インタビュー
[インタビュー]サイバーパンクの世界観でライフシムが楽しめる「Nivalis」。制作の経緯や世界観について開発者にいろいろ聞いた
その模様は,「百英雄伝」(PC / PS5 / PS4 / Xbox Series X|S / Xbox One / Nintendo Switch)と「Nivalis」のプレイレポート記事でお届けしているが,当日は短時間ながら各タイトルをインタビューも行われた。サイバーパンクの世界観でライフシムが楽しめる新作「Nivalis」を開発するION LANDSのクリエイティブディレクターMarko Dieckman氏(以下,Marko氏)と,アートデザイナーのRoman Agapov氏(以下,Roman氏)に話を聞いたので,その内容を紹介しよう。
[プレイレポ]「百英雄伝」の序盤を体験。懐かしく既視感のある王道JRPGが最新のノウハウで丁寧に作り上げられた印象だ
505 Games Japanは9月20日,同社のイベント「FUTURE PLAY 2023」を東京都内で開催した。このイベントでは,2024年4月23日リリース予定の「百英雄伝」のプレイアブルバージョンが試遊できたので,そのレポートもお届けしよう。
[プレイレポ]ラーメン屋から始めるサイバーパンク生活。「Nivalis」体験版のボクセルアートで表現された街を散策してみた
505 Games Japanは9月20日,同社のイベント「FUTURE PLAY 2023」を東京都内で開催した。このイベントでは,2024年リリース予定のサイバーパンク・ライフシム「Nivalis」の体験版を試遊できたので,プレイレポートをお届けしよう。
4Gamer:
よろしくお願いします。まずは,「Nivalis」を制作することになった経緯を教えてください。前作「Cloudpunk」のフィードバックを受けて制作することになったのでしょうか。
Roman氏:
サイバーパンクの世界が好きで,前作の「Cloudpunk」は空を飛ぶ車“HOVA”に乗って駆け抜けるゲームでしたが,今回は同じ世界観で違うストーリーの作品を作り込みたかったんです。それで,Nivalisでの日常生活だったり,ラーメン屋さんやレストランの運営だったり,違う方面でサイバーパンクの世界を楽しんでもらいたいと思いました。
4Gamer:
「Cloudpunk」は細部まで作り込まれたビジュアルが高い評価を受けました。「Nivalis」は舞台を同じくするスピンオフですが,同じリソースを活用しているのでしょうか。
Roman氏:
基本は,同じボクセルアートを用いていますが,今作では伝統的な3Dアートなど,いろいろなスタイルを取り入れた前作のCloudpunkをベースにバージョンアップした作りになっています。Cloudpunkよりも細かく作られていますし,もっと没入感のある世界観になっていますよ。
4Gamer:
先ほど試遊版を遊んでみましたが,映画の「ブレードランナー」を彷彿とさせる,いろいろな文化が混ざり合った,雑多なサイバーパンクの街並みが広がっていて楽しかったです。
実は,本当に「ブレードランナー」からインスピレーションを受けているんですよ。とくに今回のNivalisでは,ブレードランナーの要素を多く取り入れていて,ラーメン屋の作りだとか,いろいろな要素を混ぜ合わせ,この世界に落とし込みました。
4Gamer:
「Cloudpunk」と同じく,ストーリードリブンではない,プレイヤーが自由に遊び方を選べるスタイルなのでしょうか。
Roman氏:
今作ではある程度,ストーリードリブンの部分があります。4つの柱によって全体の世界観が作られていて,例えば1つが連続殺人鬼の話で,あと3つの柱は今後発表していく感じです。
4Gamer:
なるほど。ゲーム中でも殺人鬼の噂がワードとして出てきましたが,このラーメン屋を運営する主人公と,どう結びつくのかな?と思いました(笑)。
Marko氏:
Nivalisの世界に殺人鬼が潜んでいるということで,とくにラーメン屋と細かく結びついているわけでないです(笑)。この世界を探索できる作りになっているので,楽しみにしてもらいたいですね。
4Gamer:
従来のライフシミュレーションとは異なる,「Nivalis」のオリジナリティを教えてください。
シミュレーションゲームは当然,シミュレーションにフォーカスしたゲームが多いですが,今回はそれだけではなく,ストーリー全体を楽しんでもらいたいです。
しかもサイバーパンクをベースにしたシミュレーションゲームはあまりなかったので,この世界観で生活シムを楽しみつつ,ストーリーも楽しんでいただきたいという作りになっています。単なるラーメン屋さんを運営するだけのゲームじゃないですよ。
4Gamer:
従来のライフシミュレーションの中には,半永久的に遊べるタイトルが存在しますが,「Nivalis」はどうなるのでしょうか。
Marko氏:
Nivalisはほかのライフシミュレーションと違い,ストーリーの軸があるのでエンディングはあります。ただ,エンディングに向かってゲームを進んでいただきますが,その世界で生活していくこと,例えばラーメン屋を経営したり,農業や魚釣りをしたりもできるので,ある程度は半永久的に遊べるタイトルでもあります。
4Gamer:
分かりました。最後に「Cloudpunk」のキャラクターや施設は登場しますか。
Marko氏:
コーポレートセキュリティのシステム(企業利益を前提とした警察組織のようなもの。ビジネス,利益に結びつかない限り,殺人鬼がいたとしても気にしない……らしい)については同じですが,Cloudpunkで登場したキャラは今のところ,出てくる予定はありません。
というのも,(前作と)あまり細かく,深く結びつけたくないからです。「Cloudpunk」は一夜のストーリーですが,Nivalisの話がその前なのか後ろなのか,そうした時系列を設定したくないので,キャラクターと施設は引っ張ってきてないんです。
4Gamer:
なるほど。あくまで今回の「Nivalis」の世界観を楽しんでもらいたいというわけですね。本日はありがとうございました。
「Nivalis」公式サイト
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Nivalis
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