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[GC 2006#100]ウィル・ライト氏,一般来場者に話題の「Spore」のプレゼンテーションを行う
Sporeのプレゼンは,以前お伝えしたように,E3 2006のクローズドブースでも行われている。だが,基本的にトレードショウであるE3に「一般入場者」は存在しないので,普通のゲーマーにSporeの詳細をライブで見せる試みは,今回が初めてといっていいだろう。紹介したように,Sporeのエディタがほぼ世界で初めてプレイアブル展示されるなど,ドイツの人はうらやましいなあ。
とっくにご存じだろうが,Sporeは単細胞生物から多細胞生物へ,そして原始的な文明から宇宙を制覇する超未来文明への進化と発展をシミュレートする,ライト氏の野心作。とはいえ,話を聞いただけじゃ今一つピンとこないのも,それがあまりにも野心作であるがゆえ。というわけで,このように実際に動く画面を見せつつ自作を解説するのは,ライト氏にとっても重要なことだろう。
プレゼンテーションの内容としては,E3で行われたものとほぼ同じだったので,詳しくはそちらを参照していただきたい。さらには,プレゼンテーションのほとんどすべてを収録したムービーもすで掲載しているので,そちらもぜひどうぞ。
ライト氏は,やがてその生き物が増え,群れをなし,知能を備え,宇宙へ乗り出していくというゲームの流れを手早く見せてくれる。通訳を介しての解説であり,しかも騒々しい会場内ということもあって,いつものような「聴衆大うけ」というシーンはやや少なめだった。とはいえ,例えば「アブダクション・レイ」(誘拐光線)を使ってある惑星の生物を誘拐,それを新たに見つけた惑星に下ろして,その環境に順応するか確認する場面では,下ろした生物はたちまち先住生物によってたかって食べられてしまうなんて一幕も。それを見たライト氏が「ああ,ダメみたいだね。そういうこともあるよ」とさらりと言ったら,やはり大うけである。
スクリーンに映し出される場面はいずれもユーモラスで,まるで飄々とした雰囲気のライト氏の姿を反映しているかのようだった。そう感じられるのも,こうした形式のプレゼンテーションならではのことであり,それだけでも見る価値があるというもの。少なくとも,集まった多くのドイツ人の皆さんは「遊んでみたい」という顔をしていた。すっかりライト氏の術中にはまってしまったというわけである。
かくして,40分ほどのプレゼンテーションは終わり,最後にサイン会が行われた。もちろん,来場者のほとんどが行列を作り,順番が回ってくると,興奮して握手をし,写真を撮る。もちろん我々もほかの人々とまったく同じことをしちゃったのだが,そのようにして手に入れたのが左下の写真のカード。いずれは4Gamerの「今週のプレゼント」の一つにしようと考えているので,同氏のファンはチェックを怠りなく。
Sporeの開発にはまだ時間がかかりそうだが,2007年のGCで再びライト氏がSporeのプレゼンテーションを行うかもしれない,と考えると,それはそれでいいような,よくないような……。なんにせよ,気長に待っていよう。(松本隆一)
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