インタビュー
念願の商館が手に入るチャンス到来!「大航海時代 Online 〜El Oriente〜」Chapter3インタビュー
大海戦の結果が大きく変化。一つの街から,海域の覇権を争う戦いに
では,ポイントの2点目である,大海戦に導入される新たなシステムについて教えてください。
渥美氏:
大海戦は,国と国とが覇権を争い,その戦果が舞台となる街の影響度に影響するというコンセプトの対人戦闘向けコンテンツです。ですが,せっかく大海戦で街を奪い取ったのに,戦いが終わったあとにすぐ商人による投資が行われ,影響度がひっくり返されてしまった,ということが少なくありません。そのため,軍人プレイヤーからすると,街の影響度はバランス的に商人に寄りすぎているという声が,多く上がっていました。
4Gamer:
たしかにその傾向はあるような気もします。では,それをどのように,見直すのでしょうか。
渥美氏:
まず,現在の大海戦は,戦いの対象となる街がプレイヤーの投票によって決められ,大海戦の結果によって,対象の街の影響度が上下するという設定です。それを,対象の街と同じ海域にある,その国が影響度を持つすべての街に影響するように変更します。
これによってプレイヤーの感覚としては,今までは一つの街に対する影響度の増減を,大海戦で奪い合うというイメージでしたが,これからは対象の街が存在する海域に入っている街すべてを奪い合う感じになります。
4Gamer:
その海域の覇権を争うと。
渥美氏:
そうです。そんな色が強くなると思います。ですので,分かりやすい例で説明すると,自分の国が攻める側になったときに,プレイヤーが攻めたい街の候補地を投票するわけですが,今まではその街のことだけ考えれば良かったわけです。
しかし,一つの街単体で見た場合は,こちらの街のほうが有益に見えるけれど,その海域全部の影響度がアップダウンするようになると,海域によって街の数は異なるので,実はこっちの街を攻めたほうが価値が高いかもしれない,というケースが出てくると思います。
ですので,今までよりも事前にどの街を攻めようかという戦略性が間違いなく増します。そして,影響度がアップダウンする対象の街が増えることによって,軍人プレイヤーからすると,より戦う意味やモチベーションが増すと思います。
4Gamer:
なるほど。ちなみに,攻める街の選択自体はこれまでと同じ街単位のままですか?
渥美氏:
ええ,街単位で行います。
4Gamer:
攻め込む街を選択するわけですが,対象の街とそれ以外の街とでは,大海戦による影響度の上がり下がりに差はありますか?
竹田氏:
同じです。場合によっては,海域の勢力図が大きく変動することになるでしょうね。
渥美氏:
あともう1点ありまして,せっかく大海戦で勝ったのに,すぐに影響度がひっくり返されてしまうと先ほどお話ししましたが,これに対して,勝ってからしばらくのあいだ,対象の街に投資ができなくなります。
竹田氏:
今も大海戦が始まると投資できない期間がありますが,それが戦後も延長されるというイメージです。
4Gamer:
それは勝った国だけが投資できるというものではなくて,すべての国が投資できないわけですか。
竹田氏:
そうです。一切の投資ができないのは,事前の投資禁止と同じです。ただその投資禁止期間は,大海戦の勝率によって変化します。勝率が高いほど,長く投資禁止期間が設定される感じです。
渥美氏:
ゲームシステム的な仕様じゃなくて,イメージとして例えると,大海戦が行われて勝敗が決まったばかりの街は,むやみに商船団が近づきにくいのが本来の戦争の影響だろうと思うんですよ。
竹田氏:
勝戦国が,街に対して圧力を与えているような感じですね。
4Gamer:
なるほど。それにしても,強制的な投資禁止とは,思い切った変更ですね。
渥美氏:
強制的に投資禁止にするかどうかは,議論としてありましたが,戦って勝ったという感覚を出すにはこれが一番分かりやすいですよね。
商人に関しては,約1年くらい前に調整を加えたときは,投資による街の影響度の変化を抑えるようにしていましたが,先日のアップデートで以前の仕様に戻した形となりましたので,現段階では商人による影響度の変更が行いやすくなっているはずです。それに対するカウンター……というわけではないですが,今回の大海戦の変更によって,軍人プレイヤーと商人プレイヤーの全体的なバランスが取れていくと思います。
4Gamer:
しばらく投資できないという期間ができて,そのあとの影響度,つまり投資の戦略は変わってくるでしょうか? 結局は,その期間が終わったあとにすぐにまた影響度が逆転する可能性もありそうです。
当然それはあると思います。ただ,期間が固定されるというのは結構大切で,投資は押し合いへし合いがあって,ある程度決まってくると平衡状態が続きます。それと同じで,大海戦が終わってすぐに投資できるのと,ちょっと期間が置かれてから投資できるのとでは,心理的な影響で投資のやり方も変わってくると思います。加えて,その投資禁止期間に受けられる恩恵が当然あります。それも,影響としては大きいでしょうね。
全体的にみると,そのあと商人の活動によって取り返される展開はあると思いますが,そういった展開の余地は残しておくべきだと思います。
渥美氏:
もっともその数日間は,その国の商業活動に大きな影響を与えると思います。例えば,重要なキーとなる街だった場合はその与えられた投資の禁止期間の恩恵を受け,その国のプレイヤーは,金銭的にもかなり稼げる状況になっているかもしれません。
4Gamer:
たしかに,投資禁止の期間はその国のプレイヤーにとってはチャンスですね。
竹田氏:
加えて,影響の上下が海域全体に広がるということは,それらを取り返すために必要な金額も,また大きく変わります。投資活動がその海域全体に広がるので,ある程度の投資禁止期間が設けられることの影響は我々が想像しているよりも大きいのではないかと思います。
4Gamer:
一つの街であればともかく,複数の街を取り返そうと思うと大変ですね。一つを取り返して,さあ次の街と思っても,次の街で投資しているあいだに,また奪われるかもしれない。そんな,戦略的な面白さも生まれそうです。
竹田氏:
そうですね。投資合戦はまた,これまでと全然違った展開をみせるかなという気はしています。
渥美氏:
しばらく投資できない期間があると,勝った側の国は当然その期間中,その何日間は,絶対にその街が安全だというのは分かっているわけです。そうするとその期間を使って,ほかの街に投資を行おうということになります。そして,大海戦に勝った効果に加えて,さらに投資することで,一気に攻勢をかけるといった戦略も考えられます。逆に,例えば5日後に禁止期間が明けるとして,その対抗投資に備えて,力を温存しておくこともできます。
4Gamer:
そうか,投資禁止になるのは攻撃対象の街で,影響度が上下する海域のほかの街は投資できるわけですね。そうするとかなり戦略が変わりますね。
渥美氏:
ええ,変わってくると思います。今までのように,大海戦が終わってすぐに,その一つの街に対して投資するということができないので,戦略の幅は出るかなと思います。蓋を開けてみないと分からないことではありますが。
竹田氏:
我々の想像を超える展開はあると思います。
4Gamer:
分かりました。そのほか大海戦に関しては何か変更はありますか?
渥美氏:
大海戦ではないですが,強化系のアイテムについて,プレイヤーの皆さんからさまざまなご意見,ご指摘を頂いています。その中からいくつか説明したいと思います。
4Gamer:
どういったことでしょうか?
渥美氏:
まず,プレイヤーの皆さんが強化系アイテムについて持っている懸念は,大きく分けて,二つあると思っています。
一つ目は,大砲を強化するというアイテムが非常にレアアイテムであったこと,かつ,それで強化した結果が戦いにおいて有利になることから起こる懸念です。
これまでの大航海時代 Onlineの戦闘と言えば,レアなアイテムに頼らなくても,どのプレイヤーも同じような強さまで装備を整えることができて,そこから先はプレイヤースキルによって戦いが決まるという部分が大きかったのです。
しかし,大砲強化であったり,レアアイテムが導入されることで,それらレアアイテムを入手したプレイヤーだけが強くなってしまうと考えるプレイヤーは少なくないでしょう。
4Gamer:
たしかに,強力なレアアイテムは,プレイヤー間のバランスを崩す可能性があります。
もう1点は,強化系アイテムのアイコンには赤い枠が付いたものを表示していたのですが……,この表示についてプレイヤーの皆さんに,これは将来的に課金アイテムになるのではないか? という懸念を与えてしまったようです。
4Gamer:
それは私も気になっていました。これまでにない表示方法でしたし,レアな強化アイテムだったということもありますが,海外ではすでにアイテム課金でサービスをしているわけですから。
渥美氏:
ええ,そうです。その意味で,このような形で誤解を与えてしまったのは,申し訳ないと思っています。ですので,次のアップデートのタイミングで,誤解を与えないようなインタフェースに変更しようと考えています。
竹田氏:
あれは,あくまで“取引できない特殊なアイテム”という位置付けを表すマークなんですよ。
4Gamer:
つまり,分かりやすいマークとしてつけたつもりが……。
竹田氏:
赤い枠が付いたことで,アイテムの種類が,あたかもこれまでのものと違うかのように見えてしまいました。
渥美氏:
ですので,普通と同じ見た目のアイテムに戻そうと思っています。さらに,アイテム課金の話と関連したことなのですが,大航海時代 Onlineに関して,定期的に行っているアンケートでは,定額課金を望むプレイヤーは,直近で83%いるという結果が出ました。
4Gamer:
83%って,それはまた大多数ですね。
渥美氏:
はい。アンケートで,こういった答えが出ていますし,アイテム課金にするということは,まったく考えていないと,この機会に改めてお伝えしておきます。
4Gamer:
分かりました。個人的にも安心しました(笑)。
渥美氏:
1点目に話が戻りますが,問題となるのは大砲強化アイテムの流通のさせ方です。
竹田氏:
そもそも大砲の強化アイテムを入れたのは,造船が強化されたことによって,船の耐久力がどんどん上昇し,戦闘が長期化しているという理由があります。もちろん大砲の門数を増やすなど数字上は強化できますが,セットできる大砲の最大数が決まっているので,ある程度の上限以上は,攻撃力を強化できません。ですので,攻撃力を強化する手段を入れたいというのが,大砲強化アイテムを入れた意図です。
4Gamer:
ですが,そのアイテムがなかなか手に入らなかったことで,一部のプレイヤーだけが享受でき,戦闘が一方的になるのではと,今後を不安視する声が出てきたわけですね。
竹田氏:
はい。この強化アイテムを洋上戦闘でのドロップにしたのは,まず海戦に直接関係のある軍人さんに,強化手段を提供するという目的がありました。
今後……今回ではないですが,軍人さんに限らず,大砲を強化する手段というのは実装していきます。ですので,その強化アイテムが絶対というわけではなくなります。
4Gamer:
なるほど。強化手段がまた別の形で追加されるわけですね?
竹田氏:
はい,そうなります。あと,前回のアップデートの際にトレード禁止の,わりとレアなアイテムをいくつか入れました。それらがなぜトレード禁止になったかというと,効果が大きいアイテムなので,お金の力だけで特定の人にアイテムが集まると, いろいろバランス上のリスクがあったからです。これらは,トレード禁止で導入しましたが,状況を見て問題ないと思ったら,トレード禁止をはずしていこうと思っています。
4Gamer:
いくつか覚えはありますが,具体的にはどのようなアイテムを指していますか?
竹田氏:
6月のアップデートですでに対応しましたが,例えば,アパルトメントの容量を増やすアイテムです。
渥美氏:
それとドックを拡張するアイテムですね。
竹田氏:
入手手段が結構限られるようにしていましたが,ちゃんと流通できるように,トレード禁止を外しました。
4Gamer:
そのあたりのアイテムは欲しい人も多いでしょうね。
竹田氏:
はい。このあたりは順次対応していきます。
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