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Online Game messe.2009会場で発表された5〜12歳の女の子向けコミュニティサービス「おしゃらんど ファンテージ」とは
ファンテージは,米Fantage.comが開発したブラウザベースのオンラインコミュニティだ。プレイヤーは,2Dのアバターを使ってファンテージ島で生活し,オシャレやコミュニケーション,ミニゲームなどを楽しめる。自分の部屋を飾ってパーティを開いたり,オシャレ着のコレクションを競うファッションショーができたりなど,名前からだいたい想像されるように,5〜12歳の女の子をターゲットにしているサービスだ。アメリカでは,2008年のサービス開始から1年半で300万人を超えるプレイヤーを獲得する話題作となっている。
なお,タイトルの「ファンテージ」というのは,Fantastic+Ageの造語で,サブタイトルの「おしゃらんど」は「おしゃれ」「おしゃべり」の二つの要素を楽しめるという意味が込められているという。
Webブラウザで動作するワールドでは,二頭身のアバターキャラが動き回り,マップ内でコミュニケーションできる。なぜかキャラクターはボードに乗って移動するのだが,スケートボードやスノーボード風のもの以外にも,金斗雲風の雲や木の葉など,さまざまな乗り物が用意されているようだ。
低年齢の子供向けということもあり,コミュニケーションではチャットよりもキャラクターの動作を多用するとのこと。適用できるエモーションも,泣く,ウインク,ジャンプ,手を振るの4種類に限定されるなどシンプルな構成だ。
ハラスメントなどにも配慮して,ファンテージでは,通常のチャットは,一般的なフリーテキストのものではなく,登録されているものをメニューから選択する方式のセーフティチャットとなっている。
日本で運営するネクソンも,低年齢の子供に安心して提供できるものをということで,安全対策には力を入れるようだ。すでにメイプルストーリーでは,あんしんキッズサポートなどを実験的に取り入れており,そういったものも積極的に取り入れていくという。
ハウジング要素やミニゲームはごく普通なのだが,ムービーでも紹介されているミニゲームの一つに英文のタイプ練習ソフトのようなものがあるのだが,これは近づいてくるオバケを撃退する体裁の楽しいものになっている。アメリカ産らしいミニゲームといえるだろう。これは,ほぼそのまま日本でも導入されるようである。
ちょっと面白いのはファッションショーだろうか。これは,ファッションショーの主催者がテーマを出し,自分の持ち衣装の中からテーマにあったファッションを選んでくるというもので,このゲームのモチーフであるオシャレ要素をうまく引き出し,アバターアイテムを単に飾るだけでなくゲーム要素の一つとした面白い応用例だ。
メイプルストーリーを擁し,オンラインゲーム業界では最も低年齢層を囲い込むことに成功していそうなネクソンだが,さらに低年齢かつこれまでのゲーム志向とは違った層へのユーザー拡大を目指して,ファンテージで新たな市場にアプローチしようとしている。北米で成功したタイトルだけに,動向が注目されるところである。
とりあえず,日本のプレイヤーの前には2010年2月にお目見えすることになりそうだ。4Gamerを読んでいるような大きなお友達にはあまり縁のないゲームなのだが,自分の子供にやらせるオンラインゲームを探しているとか,近所の知り合いに小さな女のお子さんがいる場合には,こういうものをお勧めしてみるのもよいかもしれない。
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