ミュージック フロム ゲームワールド：Track 136 「V!勇者のくせになまいきだR」「NMK ARCADE SOUND DIGITAL COLLECTION Vol.2」

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　2018年3月15日に発売されるNintendo Switch版の「STEINS;GATE ELITE」が今から楽しみです。とくに特典で収録される，ファミコン風グラフィックスで作られた「ファミコレADV『シュタインズ・ゲート』」は，ファミコンで「オホーツクに消ゆ」や「さんまの名探偵」といったアドベンチャーに親しんだ人なら見逃せない一作ですよね！。
　それでは，2018年最初の「ミュージック フロム ゲームワールド」，新年から大注目の2枚を紹介します！

小学校にある楽器で演奏された親しみやすいサウンド

「V!勇者のくせになまいきだR　新世界カンタービレ」

タイトル	V!勇者のくせになまいきだR　新世界カンタービレ	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年12月6日
価格	2900円（税込）
発売元	noisycroak RECORDS
コピーライト	（C）2017 Sony Interactive Entertainment Inc.

　今週の1枚めは，PlayStation VR専用タイトル「V!勇者のくせになまいきだR」のサントラ，「V!勇者のくせになまいきだR　新世界カンタービレ」を紹介します。作・編曲は「勇者のくせになまいきだ：3D」から引き続き坂本英城氏が担当。“小学校にある楽器”で演奏するというコンセプトも引き継がれており，親しみやすいサウンドとハートフルな演奏が全編で楽しめます。

　まずは2曲めの「魔界より魔ごころをこめて」。真っ暗闇までいかない，夕闇くらいのちょっぴりダークなエッセンスと，ときおりのぞかせるコミカルなフレーズ，そして元気な演奏が絡み合いながら進行する，童心に帰れるノスタルジックな曲。5曲めの「ここから始まるんだね」は終始明るいフレーズで進行し，ウキウキ気分に浸れます。8曲めの「夜をのっとって期待をこめて」は，ゲームの登場キャラクター達が曲に合わせて動き出すシーンを想像をしてしまう，トリッキーな曲展開が面白いです。

　そして，ラストに収録された魔王軍宮廷音楽部による「あんこくのメドレー」は，本アルバムのために録音されたアレンジ曲。ここまで聴いてきた各楽曲のメロディが次々と登場し，7分を超えるメドレー形式でつながっていく音景色が圧巻です。

　坂本氏の作り上げる耳に心地よいオーケストラサウンドは，子供に聴かせたいと思えるくらい優しく，輪郭のはっきりしたメロディはすぐに耳になじむ魅力を秘めています。収録されている音楽にぴったりはまった幻想的なジャケットも素敵で，ブックレットに全18ページにわたって掲載されているスタッフ対談のボリュームもすごい！　2018年最初に全力でオススメしたい1枚です。

「V!勇者のくせになまいきだR　新世界カンタービレ」特設サイト

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FM音源による熱いハードロックがデジタル録音で蘇る！

「NMK ARCADE SOUND DIGITAL COLLECTION Vol.2」

タイトル	NMK ARCADE SOUND DIGITAL COLLECTION Vol.2	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2017年11月29日
価格	2900円（税抜）
発売元	クラリスディスク
コピーライト	（C）HAMSTER Co.

　今週の2枚めは，1990年代前半にNMKからリリースされた「サンダードラゴン」と「サンダードラゴン2」の音源を，デジタル録音で新規収録したサントラ「NMK ARCADE SOUND DIGITAL COLLECTION Vol.2」を紹介します。

　ディスク前半に収録された「サンダードラゴン」は今回が待望の初サントラ化。1980年代ハードロックをFM音源で再現した，分厚いワイルドなサウンドが特徴です。
　弾丸のようなバスドラ連打と耳を突き刺す尖ったギターリフ，そして男の哀愁漂わせるメロディが融合したステージBGM1の「Wild Thunder」は，「サンダードラゴン」の顔とも言える曲。続いて，疾走するリズム隊に泣きのメロディを重ねてくるステージBGM2の「In the Rain」も至高の完成度です。どちらもシューティングゲームの楽曲としては異例の，10分に迫る大曲になっています。HIDE-KAZ氏のハードロック魂を注ぎ込んだ鬼気迫るこの2曲，必聴です。

　ディスク後半は「サンダードラゴン2」の楽曲を収録。こちらは過去に一度サントラ化されているものの，デジタル録音での収録は今回が初。原曲のハードロックサウンドはそのままに，テクノやフュージョンのエッセンスを加えた「Fly To Live I」，落ち着いたビートとジャズ的な渋いフレーズを伴って展開していく「Live To Fly I」といったステージ曲が熱くさせます。また，胸に染みるバラードを聴かせてくれるエンディング曲の「Epitaph」もGOOD！

　NMKのアーケードゲームはまだまだサントラ化されていないタイトルが多いので，今後のシリーズ展開にも期待したいところです！

クラリスショップ「NMK ARCADE SOUND DIGITAL COLLECTION Vol.2」

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■■風のイオナ■■ マーベルランド産まれのフェアリーランドで育ちで現在はNEO TOKYO在住のフリーライター＆編集者。将来はモタビア星に移住して隠居するのが夢。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。世界の半分を手に入れることを目的にした限界地下アイドルグループ，DORCA（ドルカ）のプロデュースもまったりやっています。