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[GC 2008#51]がんばるロシアの1C Companyが贈るサバイバルホラー「Cryostasis」
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印刷2008/08/25 13:56

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[GC 2008#51]がんばるロシアの1C Companyが贈るサバイバルホラー「Cryostasis」

画像(006)[GC 2008#51]がんばるロシアの1C Companyが贈るサバイバルホラー「Cryostasis」
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 例年,GCにおいて確実なプレゼンスを示すロシア/東欧勢だが,今年はあまり元気がないようで,ビジネスセンターにブースは構えているものの,バイヤーとの商談のみでゲームを持ってきていなかったり,今年は欠席していたりするメーカーが多い。
 ロシア/東欧勢には将来にわたってPCゲーム市場を支えてがんばってもらいたいと勝手に思っていただけに,ちょっと心配。E3 Media and Business Summitが規模を縮小してロシア/東欧勢の姿が少なくなった今,GCでも彼らが見られないのは寂しいものがある。そんな中,モスクワに本拠を置く大手パブリッシャ,1C Companyはビジネスセンターのほか,ホールにもブースを出展するなど,昨年以上のがんばりを見せていた。
 例によっていくつものタイトルを持ってきていた1C Companyだが,中でも一押しだったのがFPSタイトルである「NecroVisioN」と「Cryostasis: Sleep of Reason」(以下,Cryostasis),そしてストラテジーの「Men of War」の三本で,ホール展示のブースの奥に試遊機を並べて来場者にプレイをさせていたのである。

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 ほかにも,コンバットフライトシム「IL-2 Sturmovik」のコンシューマ移植作である「IL-2 Sturmovik: Birds of Prey」や,#38ですでに紹介した「King's Bounty」,また背景を東部戦線からアフリカに移した「Theatre of War 2」など,気になるタイトルは多いのだが,ここではCryostasisを紹介しようと思う。
 ロシアゲームファン(!)ならお気づきかもしれないが,本作は昨年(2007年)のGCにおいて紹介(関連記事)したものの,続報に乏しくて丸一年ぐらい放置気味だったタイトルだ。昨年の段階で発売は「2008年のいつか」となっていたが,開発の進捗状況はどうなっているのだろうか?

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 Cryostasisは,北極海の氷に閉じこめられた砕氷船“North Wind”から脱出するサバイバルがテーマだ。船内で何が起きたのかは分からないが,そこは異形のクリーチャーが徘徊する不気味な場所になっており,北極のロシア観測基地“Pole21”で働く気象学者Alexander Nesterovは,ふとしたことからそのNorth Windの中に足を踏み入れてしまうのだ。

 「ゲームが船内に終始することで,ロケーションの広がりがないのではないかと聞かれますが,そんなことはありません」と語るのは,本作のプレゼンテーションを行ってくれた1C CompanyのPRマネージャ,Anatoly Y. Subbotin氏だ。ここ数年,海外のゲームショウではいつでも彼が新作のプレゼンを行っており,いつもその立て板に水の名調子と,実演してくれるゲームの腕前,そして質問によどみなく答える確実さから,個人的に密かに世界一のプレゼンの達人ではないかとにらんでいる人物である。そういえば,昨年もSubbotin氏がCryostasisを紹介してくれたっけ。
 それはともかく,1960年代のロシアの砕氷船は非常に大きく,船体も長大で,8〜9層構造になっているため,ロケーションの乏しさはないということである。

1C Companyブースの様子と,PRマネージャ Anatoly Y. Subbotin氏
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 NVIDIAと協力して開発が進められているグラフィックスエンジンも高性能で,とくにゲームで重要な役割を果たす氷の表現に力が入っているとのこと。昨年に比べてより精細さが増した感があるが,船体のいたるところに張り付いた霜や氷はそういう柄のテクスチャが貼られているわけではなく,ダイナミックに生成されているという。
 そう言ってSubbotin氏がヒーターのスイッチを入れると,たちまち氷が溶け始め,濡れた鉄の表面が姿を現した。雪や嵐といった天然現象の表現,そして物理エンジンによって風にはためくローブや,船体に打ちつけられる救命ボートなど,やや粗い部分も見られたものの,グラフィックスの程度は高い。このあたりは,掲載したスクリーンショットとムービーからも分かるはずだ。

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 主人公は“Mental Echo”という能力を持っている。これは,過去の出来事がビジョンとして見えるもので,スクリーンが突然ざらついた白黒画面になり,主人公が立っている場所でかつて起きたことが見えてくるのだ。「F.E.A.R.」のナイトメアイリュージョンなどと同じで,このようにして物語の輪郭がしだいに明らかになっていくという仕掛けだ。
 またMental Echoは,死んだ人間の心の中に入り,起きたことを追体験できるだけでなく,過去を変えることまで可能だという。
 Subbotin氏は一人の船員の死体を見せ,体の前に刺さった無数のガラス片が致命傷であることは間違いないと説明した。何かが爆発してガラスの破片が飛び,それが彼を殺したのである。そしてSubbotin氏は,Mental Echoを発動させて彼の心の中に入り込み,爆発が起きる前に机の下に隠れた。飛んできたガラス片は,今まで船員が座っていた椅子に突き刺さったが,船員は無事。現実世界に戻ると不思議なことに船員の死体は消えてなくなっている。ちょっとよく分からないのだが,助かった船員は元の世界に戻っているのだとSubbotin氏は続けた。
 ゲームはマルチエンディングになっており,Mental Echoを使って助けられる人々をより多く助けることでエンディングが変わってくるのだそうだ。

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 F.E.A.R.を思わせるホラーテイストと,「Bioshock」のような異形のクリーチャー,そして謎めいたストーリーと,Cryostasisはいささか地味な印象を与えはするものの,今後のブラッシュアップがうまくいけばかなり興味深いタイトルとして我々の前に登場するかもしれない。聞いてみたところ,発売は2008年内で間違いないそうである。
 まあ,ロシア製のタイトルは遅れがちだし,たとえ発売されたところで日本ではなかなか手に入らないといった問題はあるが,個人的に楽しみな一本である。



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