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Intel,サーバー向けCPU「第4世代Xeon Scalable Processor」を発表。最新アーキテクチャとパッケージング技術で性能向上
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印刷2023/01/13 11:23

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Intel,サーバー向けCPU「第4世代Xeon Scalable Processor」を発表。最新アーキテクチャとパッケージング技術で性能向上

 北米時間2023年1月10日,Intelは,データセンター向けの「第4世代Xeon Scalable Processor」と,主にスーパーコンピュータ向けの「Xeon CPU Max」シリーズという2種類の新型CPUを発表した。いずれの製品も「Sapphire Rapids」(サファイアラピッズ)の開発コード名で知られた製品で,IntelがEmbedded Multi-die Interconnect Bridge(以下,EMIB)と呼ぶマルチチップパッケージング技術を採用しているのが特徴だ。
 ゲーマーに直接関係する製品ではないので,興味深い部分に絞って簡単に概要をまとめてみたい。

第4世代Xeon Scalable Processor
画像集 No.001のサムネイル画像 / Intel,サーバー向けCPU「第4世代Xeon Scalable Processor」を発表。最新アーキテクチャとパッケージング技術で性能向上


1基のCPUあたり最大60コアを搭載する第4世代Xeon Scalable Processor


 発表となった製品のラインアップを下に示すが,第4世代Xeon Scalable Processorが計47製品,Xeon CPU Maxが計5製品と,多くのモデルを取りそろえている。

第4世代Xeon Scalable ProcessorとXeon CPU Maxの製品ラインナップ
画像集 No.002のサムネイル画像 / Intel,サーバー向けCPU「第4世代Xeon Scalable Processor」を発表。最新アーキテクチャとパッケージング技術で性能向上

 第4世代Xeon Scalable Processorは,既存製品と変わらず,上位から順にPlatinum/Gold/Silver/Bronzeという4つのグレードで製品をラインナップする。製品リストを見ると,Platinumでは「Die Chop」の欄が「XCC」となっており,そのほかは「MCC」であるのが確認できるだろう。

 XCCは「Extreme Core Count」の略で,最大15コアを集積する複数のCPUダイを,EMIBを使って1つのチップ上に実装した製品だ。最上位モデルの「Xeon Platinum 8490H」は,CPUパッケージに4基のCPUダイを実装して60コアを実現した。

 一方,MCCは「Medium Core Count」の略で,最大32コアを集積するCPUダイ1基をチップに搭載する。グレードに合わせて一部のCPUコアを無効化することで,8コアから32コアの製品を構成しているわけだ。

 そのCPUコアは,マイクロアーキテクチャを,ゲーマーにも馴染み深い「第13世代Coreプロセッサ」の高性能コア(P-core)と同じ「Golden Cove」に変更したのがポイントである。前世代製品の「第3世代Xeon Scalable Processor」に採用する「Sunny Cove」と比べて,大幅な性能向上を果たしたという。

 一方のXeon CPU Maxは,2022年11月に概要が公開済み(関連記事)だが,第4世代Xeon Scalable Processorをベースとして,CPUパッケージ上に最大64GBの「HBM2e」(High Bandwidth Memory)メモリを搭載した製品である。メモリバス帯域幅が広いHBM2eメモリによって,スーパーコンピュータに求められる高速なメモリ性能を実現するわけだ。

Xeon CPU Max
画像集 No.003のサムネイル画像 / Intel,サーバー向けCPU「第4世代Xeon Scalable Processor」を発表。最新アーキテクチャとパッケージング技術で性能向上

 なお,第4世代Xeon Scalable ProcessorとXeon CPU Maxは,全モデルがDDR5-4800メモリに対応する。製品グレードによって,CPUパッケージを1〜8基まで搭載できるのは従来製品と同じだ。


合計5種類のアクセラレーターを搭載


 また,第4世代Xeon Scalable Processorと,Xeon CPU Maxの特徴として,Intelが開発を進めてきた新しい拡張命令セット「Advanced Matrix Extensions」(以下,AMX)に対応したことも挙げられる。
 AMXは,CPUに組み込まれたアクセラレータの一種で,再構成可能な2次元タイル型のレジスタセット「Tile Matrix Multiply Unit」(TMUL)を使って,行列演算を行う命令セットだ。とくにAIにおける推論処理や学習処理において,高い性能を発揮すると謳う。

 Intelは2020年にAMXの概要を発表して以降,ソフトウェアに対する準備を進めてきた。WindowsとLinuxといったOSに加えて,LLVMをはじめとする主要なコンパイラもすでにAMXに対応済みだ。そしてようやく,AMXを利用できるCPUが登場した。

AMXの概要。Intelが2021年に開催した独自イベントの資料から
画像集 No.004のサムネイル画像 / Intel,サーバー向けCPU「第4世代Xeon Scalable Processor」を発表。最新アーキテクチャとパッケージング技術で性能向上

 また,第4世代Xeon Scalable Processorは,AMXだけではなく,「Quick Assist Technology」(QAT)「Data Streaming Accelerator」(DSA)「Dynamic Load Balancer」(DLB)「In-memory Analytics Accelerator」(IAA)という4つのアクセラレータも搭載する。個々の詳細は省くが,たとえば,主流のWebサーバー/ロードバランサとして知られる「nginx」にQATを使うと,約1.8倍という大幅な性能向上が得られるなど,用途に合わせてアクセラレータを活用できるそうだ。

 ただし,AMXを除いた4つのアクセラレータを利用するには,Intelに追加費用を支払って有効化しなければ使えないという。CPU機能のサブスクリプションとでも言えそうな仕組みだが,Intelはこれを「Intel On Demand」と命名してアピールする。必要がない機能にコストを掛けずに済むという点で,合理的なシステムという見方はできるだろう。
 ちなみに,追加料金はサーバーメーカーが製造時に支払うケースや,エンドユーザーがアップグレードとして支払うケースにも対応できるとのこと。どちらの場合もリモートでアクティベーションを行い,アクセラレータを有効化する。

 余談になるが,Intelは10年ほど前にCoreプロセッサの下位モデルに対して,追加料金を支払うことで無効化していた機能を有効化する「Intel Upgrade Service」を提供していたことがあった。対象CPUのユーザーが,PCショップでスクラッチカードを購入し,カードに記されているシークレットコードを入力すると,HyperThreadingなどが利用できるようになったりするというものだ。
 Intel Upgrade Serviceは,立ち消えとなってしまったが,Intel On Demandは,Intel Upgrade Serviceのデータセンター版といったところかもしれない。


好調なライバルEPYCプロセッサの追撃なるか


 新しいパッケージング技術,新しいCPUコア,そしてAMXへの対応といった特徴により,第4世代Xeon Scalable ProcessorおよびXeon MaxシリーズCPUは,一般的なワークロードにおいて従来製品と比べて約1.5倍,AI処理においては,最大10倍もの性能向上を果たしたという。

前世代製品との性能比較
画像集 No.005のサムネイル画像 / Intel,サーバー向けCPU「第4世代Xeon Scalable Processor」を発表。最新アーキテクチャとパッケージング技術で性能向上

 かつてはIntelが無類の強さを誇ったデータセンター/HPC向けプロセッサの分野だが,ここ数年はライバルであるAMDの「EPYC」が好調であるという。
 EPYCは,Intelに先んじて,Chiplet Technologyと呼ぶマルチチップパッケージング技術を採用しており,1CPUあたり最大96コアの製品を投入してXeonに差をつけることに成功した。

 ライバルからやや遅れることになったとは言え,EMIBの採用で1CPUあたり最大60コアという大幅なスケールアップを果たした第4世代Xeon Scalable Processorで,どこまでシェアを挽回できるかが今後の見どころになりそうだ。
 ゲーマーにはほとんど関係ないとはいえ,オンラインゲームのスケールに影響を与えるサーバー側の動向もちょっとだけ気にしておくと面白いかもしれない。

Intel日本語公式Webサイト

  • 関連タイトル:

    Xeon

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