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印刷2007/09/04 15:53

連載

アリスとステファンのペットストーリー物語
第4回:愛と幸福を招き寄せるペット,猫

 

前回のあらすじ
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 かわいいトラ猫ちゃん(変更可能)の“ディーバ”が大活躍する「ザ・シムズ ペットストーリーズ」第2話,「ミッドナイト・マスカレード」もいよいよ佳境の山場のクライマックスである。新進気鋭のシェフ,ステファン・ロイヤルは,レイチェルとエリンという二人の美女の狭間であっちふらふらこっちふらふら。メッサ・フラッツ(街の名前)恒例のミッドナイト・マスカレードの準備という大役も重なり,おおわらわ。しかもイヤな奴,ゴードンがあちこちでからんできたりと,身辺ご多忙なのである。そしてその間,ご飯を食べたり,毛づくろいをしたり,虫を追いかけたり,ご飯を食べたりするディーバの姿が……んー,どこらへんが“ディーバ大活躍”なのかさっぱり分からないが,猫は猫なりに忙しいのであろうよ。ねえ,頼むよディーバ!

 

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 とはいえまあ,猫にあんまり現世利益を期待するのも野暮なのかもしれない。古代エジプト(また出た)では猫は神として崇められていたというし,招き猫だってそんなようなものだ。黒猫が前を横切ると縁起が悪い(イギリスでは逆とのことだが)と欧米では言われるし,長く生きている猫は妖怪猫又になるらしいって,何が言いたかったのか自分でもよく分からなくなってきたが,要するに何もしないからって猫をなめちゃいけないのだ。なめんなよ。

 

 

 

ステファン,二股をかけ続ける

 ステファンはよく考えるとうらやましい男である。エリンもいいけどレイチェルもいいなあ,どうしようかなあとディーバに相談するわけだが,ディーバだってメスだ。つまり,彼の周りは女の子だらけなのである。ひるがえって,アメフトチームのロッカールームのような男所帯の4Gamer編集部にいる私としてはつくづく……いや,もう言うまい。
 問題は,二人の美女はそこに存在しており,ときどきデートに応じたりはしてくれるものの,それだけってことだ。要するにとくにステファンを好きってわけでもないようなのである。うーむ,女心ってのは難しいですねえ。

 

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クラブでカード遊びをしていると,レイチェルと鉢合わせ。どうやらステファンにミッドナイト・マスカレードに誘ってほしいらしい そこへゴードンが子分のアンソニーを連れて出現。当然のようにケンカになる。気楽なように見えて,シム人はあんがい気が短いのだ。うりゃうりゃ 割って入ったレイチェルは,勢いでゴードンに「ステファンとミッドナイト・マスカレードに行く」と宣言する。あら,嬉しい成り行きじゃないの

 

 とはいえ,このところちょっと積極的なレイチェル。氷の彫刻作りに励まなければいけないステファンだというのに,「クラブZ」に遊びに行こうと誘いに来るではないか。うらやましい。ところが,こっからがちょっと複雑。クラブZでいい感じでヘタクソなカラオケなんか歌っていると,例によってゴードンが出現して,「オレのレイチェルに手を出すな!」とケンカを売ってくるのである。自分だってエリンとデートしているのに,その言いぐさはないんじゃないのと思うものの,ステファンも負けてはいられない。ゴードンの前にレイチェルと濃厚キッスをして,仲の良さを見せつけてやろうと,うらやましいことを考えて即座に実行する。
 ところが,そこをエリンに見られ,「ステファン? レイチェルとつき合っているの?」と言われる。「いやあの,そういうわけじゃ……」としどろもどろなステファンだが,今度は「そういうわけじゃないって,どういうことなの?」とレイチェルに聞きとがめられて往復ビンタを食う。なんかもう,まさにアメリカのお昼に放送されているソープオペラみたいな展開だが,かくして,哀れステファンは二人の女の子の心象を最悪にして,トボトボと家路につくしかないのであった。うふふふ。
 まあ,この出来事は「どっちつかずは良くない」という教訓を我々に教えてくれるが,その教訓の生かしどころのない私はどうすればいいのですかって,誰に聞いてるのかしら?

 

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レイチェルとカラオケなんかデュエットしちゃってゴキゲンだ。歌そのものは聞くに堪えないのだが,ゴキゲンだ。ところが,そこへまたまたゴードン登場。なんでこんなやつと一緒にいるんだ,とレイチェルに迫るのである

 

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本文に書いたドタバタは,ぜひご自分の目で確認していただきたいが,そんなわけで二人の女の子にすっかり愛想を尽かされてしまったステファン。自業自得と言うべきかもしれないが,慰めてくれるのはディーバだけ。とほほのほ

 

 

 

猫とロブスター

 このミッドナイト・マスカレードの場合,ストーリーが進んでいくためにはステファンのスキルがそれなりになっていなければならないようだ。とくに「料理」のスキルが重要で,そのためには本を読んで勉強したり,頻繁に料理を作ったりしなければならない。そうしてスキルがそれなりになったら,ステファンは「さあ,ロブスター料理でも作るか」となって物語が進んでいくのである。
 だが,ディーバには要注意である。せっかく作ったサラダを食ってしまうような猫なのだからして,ロブスターなんかサラダの何倍も猫の注意をひくはず。料理が完成するとどこからともなくジュリアンヌが現れてそれを持って行くのだが,それまではディーバから目を離してはいけない。だが,トイレにも行きたいしなあ。ううー。

 

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ヤクルト・スワローズの監督にちょっと似たステファンが,渾身の料理技術を傾けて作り上げたロブスターの丸焼き。うーん,おいしそうである と,そこへやってきたのは油断もスキもない前科持ちのディーバ。なんとなく目つきが怪しいような気がするのは,気のせいではないだろう

 

 

 

エリスとの恋に悩むステファンと癒しのディーバ
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なぜかゾンビ状になっている友人のサル

 レイチェルとエリン,二人の女性の恋の狭間に(手前勝手に)悩むステファン。とはいえ,二人の色合いは微妙に異なり,ちょっと大人のレイチェルはゴードンにややうさん臭いものを感じてステファンに好意をよせつつあるのに対し,エリンはあくまでゴードンのことが好きなのである。
 私としては余計なお世話だとは思うのだが,ステファンはなんとかエリンを翻意させようと友人のレストランオーナー,サルの店にデートに誘い,いい雰囲気にはなるものの,ゴードンの話を持ち出したとたんに泣かれてしまう。ダメだこりゃ。次行ってみよー。

 

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おいしい食事と音楽。乾盃なんかしちゃっていい感じだが,ステファンがゴードンの一件を持ち出したとたん,エリンが怒って泣き崩れ,すべて台なしに。まあ昔から「人の恋路をじゃまする奴は,猫に蹴られてなんとやら……」えーと,猫じゃなかったような気もする

 

 

 

氷の彫刻と陰謀と猫

 恋愛もいいけど,今は仕事も大事だ。サラダとロブスターの丸焼きを仕上げつつ,着々と準備を整えるステファン。最後の依頼である氷の彫刻にチャレンジするときがやってきた。って,なんでステファンがチェーンソーをぶん回して氷の彫刻を作るのだか良く分からないが,欧米ではシェフがそれをするものと相場が決まっているらしい。
 ジュリアンヌから氷のブロック(および作業台とチェーンソー)を受け取ると,さっそく制作開始である。

 

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なんの変哲もないクールな氷のブロックも,ステファンの手にかかればたちまち美しい白鳥の姿に早変わり。でも作れるのは白鳥だけのようで,ちょっと残念 彫刻作りが無事終わり,続いてゴードンの正体をあばくべく計画を練るステファン。いろいろ想像して策略をめぐらす彼の真剣な様子はちょっとキモい

 

 

 

そして,ミッドナイト・マスカレードが始まる

 ジュリアンヌに頼まれた準備もすべて完了し,いよいよミッドナイト・マスカレードの夜がやってきた。エリンとレイチェルとの不安定な関係を精算し,ロバートとの問題にもケリをつけるのであるって,そんなにうまくいくのだろうか? 大丈夫。だってこれゲームだし。さあ大団円である。クライマックスだ。読者諸君もぜひ緊張してほしいが,イヤならいいです。
 とはえい,これ以降のストーリーは,やはりあなたの目で確かめてほしいところ。ここまで食っちゃ寝食っちゃ寝というまことに猫らしい暮らしを送ってきたディーバだが,彼女の真の実力が発揮されるのかもしれないし,筆者にとって三日三晩考えても答えの出ない究極の選択を突きつけられるかもしれない。なんちゃって,うふふ。とりあえず思いっきりもったいぶっておくとしよう。

 

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ミッドナイト・マスカレードが開催されるアンバーホール。なんだかちょっと人の集まりが悪いようだが,あまり多くのNPCがいっぺんに登場するとゲームがやたら重くなる(AIのせいである)ので,これでいいのだ

 

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エリンを見つけたので話しかけるステファン。その背後ではゴードンが仮面を外してステージに登っていった。これはチャンスだ。なんの? ミッドナイト・マスカレードのキングに選ばれたのは,なんとゴードン。心中穏やかでないステファンだが,これには続きがあるので大丈夫だ 詳しい話はできないが,××が××したおかげでディーバとステファンの絆はさらに深まったのである。しかし,伏せ字が多いと原稿が楽でいい

 

 

 

終わりよければすべてよし

 第一話のアリス&サムの話と違い,ステファンの物語は前作「ライフストーリーズ」を思わせる展開を見せる。まあ,要するに人間関係,それも男女関係を中心にストーリーが進んでいき,ディーバはその,なんちゅうか「癒し系」(←半疑問形)? そりゃまあ,溺れている人を助ける「水難救助猫」とか,羊の群れを見張る「牧羊猫」とか,空港で活躍する「麻薬捜査猫」とか,匂いを頼りに犯人を追跡する「警察猫」とかいないのだから仕方ないっちゃ仕方ない話かもしれない。とはいえ,これはシムズ。生物学の常識にとらわれない大活躍を見せないこともないかもしれないではないか。ぜひ期待していただきたい。

 

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 というわけで,二人のシム人と二匹のペットが織りなす物語は一応おしまいだ。とはいえ,これでこのままゲームを押し入れにしまい込んで「さあ,次は11月のCrysisだ。楽しみだなあ」などと言うのはもったいなさすぎ。
 ストーリーが終わっても彼らの生活は続くのだし,今度はこれまで脇役で登場していたキャラクターを操ってプレイできるようになる。アリスとロバートの関係も気になるだろうし,ステファンとむにゃむにゃ(ネタバレ自粛)の関係もさらに気になるはず。当連載では時間の都合上,かなり勢いよくストーリーを追いかけてしまったが,もっとあっちこっち寄り道しながらのプレイだって可能だ。
 また,フリーモードの舞台として用意されたリゾートっぽい街,「アーパー・フォールズ」でもいろいろ楽しいことができそうだし,2007年冬にはシリーズ最新作,「The Sims Castaway Stories」なんかも控えている。お楽しみはこれからだ!
 ではみなさん,お達者で。

 

 

 

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 さて,先週はその優雅な猫の暮らしぶりを余すところなくお見せしたディーバだが,今週は,本当はなかなか猫の生活も大変だというスナップを。ご主人様が別の子猫ちゃん(比喩的表現)にうつつを抜かしていれば,そりゃ暴れたくもなろうというものですわよねえ,奥さん

 

 

 

 

 

■■松本隆一(4Camer編集部/Comapny)■■
先日の真夜中のこと。4Gamerのスタッフ数名が,編集部で夜を徹してサイトのリニューアルに向けた作業を行っていると,帰宅したはずの松本がひょっこり現れた。「いやいやいや,家のカギを編集部に忘れちゃってねぇ。大家が起きてくれないから取りに来ましたよ。タクシーで」と,誰にともなく大きな声で言い訳をしていたが,おそらく,一人ぼっちで家にいるのが寂しくなっただけだと思う。
  • 関連タイトル:

    ザ・シムズ ペットストーリー

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