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  • セガ
  • 発売日:2010/05/27
  • 価格:5500円(税込)
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サカつくDS ワールドチャレンジ2010

サカつくDS ワールドチャレンジ2010
公式サイト http://www.sakatsuku.com/ds2010/
発売元・開発元
発売日 2010/05/27
価格 5500円(税込)
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このゲームの読者の評価
70
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  • 最近のセガ 70
    良い点
    ●テンポの良いゲームデザイン、インターフェース
     サカつくの楽しみと言えば、優れた選手を手にいれ、より強いチームを作り上げることですが、本作で最も感銘を受ける部分は、そうした基本のゲームデザインではなく、セガの持つ優れた操作性といった技術力、ユーザーにストレスを感じさせないゲーム作りの姿勢でしょう。
     タッチペンを用いるインターフェースや、テンポよく進むゲームデザインなど、もちろん完全無欠ではありませんが、セガのゲームデザインはゲーム業界全体の平均値と比べ遥かに上質なレベルにあるのは間違いありません。
     最近もPS3において、「龍が如く」、「戦場のヴァルキリア」など幾つかのセガが開発販売したゲームをプレイしましたが、どれも操作性に優れ、チュートリアルも親切かつくどくなく、マニュアルを読まなくてもすぐにプレイできるといったユーザーに配慮した作りとなっています。

     かつてファミコンが隆盛を誇っていた時代、任天堂、ナムコ、コナミ、カプコン、エニックス、ハドソン、そしてセガといった当時の大手メーカーのゲームは、乱立する駄作の中でもユーザーの期待を裏切らない上質なものであり、特にハードメーカーでもある任天堂のゲームは、ハズレがなく、ファミコンに対抗していたセガのゲームも同様に優れた質のゲームが多かったと記憶しています。
     ハードメーカーであるが故に、所謂糞ゲーを販売するわけにはいかないという姿勢が、当時まだ中学生であった私にもヒシヒシと伝わってきたものでした。
     そうした、ゲーム作りへの姿勢は、今日の任天堂、セガのゲームにも脈々と受け継がれていると感じられ、期待を大きく裏切らないゲームをコンスタントに出し続けることができるのは、これはハードメーカーであったが故に持っているセガの力量です。

    ●片手間にプレイできる
     試合は自動でサクサク進むため、試合中はテレビを見る、また試合中に放置して、またやる気になったら進めるといったカジュアルなプレイが可能です。
     「ゲームをやるときは、ゲームに集中する!」といった方はともかく、私のような30代の人間には、こういうライトな感覚は貴重です。

    ●シンプルさに磨きがかかった
     サカつくは、前述の通り強い選手を集めることが目的のため、自分が納得するまでは特に終わりがないゲームです。選手を手にいれて育て強くするわけですが、要はユーザーの楽しみは、まさにその強い選手を得るところにあります。しかし、過去のナンバーにおいては、面倒なトレーニングをしなければならなかったり、せっかく強い選手がいても相性が悪く、一緒に使うことが難しかったりなどの仕様もあり、非常にストレスのたまるものでした。
     今回の最新作では、選手は試合でレベルアップし、また相性などもそれほど強い影響がなく、選手集めの楽しさを満喫できます。シンプルな面白さが存在します。


     
    悪い点
    ●初代から変わらないデザイン
     初代から十数作のナンバーが販売されていますが、プレイして得られる感覚は全く変わりません。つまりは最新作をあえて遊ぶ必要がないと思われます。

     良い点で、セガの持つゲーム作りへの姿勢について述べましたが、一方でセガの特徴として進化や変革といった創造性における部分で妥協が見られる点があります。これは、創造性が無いということではなく−創造性がないメーカーであれば、そもそも良作自体を生み出せるはずがない−、創造性があるにも関わらず、1回ヒットした作品は、軽微な変更を行うのみでナンバリングし続けがちであるという意味です。
     創造性があり開発の力量があるにも関わらず、軽微な変更=低コストのナンバリングで済ましてしまう姿勢は、非常に疑問です。

     初代サカつくから、15年位の年月が経っています。確かによりシンプルになって遊びやすくなった本作ですが、この程度の良化に15年必要とは到底思えません。社会において、ワールドカップなどによりサッカーが盛り上がれば、それに便乗して売れるのは分りますが、その都度、少し変更して販売の繰り返しですね。
    総評
     本作のエンドクレジットで、チーフプロデューサーとして、「龍が如く」の名越氏(同一人物かは知りません)の名前がありました。そのため、「龍が如く」で感じた感覚−優れたゲームデザイン、操作性と、一方で変わり映えしない進化の形−を思い出すこととなりました。
     繰り返しになりますが、作品の持つ質感、そこから生まれる安心感は、ハードメーカーであったセガゆえに非常に高いものがあります。個人的には、マーク靴らドリキャスまでセガのハードを買い続け、またセガ開発のゲームも数え切れない程プレイしましたが、大きく裏切られた思い出はありません。
     最近のセガですが、その高い技術力にも関わらず、その販売手法はナンバリングタイトル(自社開発物)が多い状況があります。評価の高いゲームをより良質にして、提供するという意味では、ユーザーにとっても良いことだとは思いますが、大した変更もせずに延々と販売をし続けることが、ユーザーにとってだけでなく、発売するメーカー自身にとってもプラスなのか考えさせられます。
     ゲームもグローバル化が進み、既に洋ゲー、和ゲーなどという括りも意味がないものになる中で、今までの日本では通用したであろうナンバリング販売手法も頭打ちになっており、メーカーも短期的に見れば小銭は入るのかもしれませんが、長期的な視野でみた場合信用という大きな財産を失っているように思えます。
     セガのゲームは、しっかりとユーザーを向いており、配慮も素晴らしいことは間違いありませんが、何故これだけの力量のあるメーカーが、上辺の変更のみのナンバリングタイトルを製作するのか、仮にナンバリングタイトルを出すにしても、セガであればもっと革新的な変更、それこそゲーム業界をあっといわせるような仕掛けを提案できるのではないか、と感じます。2流メーカーではなく、セガだからこそ感じることかもしれません。
     「面白いんだけどねぇ。ただハマるほどではないんだよねぇ。いつも一緒だし。」これが私の感想です。

     
     
     
    プレイ時間
    40〜60時間
    グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム
    5 3 5 4 4
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