インタビュー
東アジアの“美しい島”が登場。「大航海時代 Online 〜El Oriente〜」Chapter2について,恒例の開発/運営プロデューサーインタビュー
NPCとの甲板戦にも挑めるように。課題となっている甲板戦による戦闘のテンポの改善にも着手
さて次は,甲板戦ですね。これは,NPCを相手にして甲板戦ができるようになります。
4Gamer:
たしか,前回お聞きしたときには検討中としていたものですね。
竹田氏:
はい。今までは,プレイヤー同士の最終決戦として使われていましたが,NPCとの洋上戦闘でも使えるようになります。
4Gamer:
基本的なルールは,プレイヤーと甲板戦を行ったときと同じですか?
竹田氏:
基本は同じです。ただ,甲板戦に入って勝利すると取りやすいアイテムがあるかもしれません。
4Gamer:
アイテムですか。それは収奪できるアイテムとは別のものに?
竹田氏:
ええ,“甲板戦で取れる”というアイテムが設定されます。
4Gamer:
陸上戦のアイテムドロップのような印象ですね。どんなアイテムが手に入るのか,いろいろな敵と戦ってみたくなります。
渥美氏:
なお,先ほど基本的なルールは同じという話が出ましたが,NPCの甲板戦専用のアイテムが追加されます。
竹田氏:
具体的には,必ず甲板戦に突入できるアイテムです。
4Gamer:
“必ず”ですか。なるほど,だからNPC戦専用なんですね。
渥美氏:
はい。NPCとの甲板戦では報酬的として魅力的なアイテムもあるので,それを獲得してもらうために,100%甲板戦ができるアイテムを用意しました。
4Gamer:
それはぜひ手に入れておきたいですね。ちなみに生産で作るものですか?
竹田氏:
いえ,もっと手に入れやすいと思います。
渥美氏:
なお,甲板戦は二つ手を入れた部分があって,一つはNPCとの甲板戦の追加です。もう一つが,先に甲板戦の評価が低かったということを話しましたが,甲板戦自体の改善を行っています。
4Gamer:
どういった改善を行ったんでしょうか。
渥美氏:
まず,甲板戦から撤退するときの仕様を変えました。
竹田氏:
今までは,両方が撤退を選択してはじめて撤退になりましたが,片方が撤退を選択するだけでも,一定確率で撤退が可能になります。ただし,撤退した側のプレイヤーは,積荷を置いていくなどのデメリットがあります。
4Gamer:
ここで撤退した場合は,戦闘自体が終了に?
渥美氏:
そうなります。
竹田氏:
洋上戦闘での戦域から離脱した,撤退したという扱いになります。
渥美氏:
甲板戦は以前のアップデートで発生する確率を調整して,船員の数から見て,理不尽な形で甲板戦が発生していたのを改善しました。今回,さらに甲板戦に移行してから撤退するという仕様を変更したわけです。
4Gamer:
撤退のしやすさ,確率はどれくらいですか。
竹田氏:
いきなり撤退を選択してもなかなか成功しないですが,何度かやっていると,成功確率が上がっていきます。
4Gamer:
繰り返すほど確率が上がると。不利になったから慌てて撤退しようというのはできないわけですね。
竹田氏:
ええ,なかなかできないですね。
渥美氏:
撤退の選択は,一定間隔ごとにリトライできるといった感じです。甲板戦が始まってから短い時間で決着が付く場合もあれば,長いケースもあるので,そのあいだで,これは撤退したほうがいいのか,選びがいのある確率にはなっています。
竹田氏:
例えば追いかけっこになって,どうにも長引くようなケースであれば,確実に撤退はできると思います。
4Gamer:
延々と追いかけっこになると困りますよね。
渥美氏:
これによって,甲板戦は全般的に短くなると思います。この話と関係してもう1点調整を入れていて,甲板戦に入るときの演出をキャンセルできる仕様を追加しています。
そもそもあの演出は,気分を盛り上げるという目的もあるのですが,プレイヤーが全員揃ってから甲板戦に移行しなければならないという通信面の仕様によるものです。しかし,大海戦などのときに,演出が長いので短くしてほしいという意見をいただきました。技術的な問題もあるので,完全になくすことはできませんが,少なくとも全員の準備が整った時点でキャンセルできるようにします。
4Gamer:
演出のキャンセルは全員に適用されるものですか? 大海戦はともかくとして,NPCとの戦いでは,演出で雰囲気を盛り上げたいという人もいそうです。
渥美氏:
そうですね。そこは全員がキャンセルした段階で,甲板戦に移行するようになっています。
4Gamer:
なるほど。大海戦では甲板戦が始まったときに,みんながマウスのボタンを連打しているかもしれませんね。
渥美氏:
できるだけ早い時間で移行したいでしょうから,そうなりそうです。
甲板戦の要素から話はズレますが,大海戦のテンポが悪化していることについては,我々も認識しています。フリースタイル造船が入ったり,新しい船が入ったりで,全般的に耐久力を含めて船が硬くなっています。このうえ甲板戦が入ったことで,戦闘のテンポ感が悪くなっており,戦果の数字にも表れています。
これらの船のバランスの問題は調整しにくい部分ですが,甲板戦の演出の問題に手を付けることが,改善の第一歩になります。
4Gamer:
今後もそういったテンポの改善は行っていくわけですね。対人戦要素の部分ですから,なかなかバランス面を考えると難しそうです。
渥美氏:
そうですね。もちろん全般的にテンポが悪くなったから,戦う回数を増やすために,大海戦の時間を増やすというのは本末転倒です。決められた時間内でスカッと戦ってというのが理想ですので,開発側と調整しつつ,継続して改善していきます。
4Gamer:
分かりました。
渥美氏:
甲板戦については以上ですが,関係するものとして,Chapter1で入った機能の新陸上戦に,新しい要素を入れています。
4Gamer:
どういった要素が入るんでしょうか。
まずは,バランスの調整を行っています。というのも,軍人系のテクニックである“パワー系”を,その名前にふさわしいダメージにします。
渥美氏:
いまは,全般的にクイック系が強いと言われています。
竹田氏:
あとは,応用剣術のスキルが,攻撃の速さに影響していましたが,速さはRank1の差ではあまり実感できないので,ダメージにも若干影響するようにしました。
4Gamer:
なるほど。ちなみに,新しい技は登場しますか?
竹田氏:
ええ,登場しますよ。技というか,奥義ですね。
4Gamer:
どの系統の武器に追加されるのでしょうか。今は剣や投擲の奥義がありますよね。
竹田氏:
どの武器で,誰から手に入れられるのかは,ぜひ見つけ出してください。
渥美氏:
残るは,フリースタイル造船ですね。今までのジョイントビルドよりも自由度が増えたので好評なのですが,船の強化できる回数に関して,理不尽に感じられた部分があったと思うので,こちらを調整します。
4Gamer:
どのような調整を行うのですか。
渥美氏:
具体的には,船を強化できる回数を増やします。これはすべての船に一律で回数を増やすわけではなく,強化回数が増える船と,増えない船がそれぞれあります。ずばり,何が理不尽だったかと言ってしまえば,一等戦列艦のことでして,他の船と比較して,強化回数が低く抑えられていました。そういった部分を解消しつつ,より船の個性がでるようにします。
竹田氏:
これによって,基本性能が低いけど,強化はたくさんできる船といったように,選択肢が広がるかもしれないです。
渥美氏:
なお,回数を減らすことはなく,基本的に増やす方向だけになります。
4Gamer:
船の強化バリエーションがより豊富になるのは嬉しいですね。どんな船にしようか悩みそうです。
渥美氏:
運営としても,これによって,プレイヤーのみなさんの船の使い方が,どう変化するのかを見てみたいですね。今後のトレンドを見て,徐々に強化回数を増やすことも検討中です。また,造船と関係するところで,オプションスキルが追加されます。
4Gamer:
どんなオプションスキルですか?
渥美氏:
先ほど甲板戦の話が出ていましたが,甲板戦に入り難くなるスキルです。
4Gamer:
前回のインタビューで聞いたスキルとは,まったく逆のスキルですね。
渥美氏:
はい。さらに,従来の白兵戦が起こらなくなるスキルが入ります。
4Gamer:
え? 起こりにくく,ではなくて,起こらなくなるんですか?
渥美氏:
そうです。つまり,収奪されません。
竹田氏:
当然,白兵が起こらないので甲板戦にも移行せず,完全防御といった形になります。
4Gamer:
それはまた,すごいオプションですが……。
渥美氏:
もっとも,すべての船につくものではありませんので,ご安心を。
4Gamer:
ああ,やっぱりそうですよね。みんな真っ先に付けるでしょうから(笑)。
渥美氏:
そこはちゃんとバランスを考えたものになります(笑)。
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