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印刷2010/09/25 10:00

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東京ゲームショウでは何が話題になったのか。TGS 2010の関連記事アクセスランキングを掲載!――そして4Gamer編集部の面々が注目した作品とは?

 元気の無さばかりが取り沙汰され,なかなか明るい話題のでてこない昨今のゲーム業界だが,そんな不景気な話もどこ吹く風と言わんばかりに,今年の東京ゲームショウ(9月16日〜19日開催)は多くの人で賑わった。
 14の国と地域から194のゲーム関連企業,団体,学校が出展し,展示されたタイトルは712タイトルにも及ぶ。会期中4日間の来場者数も,史上初の20万人超えとなる20万7647人を記録。まさに“アジア最大のゲームイベント”の名に恥じない結果となった。

画像集#052のサムネイル/東京ゲームショウでは何が話題になったのか。TGS 2010の関連記事アクセスランキングを掲載!――そして4Gamer編集部の面々が注目した作品とは?

 4Gamer的にも,コンシューマ情報を扱い出してから,今回で3回目となる東京ゲームショウであったわけだが,会期中の記事本数は実に224本で,これは一体誰が読んでくれるんだという,編集部記録を更新する羽目になった。しかし,いろんな話題で盛り上がれるうちは,まだまだゲーム業界も元気!といったところだろうか。

 ともあれ,新タイトルの発表やサプライズが相次ぎ,大いに盛り上がった今年の東京ゲームショウだが,そんな数々の発表の中でも,とくに注目されたタイトルやニュースはなんだったのだろうか?
 4Gamerでは,特別に東京ゲームショウ関連の記事のみに絞った記事アクセスランキングを作成。また併せて,実際に東京ゲームショウを取材して回った編集部の面々に,「今年の注目作やトピック」について聞いてみた。
 4Gamer読者,そして4Gamerの中の人たちは,今年のTGSをどう感じていたのか。それぞれの視点から見えてくる今年の東京ゲームショウをお伝えしよう。

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―――「TGS 2010」記事ランキング―――

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「東京ゲームショウ2010」記事一覧はこちら



 今年の東京ゲームショウ,4Gamre読者からもっとも注目されたのは,「PROJECT DARK」や「ICO」「ワンダと巨像」のPlayStation 3移植版など,数々のサプライズが発表されたソニー・コンピュータエンタテインメント(以下,SCE)の「Sony Computer Entertainment Japan. Press Briefing」関連の記事だ。
 なかでも「PROJECT DARK」は,あの「Demon's Souls」の開発スタッフが再集結して臨むアクションRPGということで,発表されるや否や大きな反響を呼んだ。11月に「グランツーリスモ5」の発売を控え,さらには「人喰いの大鷲トリコ」などといった注目作を抱えるSCEだが,PlayStationプラットフォームのさらなる躍進に向けての勢いを感じさせる講演内容であったと言えよう。
 
 一方で,マイクロソフトも“5つの新しいクリエイティブパートナーシップ”と題し,カプコンとフロム・ソフトウェアが手を組んだKinect対応タイトル「重鉄騎」や,須田剛一氏の新作「codename D (仮称)」,水口哲也氏が携わる「Child of Eden」(PS3/Xbox360),セガの「Rise of Nightmares」など,数々のサプライズタイトルを発表。なかでも,Xboxタイトルの名作という呼び声高い「鉄騎」のDNAを受け継いだ「重鉄騎」が,とくに大きな注目を集め,別記事で紹介されたムービーが大きなアクセス数を叩き出していた。

 ほかには,「モンスターハンターポータブル 3rd」がメタルギアとのコラボ発表を含め,計3本の記事を10位内に収めているのは,さすがの貫禄といったところか。また「龍が如く OF THE END」や「ファンタシースターオンライン2」,さらにはランクインこそ逃したが,「初音ミク -Project DIVA- 2nd」「戦場のヴァルキュリア3」の話題性も抜群で,プラットフォーマーを除いたメーカー単位で見れば,今年はカプコンとセガが牽引したTGS(4Gamer上での話題的には)だったとも言えるだろう。




―――4Gamerスタッフが見た「TGS 2010」―――

Kazuhisa


 コンシューマ情報を扱い出してから,早3回目の東京ゲームショウである。「会場で見かけた注目作をなんか挙げてください」というオファーが来たが,限られた文字数でとなると,昨年に引き続きで申し訳ないが「人喰いの大鷲トリコ」(以下,トリコ)の一点である。

余談だが,上田文人氏の語り口は本当に穏やかで優しい。なぜだか分からないけれど「あぁICOを作った人だなぁ」と素直に納得できる(関連記事
画像集#013のサムネイル/東京ゲームショウでは何が話題になったのか。TGS 2010の関連記事アクセスランキングを掲載!――そして4Gamer編集部の面々が注目した作品とは?
 上田文人氏は,10年を超えるSCEの社歴において,わずか2作品しか世に出しておらず,トリコがようやく3作目である。いつも思うのだが,そんな開発者(ビジネス的にドライに言うなら,収益をあげる効率が悪いということだ)をちゃんとキープしているSCEという会社は,本当に懐が広いと思う。チーム上田のような素晴らしいグループを,作品数が少ないからといって(共通ライブラリとかで貢献しているのかもしれないが)見捨る会社なんて――とくに昨今は――いくらでもあるだろう。だからこそSCEには,一人のゲーマーとして,心の底から感謝している。
 そして実はトリコには,超絶美麗なグラフィックスで描かれた戦場もなければ,HDクオリティでBlu-rayディスク満タンまで描かれた萌え絵もない。ハイスピードでドーパミン溢れるアクションもないし,目を見張るようなマルチプレイ機能だって,きっとない。リビングで家族団らんで楽しむゲームでもなさそうだし,数百種類もいるモンスターを集めていく,コレクター魂がそそられるゲームでもない。
 「あと1ターンだけ」と言い続ける中毒性の高いゲームでもないだろうし,ダンジョンの奥深くでスーパーレアアイテムを探し続けるゲームでもないだろう。一本買ったら2年楽しめるようなものでもないだろうし,オンラインで続々とステージが配信されることなんて,どう考えてもなさそうだ。有名声優だってきっと一人も起用していないし,有名アーティストが楽曲を作ったりもしていない。

 ――こうして言葉にして「ないもの」を並べると割と壮観だといま自分でも思ったわけだが,これらはすべて,トリコという作品においては何の価値も持たないものなので,問題はない。では「人喰いの大鷲トリコ」には何があるのか。それはただ一つ,上田氏が描く「リアリティ溢れる世界」だけである。大事なことなので強調しておくと,「リアルな世界」ではなくて「リアリティ溢れる世界」である。
 すべてが現実のものじゃないのに,リアリティ溢れる存在感を持った,世界,建築物,そして大鷲トリコ。「架空だからこそ表現できるリアル」をとことんまでどこまでも突き詰めたその作品は,もはやゲームではない。というか,別にゲームじゃなくてもいい。
 とにかく1日でも1時間でも早く,あの世界に入って,あの素晴らしい大きな動物と戯れたい。あの羽根によじ登りたい。しっぽにつかまりたい。一緒に冒険がしたい。リアルな設定は何一つないのに,なぜかあの世界は「生きている」のだ。トリコと共に,建物から脱出したり,敵と戦ったり,パズルを解いたり,きっとそういうエンターテイメントになるんだと思う(あえてゲームとは言わない)。

 うまく言えないが,私にとってトリコは,「ICO」「ワンダと巨像」に続き,ゲームではない何か新しい形のエンターテイメントなのである。それにつけても,あと1年は,長すぎる……。

人喰いの大鷲トリコ
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 書き終えたあと,「あなた,編集長なんですから,もうちょっと気になる作品を挙げてください」と言われたので,あと2本「これはやろう」と思ったものを名前だけでも挙げておくと(誌面が足りなくてごめんなさい!),「VANQUISH(ヴァンキッシュ)」(セガ,開発:プラチナゲームズ),「コール オブ デューティ ブラックオプス」(スクウェア・エニックス,開発:Treyarch)となる。
 ……あれ,なんかこれデジャブだなと思ったら,昨年とある意味まったく同じラインナップだった。人間の好みはそうそう変わらないということなのか,それとも私が何も進歩していないのか。


TAITAI


 関連記事の本数は実に224本,4Gamer的にも過去最大規模の取材体制で臨んだ今回の東京ゲームショウだが,それと同時に,個人的には,初めて「自分で取材しない」ゲームショウでもあった。もちろん,悠々と会場を見て回る……というようなことが許されるわけはなく,取材どころか,まともに会場を見て回ることすらままならない忙しさで,ただただ忙殺されていただけだったのだが。数年前に比べるとすっかり大所帯になった編集部に頼もしさを感じつつも,やっぱり自分で取材ができないと面白くないな!……と思ったような気がしないでもない。

 さて,そんな私なので「今年の注目作は!」とか迫られても正直困るが,一つ心惹かれたタイトルがあるとすれば,それはズバリ「TOKYO JUNGLE(仮称)」である。本作は,荒廃した東京で動物達が生き残りをかけて戦うというアクションゲーム。こう説明してみてもいまいち意味が分からないのだが,実際にこの通りの内容なのだから余計困る。
 今回出展されていたバージョンでは,愛玩犬として名高い(?)ポメラニアンを操作し,弱肉強食の掟のみが存在する廃墟となった東京を徘徊。空腹を満たすためにほかの動物を狩っていくという,やはり文章で説明してみても意味がよく分からない内容になっていた。

TOKYO JUNGLE(仮称)
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 このゲームの魅力的なところは,ひとえに“人の素朴な疑問”をテーマにしているところである。すなわち,ポメラニアンやチワワといった可愛いペット達を見て誰もが感じるであろう,「こいつは,野生で生きていけるんだろうか?」という素朴な疑問だ。いや,この疑問がどれだけ普遍的なのかはよく知らないが,そう思ったことがある人は,少なくとも一人や二人じゃないはず。そんな知的好奇心を満たす意味でも,本作のテーマ性って,実は深いのではないだろうか。
 販売元であるソニー・コンピュータエンタテインメント自身が,「バカゲー」と言って憚らないなど,古き良きPlayStation魂というか,クリエイター魂を感じさせる本作。発売はもう少し先になるとのことだが,その完成が待ち遠しい限りである。

龍が如く OF THE END
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 ちなみに,もう一つ気になったタイトルが「龍が如く OF THE END」。まさかのゾンビゲームで話題騒然ということで,いまさら説明の必要もないとは思うが,毎回良い意味で想像の斜め上を行く龍が如くシリーズは,昨今のゲーム業界における一つのお手本だと思う。いや,ほんとに。


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