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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第354回「背負うということ」
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印刷2015/11/05 17:30

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第354回「背負うということ」

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著者近影
画像集 No.003のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第354回「背負うということ」
 ハイサイ! 沖縄帰りですよ。
 先日,プロレスで沖縄に行ったんだけどね,沖縄は暖かく,時間の進み方も緩やかだったわ。沖縄に住みたいって思う人がいるのも分かる。沖縄には「なんくるないさー」っていう,「なんとかなるさ」という意味で使われる言葉があるんだけど,歴史も政治も含めていろいろあったうえでの「なんくるないさー」は,どれだけ奥が深いことか。なんくるないさー精神,本当に見習うべきところが多いと思うわ。などと,いろいろ思い知らされた沖縄巡業でした。

 で,今回の沖縄巡業で主にプレイしていたゲイムは,「妖怪ウォッチ ぷにぷに」iOS / Android)。まあ,言ってしまえばパズルゲイムなんだけどね。これが思いのほか,いろいろ考えさせられるゲイムだったのよ。あ,ゲイム自体は無理に考える要素ってのはなく,気軽に遊べるゲイムなのよ。ただ,私が勝手に考えてしまったの。それはね,“背負う”ということについて。
 人生って,確かに自分で考えて自分でケツ断して自分で歩いて行かなければならないものだわ。仮に誰かが敷いたレールの上を進んでいると思っている人でも,実際に進むのは自分だからね。レールの上を進んでいる人しか見ることのできない景色は,実際に進んでいるその人だけのものだからね。だから,自分にとってどんなものにするかっていうのが,すなわち“自分らしい人生”ってやつだと私は思うの。
 今回はそのうえでのお話。“背負う”とはどういうことなのか。一般的にも,よく使われるわよね。「○○の分も背負って頑張ります」って。プロレスラーの立場から言わせてもらえるならば,あれってけっこう本当の話なの。誰かの想いを背負うっていう精神状態は,自分の力を実際にブーストしてくれて,普段以上の力を出せたりするものなのよ。
 だから,何かを背負った状態で勝負したときにはドラマが生まれやすいし,美談にもなりやすい。スポーツなんかだと,そういうエピソードがよくあるでしょ? むしろ,都合が良すぎるんじゃないかってくらい,スポーツに関する美談はある。
 ただね,それって実は考え方が逆なの。どういうことかと言うと,みんな何かを背負っているのよ。報道する側があぶり出しているだけで,実はスポーツで注目を集めている人達は,何かを背負った状態でその位置までたどり着いているのね。
 では,背負うとはそもそもどういうことなのか。簡単に言うと“自分のことだけじゃないという思い”を持った状態なの。例えば,勝負って基本的にはどちらも相手に勝ちたいわけ。でも,どうしても勝者と敗者が生まれてしまう。だから決着が付いた時点で,勝者は敗者の想いを受け取っているわけ。
 私は,この場に立てている。この場に立ちたい人はいくらでもいる。そんな人達の想いを背負って戦う。それはもう,自分だけの問題じゃない。そうやって,世の中の勝負の世界は成り立っているわけね。これが人生の面白いところ。人生は結局,自分の意志で歩いて行くんだけど,気付かぬうちに他人の想いを背負っている。生きていくのは一人,でも一人では生きていけない。

 一方,中には他人の想いを背負うことにプレッシャーを感じる人もいる。ここからは完全に私の考え方なんだけど,背負うものなんて,自分が背負えるだけでいいんじゃないかなって。自分は他人じゃないから,本来は背負う必要なんてないわ。
 とはいえ,現実には背負ってしまう状況が多い。自分の想いを背負ってくれる人は頼もしいわ。だから,ついつい背負わせてしまう。でもね,想いなんて背負わせるもんじゃない。相手に背負っていただくものなの。背負うほうは,背負える分だけ背負えばいい。どれだけ背負うかなんて,あんたの人生なんだからあんたで決めろ。私はそう思うの。無理なら背負わなくてもいい。でも,背負えるだけは背負ったほうがいい。基本的には,背負った分だけ力になるから。
 逆に言うと,多くを背負える人が強い人なんだとも思う。焦って持てない重さを背負う必要はないわ。ちょっとずつ多く背負えるようになればいい。そうやって人は強くなっていくんでしょうね。


画像集 No.004のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第354回「背負うということ」
 えー。話を妖怪ウォッチ ぷにぷにに戻しましょうか。さっきも言ったとおり,これってパズルゲイムなのよ。でも,「妖怪ウォッチ」を背負ってるから,たとえパズルゲイムでもスマートフォン用のゲイムでも,妖怪ウォッチでなければならない。そういうことなの。
 ケツ論から言うと,ちゃんと背負い切れているわよね,このゲイムは。パズルゲイムでありながら,ちゃんと妖怪ウォッチもしている。世界観はもちろん妖怪ウォッチっぽいし,ともだち妖怪の成長要素なんかはRPGっぽい味わいなんだけど,そういう部分だけじゃないわ。誰でも分かりやすく始められて,プレイしていても心が刺々しくならない。そういう素敵な部分も,ちゃんと妖怪ウォッチらしい。
 背負うにもいろいろな形はあるけど,これもまた正しい背負い方なんじゃないかなって思うの。作り手に愛がある。妖怪ウォッチという作品と,遊んでくれる人に対しての愛。画面上で指をすべらせて妖怪ぷにをつなげ,タッチして妖怪ぷにを割る。それだけのシンプルなゲイムに,妖怪ウォッチという要素を埋め込むだけで,楽しさが何倍にもなる。非常に面白いし,興味深い。
 基本プレイ料金は無料。課金要素としては,ゲイム内で使えるYマネーという通貨が売られているけど,買わなくてもゲイムをこつこつ進めていれば手に入るし,買わなきゃ進めないっていうゲイムではないので,そこら辺も安心していいんじゃないかしら。
 ま,もちろんランクが上の妖怪をともだちにしようと思ったら,Yマネーを使って「妖怪ガシャ」を回しまくるのが手っ取り早いかもしれないけどね。でも,ステージを進めていくうえでは,無料の範囲で問題はないわ。
 スマートフォン用の基本無料のゲイムって,往々にして天井知らずでお金を使えちゃうじゃない。だから私が実際に遊んでいたとしても,紹介をためらうケースがあるんだけど,この妖怪ウォッチ ぷにぷには,なんとなく安心して紹介できるような気がする。消費金額が絶対的な力を発揮するわけではなさそうだから。いや,まだ一銭も使っていないから分からんけど。ともあれ,少なくともお金を使わずにいることで味わうようなストレスは,今のところはないわね。オススメです。普通に面白いです。

画像集 No.005のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第354回「背負うということ」 画像集 No.006のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第354回「背負うということ」

 てなわけで,今回は沖縄巡業のお供にプレイし続けた妖怪ウォッチ ぷにぷにについて……っていうか,妖怪ウォッチ ぷにぷにをプレイしたらついつい考えてしまったことを語ってみましたよ。いいのよ。気楽に生きても。何もしなくたって,背負わなきゃいけないものは背負わなきゃいけないんだから。
 最低限,背負わなきゃいけないものだけ背負いさえすれば,残りに何を背負うか,背負わないかは自分で決めればいいの。だから,結婚できなくても大丈夫なの! 自分で選んでんの! これが私の人生なの! なんくるないさー! ではまた来週。

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「ディアブロ III リーパー オブ ソウルズ アルティメット イービル エディション」「ウイニングイレブン 2016
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「不思議のクロニクル 振リ返リマセン勝ツマデハ
PSP:「サモンナイト5
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,今週末の11月8日,春日部ふれあいキューブ大会「さいたまースラム!vol.6」を開催します。ディーノ選手によると,「埼玉大会ってことでね,この日は大宮をゲイタウン化するべく試合をするわよ。理由? プロサッカークラブがあるからに決まってるじゃない」とのことです。なお,ディーノ選手は沖縄,名古屋と続いた巡業の移動疲れからか,「実際のところ,これまでにどこをゲイタウン化してきたのかなんて,もう忘れちゃってるんだけどね」だそうです。
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