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“忘れてきたものを取り戻す”「リーグ・オブ・レジェンド」世界大会Worlds 2018,日本代表DFMのC9戦,進出を決めたKBMとのタイブレーク戦レポート
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印刷2018/10/04 21:51

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“忘れてきたものを取り戻す”「リーグ・オブ・レジェンド」世界大会Worlds 2018,日本代表DFMのC9戦,進出を決めたKBMとのタイブレーク戦レポート

 2018年10月3日,すでにお伝えしているとおり,PCオンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」の世界大会「2018 League of Legends World Championship」にて,日本代表のDetonatioN FocusMe(以下,DFM)が,プレイインステージのタイブレークに勝利し,プレイインノックアウトへの進出を決めた。10月1日に一度は勝利したKaBuM! e-Sports(以下,KBM)に大敗し,続くCloud9(以下,C9)戦でも敗北。最後のタイブレークで,先に進む権利をもぎ取ったのだ。

リーグ・オブ・レジェンド

 日本のプロリーグ「League of Legends Japan League」が世界大会に挑戦すること8回めにして,初めてプレイインを勝ち抜き,次のステージに進む。忘れることもできない2015年のInternational Wildcard Tournamentで,あと1勝に届かず,悔しい思いをしたDFM。今大会,Ceros選手は「忘れてきたものを取り戻しに来た」という言葉を残しているが,見事に言葉通り,欲しかった1勝をあげ,プレイインノックアウトへと進出したのである。

 本稿では,KBM戦に続いて行われた,C9戦とタイブレークの詳報をお届けする。最後に,プレイインノックアウト進出が決まった後に行った,DFMへのインタビューも掲載しているのでお見逃しなく。

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 2018年10月1日から開催されている,「リーグ・オブ・レジェンド」の世界大会「2018 League of Legends Worlds Championship」。DFMは1日の試合,1勝1敗という成績で,次のステージに進めるかは,3日の試合結果にかかった。ブラジルのKaBuM! e-Sportsとの試合をレポートする。

[2018/10/03 21:26]

 先に結果をお伝えしているので筆を進めるのが少々辛いが,まずはC9戦から。この日,KBM戦で敗北しているDFMの戦績は,この時点で1勝2敗。対するC9は,3勝0敗の圧倒的戦績を誇る。KBMは,同日の試合でC9に敗れているため,トータルの戦績は1勝3敗。つまりDFMとしては,C9に勝てばプレイインノックアウトへの進出が確定,敗北してしまうと,KBMとタイブレークで戦わなければならないという状況だ。

 C9は,Ceros選手の得意なハイマーディンガー,ジグス,さらにはカルマまでもバンして,さらに現環境で強力なアーゴットをピック。しかし,Worldsの試合でずっと封じられていた,Evi選手のカミールが初めてバンを逃れ,会場が沸く。
 DFMの構成は,カミール,ノクターン,シンドラ,エズリアル,タム・ケンチ。対するC9はアーゴット,シン・ジャオ,ルブラン,ドレイヴン,スレッシュだ。

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 C9戦は,お互い一進一退の攻防を見せる,堅実な展開となった。シン・ジャオのガンクにより,C9に2キルのリードを奪われるも,DFMは4人でTopレーンにタワーダイブを仕掛けてからのリフトヘラルド取得で食らいつく。

リーグ・オブ・レジェンド

 そんな中,試合開始から20分ごろに起きた小競り合いで,今年のWorlds一番の珍プレイが発生する。DFMは孤立したルブランに襲い掛かるが,ルブランはリープ+元いた地点に戻る効果のディストーションと,もう一度同じスキルを使えるUltを駆使して,あちらこちらに逃げ回る。しかし,逃げられる前にSteal選手のノクターンがUltを発動していたせいで,ルブランが出現するたびに,ノクターンの突進方向が変わることに。変態機動のジグザグダークネスで空中散歩を楽しんでから,ルブランを捉えてキルにつなげたのだった。

おかしな動きで飛び回るノクターン。真剣な試合の場で会場から笑いが起こるのだから,LoLの試合は面白い
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 26分の集団戦では,機動力に優れるカミール,ノクターンを軸に果敢に仕掛けていくが,うまく対処されて返り討ちに。逆に3人キルされてしまう。しかし,作戦失敗かと目を覆いたくなるような状態から,Yutapon選手のエズリアルが怒涛のトリプルキルをもぎ取り,C9のリードを許さない。
 さらに,28分過ぎにC9がバロンに攻撃を始めると,今度はCeros選手のシンドラが,ピットの外からバロンスティールを成功させる。DFMは4試合中3試合でバロンスティールを成功させており,驚くほかない。

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バロンスティール成功時のDFM関係者の反応
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 オブジェクト差はほぼ互角となり,緊迫した試合展開が続くが,その勝敗は突然おとずれた。36分ごろ,一瞬の隙をつかれて,シン・ジャオの突進から集団戦を仕掛けるC9。シン・ジャオ,アーゴットによるフロントラインをきっちり形成し,ルブランとドレイヴンが暴れまわる。この戦闘により,DFMは壊滅。一方C9は,シン・ジャオとスレッシュを落とされるも,ドレイヴンが生存していたためタワー破壊が早く,そのままネクサスまで到達し,プレイインステージ4勝0敗という圧倒的な強さを見せつけた。

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 このDFMとC9の試合は,3日のスケジュールで最後の試合となるのだが,この時点でDFM,KBM共に戦績は1勝3敗。どちらがプレイインノックアウトに進むかは,C9戦から15分後に行われる,タイブレークで決まることとなった。
 タイブレークは,これまでのプレイインステージと同様,BO1(1本先取)の一発勝負だ。1日の試合ではKBMを破ったものの,3日の再戦で完敗しているだけに,観客としてはどうしても嫌な記憶がよぎってしまう。タイブレーク開始時刻は23:00過ぎで,観戦すると終電もなくなる時間であり,人も少なくなったアリーナの中,日本から来たファンと日本の取材陣は,一か所に集まってDFMを応援していた。

 KBMは先の試合と同様,カミールやハイマーディンガー,タム・ケンチ,ジグスといった,DFMの得意チャンピオンを徹底的にバンする。それに対してDFMは,まずはバンから漏れていたアーゴットを最優先で確保。C9戦で良い動きをしていたエズリアル,そしてブラウム,カルマ,キンドレッドといった,選択できる得意チャンピオンを押さえていく。
 KBMは,エイトロックス,ニダリー,シンドラ,カイサ,アリスターという構成だ。

得意チャンピオンを潰されながらも,やりたいものをピックできている印象のDFM。KBMは,堅実な構成と思いきや,Worldsであまり使われていないニダリーを最後にピックしてきた
リーグ・オブ・レジェンド

 WorldsでのKBM戦というと,1戦目,2戦目ともに,JungleのRanger選手が暴れ,DFMは思うように身動きが取れない状態が続いていた。しかし今回は,序盤から不利な展開に苦しむことなく,互角の戦いが繰り広げられる。

 試合が動き出したのは9分過ぎ,KBMがドラゴンを触りだしてからだ。ニダリー,シンドラがドラゴンを始め,それをCeros選手のカルマ,Steal選手のキンドレッドが咎めに入る。KBMは,Botレーンからアリスターとカイサをカバーに向かわせたいシーンだが,Yutapon選手のエズリアルが的確にヘルスを削り,それを許さない。さらに,ドラゴンを諦めて引こうとするKBMに対して,Yutapon選手は3体を巻き込む素晴らしいUltを放ち,1キルを取ったうえで,生き残った相手にもリコールを強制させ,DFMは安全にドラゴンを取得する。

キレイに突き刺さり,それ以上の戦闘を許さないYutapon選手のUlt
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 その後は膠着状態が続くが,15分過ぎ,ついにEvi選手のアーゴットが暴れだす。レーンをスワップしてBotレーンで争っていたアーゴットとエイトロックスだったが,Evi選手は見事にエイトロックスのスキルを避けながら殴り合い,なんとソロキルをもぎ取ったのだ。
 続くリフトヘラルド前の攻防でも,横から入り込んだアーゴットのダブルキルで集団戦を制し,みるみるうちに装備が整っていく。

リーグ・オブ・レジェンド リーグ・オブ・レジェンド

 そして試合開始から20分,DFMは大胆な行動に出る。エズリアルとブラウムをMidレーン,カルマをBotレーンに置いて,姿を見せて囮にしたまま,キンドレッドと育ったアーゴットの2人でバロンを始めたのだ。アーゴットの分厚いシールドで耐えながら,バロンのヘルスをじわじわ削っていく2人。この時点で,KBMはバロンをまったく警戒しておらず,視界も取れていない。途中でエズリアルとブラウムも合流し,妨害を一切受けることなくバロンの取得に成功する。
 時間帯が時間帯なだけに,バロンバフは強力で,DFMはタワーもインヒビターも難なく破壊していく。ネクサスタワー前の最後の集団戦を制し,バロンバフが消える前に2本のネクサスタワーすらも破壊して,そのままネクサスも打ち壊し,見事,KBM相手に完勝して見せた。

抱き合って勝利を喜ぶDFM。この勝利により,プレイインノックアウトへの進出が決定した
リーグ・オブ・レジェンド
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 プレイインノックアウトは,10月6日と7日に行われる。DFMの試合がいつになるのか,対戦相手はどのチームになるのかは,本日(10月4日)のほかのチームの試合結果と抽選で決まる予定だ。

 最後に,KBMとのタイブレークの後に行われた合同インタビューをお届けして,本稿の締めとしよう。




――プレイインノックアウトへの進出決定,本当におめでとうございます。お疲れでしょうから(この時点で時刻は0:30),手短にいきます。まずは一言でも構わないので,今のお気持ちをお願いします。

Evi選手:
 本当に最高です!

Steal選手:
 同じく最高です!

Ceros選手:
 めっちゃ嬉しいです!

Yutapon選手:
 皆さんに感謝しています。

viviD選手:
 嬉しい!

Evi選手:
 僕ら今,考える力ないんで,一言って言われると本当に一言になります!(笑)。

Kazuコーチ:
 日本が達成したことがない快挙だと思っているので,本当に嬉しいです。今シーズン,やってきたことは間違っていたなかったんだと思えます。

――次のプレイインノックアウトへの意気込みをお願いします。

Evi選手:
 プレイインノックアウト進出という,日本初のことができましたけど,まだWorldsは終わっていないので,次の試合も僕達の全力を出して勝っていきたいです。

Steal選手:
 Eviと同じです。

Evi選手:
 お前何かないの!?

Ceros選手:
 プレイインステージってBO1ですけど,僕達BO1よりBO5のほうが絶対に得意なんです。

viviD選手:
 あ,言いたいこととられた。

Ceros選手:
 (笑)。BO1だと,ドラフト的にもメンタル的にもリセットされてしまうんですよね。それとプレイインステージの自分のパフォーマンスが良くなかったと思っているので,プレイインノックアウトでは個人的にもがんばりたいです。

viviD選手:

 BO1よりBO5のが強いと思っているので,皆さんが楽しく見られるようにがんばりたいと思っています。

Yutapon選手:
 正直,プレイインノックアウトで当たる相手によって勝率が変わってくるので,運が良いことを祈ります。BO5ということで,長期戦になる可能性も十分にあるので,今までと違う対策も練らないといけないと思っていて,Kazuコーチにお任せしたいです。

Kazuコーチ:
 BO5は長期戦で,ドラフトの変化とか,その日に1戦目やって「俺,調子いいわ」とか生まれてくるので,選手達が活躍できるようなドラフトを作っていきたいですね。頼まれたのでがんばります。

――最後に,ファンの皆さんにコメントをお願いします。

Evi選手:
 DFMが勝てなかったり辛い時期でも,応援してくれたファンの皆さんのおかげもあり,ここまで来ることができました。本当にありがとうございます。

Steal選手:
 皆さんは,僕達が勝てるとは予想していなかったと思うんですけど,応援してくださって本当にありがとうございます。次の試合もがんばります。

Ceros選手:
 BO1だとターゲットバンが多かったんですけど,BO5だと変わってくるので,いろいろなチャンピオンをお見せできるかと思います。そこを楽しんでください。

Yutapon選手:
 Worldsはまだ始まったばかりなので,僕達が一日でも長く韓国にいられることを,ファンの皆さんに願っていただきたいなと思っています。

viviD選手:
 何回負けても,僕達を応援してくれてありがとうございます。僕は,世界で良いプレイするDFMを,ずっと皆さんに見せたかったんですけど,半分はできたと思っています。これからも,よろしくお願いします。

Kazuコーチ:
 LJLファイナルで,たくさんのファンが来てくれて,泣いてくれました。今回の試合の後も,僕達も泣きましたけど,多くのファンが泣いてくれたので,ここまで来たら3回泣かせたいです。がんばります。

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