GTX 960搭載グラフィックスカードが各社から一斉に登場。価格は3万円弱から3万5000円程度

ZOTAC製のGTX 960搭載カードの1つ「ZOTAC GeForce GTX 960 AMP Edition」

　既報のとおり，2015年1月22日にNVIDIAから新型GPU「GeForce GTX 960」（以下，GTX 960）が発表された。それを受けて，ASUSTeK Computer，エルザジャパン，GALAXY Microsystems，GIGA-BYTE TECHNOLOGY，MSI，Palit Microsystems，ZOTAC International，玄人志向から，GTX 960搭載製品が一斉に発表されている。
　数が多いので，本稿でまとめて紹介したい。

ASUSTeK Computer

STRIX-GTX960-DC2OC-2GD5

　低負荷時に空冷ファンの回転が停止する「ゼロノイズファン」でお馴染み，ASUSTeK ComputerのSTRIXブランドから，「STRIX-GTX960-DC2OC-2GD5」が登場した。GPUのベースクロックは，標準の1126MHzから1228MHzに，ブーストクロックは同じく1178MHzから1291MHzへと引き上げられている。ビデオ出力インタフェースは，DisplayPort 1.2×3，HDMI 2.0×1，Dual-Link DVI-I×1という構成だ。
　発売日は1月23日の予定で，税込のメーカー想定売価は3万4000円前後。

STRIX-GTX960-DC2OC-2GD5

ASUSTeK Computer グラフィックスカード製品情報ページ

エルザジャパン

ELSA GeForce GTX 960 2GB S.A.C

　エルザジャパンは，同社独自の静音クーラー「S.A.C」を採用する「ELSA GeForce GTX 960 2GB S.A.C」を発表した。GPUのベースクロックは1178MHzに，ブーストクロックは1241MHzと，比較的大人しめのクロックアップ設定を適用しているのはエルザジャパンらしい。
　ビデオ出力インタフェースはDisplayPort 1.2×3，HDMI 2.0×1，Dual-Link DVI-I×1という構成だ。

ELSA GeForce GTX 960 2GB S.A.C

　発売日は1月23日の予定で，税込のメーカー想定売価は3万5980円前後と，GTX 960搭載カードの中では高めに設定されている。

ELSA GeForceシリーズ製品情報ページ

GALAX

GF PGTX960-OC/2GD5 MINI，GF PGTX960-EXOC/2GD5

　GALAXY Microsystemsは，GALAXブランドの「GF PGTX960-OC/2GD5 MINI」「GF PGTX960-EXOC/2GD5」をアユートを通じて販売すると発表した。

　GF PGTX960-OC/2GD5 MINIはカード基板の長さを172mmと短めにした製品で，ベースクロックは1165MHz，ブーストクロックは1228MHzとなる。ビデオ出力インタフェースはDisplayPort 1.2×3，HDMI 2.0×1，Dual-Link DVI-I×1。
　一方のGF PGTX960-EXOC/2GD5は，動作クロックがやや高く設定されており，ベースクロックは1178MHz，ブーストクロックが1241MHzとなるのが特徴だ。ビデオ出力インタフェースも異なり，こちらはDisplayPort 1.2×1，HDMI 2.0×1，Dual-Link DVI-I×1，Dual-Link DVI-D×1の4系統出力を装備する。

GF PGTX960-OC/2GD5 MINI（左）とGF PGTX960-EXOC/2GD5（右）

　発売日は1月22日で，税込のメーカー想定売価は順に，2万9900円前後，3万900円前後。

GALAX 製品情報ページ

GIGA-BYTE TECHNOLOGY

GV-N960G1 GAMING-2GDなど計4製品

　CFD販売からは，GIGA-BYTE TECHNOLOGY（以下，GIGABYTE）製品が一挙4モデル発表になっている。

GV-N960G1 GAMING-2GD

　「GV-N960G1 GAMING-2GD」は，低負荷時にファン回転が止まる機構を備えた，新しい「WINDFORCE 3X」クーラーを搭載するモデルである（関連記事）。ベースクロックは1241MHz，ブーストクロックは1304MHzと，4製品の中では最も動作クロックが高いのが特徴だ。
　「GV-N960WF2OC-2GD」と「GV-N960WF2OC-2GD-GA」は，より小型ながら，やはり低負荷時にはファンの回転が止まるバージョンの「WINDFORCE 2X」クーラーを搭載し，ベースクロックは1216MHz，ブーストクロックは1279MHzと，上位モデル比で若干低い設定になっている。両製品のハードウェアは共通で，違いは，GV-N960WF2OC-2GD-GAだと「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES」（以下，MGSVGZ）とコラボレーションした製品ボックスを採用し，同タイトルの無料ダウンロードクーポンが付属する点だけである。

GV-N960WF2OC-2GD（左）とGV-N960WF2OC-2GD-GA（右）

GV-N960IXOC-2GD

　「GV-N960IXOC-2GD」はMini-ITXマザーボード対応の小型PCケース向けとされており，カード基板の長さは170mm程度と短くなっているのが特徴だ。ベースクロックは1165MHz，ブーストクロックは1228MHzとされている。

　発売日はGV-N960WF2OC-2GD-GAを除く3製品が1月23日の予定で，GV-N960WF2OC-2GD-GAは未定とのこと。税別の販売代理店想定売価は順に，3万1980円前後，2万9980円前後，2万9980円前後，2万7980円前後。単純計算した税込価格は順に，3万4538円前後，3万2378円前後，3万2378円前後，3万218円前後となる。

CFD販売 NVIDIAグラフィックスカード 製品情報ページ

MSI

GTX 960 GAMING 2G，GTX 960 2GD5T OC

　MSIは，「GTX 960 GAMING 2G」「GTX 960 2GD5T OC」の2製品を発表した。
　GTX 960 GAMING 2Gは，低負荷時にファンの回転が停止する「Zero Frozr」機能を備えた「Twin Frozr V」クーラーを採用。動作クロックは，低騒音設定の「Silent Mode」でベース1127MHz，ブースト1178MHzとなり，より高い性能を目指す設定である「OC Mode」ではベース1216MHz，ブースト1279MHzで動作するという。ビデオ出力インタフェースは，DisplayPort 1.2×3，HDMI 2.0×1，Dual-Link DVI-I×1という構成だ。
　一方のGTX 960 2GD5T OCだと，動作クロックはベース1178MHzで，ブースト1241MHzに設定されている。Zero Frozr機能を持つ点と，ビデオ出力インタフェースは，上位モデルと共通だ。

GTX 960 GAMING 2G（左）とGTX 960 2GD5T OC（右）

　発売日は1月23日の予定で，税別のメーカー想定売価は順に，3万980円前後，2万7980円前後。単純計算した税込価格はそれぞれ，3万3458円前後，3万218円前後となる。

MSI グラフィックスカード 製品情報ページ

Palit

NE5X960T1041-2060J，NE5X960S1041-2060F

　ドスパラは，Palit Microsystems製の「NE5X960T1041-2060J」と「NE5X960S1041-2060F」を発売した。

　2基の空冷ファンを囲む真紅のプレートが目を引くNE5X960T1041-2060Jは，「Super Jetstream」仕様とされており，ベースは1279MHz，ブーストは1342MHzと，メーカーレベルでの大幅なクロック引き上げがなされている。ビデオ出力インタフェースは，DisplayPort×1，HDMI×1（ともにバージョン表記なし），Dual-Link DVI×2だ。
　製品ボックスはMGSVGZコラボになっており，ゲームの無料ダウンロードクーポンが付属する。
　NE5X960S1041-2060Fのほうは，ベースが1165MHz，ブーストは1228MHzとやや控えめだ。搭載する空冷ファンは1基である。ビデオ出力インタフェースはNE5X960T1041-2060Jと変わらない。

NE5X960T1041-2060J（左）とNE5X960S1041-2060F（右）

　税別の販売代理店想定売価は順に，2万8980円前後，2万6480円前後。単純計算した税込価格はそれぞれ，3万1298円前後，2万8598円前後となる。

PalitのGeForce GTX 900シリーズ製品情報ページ

ZOTAC

ZOTAC GeForce GTX 960など計4製品

　アスクからは，ZOTAC International（以下，ZOTAC）製カード4製品が発売された。ベースとなる製品2モデルと，それぞれにMGSVGZの無料ダウンロードクーポンが付属した2モデルという製品構成となっている。

　「ZOTAC GeForce GTX 960」と「ZOTAC GeForce GTX 960 METAL GEAR SOLID V」だと，ベースクロックは1177MHzで，ブーストクロックは1240MHz。対する「ZOTAC GeForce GTX 960 AMP Edition」と「ZOTAC GeForce GTX 960 AMP Edition METAL GEAR SOLID V」は，空冷ファン以外にバックプレートを装備して冷却能力を強化した製品とされており，それに合わせ，動作クロックはベース1266MHz，ブースト1329MHzと，かなり引き上げられている。
　ビデオ出力インタフェースは4製品ともに，DisplayPort×1，HDMI×1（ともにバージョン表記なし），Dual-Link DVI-I×1，Dual-Link DVI-D×1という構成となっている。

ZOTAC GeForce GTX 960（左）とZOTAC GeForce GTX 960 METAL GEAR SOLID V（右）

ZOTAC GeForce GTX 960 AMP Edition（左）とZOTAC GeForce GTX 960 AMP Edition METAL GEAR SOLID V（右）

　4製品とも販売中で，税別の販売代理店想定売価は順に，2万8880円前後，2万9800円前後，3万2380円前後，3万2380円前後とされている。単純計算した税込価格は順に，3万1190円前後，3万2184円前後，3万4970円前後，3万4970円前後だ。

ZOTAC製GTX 960搭載カード 製品情報

玄人志向

GF-GTX960-E2GB/OC/SHORT-GA，GF-GTX960-E2G/OC/SHORT

　玄人志向からは，GALAXY Microsystems製の「GF-GTX960-E2GB/OC/SHORT-GA」「GF-GTX960-E2G/OC/SHORT」が登場した。両製品ともハードウェア仕様に違いはなく，GF-GTX960-E2GB/OC/SHORT-GAにはMGSVGZの仕様の製品ボックスを採用し，かつ，無料ダウンロードクーポンが台数限定で付属する点が違いとなる。
　GPU動作クロックの引き上げ幅は控えめで，ベースは1165MHz，ブーストは1228MHz。ビデオ出力インタフェースはDisplayPort×3，HDMI×1（バージョン表記なし），Dual-Link DVI-I×1を備える。

GF-GTX960-E2GB/OC/SHORT-GA（左）とGF-GTX960-E2G/OC/SHORT（右）

　発売日は1月23日の予定で，税別のメーカー想定売価はいずれも2万6980円前後。単純計算した税込価格は2万9138円前後だ。

玄人志向 NVIDIAグラフィックスカード製品情報ページ