プレイレポート
[プレイレポ]スイス生まれの直感的パズルアクション「Henry Halfhead」をプレイ。鼻から上しかないヘンリーを操作して非日常的な日常生活を送ろう
「Henry Halfhead」公式サイト
「Henry Halfhead」の主人公は,タイトルどおり頭が鼻から上しかない男ヘンリーで,彼の特技は,体全体でピョンピョンと跳ね回って移動し,マップ上のあらゆるものに憑依することだ。水を飲むには蛇口のハンドルに憑依し,テレビをつけるにはリモコンに憑依する。リモコンがうまく作動しなければ,新しい電池に憑依してゴロゴロ転がり,リモコンに収まってから再びリモコンに憑依する。
公開されたデモでは,短いチュートリアルからゲームの序盤までがプレイできた。オブジェクトに憑依するには,コントローラの左スティックで憑依したいオブジェクトをマークし,ボタンを押す(デモでは,XboxコントローラのXボタン)だけだ。朝ご飯を食べたいときにはパンに憑依してボタンを押せば消化するなど,コントロールはそれほど難しくないのだが,ヘンリーの長い鼻が階段に引っかかったり,別のオブジェクトをなぎ倒してしまったりして,カオスな状況に陥ることもある。
最初のタスクは,ベッドの整頓を行うことだ。枕,クッション,そして毛布をベッドの上に置けばよいのだが,間違ってベッドに憑依してガタガタと飛び跳ねたり,鼻がぶつかってベッドを揺らし,上のものを落としてしまったりなど,なかなか難しい。物理系のゲームでもあり,ノリとしては「Surgeon Simulator」や「I am Bread」などに近いだろう。
ベッドメイキングの後はバスルームに移動して朝風呂に入ったり,キッチンに移動して朝食を食べたりする。ランチに持っていくバナナやリンゴはそのままでもいいのだが,ナイフに憑依して細かく刻んでフルーツサラダにしたり,パンを切って間に挟んだりなど,より複雑なことをやってみると,ゲームはさらに面白くなるはずだ。
やるべきことをすべてこなせばドアが出現し,次の部屋に行ける。目標達成までの時間が設定されていたり,手順の効率性を判断されたりするわけでなく,自分のペースでゆっくり,ときには部屋中をひっかき回したりしながら日常生活を送れるというデザインだ。
チューリッヒに本拠を置くLululu Entertainmentは,ゲーム学校の仲間3人で結成されたデベロッパで,ヘンリーはもともと,キャラクターデザインの講義で出された「上半身だけのキャラクターを作ってみなさい」という課題から生まれたもの。このアイデアを発展させて,「Henry Halfhead」という独自のゲームシステムを持つパズルゲームが作られたという。
単色の床や背景など,ミニマリスト的なアートワークが遊びやすそうな印象を与える本作では,ブリティッシュアクセントのナレーションもコミカルさを強調する。画面分割式の2人Co-opにも対応しており,友達と一緒にドタバタな日常生活が楽しめそうだ。
Steamのストアページによれば,現段階で日本語対応の予定はないとのことだが,会場にいたpopagendaの広報担当者は「日本語ローカライズも行う」と話していた。続報に期待しよう。
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