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UE,Unityだけじゃない。インディー開発に向いた「Ebitengine」「GameMaker」「Godot」と,それを支えるコミュニティ[IDC2024]
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印刷2024/12/04 14:41

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UE,Unityだけじゃない。インディー開発に向いた「Ebitengine」「GameMaker」「Godot」と,それを支えるコミュニティ[IDC2024]

 2024年11月30日,インディー開発者向けのカンファレンス「Indie Developers Conference 2024」IDC2024)にて,「ショートトラック3連続GameMaker / Godot / Ebitengineコミュニティのご紹介」というセッションが実施された。

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司会の一條貴彰氏
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 本セッションでは,まず,ヘッドハイの一條貴彰氏がセッションの目的や注意事項を説明した。
 その後,OdencatのCTO・星 一氏,インディー開発者の生高橋氏,フレームシンセシスの代表取締役・こりん氏が順番に登壇し,それぞれのゲームエンジンの特徴や学習リソースについて紹介していった。


ゲームエンジンごとに特化している「強み」といった部分はあるが,ゲームエンジンを比べて「どちらが強い」ということではない
あくまで「開発者がやりたいことを実現しやすいか」で,どれを利用するかが選ばれる
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 昨今UnityやUnreal Engineが広く利用されており,知見も豊富になっていっている。
 しかしながら,ゲームエンジンには,ほかにもさまざまなものがある。

 本セッションでは,一條氏のコネクションなどから,大量の選択肢の中からたまたま「Ebitengine」「GameMaker」「Godot」を紹介するだけである。

RPG制作ツールとしておなじみの「RPGツクール(Maker)」や無料RPG作成ツールの「WOLF RPGエディター」,ノベルゲームを手軽に作れる「ティラノビルダー」「ティラノスクリプト」などなど,それぞれの特色を持つゲーム開発環境が数えきれないほどある
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■Ebitengine

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OdencatのCTO・星 一氏
趣味でゲームエンジンを作っている
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 まず,Ebitengineについて,同エンジンを開発した星氏より解説が行われた。
 Ebitengineは,Go言語を利用したオープンソース(Apache License 2.0)の2Dゲームエンジンだ。
 開発から今年で12年目を迎え,GitHubでは約1万1000件のStar(スター)を獲得している。

もともとは「Ebiten」という名前で開発されていた。当時「RPGツクール」シリーズを発売していたエンターブレインが「海老」と呼ばれていたことがきっかけという(外部リンク
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 Ebitengineの特徴は,まず「簡単」であることで,モデルのすべてを矩形画像として管理している。
 矩形画像とは,長方形の枠の中に色の情報があるといったものだ。Ebitengineのグラフィックスは,矩形画像から矩形画像(位置や角度などを調整可能)への転送(描画)だけで実現している。

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 ミニマムな機能で,振る舞いを予測しやすいうえ,実用的なゲームもしっかり作れてしまう。
 その例が,「くまのレストラン」「フィッシング・パラダイス」「メグとばけもの」など,Odencatのゲームである。もちろんEbitengine自体も1万件以上のStarsを集めているように,Odencat以外の作品でも利用されている。

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 セッションでは扱われなかったが,Ebitengineがゲームエンジンにおける「実際に使われないと洗練されない」「洗練されてないと実際に使われない」という,“鶏が先か,卵が先か問題”をどのように打破したのかには,現OdencatのCEO・Daigo氏の「償いの時計」などが深く関わっている。

 Ebitengineの設計思想や歴史,Odencat設立までの道のりに興味のある人は,星氏のnoteを読んでほしい。

星 一氏のnote(2021年7月) - 「ゲームエンジンはアートである - 8年以上自作ゲームエンジンをメンテし続けている話」


 Ebitengineが「簡単」なのはモデルだけではない。使い始めるのも簡単で,特にWindowsの場合,依存関係のあるライブラリをインストールするといった手間はなく,Goコンパイラだけで利用できる。

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 実行はワンコマンドで済むし,コンパイルも高速なので,開発やテストのサイクルにかかる時間を短縮できる。

実際にWindows環境にGoをインストールして,PowerShellでコマンドを実行してみると,あっという間にサンプルを確認できた
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 Go自体のメリットもあり,ソースコードが読みやすいという点が挙げられた。トリッキーな構文などはなく,ほかの言語を知っていれば,だいたい読めてしまう。

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「Ebitengine」公式サンプル集


 Ebitengineは,マルチプラットフォームにも対応しており,デスクトップではWindowsやLinuxなど,モバイルではiOSやAndroid,コンソールではNintendo SwitchやXbox,ほか各種ブラウザにも対応している。

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星 一氏のnote(2021年12月) - 「Nintendo Switch ネイティブバイナリへの Go コンパイルを成功させた話」


Ebitengineを使ったゲームジャム(外部リンク)では,気軽に公開したり,遊んだりしやすいメリットから「ブラウザゲーム」として公開する人が多いそうだ
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itch.io - 「Ebitengine Game Jam 2024」


 また,開発者が速度を特に意識しなくても,それなりの速度で動いてくれる。これは,Goの早さに加え,Ebitengineでは矩形画像の転送をGPUが実行しやすいように,画像を一つのテクスチャにまとめるなど,細かい工夫を行っているそうだ。

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 Ebitengineの学習リソースやコミュニティも紹介された。
 まず,学習リソースは,Ebitengine公式サイト(外部リンク)が挙げられる。

 ただ,公式サイトの情報は必要最低限のものなので,Goを初めて利用するという人は,Zennにて連載中の「Go言語とEbitengineによる ゼロから始めるゲームプログラミング」(著:eihigh氏,価格:無料)をチェックしよう。
 また,Ebitengineまわりで起こった出来事は,eihigh氏が「Ebitengine Monthly」としてZennにまとめている。

Zenn - 【連載中】Go言語とEbitengineによる ゼロから始めるゲームプログラミング

Zenn - 「Ebitengine Monthly」(旧:Ebitengine Weekly)


 コミュニティについては,約2000人が在籍しているDiscordや,毎年開催しているゲームジャムに加え,オフラインイベント「Ebitengine ぷち Conf」なども開催している。

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「Ebitengine」Discordサーバー


 今後の展望として,星氏は,Ebitengineが2Dのゲームエンジンとして広く使われてほしい,とコメントした。
 利用者の要望に合わせて,GUIライブラリや動画デコーダなど,必要とされるものを継続して開発していく予定だ。

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「Ebitengine」公式サイト

星 一氏のX(@hajimehoshi)




■GameMaker

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インディー開発者の生高橋氏
代表作は「ElecHead
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 続いて,「GameMaker」について,同エンジンを約8年利用し,日本向けのDiscordサーバーの運営などをしている生高橋氏が紹介した。

 生高橋氏は,学生時代にゲームをリリースして,そのままインディー開発者になった人物で,去年開催されたIDC2023にも登壇している(関連記事)。


ElecHeadは,小さなロボットを操作して,着脱式の頭を放り投げてギミックを解いていくパズルアクションゲーム
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 GameMakerも2Dに特化したゲームエンジンだ。一部3Dの機能が残っているけれど,推奨される使い方は2Dである。
 「UNDERTALE」「VA-11 HALL-A」などで利用されており,海外では認知度も高い。

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 GameMakerには,「ルームエディター」というマップを視覚的に編集できる機能や,「イメージエディター」という画像編集機能などが用意されている。

「ルームエディタ」
RPGツクールのようにタイル状のマップチップを配置したり,レイヤー分けしてプレイヤーだけを好きな位置に配置したりできる
また,特定のレイヤーにエフェクトを付ける機能もあり,火山のステージでは揺らすといったことも可能
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「イメージエディタ」
画像の制作では別の高機能なソフトウェアを利用することが多く,イメージエディタは少しだけ編集したい,などといった時に利用する
ほかのソフトを立ち上げることなく,GameMaker上で手軽に編集できる便利機能だという
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 3Dのゲームエンジンと比べると,奥行き情報やピッチ/ヨー/ロールといった3軸の角度はなく,位置を表す軸は縦横の2軸で,角度は1軸となっている。
 3Dの機能を排除した分,2Dゲームに対して便利な機能が実装され,エディタも軽快に動作するという。
 ほか,マルチプラットフォームにも対応している。

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 ルームエディターやイメージエディターに加え,コードエディターも用意されている。「よし,ゲームを作るぞ」と,GameMakerをインストールすれば,音楽以外のことは一通りできるという。

 また,コードを書かずにノードを組み合わせて処理を実装するビジュアルスクリプティング機能「GML Visual」も用意されている。ただ,この機能は実装されたばかりで,情報は少ないという。

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 現状メインで利用するのは,「GML Code」と呼ばれる独自のスクリプト言語である。動的型付け言語で,JavaScriptに近い感覚で記述できるほか,2D開発に便利な専用の関数が豊富に用意されている。
 開発者が型を気にしなくていい分,スピード感のある開発が可能となる。

キーボードの入力を受け取る処理や,当たり判定の細かい処理などの関数が豊富に用意されている
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 GameMakerのライセンスで特徴的なのが,商用ライセンスに買い切りのモデルが用意されていることだ。価格は1万900円(税込)。
 非商用ライセンスは無料なので,とりあえずゲームを作ってみて,いざ売るぞとなった時に「Professional」(プロ)ライセンスを購入すればOKだ。
 さらに,コンソールにも移植したいとなれば,「Enterprise」(企業)ライセンスが必要となる。こちらはサブスクリプションタイプで,月単位の契約が8250円(税込),年単位の契約が8万2500円(税込)である。

※Steamでは,DLCの形式でライセンス契約することも可能だ




「GameMaker」ライセンス情報


 学習リソースについては,まず,公式チュートリアルを紹介した。チュートリアルは英語だが初心者向けのものから,上級者向けのものまで104個と幅広く用意されている。

公式マニュアルは一部日本語に対応している
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「GameMaker」公式チュートリアル

「GameMaker」公式マニュアル


 生高橋氏は,実際にゲームを作るうえで,よく勉強に利用したのは有志のチュートリアル動画だという。海外の動画で英語だが,RPGやプラットフォーマー,トップダウンシューターなど,さまざまなジャンルのものが用意されている。

有志のチュートリアル動画の例としてPeyton Burnham氏のYouTubeチャンネル(外部リンク)が紹介された
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 GameMakerは,今年で25周年という歴史の長さから,英語の資料が豊富にある。
 そのため,やりたいことは「How to 〜」で調べると大抵出てくると,生高橋氏はアドバイスした。

 例えば「ロックマン」みたいなものを作りたいとなれば,ロックマンの海外向けのタイトルを使用して「how to megaman gamemaker」などと検索すれば,参考になる動画を見つけられるだろう。

 英語の情報が豊富な一方,日本語の情報はまだまだ少ない。そこで,生高橋氏らは日本のコミュニティを作成し,活動を行っている。

 GameMakerは,2Dや小規模開発に特化していることもあり,メンバーは個人開発者が多数を占めている。作っているゲームも近ければ,遊んでいるタイトルも近く,気が合いやすいそうだ。

 また,Discordでは,GameMakerのニュースやアップデート情報だけじゃなく,進捗報告や企画相談なども行っているという。

 ほか,匿名掲示板も用意されている。
 Discordだとやはり名前が出てしまうので,ちょっと質問するのにハードルを感じてしまう人は,匿名掲示板の方でスレッドを建てて,質問してみよう。

Discordサーバー掲示板DISBOARD - 「GameMaker日本語コミュニティ」

ZaWaZaWa - 「GameMaker 日本語掲示板」


 GameMakerは,12月4日にミートアップを日本で初開催する。また,IDC2024へスポンサーとして参加しているように,日本展開に力を入れていくようだ。

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Meetup - 「GameMaker Japan Meetup @ HVEN Tokyo 20:00 JST」


 また,日本コミュニティでは,現在アドベントカレンダーを開催中だ。
 さらに,ソースコード共有会やLT会,もくもく会なども開催していき,GameMaker界隈を盛り上げていきたいとした。

Adventar - 「GameMaker Advent Calendar 2024」


「GameMaker」日本語コミュニティDiscordサーバー

「GameMaker」公式サイト

生高橋氏のX(@namatakahashi)




■Godot

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フレームシンセシスの代表取締・古林克臣(ハンドルネーム:こりん)氏
Unityを使用したVR開発の仕事をしながら,Godotを追いかけている
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 最後に,「Godot」について,同エンジンのウォッチャー・こりん氏が紹介した。

 同氏は,Godot関連の活動として,Godot利用者の交流会「Godot Meetup Tokyo」を立ち上げて運営し,XR/メタバースをテーマにしたカンファレンス「XR Kaigi」では,GodotとVRを組み合わせた技術のセッションを実施している。


connpass - 11月28日「Godot Meetup Tokyo Vol.3」

Docswell - XR Kaigi 2022「ゲームエンジンGodot 4の概要とそのVR開発について」

Docswell - XR Kaigi 2023「ゲームエンジンGodotの概要とGodot XR Toolsの紹介」


 Godotは,オープンソースの2D/3D汎用ゲームエンジンだ。物理エンジンやアニメーション,マルチプレイヤー,VRなど,一通りの機能を備えている。
 UnityやUE5と使用感が似ているところもあり,それらを普段利用している人は,機能を把握しやすい。

Godotを使用した作品には,「パーリィナイトメア」「Windowkill」「Parking Garage Rally Circuit」などがある
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 高機能な一方で,実行ファイルの生成は非常に早く,エディタも軽量なので,待ち時間が少ないのも魅力だ。
 Windows向けには,事前にビルド済みのexeに,変換済みのアセットアーカイブを添付する仕組みで,ほぼ一瞬でエクスポートが完了する。

ちなみに「Godot」は「ゴドー」と読む。名前の由来には,いくら待ってもゴドーさんがやってこない戯曲「ゴドーを待ちながら」や「逆転裁判」に登場するゴドー検事からきているという。筆者は初見で「ゴットドット」と間違えて読んでしまったが,同じような人にはいくら待っても出会えなさそうだ
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 Godotは,もともとJuan Linietsky氏Ariel Manzur氏が開発していた内製のゲームエンジンで,2014年にMITライセンスで一般公開された。
 
 オープンソースプロジェクトとなってからは,コントリビューター(外部貢献者)は累計数千人の規模となっており,コア開発者10数名のもと,管理が行われている。コア開発者には,日本人のトカゲ氏@viridflow)もいる。

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 Godotのエコシステムを強化することを目的として,Linietsky氏らが2022年にW4 Gamesを立ち上げている。コンソール機へエクスポートするミドルウェア「W4 Consoles」や,オンラインゲームを作るためのクラウドサービス「W4 Cloud」などを展開している。

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[2024/09/24 14:23]

 Godotは,独自言語のGDScriptを使用する。インデントベースの構文を使用しているので,よくPythonと似ていると言われているが,それぞれの言語は独立しているので,関係は特にない。

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 また,Godotにはコードエディタやデバッガが内蔵されており,GDScriptでの開発をスムーズに行える。

 実行速度などを求める場合は,GDScriptではなくC#を利用することも可能だ。
 しかしながら,Godot利用者の約77%がGDScriptで開発を行っているため,情報は少なく,不具合も多いので,茨の道になるという。

 最初は「GDScriptを騙されたと思って使ってほしい」と,こりん氏はコメントした。

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 勉強リソースについては,公式チュートリアルやサンプルプロジェクトが充実しているので,まずはそこから簡単なゲームを作ってみるのが勉強になる。

 また,中学生の開発者が書いた入門書「ゆるっとはじめる Godot Engine ゲームプログラミング」(著:杉山悠真氏)などの書籍もあるので,自分にあったものから始めよう。

「Godot」日本語ドキュメント
チュートリアルとリソース

「ゆるっとはじめる Godot Engine ゲームプログラミング」(Amazonアソシエイト)



勉強ではなく素材のリソースという面では,公式アセットストアが準備中ということや,Epic Gamesの「Quixel Megascans」を利用してみた事例などが紹介された
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 Godotは,GitHubで管理されており,オープンソースという特性上,そこで多くの議論が交わされている。

 新機能の実装や大きな変更について議論するためのリポジトリ「Godot Proposals」が用意されており,どんなアップデートが検討されているかは,そこを見れば分かるという。

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GitHub - 「Godot」Issues

GitHub - 「Godot Proposals」


 また,「Godot Conference」という開発者向けカンファレンスが毎年開催されている。今年は10月にドイツのベルリンで開催され,参加者は約600人,セッションやワークショップは約30種ほどの規模となった。

(左)Linietsky氏(右)こりん氏
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「Godot Conference 2024」特設ページ

「Godot」公式フォーラム


 日本語のコミュニティには,「Godot Japan User Community」というDiscordサーバーがある。
 コア開発者のトカゲ氏をはじめとした,コントリビューターも参加している。

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Discordサーバー掲示板DISBOARD - 「Godot Japan User Community」


 また,数か月に1回のペースで,Godot Japan User Community主催のLT・交流会「Godot Meetup Tokyo」も開かれており,参加者は50人ほどの規模となっている。

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Godotの紹介は「Let's wait for Godot!」で締められた
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Qiita - 「Godot Engine Advent Calendar 2024」


「Godot」公式サイト

「Godot Japan」コミュニティサイト

「Godot Japan」のX(@godot_jp)

こりん氏のX(@korinVR)




 セッションでは,日本で盛り上がりつつあるゲームエンジンの中から3つ紹介された。ゲームエンジンは,それぞれに強みがあり,どれが「最強」というものではない。
 無料で始められるものも多くあるので,とりあえず使ってみると,創作の幅が広がっていくのかもしれない。

 また,忘れてはいけないのが,ゲームエンジンには,それを開発する人と,それを支える人,それらで作られたゲームをプレイする人たちなど,さまざまな人が関わっているということだ。
 「巨人の肩の上に立つ」という言葉があるように,しっかりとリスペクトを持って,開発を進めていこう。

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