Snapdragon搭載スマホのファンなら見逃せない？ 会員制プログラム「Snapdragon Insiders」が国内でスタート

　2023年3月7日，Qualcommは，「Snapdragon」ブランドの会員制プログラムである「Snapdragon Insiders」を国内でもスタートすることを発表した。同日に行われたキックオフイベントでは，Snapdragon Insidersの概要やこれまでの活動，そして日本国内における取り組みについて取り組みについての説明が行われたので，簡単にレポートしよう。

キックオフイベントに参加したクアルコムジャパン 社長 須永順子氏（左）と，Snapdragon Insidersジャパンアンバサダーの長友愛莉さん（右）

　Snapdragonといえば，スマートフォン向けSoC（System-on-a-chip）をはじめとして，通信用モデムチップやワイヤレスサウンド技術「Snapdragon Sound」といったQualcomm全体の製品ブランドである。日本国内で販売するAndroidスマートフォンの大半が，SnapdragonシリーズのSoCを採用していることから，ゲーマーにとっても馴染み深いブランドではないだろうか。

最新SoCの「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載したSamsung Electronicsの「Galaxy S23」シリーズ

　Snapdragon Insidersは，こうしたSnapdragon搭載製品や，それらで使われる技術に関心がある人向けの会員制プログラムで，2021年に発足した。Qualcommによると，ガジェット愛好家や，最新技術をいち早く体験したいという人を中心に全世界でおよそ820万人が参加しているという。これまでの実績では，Snapdragonを採用した最新製品の紹介や体験イベントの開催，会員専用グッズの提供といった取り組みを行ってきたそうだ。Qualcommがスポンサーとなって開催するeスポーツ大会「Snapdragon Pro Series」もSnapdragon Insidersの一環であるという。

海外で行われたSnapdragon Insidersの取り組み

　日本では，3月1日に特設Webサイトと公式Twitterアカウントを開設したばかりで，具体的なイベント展開などはこれからである。

日本国内でも公式Twitterアカウントを開設

特設サイトのトップページ

　先着でオリジナルグッズがもらえるキャンペーンを実施中だ。

　Qualcommが公開したスケジュールによると，4月からSnapdragonを搭載した最新スマートフォンの体験キャンペーンといった本格的な活動が始まる。これまで，Qualcommが消費者に向けた情報発信やイベントは，英語での展開が主であったため，まずは日本語で製品を体験できる機会を創出したいという。また，スマートフォン以外にも，たとえばQualcomm製モデムチップを搭載したPCに触れる場を設けたいとのことだ。

日本での活動内容。基本的には海外で行われているプログラムとそれほど変わらないが，日本語での情報発信と実際に体験できる場を作るのが重要だという

イベントスケジュール

　5月13〜14日には，大型ゲームイベント「DreamHack Japan 2023」において，Snapdragon Pro Seriesグランドチャンピオンの座を賭けたスマートフォン向け対戦アクション「ブロスタ」（Brawl Stars）の決勝大会が行われる予定だ。そのほかのイベントについては検討中で，今後あらためて発表するそうだ。
　
　キックオフイベントには，Snapdragon Insidersのジャパンアンバサダーに就任したタレントの長友愛莉がゲストとして招かれた。長友さんは「愛用のスマートフォンやさまざまな通信機器を動かすSnapdragonを広めるプロジェクトに加われて，光栄です。イベントには私も参加するので，ぜひみなさんと交流したいと思います」と述べていた。

長友愛莉さん。「GUILTY GEAR ‐STRIVE‐」の公式アンバサダーも努めるゲーマーだ

　日本国内でのSnapdragon Insidersは，始まったばかりで具体的な展開もまだ決まっておらず，今回のイベントだけでは，ゲーマーに対するメリットを十分にアピールできたとは言い難い。ただ，Qualcommが認めるように，これまでSnapdragonブランドを身近に体験できるようなイベントがあまりなかっただけに，今後の取り組みに期待したい。

QualcommのSnapdragon Insiders特設Webサイト

Qualcomm公式Webサイト（英語）