HW短評：Samsung「Portable SSD T1」（2）

Portable SSD T1
メーカー：Samsung Electronics
問い合わせ先：ITGマーケティング（販売代理店）
実勢価格：2万3800〜7万7600円程度（※モデルによる，2015年2月14日現在）

　前回，Samsung Electronics製のUSB 3.0接続型SSD「Portable SSD T1」（以下，SSD T1）の基本性能を検証したが，今回は「Battlefield 4」（以下，BF4）と「Dragon Age: Inquisition」（以下 Inquisition），「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」（以下，新生FFXIV）の3タイトルで，読み出し性能の向上を期待できるかチェックしてみたい。
　テスト環境は表のとおり。デスクトップPCのUSB 3.0ポートにSSD T1を接続のうえ，3.5インチHDDとの間で，ゲームアプリケーションをインストールしたときの読み出し時間を比較しようというわけだ。


　BF4とInquisitionのテスト結果はグラフ1，2のとおりで，いずれも，3.5インチHDDでは1分以上かかっていた読み出し時間が半分以下になった。BF4ではキャッシュ機能があるため，2回め以降はHDDでも読み出し時間が短くなるのだが，初回にこれだけの違いが生じたのはインパクトが大きい。Inquisionでは所要時間が4分の1と，これまた強烈だ。

BF4ではシングルプレイキャンペーンで，冒頭に流れるデモシークエンスを利用。このシークエンスでは，バックグラウンドでデータの読み出しを行っており，それ終わると［Esc］キーでキャンセルできるようになる。そこで，「SHANGHAI」キャンペーンを用いて，［Esc］キーでスキップできるようになるまでの時間をストップウォッチで計測することになる。今回は，テストごとにPCの再起動を繰り返しながら3回計測し，平均値をスコアとした

Inquisitionでは，メニュー画面から「エクストラ」にある「ベンチマーク」を選択。ベンチマークが実行されるまで（＝ゲームプレイ関連のTipsが表示されている間）の時間を3回計測し，その平均をスコアとしている。ここでも計測ごとにPCの再起動を行った

　グラフ3の新生FFXIVでは，2タイトルと異なる結果が得られた。
　新生FFXIVでは2パターンのエリアチェンジを試したのだが，ウルダハから街の外へ徒歩で移動した場合は，SSD T1とHDDでは違いがほとんどない。一方，「テレポ」でモードゥナへ移動した場合は，8秒ほど短くなったものの，先の2タイトルほど大きな違いは生じなかった。各キャラクターの位置情報など，サーバーに対するネットワークアクセスがボトルネックになっているためだと思われる。

新生FFXIVでは，ウルダハから街の外へと徒歩で出る方法と，テレポで多くのプレイヤーが集まっているモードゥナへとエリアをワープする方法，2通りのエリアチェンジを行い，「画面が暗転し，キャラクターが操作可能になるまで」の時間を計測した。ここでも，PCの再起動を伴いながら3回計測し，その平均をスコアとして採用している

　ただ，大なり小なり，対HDDで速度面の恩恵を受けられることは間違いない。ノートPCのストレージとして一般的な2.5インチHDDの速度は今回テストに用いたHDDよりさらに低いわけで，ゲームにおける読み出し性能の向上にSSD T1は意味があるといえるだろう。
　今回テストに用いた容量1TBモデルはさすがに高価だが，下位モデルを狙ってみるのは悪くないと思う。

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日本サムスンのSSD製品情報ページ

※HW短評に関する注意

• HW短評（ハードウェア短評）は，各執筆者が，テスト経過時点でのインプレッションをまとめたものです。最終的な評価の掲載を目的とするわけではないため，次回以降のHW短評，もしくは別途掲載されるレビュー記事などとは異なる評価が掲載されることもあります
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