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【PR】11月11日発売の「Mafia II」は,重厚なストーリーでアメリカの裏社会を描いた作品。その魅力を徹底紹介(前編)
2002年,チェコのIllusion SoftworksからPC版が発売された「Mafia: The City of Lost Heaven」(以下,Mafia)は,ひょんなことからマフィアの一員になってしまった元タクシー運転手,トミー・アンジェロが数々のミッションをこなしつつ,組織の頂点を目指す三人称始点のアクションゲームだった。
舞台となるのが,緻密に描き込まれた広大な都市という,当時としてはまだ珍しいオープンエンド型のゲームだったことや,テーマが犯罪/犯罪組織だったことなどから,2001年にPlayStation 2向けにリリース(PC板の発売は2002年)されたメガヒットタイトル「Grand Theft Auto III」(以下,GTAIII)のフォロアーであるというイメージを持たれることの多いゲームでもある。
実際,プロモーション期間中には「架空の都市,Lost Heavenでカーアクション」といった雰囲気のコピーが使われており,それがまた「GTA IIIに近い作品」というイメージを与えていたように記憶している。
しかし,現実のプレイフィールはかなり異なり,Mafiaの特徴は,その重厚な雰囲気とストーリーの面白さにこそあったように思う。名無しでまったくしゃべらない主人公が,あたりかまわずどんなミッションでも請け負っていくというGTA IIIのようなアナーキーさはなく,裏社会で生きるさまざまな登場人物達による,抑制のきいた説得力ある物語が展開していくのだ。
GTAシリーズも,以降は人格のある主人公が登場し,ストーリー展開にも重点が置かれるようになったことを考えると,そういう点で,Mafiaは非常に先駆的な作品だったといえるかもしれない。トミー・アンジェロを最後に襲う運命も,いまだに強い印象を残す。
そんなMafiaは,2004年に発売されたPlayStation 2版とXbox版を含め,全世界累計で200万本のセールスを記録したヒット作だが,PC版では必要以上のゲーム難度の高さや,複雑なスクリプトに由来するバグなども指摘されていた(パッチで修正されている)ため,少なくとも日本では「コアゲーマーの間で高く評価された作品」と呼べそうだ。
英語版「Mafia II」公式サイト(要年齢認証)
カルト的名作タイトルの正統な続編にして
完全新作の「Mafia II」がついに日本上陸
そんなMafiaの続編「Mafia II」が2010年11月11日にTake-Two Interactiveからリリースされる。ジャンルとしては三人称視点のアクションゲームで,対応機種はPlayStation 3とXbox 360(欧米ではPC版もリリースされている)。
開発発表は2007年にドイツ,ライプツィヒで開催されたGames Conventionで電撃的に行われたが,その時点ではプロモーションムービーが一本公開されただけ。その後しばらく沈黙が続き,2009年に入るとさまざまなゲームショウにおいて作品の紹介,展示が行われ,開発もいよいよ終盤に入ってきたことを感じさせた。
そして欧米では2010年8月に発売され,これと前後して日本語版のアナウンスが行われたのである。
ライプツィヒのGames Convention会場に突然出現したMafia IIのブースに興奮したのがつい昨日のことのように思い出されるが,月日の経つの早いものである。いや,ほんと。
Mafia IIの開発は,前作同様Illusion Softworksが担当しているが,同社は2008年にTake-Two Interactiveの傘下に入っており,現在は社名が2K Czechに変更されている。
また,タイトルに“II”の文字こそ入っているものの,今作は前作から完全に独立した作品として制作されている。つまり,前作をプレイしたことのない人でも問題なく楽しめるというわけだ。作中で描かれている時代も,前作の1920年代からMafia IIの1950年代まで,20年以上の開きがある。
とはいえ,ゲームの舞台がオープンワールドであることや,裏社会の複雑な人間模様をテーマにしているところ,ストーリーに重きが置かれていることなどは共通している。
言ってみれば,前作で高い評価を受けた部分はそのままに,2010年の作品にふさわしいグラフィックスおよびアクション面の強化が図られたタイトル,それがMafia IIなのだ。
イタリア移民のヴィト・スカレッタが
生まれ故郷でイタリア軍との激戦を繰り広げる
Mafia IIの主人公はヴィト・スカレッタ。貧しいイタリア移民の二世である彼は,幼なじみのジョー・バルバロと盗みを働いているところを警官に見つかり逮捕されてしまう。時は1943年,第二次世界大戦まっただ中だ。折しもイタリア本土侵攻の前哨戦としてシチリア島上陸を計画していたアメリカ軍は,イタリア語を話す兵士を多数必要としていた。
収監か従軍かを迫られたヴィトは従軍を選び,1943年7月10日に開始されたシチリア島上陸「ハスキー作戦」に参加して,生まれ故郷に降下する。
と,ここまでがプロローグとなるが,ここはチュートリアルも兼ねており,操作の方法が学べる。戦闘システムとしては,いわゆる“カバーシステム”が採用されており,遮蔽物の背後から身を乗り出して撃つのが基本のスタイルだ。最近のアクションゲームでよく見るシステムなので,戸惑う人は少ないだろう。
ただ,強力なライフルの弾丸は木箱などを撃ち抜いてしまうので,何の背後に隠れるかも重要だ。また,車は燃料タンクを撃ち抜かれると爆発するので,うっかり車の陰に入ると悲惨な結果に至る可能性がある。
体力は自動回復で,回復速度も速めの印象。前作のようなヘルスパックは用意されていないので,救急箱を探してあっちうろうろ,こっちうろうろという事態は起きない。もっとも,姿をさらしているときは非常に撃たれ弱いので注意が必要。また,あわてて前進しすぎると,撃ちもらした敵に背後から銃弾を食らうことになり,こうなると遮蔽物は役に立たなくなる。
総じて,前作よりは容易になったものの,戦闘自体の難度は高めだ。遮蔽物から遮蔽物へじっくり移動していくという戦い方が基本であり,ランボー的な突撃は厳禁であるということは,心に留めておきたい。
イタリア軍を順調に制圧して進んでいくヴィト達だったが,敵が戦車を持ち出してきたことで形勢は一気に不利に。砲撃を受けてひっくり返ったヴィトをイタリア兵のライフルが狙うが,そのときシチリアマフィアのボス,ドン・カロが広場に現れ,拡声器でイタリア兵に投降を呼びかけたのだ。
すでに厭戦気分が横溢していたイタリア兵達はその言葉に従い,間一髪,ヴィトは危機を逃れた。と,同時に,裏社会のリーダーの持つ権力の大きさを改めて知るのだった。
憂いを秘めた主人公ヴィト
貧しい暮らしの家族のために裏街道を歩み始める
1945年2月8日――つまり,ヨーロッパの戦火が終息する3か月前であり,太平洋の戦いが終わって第二次世界大戦が完全に終結する6か月前のこと。ヴィトはエンパイアベイに帰ってきた。これからは,この架空の大都市,エンパイアベイが物語の舞台になるわけだ。
Mafiaの舞台となったロスト・ヘブンもかなり広くてビックリしたものだが,Mafia IIのエンパイアベイはそのおよそ2倍の面積を誇っている。
約8年の歳月を経て,グラフィックスレベルは著しく向上し,またディテールも非常に細かくなったことから,後述する車を手に入れれば,まるで実在するアメリカのどこかの都会を走っているような気分になれるだろう。ミッションとは関係なく,街をただ流すだけでも面白い。
ここで重要になるのが,仕事の足となる車だ。Mafia IIには,ブガッティ,フォード,ダイムラーなどをイメージさせる車が多数登場する。前作のクラシックカーも良かったが,今回,最新のグラフィックスエンジンで描かれる,1950年代の車も非常に魅力的だ。
もっとも,帰国したばかりのヴィトに,車を手に入れる余裕はない。
エンパイアベイで彼を待っていたのは,母親と姉のフランチェスカ。父親の残した2000ドルの借金が重くのしかかり,相変わらずの貧しい暮らしが続いていた。
というわけで,ヴィトは手っ取り早く金になる仕事,つまり犯罪に手を染める決心を固める。自分のためではなく,家族のために仕方なくという理由は説得力があるし,幸か不幸か親友のジョーはすでに裏社会の一員として名を馳せており,暮らし向きもいい。うらやましい話である。
もう軍隊に戻っている時間はないと考えたヴィトは,偽造の除隊証明書をもらいに,ジョーと共に何でも屋の「ジュゼッペの店」に出かける。ジュゼッペはすでに引退した金庫破りで,偽造書類から武器までなんでも扱っている。これ以降,ミッションに必要なアイテム類は,このジュゼッペの店で購入することになるのだ。
さて今回,偽造書類と同時に買えるのが「開錠ピック」で,これを使うことで車のキーを開けられるようになる。この開錠場面はミニゲーム仕立てになっていて,慣れるまでにちょっと時間がかかるかもしれない。ボタン一発でいつでもどこでも車を奪取できるGTAシリーズとは,いささか趣が違うのである。
また,車泥棒をしているところを発見されれば,もちろん警察に追われるし,盗んだままでは「手配車」として,パトカーに追われてしまう。それを回避するために,街の何か所かにある怪しげな工場へ行き,ナンバープレートを交換することが必要だ。
このように,Mafia IIにおいて車は重要なファクターであり,ミッションのたびに盗んで,終われば乗り捨てる単なる道具ではない。また,車はダメージを受ければ壊れるし,ガソリンスタンドで洗車すればピカピカになる。さらに,車種ごとの挙動も再現されており,ゲームが進めば乗り比べる楽しみも生まれるはずだ。
いずれにしろエンパイアベイは広すぎるので,車なしではにっちもさっちもいかないのである。
最初の仕事は,解体工場のマイク・ブルスキーからもらうことになる。ブルスキーは,不法に入手した車を解体して売りさばくような悪い男であり,ヴィトにウォルタークーペという高級車を盗んでくるように依頼する。
ジョーの話では,そのウォルタークーペは「ローンスター」というバーの横に停めてあるとのことだが,そこはエンパイアベイでも危険な黒人街のバーである。見つかればただではすまない。
しかし,ここで断ってはゲームが進まないので,彼は危険を承知でローンスターへ向かうのである……。
街のすべては,物語を際立たせるためにある!
次回は,Mafia IIの魅力をさらに突っ込んで紹介
GTAシリーズなどと違い,エンパイアベイは現実にありそうな街だ。いきなり闇レースが始まったり,誰彼かまわずミッションをくれるNPCが立っているわけではない。制作者の話によれば,1950年代を徹底再現したエンパイアベイの作り込みは,すべて物語を際立たせるためにあるらしい。現実の街で起きた,現実の物語という雰囲気を作るための,手の込んだ大道具というわけだ。そのため,物語への没入感はきわめて高い。
とはいえ,前作とは異なり今回はいくつかのサイドミッションも用意されているので,探索型のプレイヤーも満足できるだろう。また,アクションシーンも最新タイトルらしい迫力のあるものになっており,その点にも進歩が感じられる。
かくしてヴィトは,暗黒街に一歩足を踏み入れた。目指すはマフィアの頂点だ。だが,組織の掟は非情であり,周囲には腹に一物ある危険な人物がうようよしている。家族のために成功を収め,金持ちになるという単純な動機では,かつてトミー・アンジェロを襲った不幸な運命がヴィトにもふりかかるかもしれない。
さて,今回はゲームのざっとしたストーリーと世界観,そしてゲームシステムの一端を紹介したが,次回はさらに物語に沿った,詳しい説明をする予定だ。お楽しみに。
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(c) 1998-2010 Take-Two Interactive Software, Inc., and its subsidiaries. Mafia (R) II developed by 2K Czech. 2K Czech, the 2K Czech logo, 2K Games, the 2K Games logo, Illusion Engine, Mafia, Mafia II, the Mafia II logo and Take-Two Interactive Software are all trademarks and/or registered trademarks of Take-Two Interactive Software, Inc. All other marks are property of their respective owners. All rights reserved.
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