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作曲もできる音楽ゲームやボードゲームがお披露目され,スマホアプリの配信も明らかに。ロボットトイ「toio」新タイトル発表会レポート
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印刷2019/11/13 15:52

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作曲もできる音楽ゲームやボードゲームがお披露目され,スマホアプリの配信も明らかに。ロボットトイ「toio」新タイトル発表会レポート

 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下,SIE)は2019年11月12日,東京・品川の同社で,ロボットトイ「toio」の新タイトル発表会を開催した。
 3月に発売されたtoioは,「toio コンソール」と,キューブ型の小さなロボット「コアキューブ」2個,リング型コントローラ「toio リング」で構成されており,コンソールに挿し込むカートリッジを変えることで,さまざまな遊びが楽しめる。

 発表会では,初披露のタイトルに加え,今後の展開,toio専用スマホアプリなど,さまざまなトピックが明らかになった。中でも特に注目を集めたのは,2つの新タイトル,toioならではの音楽体験ができる「おんがくであそぼう ピコトンズ」と,ボードゲーム「大魔王の美術館と怪盗団」だ。


誰でも作曲家になれる「おんがくであそぼう ピコトンズ」


 「おんがくであそぼう ピコトンズ」では,直感的な操作で音遊びから演奏,作曲までが楽しめる。toioのコアキューブを鍵盤や50音の日本語シートに置くだけで,さまざまなな音色を鳴らしたり,言葉を発音させたりできるのだ。

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企画・ディレクションを担当するキッチン代表取締役で映像作家の横田将士氏(右)と,SIEのtoio開発者,専用タイトルプロデューサーでもある中山哲法氏(左)。横田氏は,NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」をはじめとしたテレビ番組などで活躍している
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 音楽監修を作曲家の島田春奈氏,さらに“プレイングアドバイザー”を,現役高校生にしてトラックメイカーとしても話題のSASUKE氏が務める。プレイングアドバイザーには,演奏の「プレイ」だけでなく,遊んで楽しんでもらう「プレイ」も含まれているという。

「おんがくであそぼう ピコトンズ」で遊ぶSASUKE氏。天才アーティストと呼ばれるSASUKE氏とのコラボが,どんな化学反応を起こすかが期待される
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キャラクターをコアキューブに装着し,専用のシートにタッチするだけという,非常に直感的な操作方法になっている。小さな子どもでも段階を追って音の仕組みを体感し,音楽に興味をもてるように作られているという
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演奏シーン。2つのキューブで演奏でき,2人で1個ずつ使ってのセッションも可能。演奏の録音もできる
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50音シートにタッチすれば,その文字を発音。音の高低もつけられるので,「橋」と「箸」といった同音異義語も表現できるという
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「ねているおじさん」のシートでは,いびきやおなら,目覚ましの音などがする。「じゃぐちとみず」は,蛇口の絵の上でキューブをひねるように回すと水音がしてシート上のコップの中に水がたまり,コップをタッチして演奏できる。幼児でも楽しめる工夫だ
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 中山氏によると,「最初は子どもの好きな音などを鳴らして,音や音楽に興味を持ってもらい,最終的には作曲してもらうことが目標です。鍵盤と50音のシートは表裏になっていますが,親子や友だち同士で一緒に演奏できるよう,2枚同梱することも考えています」とのこと。好きな曲を演奏したり,即興でセッションをしたりと,さまざまな遊びができそうだ。発売予定は2020年夏となっている。


ボードゲームの新境地を開く「大魔王の美術館と怪盗団」


 そして,大人のゲーマーをも魅了しそうなのが,ボードゲーム「大魔王の美術館と怪盗団」だ。アニメ「キャロル&チューズデイ」の世界観デザインをはじめとした多くの作品で知られるクリエイターのロマン・トマ氏が設立したSTUDIO NO BORDERが,プロデュースからゲームデザイン,キャラクターデザインまでを手がけている。

インパクトのあるキャラクターや作り込まれた世界観が魅力の「大魔王の美術館と怪盗団」。フランスでボードゲームデザイナーとして活躍した経験を持つ佐藤二コラ氏や,イラストレーターの筧あゆみ氏など,STUDIO NO BORDERのクリエイターが今作に携わっている
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左から,「大魔王の美術館と怪盗団」のプロデューサーを務めるSIEの齊藤渓太郎氏,STUDIO NO BORDER創設者のロマン・トマ氏,toio開発者の1人であり,本作にも携わるソニーコンピュータサイエンス研究所のアンドレ・アレクシー氏
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 ゲームの舞台となるのは美術館。プレイヤーは盗賊団として美術館のお宝を集めていき,もっとも多くのお宝を集めた人が勝利となる。ただし,美術館の中には番人が動き回っていて,見つかると今まで集めたお宝を手放さなくてはいけない。罠などのアイテムを使いつつ,番人やほかのプレイヤーの動きを考えながらゲームを進めていく。

美術館の中を動き回る番人に見つからないようにお宝を集めていくスリル満点のゲーム
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 この番人を務めるのがtoioのコアキューブ。センサーやAIによってマップ上を自動で歩きまわる番人は,「大魔王の美術館と怪盗団」の大きな特徴となっている。アレクシー氏は「難しい部分は全部toioが担当してくれるので,番人やほかのプレイヤーとの駆け引きなど,ボードゲームならではの醍醐味だけ楽しめる」と話した。

 また,もうひとつの特徴は,マップが細かいパーツに分かれており,毎回プレイヤーが自由に組み替えをして好きな形にできる点だ。小さい美術館にして短時間で遊ぶこともできるし,逆に大きくしてたっぷり遊ぶことも可能というわけだ。

発表会の会場に展示されていた「大魔王の美術館と怪盗団」の試遊版。美術館はこの形に限らず,毎回好きな形に組み替えることができる
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 ロマン・トマ氏は「これまでアニメやゲームの世界観を作ってきた経験や技術を生かして,セリフや背景にも非常に力を入れている。この世界への没入感を楽しんでもらえるようなゲームにしたい」と話した。発売は2020年秋とまだ先だが,完成度の高いタイトルに仕上がることを期待したい。
 なお,「大魔王の美術館と怪盗団」についてのインタビューを追ってお届けする予定なので,興味がある人はぜひそちらも読んでほしい。


toio初のスマホアプリも無料配信


 toioは基本的にタイトルのカートリッジを購入して遊ぶスタイルだが,発表会ではスマホアプリの無料配信も発表された。タイトルは「ウロチョロス」。独特のセンスが光るこのアプリを開発したのは,プレイステーション向けタイトル「がんばれ森川くん2号」などのゲームを世に送り出した森川幸人氏率いるモリカトロンだ。

toioのAIに興味を寄せていたという森川氏
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 森川氏はゲームAI研究開発の第一人者としても活躍していることもあり,「ウロチョロス」ではtoioの性能を最大限に生かしたAI体験を楽しめる。コアキューブが生き物のように意思をもって動き回ったり,歌ったりする様子は必見だ。

鬼ごっこやダンス,ものまねや持ち歌を披露してくれるウロチョロス。アプリのカメラを通して人間の表情を認識し,「一番笑顔が似合うのは誰か」を判定する様子も紹介された
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 鬼ごっこで生きているかのように動き回るウロチョロスの紹介映像を見て,toioの開発者であるSIEの田中章愛氏は,「4台のキューブ同士がぶつからずに動くというのは,ロボット工学を学んでいる者からすると,本当にすごいことをやっているんです」と絶賛していた。

 「ウロチョロス」のアプリは,11月下旬よりiOSとAndroid版が無料配信される。toioを持っている人はぜひダウンロードして,インタラクティブな体験を楽しんでほしい。


「トイオ・ドライブ」は11月14日発売。さらなる新作も


 発表会では,11月14日に発売を控えた最新作「トイオ・ドライブ」の最新PVも紹介された。「トイオ・ドライブ」のプロデューサーを務めるSIEの小番芳範氏は「ボリュームたっぷりの遊び甲斐のあるゲーム」として,友だちや家族と対戦できる要素なども紹介した。

「トイオ・ドライブ」では,「toio リング」をステアリングに見立ててクルマを操縦。逃げる車を捕まえたり,故障車を牽引したりといった2台の車を使う遊びも,AIによる自動運転を利用して,1人でも楽しめる
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 小番氏は続けて,「戦略バトル」ジャンルで新作の開発を進めていることを明らかにした。具体的なタイトル名や内容,ビジュアルはほとんど明かされず,唯一のヒントとして一枚のビジュアルのみ公開となった。

今後の展開として発表されたスライド。右下のカードのようなビジュアルが,唯一のヒントだ
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 小番氏は「これまでtoioを体験したユーザーの方から多くの声をいただいたが,特に印象に残ったのが『自分で作った命令や動きのパターンで,思い通りに動かしてみたい』という意見でした。これは,toioの『つくって,あそんで,ひらめいて』というコンセプトとも合致し,エンタメ性のあるタイトルを作ることにしました」と,製作のきっかけを話した。


Windowsでビジュアルプログラミングが可能に


 さらに今後の展開として,初となるシステムソフトウェアのアップデートや,ユーザーから要望が多かった「ビジュアルプログラミング」のWindows対応などが,田中氏より発表された。

システムソフトウェアのアップデートに伴い,「フリーそうこう」が追加されるほか,キューブの速度が15%速くなるなど,操作性や走行性も向上するという
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レゴジャパンとのコラボも発表された。「トイオ本体セット」などを購入するとレゴブロックがプレゼントされる「レゴであそぼうキャンペーン」が11月14日にスタート
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「レゴブロックとのキャンペーンは,個人的に胸熱です」と語る田中氏。「レゴとtoioを組み合わせてつくった皆さんの作品を,ぜひSNSに投稿してほしい」と話した
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 田中氏は「我々の想像を超える専門家やクリエイターなど,多くの方にtoioのタイトルに関わっていただくことができ,充実したラインナップを展開できたことに感謝しています。toioは最新のロボット技術を使いながら,それを感じさせない自然さで楽しむことができます。ここまで楽しんでもらっている人,これから出会う人とともに,これからの時代だからこそできる遊びを提供していきたいと思います」と,発表会を締めくくった。

12月5日に発売される「〜みんなでもっと楽しめる〜 トイオ・コレクション拡張パック」も,会場に展示・試遊台が設けられていた
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 今回の発表会は,ラインナップの豊富さ,そして参加したクリエイターの幅の広さからも,toioへの本気度が伝わってきた。さらに,toioは2020年から始まる小学校でのプログラミング教育の教材としても注目されており,すでに熊本県人吉市では市内の全小学校において,toioを活用した授業も始まっている。

 今年1月に行われた発売前のメディア体験会で「toioは新しいプラットフォーム」として紹介されたとおり,toioがプラットフォームとして確実に進んでいることを改めて感じた。

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「toio」公式サイト

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