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さあ,始めよう,「レインボーシックス シージ」! 今なお新兵の入隊が絶えないリアル系FPS。その魅力を探る
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印刷2016/10/29 00:00

プレイレポート

さあ,始めよう,「レインボーシックス シージ」! 今なお新兵の入隊が絶えないリアル系FPS。その魅力を探る

 ユービーアイソフトから発売中のオンラインFPS,「レインボーシックス シージ」PC/PlayStation 4/Xbox One)。発売は2015年12月で,割と前なのだが,7年ぶりのシリーズ復活を果たした本作は,思い切ったストーリー性の排除やシビアなバランスで原点回帰ともいえる作品に生まれ変わり,ゲーマーの話題になった。

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「レインボーシックス シージ」公式サイト


 聞くところによると,発売から1年が経とうという現在もなお,じわじわ売れ続ける順調なセールスを記録しているという。「初速が最も重要」と言われるゲームビジネスにおいて,これはなかなか見逃せない現象だろう。おなじみのメタスコアにおけるメディアの評価は,必ずしも「ぶっちぎりでいい!」というわけではないのだが,プレイヤーの評価は高い。いろいろなゲーム大会の正式競技として採用される,という動きも聞こえてくるし,2016年11月3日に秋葉原で開催されるイベント「UBIDAY 2016」でも,日本のトッププレイヤーチームによるショウマッチが行われるので必見だ。また試遊台も並ぶとのことなので,チャンスがあれば立ち寄ってみよう(関連記事)。

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 さらにこの秋,アップデートで日本の「SAT」新たなオペレーターとして追加される予定もあり,日本のプレイヤーが本作に飛び込んでみるには,今がいいタイミングかもしれないという気もしている。

 筆者は当初,これほどシビアで物語性の少ないゲームが,今のソフトでマイルドな時代にアピールできるのか,いや,難しいだろうと考えていたクチで,現在,その不明を恥じている次第だ。
 というわけで,そんな筆者の反省も兼ねて,ここで本作の見どころや面白さ,そして,今から始める人に向けて,どうすればスムーズにゲームに慣れることができるのかを簡単にまとめてみたい。発売時にスルーしてしまった人も遅くないので,ぜひ参考にしてほしい。


人気シリーズの最新作は,不用意に動けは即死し,リスポーンもないリアル系FPS


 まず,簡単にレインボーシックス シージの内容を紹介してみよう。なお,今回スクリーンショットの撮影に利用しているのはPC版だ。

 本作は,オンラインのマルチプレイを主軸に据えたFPSだ。モードとしてはソロプレイの「シチュエーション」,最大5人でのCo-opが楽しめる「テロハント」,そして,最大5人のチームで,チーム対戦を行う「マルチプレイ」に分かれており,キャンペーンなどは用意されていない。
 シチュエーションは1人でプレイするわけだが,シングルプレイというよりはチュートリアルといった感じで,実戦に備えて練習をしたり,新たなオペレーターがアンロックできる「名声ポイント」を得られるパートだ。ただし,やり応えはかなりあり,なめてかかるとえらい目にあうはず。ともあれ,ゲームのメインになるのは,なんといっても,ほかのプレイヤーと協力したり戦ったりするマルチプレイとテロハントだ。

「実戦配備に向けた訓練」という形で始まるシチュエーションだが,難度は高く,ノーマルでもクリアするのは難しい。これだけでもかなり楽しめるが,無理して最後まで終わらせる必要はないので,操作に慣れたら適度なところで切り上げてもオッケー
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 マルチプレイでは,アメリカのSWATやイギリスのSASなど,各国の特殊部隊から1人のオペレーターを選んで参加する。特殊部隊の場合,「隊員」などとは呼ばずに,オペレーターと呼ぶのが通っぽいので,そうなっているのだ。
 対戦は,「人質の防衛/奪取」や「爆弾の防衛/解除」という設定になっており,攻撃側と防御側がハッキリ分かれていることが本作の大きな特徴となる。攻撃と防御を順番に行い,目的を達成するか,敵を全員排除すれば勝利だ。
 具体的には,「準備フェーズ」で,攻撃側はドローンを放って内部を偵察しつつ作戦を立て,防衛側はバリケードを置いたり,トラップを設置したりする。そして「アクションフェーズ」で突入開始という,まさに特殊部隊の対テロ作戦をイメージできる流れになっている。
 そのため,攻撃側と防御側,それぞれに適したオペレーターが用意されており,例えば攻撃時に防御用のオペレーターを使うことはできないし,同じチームで同じオペレーターを使うこともできず,必ず全員,違うオペレーターを担当しなくてはならない。

無条件で使える「新兵」を除き,同じチームで同じオペレーターは使えない。早い者勝ちで枠が埋まっていくが,最初は使えるオペレーターも少ないので,なかなか厳しいだろう
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 チームが5人で,どのモードでもリスポーンがないため,チーム内のメンバーがやられると戦力が大きくダウンしてしまう。キャラクターの耐久力は低めの設定で,撃たれるとあっさり死亡する。体力回復の手段はほぼ存在せず(撃たれて倒れたとき,仲間に蘇生してもらうことは可能),弾薬も特定の場所でしか補充できないなど,全体的なシステムはかなりシビアだ。
 しばしば,「ガチゲーマー向け」と言われるのも納得のバランスなのだが,しかし,後述するように,実際は必ずしもガチ向けのゲームではない。

ゲーム内ポイントでアンロックできるオペレーター。発売当初はいなかったキャラクターもアップデートによって追加され,順調に増えつつある。このへんも人気が長続きしている理由の1つかもしれないが,アンロックに必要なポイントは割と高め
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 実際,筆者もかなりあっさりやられてしまうことが多く,自分の死亡場面を見ながらチームメイトにあとを託すのも日常茶飯事だ。ラウンド中は「死ねばそれっきり」なので,プレイの緊張感は常に高い。
 倒されたあとでも監視カメラや残ったドローンで監視を続けて仲間に伝えることは可能だが,一気に手持ちぶさたになってしまうのは事実で,この「待ち時間がつらい」人もいるかもしれない。

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シビアなバランスで調整された少人数戦は,緊張感と達成感が同時に味わえる


 各オペレーターは,「自由に操作できる偵察ドローン」「一撃で壁やバリケードを破壊できるハンマー」「チーム内で共有できるアーマーパック」など,特徴的なガジェットを装備している。こうしたハイテクガジェットへのこだわりは,いかにもトム・クランシーものでグッとくる。
 ガジェットをうまく活用することは,実のところ純粋なエイム技術よりも重要であるような気がする。実際,筆者のように射撃の腕が今一つなプレイヤーでも十分にチームプレイを楽しむことができるのだ。適材適所にガジェットを使うことや戦場での立ち回りは,試合の回数を重ねて覚えればいいわけで,こうしたことから,必ずしも「ガチプレイヤー向け」というわけではないと思う。
 プレイに慣れるまでは,ヘタに動いたあげく何もできないままあっという間に撃たれ死に,ということも珍しくないので,むしろガジェットを使ってチームを有利にすることを最優先に動いたほうがいい。

ドローンで偵察したり,アーマーを配ったりなど,そのオペレーターでしかできないことでチームに貢献するのが勝利への道
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 上記のとおりオペレーターの種類は重複できず,プレイヤー1人が受け持つ責任は大きい。それだけに,思いどおりの動きができたときは,ダイレクトに「勝利に貢献できた」と実感できる。また,味方に有利に働く行動は細かく「貢献ポイント」として評価されるため,チームでの勝利を目指すなら,必ずしも相手のキルにこだわる必要はない。

 基本的に味方の位置はすべて確認できるので,たとえ野良プレイでも,ある程度は自然に役割分担が可能になる。
 これは広いマップで多数の敵味方が入り乱れ,遠くの味方が何をやってるのか分からないタイプのゲームでは,なかなか味わえない連帯感だ。シビアな難度もあり,うまく連携できたときの喜びはひとしお。

味方はどこにいても透けて見えるため,彼らの様子は周囲をざっと見回すだけで分かる
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戦闘のキモは「障害物を挟んだ駆け引き」にあり。破壊と防御のせめぎ合いが見所


 ユービーアイソフトのトム・クランシーもので,さらに複数のオペレーターが出てくる特殊部隊ものといえば,もう一つの流れとして「ゴーストリコン」シリーズがある。シリーズ最新作の「ゴーストリコン ワイルドランズ」では巨大なオープンワールドが用意されるが,このように,レインボーシックスシリーズがインドア,ゴーストリコンがアウトドアと,この2つはザックリ分けられてきたが(例外あり)。本作もそれを踏襲しており,すべてのマップで室内の攻防戦が繰り広げられる。

 攻撃側には,建物へのうまい侵入方法や,屋内の構造を意識した撃ち合いが要求されるが,どうしてもエントリーのときは大きなリスクを伴う。人質や爆弾など,目標の場所はランダム変わるが,基本的に建物の構造は同じで,入り口は限られるからだ。

破壊できる床や壁は,ブリーチングチャージなどで壊せば自由に移動できる。完全破壊が不可能でも,開いた穴から射撃することが可能だ
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 そこで本作は,壁の破壊方法をいくつも用意して,攻防に変化を付けている。貼り付け型の「ブリーチングチャージ」や射撃型の「ブリーチング弾」を使えば,破壊可能な壁に大穴が開いてそこを突入口にできるし,仮に鉄骨が入った壁でも,開いた穴からの射撃が可能だ。また,二階の床に穴を開ければ上から攻撃できるし,落とし戸を破壊して飛び降りてもいい。爆破をオトリにして,別の場所から攻撃するという作戦も考えられ,攻撃側の選択肢は広い。

壁や床がダイナミックに破壊されるのが,見どころの1つ。破壊時は音でバレバレになるので,あえて陽動に使う手もある
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 一方の防衛側は,破壊可能な壁を補強することで通常のブリーチングを不可能にしたり,回数制限なしに使用できるバリケードで窓やドアを封鎖したりして攻撃を待ち受ける。有刺鉄線折りたたみシールドは攻撃側の侵入を難しくさせるし,トラップや心音センサーなど,防御側オペレーターが持つガジェットはいずれも防御に役に立つものばかりだ。
 こうしたことで,一見すると防御側が有利に思えるが,互角の勝負が可能になっているのだ。

壁や落とし戸を補強しておけば破壊されることがないため,敵を待ち構えるうえで有利になる。補強できる数は限られているので,破られるとまずいところに重点的に行おう
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 攻めの自由度という点では,建物のほとんどの外壁でラペリングが可能という点にも注目したい。マップの建物は2階以上ある複雑な構造のものがほとんどだが,ラペリングを使えば,その窓が封鎖されていない限り,屋上を含めてどの階の窓からも自在に侵入できる。また逆に,いつでも窓から屋外に飛び出すことも可能なので,上下方向への移動は想像以上に自由だ。室内だけを移動していても,簡単に出し抜かれてしまうだろう。

ラペリングは移動だけでなく,攻撃や防御などさまざまな場面で使える。戦いが膠着したら,あえてダイナミックに動こう
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 応用技として,窓に張られているバリケードの一部を破壊して,ラペリングで捕まりながら覗き込むように攻撃するといった手段も有効だ。これは実用性が高いだけなく,見た目にも特殊部隊らしくてカッコいいので,やっていると「デキるオペレーター」という気分になってくる。窓から部屋のテロリストを一掃して,悠々と侵入する姿は,まさに映画のワンシーンという感じで,自分でプレイしながらでもほれぼれする。まあ筆者の場合は詰めが甘いので,勢いよく突入したあとであっさり撃ち倒されることも少なくない,というか,多い。


少人数でのシビアなマルチプレイに特化したからこそ実現した,対戦時の絶妙のバランスと緊張感


 以上のように,本作の魅力は最近では珍しいシビアなルールゆえの緊張感だけではなく,個性的なオペレーターと戦況を左右するガジェット,そして上下移動や壁の破壊など「マップを駆使して戦う」ともいえる駆け引きなどが楽しめる点だ。それが,現在進行形で多くのプレイヤーを引きつけている原動力になっている。参加人数が少なめで時間制限もあるため,比較的テンポ良くゲームが進むのも,時間のない現代人にとっていい感じだ。

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攻撃を受けても即死しなかった場合,プレイヤーは瀕死の重傷という状況になり,ここで仲間が救助してくれれば助かる。味方を減らしたくないので,なるべく助けに向かいたいが,デキる敵はそこで待ち構えていたりするからやっかいだ
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 気になるポイントとしては,最初に超えるべきハードルが高く,プレイに慣れるには,それなりの時間が必要なことだ。マルチプレイに参加してもあっという間にやられてしまい,いつまでも慣れることができない,といったループに陥ってしまうこともあるはず。倒されると,マッチを眺めているだけになってしまうので,それが原因なのか,途中抜けを一定の頻度で見かけるのが残念だ。
 オペレーターやガジェットの特徴を覚えて使いこなせるようになれば,格段に面白さが増すので,やはり,チュートリアルやCo-opから段階的にこなしていくのがいいだろう。

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 本作は,発売から1年間にわたるサポートが約束されており,実際,新たなオペレーターやマップがいくつも追加されてきた。これらはゲーム内のポイントを使ってアンロックする必要があるのだが,ほとんどのものが無料であるため,ソフトさえ購入すれば誰でも利用できる。こうした息の長いサポートも,人気が続いている理由の1つだと思う。
 なお冒頭でも少し触れたが,今秋にはアップデートの目玉として,日本の特殊部隊「SAT」が新たに追加される。どんなガジェットが装備されるのかが気になるところだが,日本代表オペレーターとして存分に活躍してほしい。

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「レインボーシックス シージ」公式サイト


 というわけで,秋の夜長に楽しむのにピッタリな「レインボーシックス シージ」。入り口のハードルこそ高いが,その奥深さはかなりのもの。興味がわいたのなら,ぜひプレイしてほしい。ある程度慣れた頃には筆者のように,「負けた。もう一戦!」がとまらなくなっているはずだ。
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