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プライド月間特集:近未来から現実世界まで,クィアなキャラが大暴れ。今遊びたいクィアなアクションゲーム5選
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印刷2024/06/29 11:00

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プライド月間特集:近未来から現実世界まで,クィアなキャラが大暴れ。今遊びたいクィアなアクションゲーム5選

 6月はLGBTQ+の権利向上をアピールし,クィアな人々を祝福する「プライド月間」だ。
 今回4Gamerでは「プライド月間特集」と題し,クィアゲームに関する3本の記事を公開する。クィアについてよく知らないプレイヤーには,この機会に新たな視点と出会ってほしいし,ゲームについてよく知らないクィアにも,ゲームカルチャーの豊かさに分け入ってみてほしいと思う。

 第3回は,ライター・まきちゃんさんによる「クィアなアクションゲーム」の紹介だ。クィアが出てくるというだけでは終わらない,クィアかつアクションゲームとして完成度の高い作品群を,ぜひプレイしてみてほしい。

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 非規範的な性を生きる人=クィアの可視化が進むにつれ,キャラメイクで選べる見た目の選択肢が増えたり,プロナウンス(人称代名詞)を選択できるようになったりと,ゲームの世界も変化を迎えている。その現在地はどこにあり,どう進化していくのだろうか?

[2024/06/22 11:00]
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 LGBTQ+の祝祭,プライド月間を記念して,5月に書籍「フェミニスト、ゲームやってる」を上梓した美術史研究者・近藤銀河さんと,有志翻訳者の鳥の王国さんによる対談を開催。ゲームというメディアが持つ特質性について,クィアの観点からたっぷりお話いただきました。

[2024/06/28 08:00]

 「クィアネスそのものが主題ではない,クィアなキャラが活躍する作品が見たい」。クィアなエンタメを追っている人間のコミュニティのなかで,こうした声を見聞きすることが増えてきた。

 クィア――性的マイノリティの存在を扱う作品はあらゆる媒体で増加している。クィアな人々の苦しみ,喜びや,これまでマジョリティ向け作品のなかで描かれてこなかった存在や感情を描くようなすばらしい作品が,ここ数年で多く出てきている。

 しかし,純エンタメ的な,例えば「ジャンル映画」と呼ばれるようなアクション映画や,それに類するノリの作品のなかで,クィアたちがマジョリティと同じ土俵に上がれているかというと,それはおそらくNOだろう。フィクションのなかで,クィアな人々やその人生は,良くも悪くもシリアスなものとして扱われがちである。

 だが,ビデオゲームに限っては状況が少し違う。近年のインディーゲームのムーブメントのなかで,クィア当事者やそのアライ(クィアに関する権利の支持者)による,クィアを主人公とした「シリアス」でないゲームが増えているのである。

 今回はそんな,クィアでゲイな人々が剣を持ち,魔法を放って大暴れするようなアクションゲームを紹介していこうと思う。この記事で紹介するのは「クィアが出てる! サイコー!」で終わるものでなく,しっかりとアクションゲームとして面白いものばかりである。どれもユニークで楽しいゲームなので,気になったものがあればぜひプレイしていただきたい。

Timespinner

価格 2200円(税込)
対応機種 PC/Nintendo Switch/PS4/Xbox One
メーカー DANGEN Entertainment
公式サイト https://timespinnergame.com/


 本作の主人公であるルーネは,時を超える装置「タイムスピナー」の守り手の一族。彼女は一族の使命を果たす「時の使者」に選ばれるために訓練を重ね,みごとその称号を与えられた。

 だが,「時の使者」になったことを祝福するその日に彼女の集落は帝国の襲撃を受け,共に暮す人々も,家族もみな失ってしまう。しかしルーネだけは母親の手によって難を逃れる。タイムスピナーによって過去へ飛ばされたのだ。過去を変えれば,帝国によって支配された未来も変えることができる。皆を救うためのルーネの旅が始まる……というのが本作の導入である。

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 本作はジャンルでいえば「メトロイドヴァニア」系のゲームである。メトロイドヴァニアは「メトロイド」シリーズと「悪魔城ドラキュラⅩ 月下の夜想曲」が由来のジャンルだ。このジャンルは多くのゲームが元ネタを強く意識しているのだが,本作はほかのタイトルよりもずっと直接的に「月下の夜想曲」とその後継作の雰囲気をなぞっている。ビジュアルも音楽も,遊んでみるとすごく90年代の空気を感じるのだ。

 もちろん,本作がそのまま元ネタを模倣しているだけ,ということはない。本作ではストーリーでもゲームプレイでも,時を操る要素が強くフィーチャーされている。時を止めて敵を足場にしたり,水の上を移動できたり,過去を変えることで未来も変わったり……。こうした時間に関係するギミックはゲーム全体で数多く登場する。

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 ……と説明してみるとかなりシンプルなアクションゲームのようで,実際「きっちりとした『悪魔城』風ゲーム」という作りなのだが,本作はとてもクィアだ。

 ほかのクィアフレンドリーなゲームでは,クィアなキャラクターがフィーチャーされつつも,マジョリティはシスヘテロで,クィアなキャラクターたちも結局はマイノリティ……ということが多い。しかし本作はクィアがマジョリティの世界を舞台にしていて,集落の人々も当たり前のようにポリアモリーや同性婚の関係を構築している。

 道中で出会うサブキャラクターたちにもクィアな人物が多い。そのなかにはトランス女性もいて,彼女とのロマンス展開もある。サブキャラクターとの交流はちょっとした寄り道程度のもので,これを目的にするほどフィーチャーされているわけでもないのだが,本作のようなオーソドックスなアクションゲームがすごくクィアフレンドリーなのはとても嬉しい。

 本作の元ネタである「月下の夜想曲」や現代の名作「Hollow Knight」など,メトロイドヴァニアの名作には長大なタイトルが多いが,本作はクリアまで6時間程度と,かなりコンパクトなのも特徴である。大作ゲームの合間に気楽に遊べるアクションゲームとして,「Timespinner」はとてもいい選択肢になるだろう。

Going Under

価格 2050円(PC/Nintendo Switch/Xbox One),2090円(PS4),すべて税込
対応機種 PC/Nintendo Switch/PS4/Xbox One
メーカー Team17
公式サイト https://aggrocrab.com/Going-Under

 2021年にリリースされた「Going Under」は,あるスタートアップ企業にインターンとして配属された新卒の女性,ジャッキーが,オフィスの地下にあるダンジョンに潜って(!?)モンスターたちを倒していく,ローグライク系のアクションゲームだ。

 挑戦ごとにアンロックされる新たな装備やスキルで自らを強化し,トライ&エラーを繰り返しながら攻略を進めていく……という流れはローグライクアクションとしてはかなりオーソドックスだが,本作はそれ以外の部分がかなりユニークだ。

 賑やかでカラフルなビジュアル(キャラクターモデルのもっちり感!),軽快なサウンドトラックなど,少しプレイしただけで独特さを感じ取れると思うが,いちばんユニークなのは,ふんだんに盛り込まれたビジネスシーンの風刺やパロディの数々だろう。

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 たとえば,地下のダンジョンは過去に失敗したスタートアップ企業であるという設定だ。ゴブリンたちのギグワークアプリ,サキュバスやインキュバスのマッチングアプリ,ガイコツたちの仮想通貨の鉱山(「マイニング」というわけだ!)などが登場し,失敗した企業の亡霊たちがプレイヤーを待ち構えているのである。

 ほかにも,主人公ジャッキーが配属される会社のCEOは組合が嫌いであると堂々と叫び,大企業のAI戦略は最悪だったりする。本作の世界やストーリーはこうしたベンチャー企業に関する小ネタの組み合わせでできている。

 プレイヤーが手に入れるスキルにも,こういったジョークは盛り込まれている。例えば「卒業生の呪い」というデバフ状態では,「次の3回の戦闘でプレイヤーは奨学金を返済する」という説明がされている。そしてプレイヤーは足に「奨学金」と書かれた鉄球を鎖でくくりつけられた状態で戦うのだ。

 こういったジョークは,2024年現在も強く現実との関連性を感じられて面白い。だが,あまりにもダークで苦々しいものでもある。

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 本作では,主人公であるジャッキーと誰かのクィアなロマンスが特別にフィーチャーされることはない。しかしマッチングアプリをテーマにしたステージでは道中の敵とデート(共闘)ができるし,オフィスの先輩たちも堂々とクィアだ。

 マッチングアプリで同性と出会うことの困難を嘆く女性社員のキャラクターはクィアでありつつも,企業文化に順応してしまっている部分がある。そのようなほろ苦さもまたユニークである。

 「Going Under」は同じジャンルの「Hades」のように,厳密にデザインされたスマートで隙のないゲームではないのだが,ビジュアルやテキストの明るいノリ,たくさんのジョーク,明示的にクィアフレンドリーな雰囲気が,競争相手の多いジャンルのなかで本作を際立たせている。

Unsighted

価格 2050円(PC),2090円(Nintendo Switch/PS4),2350円(Xbox One),すべて税込
対応機種 PC/Nintendo Switch/PS4/Xbox One
メーカー Humble Games
公式サイト https://www.humblegames.com/games/unsighted/

 この記事のテーマは「クィアが暴れるアクションゲーム」だが,クィアな人々はゲームの中でのみ暴れているのではない。クィアたちはゲームの外,開発のシーンでも大いに活躍している。その事実は「Unsighted」のようなゲームをプレイすると大いに感じることができる。

 本作の開発元のPixelPunkは,ブラジルのトランス女性ふたり組のスタジオだ。「Unsighted」はそんな彼女たちのデビュー作。主人公であるアンドロイドのアルマが,人間とアンドロイドの戦いを経て荒廃した世界のなか,アンドロイドたちの集落や恋人の女性アンドロイドを救うために戦いの旅に出るのである。

 本作はメトロイドヴァニアや「ゼルダの伝説」系の,探索をフィーチャーしたアクションゲームで,アルマは新しい装備と新しいアクションを入手しながら新たな道を切り開いていく。手に入る装備はみな武器としても探索のツールとしても優秀で,種類も多彩だ。プレイヤーは様々な装備を組み合わせ,自分の好みのスタイルで戦える。

 そして開発者によると,本作のキャラクターたちは全員が同性愛者かトランスだという。非白人,車椅子,高齢女性のキャラなども多い。主人公アルマとその恋人のストーリーもかなりゲイで,作品にはクィアなエネルギーが満ち溢れている。

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 本作には,他の探索系アクションゲームにないユニークなシステムがある。登場するアンドロイドたちには,「アンサイテッド」と呼ばれる自我のない暴走・機能停止状態になるまでの制限時間が設定されているのだ。

 人間との戦争のなかでアンドロイドのエネルギー源である「アニマ」はほぼ枯渇しており,アンドロイドたちは「アンサイテッド」になるのを待つ状態にある。道中で手に入るアニマによって彼らの制限時間を延ばすことは可能だが,それはざくざく手に入るわけでもないし,プレイヤーのアルマにも時間は設定されているしで,全員にアニマを分け与えるわけにもいかない。この寂しさ,悲しさは独特のものがある。

 もうひとつ,面白いのが「ニューゲーム+」だ。ゲームをクリアしたあとにクリア時の装備やレベルなどを引き継いで最初からプレイを始める,この手のゲームの多くに採用されているモードだが,本作のそれは本当に面白い。移動用のツールなどもすべて引き継いで始められるので,序盤からめちゃくちゃなショートカットができる。普通のプレイとは逆の順番でボスを倒していくことも可能で,かなり爽快だ。

 無法な(しかし,綿密に設計された)ショートカットでマップを飛び回り,敵を倒し,NPCたちを救っていく……。「Unsighted」は一周目と二周目で全く違う顔をプレイヤーに見せてくれるのである。

 クィアなレプリゼンテーション(注)を求めている人間にはもちろん,探索とパリィたっぷりの戦闘が大好きなアクションゲームファンにもオススメな快作だ。

:リプレゼンテーションとは,主に自己を代入しうる性質を持った表象を指す。マイノリティにとっては,メディアの中にどのような形でリプレゼント(表象)されるかという点が,マジョリティ以上に問題になる。

Prey

価格 7980円(税抜)
対応機種 PC/PS4/Xbox One
メーカー Bethesda Softworks
公式サイト https://bethesda.net/ja/game/prey

※2006年と2017年に同名作品がリリースされており,2017年版はリブート作品。上記の情報は2017年版のものである。

 クィアなゲームを熱心に追っているはずの自分が,どうして「Prey」を今までやってこなかったんだろう? こんなにはっきりとゲイやアジア系の人々の権利を叫び,祝福しているゲームをどうして無視していたんだろう?

 つい最近「Prey」をクリアして,強くそう思った。つまり「Prey」はめちゃくちゃクィアなゲームである,ということである。

 本作の舞台はケネディが暗殺されなかった「もしも」の歴史,2030年。ニューロモッドと呼ばれる技術を研究開発する企業「トランスター」の幹部であるモーガン・ユーが,宇宙ステーション「タロス1」で起こった混乱に対処し,解決策を見つけていくというのが本作のあらすじだ。

 ステーションを混乱の渦に巻き込んだ宇宙生命体「ティフォン」の謎,夢の技術であるニューロモッドの裏の闇,映画「遊星からの物体X」のような疑心暗鬼の感覚など,SFホラー好きにはたまらない雰囲気がゲーム全体に漂っている。

 ゲームプレイの面では,道中の困難に対する対処法の多彩さが面白い。

 たとえば,部屋の入口が大きな貨物で塞がれているとする。プレイヤーは筋力を強化するスキルで貨物を手で持って動かしてもいいし,周囲の物体を分解する爆弾を投げてもいいし,離れたところにあるメンテナンス用の通路を見つけてそこから部屋に入ってもいい。プレイヤーの強化の方向性によって,まったく違うアプローチで障害を突破できるのである。


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 では,本作のどこがクィアなのだろうか。まず,主人公モーガン・ユーはゲーム開始時に性別を選べる。ストーリーのなかで主人公モーガン・ユーの元恋人の女性が登場するので,女性主人公だと同性カップルになる。

 アジアにルーツを持つクィアな女性としてゲームをプレイできるのは,2017年の大作ゲームとしては非常にマイノリティフレンドリーな部類だろう。

 もうひとつ,メインストーリーのなかで,プレイヤーはある目的のために特定の人物の音声ログをステーション内で集めることになるのだが,その対象の女性とその恋人の女性の関係が音声ログのなかでしっかり,たっぷりと語られるのだ。

 カップルの片方は「ダンジョンズ&ドラゴンズ」風のTRPGのオタクで,ふたりはいっしょにTRPGをプレイしている。どちらもおそらくアジア系女性で,ふたりはかなりイチャイチャしていてとてもかわいい。「Gone Home」風味のこのパートは,ゲイな雰囲気に満ちていて最高だ。

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 さて,本作のようなゲームは「イマーシブシム」と呼ばれる。「Dishonored」「デウスエクス」のような,ある課題に対して多種多様なアプローチを取れるようにデザインされたゲームがそう呼ばれるのだが,「このジャンル自体がすごくクィアなのではないか?」と自分は最近考えている。

 イマーシブシムは,失敗とオルタナティブな道についてのゲームジャンルだ。マジョリティ的な「正しさ」に適応せず,失敗し続け,困難に正面を切って挑まない感じには,クィア・フェミニズム的読解の余地が強くあると感じている。

 実際に,「Brush Burial」「Spectra」など,ジェンダークィア/トランスのゲーム開発者がイマーシブシムを開発している流れもあったりする。

 「Prey」はそういった構造的な意味でも,すごくクィア的で面白い作品である。様々な語り方のできる作品なので,多くのゲームファンに試してほしい。


Hades

価格 2750円(PC),2860円(PS5/PS4),2800円(Nintendo Switch),2900円(Xbox Series X/S/Xbox One)※すべて税込・PS5とPS4はDL版の価格
対応機種 PC/PS5/Xbox Series X/S/Nintendo Switch/PS4/Xbox One
メーカー Supergiant Games
公式サイト https://www.supergiantgames.com/games/hades/

 今回紹介するゲームのなかでは,本作が最も有名なのではないだろうか。「Hades」は2021年に発売された,ギリシャ神話をモチーフにしたローグライクアクションだ。

 挑戦ごとに新たな能力と経験を得て,少しずつ進んでいく……という,上で紹介した「Going Under」と同じようなタイプのゲームである。

 本作のユニークなところは,死とリトライがストーリーのなかに完璧に織り込まれている点である。

 通常,このジャンルでの死・リトライというのはゲームシステムのひとつでしかなく,それがストーリーやキャラクターにとっての重要な要素になることはあまりない。リトライのたびに一度倒した敵がまた同じように襲ってくる理由は特にないし,全体的に「このジャンルってそういうもんでしょ?」という感じで進んでいく。

 しかし「Hades」は,死をストーリーやキャラクターの掘り下げのための重要な要素として扱っているのだ。プレイヤーの死ごとに会話テキスト(なんとフルボイス)が更新され,一度倒したボスとも次の出会いでは全く別の会話をする。

 これによって生まれる豊かな作品世界は世界中を驚かせ,最高のSF作品に贈られる「ヒューゴー賞」と「ネビュラ賞」を受賞している。

 アクションゲームとしての質の高さも相当なものだ。開発元のSupergiant Gamesについて,「Hades」以前は「雰囲気はめちゃカッコいいけど,ゲームプレイはまぁまぁかな」という印象を持っていたのだが,本作はかなり楽しい。軽快で派手で,動かしていて心地いい。

 挑戦ごとに変わるビルドと,それによる派手な立ち回りは,多くのプレイヤーを魅了した。きっと「あと一回だけ」で世界のゲーマーたちが睡眠時間を削られたはずだ。

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 そして何と言っても,ゴージャスでセクシーでホットな神々がすばらしい!!!

 アートディレクターJen Zee氏によるデザインの神々の存在は,世界中のゲイマー(ゲイなゲーマーのことだ)たちを沸かし,そしてその熱は今になっても冷めていない。女性の神々のデザインが「若く美しい女性」風のものに限られていなかったり,肌の色などの身体特徴も多様だったりするのもすごく嬉しい。

 キャラクターのクィアネスもハッキリと描かれる。主人公ザグレウスタナトス(同性同士)のロマンスも,ザグレウスの師匠であるアキレウスのロマンスもしっかりとボカされることなく描写される。

 このあたりは現在アーリーアクセス中の続編「Hades Ⅱ」ではさらにパワーアップしているようだ。

 Ⅱではより女性の神々にスポットが当てられており,ホットな女性がこれまたたくさん出てきて,ゲイなシーンもたくさんあるという。現在,世界のゲイマーたちがファンアートを描きまくっている。

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 もうひとつ,個人的な本作のお気に入りポイントとして,雰囲気の明るさが挙げられる。

 死や神話が題材と聞くと,どうしてもダークなムードを想像してしまうが,実際のところ本作の雰囲気はとても明るい。

 豪快な叔父さんのポセイドン,生き返ったザグレウスを毎回のんびりと迎えるヒュプノス,照れ屋のメデューサ……。キャラクターたちがみな気さくなのである。彼らはいつもザグレウスに明るい言葉をかけてくれる。みんなザグレウスのことが大好きだし,ザグレウスも彼らのことが大好きなのだ。このポジティブな雰囲気は,繰り返し挑戦する際のモチベーションを高め,作品をとても親しみやすいものにしている。

 アクションが苦手なプレイヤーのための補助機能も充実しているので,アクションゲームに苦手意識を持っているプレイヤーも楽しめるはずだ。


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