
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印刷2019/04/06 12:00

インタビュー

「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー

画像(009)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー
 2018年11月21日に正式サービスが開始されたスマホ向けアプリ「戦国大河」iOS / Android)。本作は,大規模多人数参加型のリアルタイムストラテジーであり,領主として覇権争いをくり広げる天下統一シミュレーションゲームだ。PvP要素として他プレイヤーと領地を奪いあえるほか,ソロコンテンツとして戦国武将の活躍を描いた濃い物語を楽しめるのも特徴だろう。
 先に発表があったとおり,当初はバンダイナムコオンラインがサービスを行っていた本作だが,2019年3月11日にAimingへの運営移管が行われ,4月5日には大幅なシステム改変を伴う大型アップデートが実施された。

 4Gamerでは,「戦国大河」のプロデューサーを務めるAimingの小田知典氏へのインタビューを実施。サービス開始から移管に至るまでの経緯に加え,4月以降に実施されるアップデートの詳細についても聞くことができたので,ぜひ最後まで読み進めてほしい。

「戦国大河」プロデューサー 小田知典氏
画像(008)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー

「戦国大河」公式サイト

「戦国大河」ダウンロードページ

「戦国大河」ダウンロードページ



対応速度の向上を目指して


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずは自己紹介を兼ね,小田さんの本作における役割をお聞きしたいです。

小田知典氏(以下,小田氏):
 「戦国大河」プロデューサーの小田知典と申します。弊社で運営している「ロードオブナイツ」のプロデューサーも担当しています。
 今回はストラテジーゲームを作るということで,バンダイナムコオンライン様(以下,BNO)と一緒に「戦国大河」の開発に携わることになりました。発足当初はBNO様側にもプロデューサーがいらっしゃって,その方と一緒に制作を進めていました。

4Gamer:
 本作の開発はいつ頃から始まったのでしょうか。

小田氏:
 ちょうど2年前ぐらいですね。弊社でストラテジーゲームを制作していて,あるとき,そちらをBNO様にお見せしたところ「一緒にやりませんか?」と声をかけてくださいまして。それ以降は両社でゲーム内容を詰めていき,結果「戦国大河」が生まれました。

4Gamer:
 サービス開始から約4か月経ちましたが,手応えはいかがでしょうか。

小田氏:
 プレイしてくださっている方には,楽しんでいただいていると思っています。ただ,サービス開始後にテスト段階では見つからなかった予期せぬ挙動もありまして。そちらに関しては,早急な対応を目指しているところです。

4Gamer:
 いわゆるバグは修正すれば済みますが,本作はとても長いタイムスケールで展開されるゲームですから,数値や仕組みの調整に関しては慎重にならざるを得ない部分もあるかとは思います。そういった部分については,いかがでしょう。

小田氏:
 そうですね。現状でもさまざまなご意見をいただいているのですが,公平性を維持した調整を行うのは簡単ではありません。初期の頃にいただいたご意見に合わせて調整を行った部分が,環境が熟した頃にようやく想定どおりの挙動を見せ始める……。といったことも往々にしてありますから,問題が明瞭な部分から優先して改善を進めていく予定です。

4Gamer:
 サービス開始後の3月11日には運営移管が行われました。明確な狙いがあってのことだと思いますが,運営移管を決断された理由というのは?

小田氏:
 一番分かりやすい理由は,対応速度の向上のためです。元々の運営体制としては,BNO様がプロモーションを,弊社がゲームの開発・運営を担当していました。体制自体は良いのですが,スピード感ある対応を行うのが難しいという判断になりました。

4Gamer:
 開発,運営,プロモーションを単独で行ったほうがスムーズということですね。

小田氏:
 サービス開始からしばらく経ってBNO様とお話しさせていただいたところ「プロモーションを含めた全行程を弊社が一手に受け持ったほうが速度を出せる」という結論となり,移管に至りました。

4Gamer:
 運営移管というと「まったく異なる外部の会社が権利を買い取る」という動きを想像するユーザーさんも少なくないと思います。ですが今回の移管は,あくまで開発・運営を担当していたAimingが全行程を受け持つようになった,という理解で良いでしょうか。

小田氏:
 そうですね。弊社で制作していたタイトルですので,プレイヤーのみなさんにとって,不便になることはありません。変わった部分といえば,タイトル画面と音楽の一部くらいです。

※画面は開発中のものです
画像(006)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー 画像(007)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー


短いタイムスケールでもバトルを楽しめる
ワールドイベントやシステム改変の詳細も明らかに


4Gamer:
 移管後にゲーム内容が大幅に変わる,というアナウンスがありましたが,具体的にどういった部分が変化したのでしょうか。

画像(004)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー
小田氏:
 移管後の各種要素の追加,変更は4月から順次実施していきます。まず,4月5日に「決闘」という個人対個人で戦うシステムが追加されます。
 今でも地図上でガッツリとPvPを楽しんでいるプレイヤーはいらっしゃるのですが,上位プレイヤーの方が多く,中位より下の方は戦う機会が少ないんです。バトル単体を楽しめる仕組みを作ろう,ということで決闘の追加が決定しました。

4Gamer:
 バトルまわりでも大きくシステムを変更されていますよね。

小田氏:
 今までは,5人の武将と兵士(兵科)が部隊を構成し,バトルでは部隊内の数値の合算を比べ合うような仕組みでした。これでは「どの武将が強くて,なぜ勝敗が決まったか」が分かりにくかったんです。
 4月5日の改変以降からは,各武将が1人ずつ攻撃する形式に修正しています。パラメータによって攻撃の順番が変化するので,今後は部隊内のステータスも重要になりますよ。

4Gamer:
 戦闘の順番は,アップデートで追加されたパラメータ“敏捷性”によって決定する形でしたね。

小田氏:
 以降は「武技」と呼ばれるスキルにも,数値以上の意味合いを持たせられるように調整を行います。偵察行動で相手の領地を守る部隊の詳細を見てから,ああでもないこうでもないと侵略部隊を組み上げる楽しみを作れればと思っています。

4Gamer:
 兵科の相性が騎兵,槍兵,弓兵の3すくみだったのが,剣兵,弓兵,槍兵,騎兵の4すくみに変更されるなど,こういった根幹のシステムに手を加えるのは,かなり重大な決断ですよね。プレイヤーからの反応はいかがでしたか?

小田氏:
 戦闘システムや兵科のバランスを変更するということは,プレイヤーが今持っている武将の価値を変動させることと同義ですから,(生放送の発表前は)批判の声も覚悟していましたが,ことのほか「面白くなりそうだ」という肯定的な意見が多く見られてホッとしました。
 みなさんが今持っている武将たちをより活躍させられる仕組みを作れるよう,今後も調整を重ねていきます。

画像(010)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー 画像(011)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー
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4Gamer:
 先日行われた公式生放送では,4月5日以降に行われるイベントも告知されていました。具体的にどういったイベントになるのでしょうか。

小田氏:
 4月24日から5月8日のゴールデンウィーク期間中に,「大阪の陣」というワールドイベントを展開する予定です。

4Gamer:
 ワールドイベント,というのは?

小田氏:
 1つの完結した戦場(地図)を使った,2週間限定の特別なイベントです。ワールドイベントに参加したプレイヤーは,大阪夏の陣を戦う豊臣軍と徳川軍のいずれかに割り振られて戦うことになります。
 豊臣軍と徳川軍には2人ずつ“盟主”と呼ばれるリーダーが設定されていて,その4人を旗印として戦っていただくような形になります。ちなみに盟主には声優さんを起用しますので,その詳細に関しては続報をお待ちください。

4Gamer:
 個別のワールドが生成され,その中で戦うということですね。普通のワールドとは何か違った仕掛けがあるのでしょうか。

小田氏:
 ワールドイベントの戦場では,意図的にやれることを制限しています。ほかのワールドでは“戦わない”という選択肢も当然あるのですが,ワールドイベントの戦場では基本的に戦ってもらいます。大阪夏の陣に至った豊臣と徳川ですから,もはや最初から敵対状態で,外交の余地はありません。
 加えて,ワールドイベントではランクが低い砦をすべて撤廃して,プレイヤー同士の拠点を殴り合うような形にしています。要するに,存在する拠点はすべて重要拠点ということですから,攻撃先に悩むことはないでしょう。

4Gamer:
 意図的に自由度を制限して,バトル部分をフィーチャーしたイベントになるのですね。となると,強いプレイヤーと初心者で格差が生まれるのでは……?

小田氏:
 ワールドイベントには通常プレイ時の資産を引き継げません。持っていけるのは知識だけです。もちろん知識として優れている人は強いかもしれませんが,単騎で勝つのは不可能ですので,熟練者も初心者も協力して戦わなければいけません。

4Gamer:
 なるほど。熟練者が初心者に戦い方を教えることが有益になるから,より知識が得やすいワールドにもなっているのですね。

小田氏:
 ええ。重要な拠点を落とすとポイントが得られるほか,期間終了後には大阪の陣バージョンの真田幸村と徳川家康が手に入るので,戦力を充実させる意味合いでも,ぜひ初心者の方に触れていただきたいイベントになっています。

4Gamer:
 もう少し細かな部分で,今後のアップデートで手を加えたいと考えている部分があれば教えてください。

小田氏:
 UI(ユーザーインタフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)の面で扱いにくい部分については,現段階でも報告をいただいていますので,明確に修正すべき方向性が分かっている内容から改善を進めていきます。
 加えて「チャットで使えるアイコンがほしい」といった声も多かったので,そちらも積極的に導入していきたいですね。自分で作った拠点に名前を付けられるようにするなど,ゲームの楽しみの幅を広げられるような施策も,順次行っていきます。

4Gamer:
 複数人で遊ぶ戦略シミュレーションは,チャットで戦略を話し合う部分がメインコンテンツとすら言えますから,コミュニケーション部分を強化してもらえるとなると,とても有り難いです。

小田氏:
 また,決闘システムよりひと回り規模が大きな,同盟対同盟(GvG)による模擬戦ができる仕組みも作りたいとも思っています。地図上では相手同盟の規模が分かりにくいので,模擬戦が分析の助けになればと。
 観戦モードを上手く取り入れられれば,同盟全体での情報共有も可能ですし,生放送などの施策を絡めればスポーツライクな楽しみ方も可能になるだろう,といった考えもあります。
 そのほか兵士の種類を増やすなど,まだまだ検討している要素はたくさんあります。これらは未だ企画段階ですので,詳細な仕様や実装時期などはお話しできないのですが……。公開可能な状況になったらお伝えしていきます。

4Gamer:
 このインタビューが掲載されたら「こんなのが欲しい!」といった声が出るかもしれませんね。

小田氏:
 みなさんからいただいたご意見や,ハッシュタグが付いたSNS上での投稿などは,しっかりと全部目を通すようにしています。要望や意見などがあれば,ぜひ送ってみてください。

4Gamer:
 全体の調整内容をまとめていくと,3か月区切りで行われる地図上の戦いが主だった環境から,ワールドイベントや決闘などの短いタイムスケールで楽しめる要素が取り入れられ,短い時間でもバトルを楽しみやすくなる,といった感じでしょうか。

小田氏:
 そのとおりです。長いスケールのゲームも,1戦ごとに展開されるメタゲームも,両方面白い部分がありますからね。地図上での戦略を中核に置きつつ,双方の楽しみ方を提供できればと考えています。
 あまりタイムスケールを短くしてしまうと,会話で戦略を練り合う楽しみを損ねてしまうので,そこは崩したくないんです。運営側は環境を提供し,情報戦を楽しめるようなゲームを構築していきたいですね。


歴史好きのプレイヤーを満足させる
こだわり抜かれたソロコンテンツの数々


4Gamer:
 続いては,ユーザーやコミュニティの状況についてもお聞きしたいと思います。現在までサービスを続けて,プレイヤーのゲームへの馴染み具合はどうでしょうか。

小田氏:
 想定よりも圧倒的に速かったですね。単純に数値上のレベルが高いとか,人数が多いといった意味合いではなく,ゲームに対する理解度の深まる速度は予想以上でした。我々もそれに見合うタイトルを提供できるよう,調整を重ねていかねばと考えているところです。

4Gamer:
 こういった戦略シムでは,運営側が想定していた戦術を上回る“技”が生まれることもありますよね。なかでも「こんな方法があるんだ!」と意表を突かれたものはありますか。

小田氏:
 この戦術が有効かどうかはプレイヤーごとに違うので,一概にそれが強力な戦術とは言い難いのですが……。
 奪った直後の土地はしばらく保護期間として侵攻不可能状態になります。これを利用して,重要な拠点周辺の土地をわざと空き地にしておいて,攻められた瞬間に土地を確保して時間稼ぎをする遅滞戦術を使っている方がいました。

4Gamer:
 なるほど! 事前に複数の緩衝地帯を作っておくんですね。

小田氏:
 外側からミルフィーユ状に土地を埋めていけば,さらに遅滞の時間を長く取れます。保護期間は数時間ほどですので,キッチリやれば1日以上は拠点を守れるというわけです。正直,ここまで贅沢に土地を使った戦い方は想定していませんでした(笑)。
 ただ,先程言ったとおり常に有効な戦術とは言えません。全力でやっても1日ぐらいしかもたないので,援軍が見込める前提での戦い方になります。

4Gamer:
 そういった特異な戦術の開発は,運営サイドはどういったスタンスで見ていらっしゃるのでしょうか。

小田氏:
 知恵を絞って色々な戦略をひねり出すのがストラテジーの魅力ですから,仕様を活用した工夫は歓迎です。ぜひ,色々な戦い方を探してみてくださいというスタンスです。

4Gamer:
 現状のゲーム内のプレイヤー層は,どういった状況でしょうか。やはり戦略シミュレーションですから,ゲーマーが多いイメージがありますが。

小田氏:
 大きく分けて2種類のプレイヤーがいらっしゃると思っています。1つはストラテジーファン,もう1つは世界観を楽しむ歴史ファンの方々ですね。
 当然ですが,ストラテジーファンの皆さんは戦略ゲーム自体に慣れていて,先ほどお話ししたような戦略を編み出しているような層は,ほぼこちらです。歴史が好きで入った方は,戦場での戦いよりも1人用の物語パートを中心に楽しまれているようですね。

4Gamer:
 男女比はいかがでしょう。TwitterなどSNSの反応を見ると,女性の比率も多いような気がしました。

小田氏:
 男女比でいうと,今は男性7割に対して女性3割ぐらいの割合になっています。仰られたとおり,想像していた以上に女性が多いですね。SNS上の投稿を見ていると,やはり世界観やキャラクターを楽しんでいる方が多いようです。

画像(015)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー 画像(014)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー

4Gamer:
 「戦国大河」は,とくに武将の解説や物語部分が作り込まれているので,そういった部分に魅力を感じている方も多そうですね。

小田氏:
 はい。世界観やキャラクターについても,かなりキッチリ作り込んでいます。シナリオを書く際は,必ず可能な限りの資料に一通り目をとおし,さらにNHKの大河ドラマなどで形作られた“解釈”を把握したうえで制作を進めることにしています。

4Gamer:
 主要コンテンツで形成された,いわゆるステレオタイプなキャラクター像はキチッと踏襲している,ということですね。

小田氏:
 もちろんです。あくまで「戦国大河」のキャラクターとしての武将ですから,できるだけ一次資料や二次資料を読みつつ,新しい解釈を提供できるように努力しています。
 例えば信長には「信長公記」という有名なニ次資料があるのですが,私やシナリオ担当の人間はしっかり全部読み込み,その中で「この部分だったらこれを持ってこられる」という話し合いをしつつ,シナリオを執筆する流れです。

4Gamer:
 やはりそれは歴史モノとしてのこだわりがあってのことなんでしょうか。

小田氏:
 そのあたりは,私自身が歴史好きだという部分が大きいですね。好きでやってることなので苦になりませんし,シナリオによっては自分が書いているものもあるんです。

4Gamer:
 ご自身でも書かれているんですね。“歴史”というと幅広い言葉ですが,やはり日本の戦国時代が主にお好きで?

画像(005)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー
小田氏:
 どの歴史でもいけるクチですが,やはり戦国は参照できる資料が多く,現存している資料を読みやすいのが面白いですね。後世になって作られた“演義”的なものも存在するのですが,意図してそういった資料から解釈を持ってきている場合もあります。

4Gamer:
 対戦要素のあるストラテジー系オンラインゲームでは,ソロコンテンツはおまけの印象が強かったのですが,「戦国大河」ではかなり充実しているように感じます。やはり,ライトユーザーへの間口として,そういったソロコンテンツを用意されているのでしょうか。

小田氏:
 はい。ビジュアルや世界観から入ってきた方はまさにそれだと思うのですが,いきなり地図に放り込まれて「隣の人と戦ってください」と言われても,少し抵抗があると思いまして。間口としてソロコンテンツを用意して,それを遊ぶなかで地図上での遊び方を覚えつつ,戦闘の面白さを感じてもらえるようにと。

4Gamer:
 たしかに,いきなりだと戸惑いますね。

小田氏:
 ソロコンテンツは歴史好きの皆さんに向けたものですから,付け焼き刃では意味がありません。どこかで見たようなシナリオを出せば「こんなものか」と思われてしまうんです。
 もちろん正確な歴史など誰にも分かりませんから,資料に対する解釈の違いは少なくありません。プレイヤーから「その解釈は違う」といった問い合わせをいただくこともあります。でも,解釈以前の部分で見限られてしまうのは避けなければなりません。

4Gamer:
 取って付けたようなキャラクターだと,まず関心を持たれることすらないと。

小田氏:
 現時点でシナリオが存在する武将は,どこかのドラマですでに主人公としての物語を持っていて,それも特定の説をベースにしているんですね。一般的に使われている解釈を分解・理解したうえで,その説とまったく同じにならないよう工夫しています。ぜひ「この作品ではこんな解釈をしているのか」といった角度で楽しんでみてください。

4Gamer:
 もしよろしければオススメのシナリオを教えてください。

小田氏:
 今実装されているシナリオは,織田信長,今川義元,明智光秀の3種類ですが,とくに信長のシナリオは長くて読み応えがあるので,ぜひ始まりの物語として見ていただきたいです。
 多くの作品では,桶狭間の戦いを信長の物語の開始点と位置付けていますが,本作では信長の前半生を多めに描いているのが特徴です。桶狭間に至るまで,ミッチリ3章ぶんのシナリオを用意しましたからね。

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4Gamer:
 言われてみれば,それ以前の信長が登場する場合は別作品として分けられることも多いですね。ちなみに小田さんが書かれたのは,どのシナリオですか?

小田氏:
 今川義元のシナリオは私が書いています。今川氏は名家ですが,桶狭間の戦いで敗北するため,やや“かませ”的な位置で描かれることが多いですよね。自分が好きな武将でもあるので,その印象を払拭したいという気持ちが強くありました。シナリオでは「本当は今川義元がどうやって桶狭間に向かったのか」といった部分を描いています。
 また,明智光秀シナリオにおける本能寺の変に関する描写もそれに倣っていて「信長から見た本能寺」と「光秀から見た本能寺」を矛盾なく見せられるプロットを用意しています。

4Gamer:
 視点によって大きく見え方が変わる,という工夫は嬉しいですね。ほぼすべての武将にファンがいる以上,誰かを端役にしてしまうと振り落とされるファンが出てしまうのは間違いないでしょうし。

真田幸村
画像(018)「戦国大河」が運営移管で目指す先とは? 今後の展望や“物語”へのこだわりが語られた開発者インタビュー
小田氏:
 光秀のシナリオは,プロットを考えている途中で「本能寺の変は本当はこうだった」みたいな新説が出てきたんですよね。なので,急いでそこは修正しました(笑)。
 4月には真田幸村のシナリオを実装予定など,まだまだ色々なネタが控えているので,ぜひ楽しみにしておいてください。

4Gamer:
 お話を聞いていると,本当に歴史が好きなんだといったエネルギーが伝わってきます。最初は信長,義元,光秀の3シナリオとのことでしたが,この公開順はどのように決定しているのでしょうか。

小田氏:
 最初の公開シナリオはBNO様と話し合いをして決めました。私がちょっとマニアックなタチなので,ちょっと外したところから攻めようとしてしまうのですが……。両社で話し合い,「やはり最初は信長でしょう」と(笑)。

4Gamer:
 まだ公開の予定が立っていない内容でも良いので,長くサービスが続いたら,どの武将のシナリオを実装したいですか?

小田氏:
 色々ありますよ。武田信玄や上杉謙信,徳川家康,豊臣秀吉は当然やるとして……。歴史好きの皆さんだったらよく知っているとは思いますが,北条氏康はあまり背景が描かれない武将なので,ここで扱ってみたいですね。
 あとは,戦国時代の始まりと言われる応仁の乱についても,シナリオとして再現したら面白いかなと思っています。存在はよく知られていますが,その裏側にどんな人と思惑が絡んでいたのか,といった部分は意外と知られていないと思うので。

4Gamer:
 いやぁ,本当に歴史がお好きなんですね。

小田氏:
 歴史マニアなので,どうしても熱くなってしまいます(笑)。

4Gamer:
 今後のシナリオを楽しみにしています! 最後に,読者へのメッセージをお願いします。

小田氏:
 運営移管が発表されたことで,不安を感じた方もいらっしゃるかと思います。ですが,以降もアップデートをしっかりと継続し,より良いゲーム環境を提供していきます。お問い合わせやSNSで書かれている内容にも随時目をとおしていますので,不明点や気になることは遠慮なくお伝えください。
 4月以降にも,より新規プレイヤーが参入しやすいような工夫をたくさん用意しています。とくに4月は,新規の方が始めやすいアップデートやイベントが多いです。「戦争ゲームなんてやったことないよ」という人も,まずは一度触れていただけたら幸いです。

4Gamer:
 最後と言っておいてなんですが……。これから始める人に「これだけは覚えておいたほうがいいよ」というアドバイスはありますか?

小田氏:
 まずは同盟(ギルド)に入っていただきたいですね。本作はとくに同盟加入によって大きな特典を得られますので,チャットでも楽しみながらゆったりと始めてみるといいかと。本作のプレイヤーはとても優しい方ばかりなので,分からないことを質問すると快く答えてくれると思いますよ。
 正直,本作のルールは一般的なゲームに比べると覚えるべきことが多いです。最初からヘルプ(ゲーム内表記「助言」)を全部読み込んで覚えるのは不可能なので,段階的に楽しみ方を覚えていただければと思います。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

――2019年3月22日収録

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