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Thermaltakeのゲーマー向けマウス第1弾「Tt eSPORTS BLACK」レビュー。かぶせ持ち派なら選択肢になるか
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印刷2011/01/31 00:00

レビュー

Thermaltakeのゲーマー向けマウス第1弾をねちねちと掘り下げる

Thermaltake Tt eSPORTS BLACK

Text by fumio


 Thermaltake Technology(以下,Thermaltake)といえば,PCケースやCPUクーラーなどで名の知れた自作PC関連製品メーカーだ。秋葉原で製品展示イベントを開催したり,LANパーティのようなPCゲーム関連のイベントにも協賛していたりするので,4Gamer読者にも割と馴染みのある会社だろうと思う。

Tt eSPORTS BLACK
メーカー:Thermaltake Technology
問い合わせ先:問い合わせフォーム
実勢価格:4500〜5000円程度(※2011年1月31日現在)
Tt eSPORTS
 そんなThermaltakeが,独自のゲーマー向け周辺機器ブランド「Tt eSPORTS」(ティーティー イースポーツ)を正式に立ち上げたのは2010年3月のこと。同年末には,やはり自作PC市場で名の通っている販売代理店,リンクスインターナショナルを介して,国内市場への参入も果たしている

 自作PC関連のメーカーが,ゲーマー向けの製品ブランドを立ち上げる例は,過去にもいくつかあった。今では決して珍しいことではないが,そんななかTt eSPORTSは「一般ゲーマー」と「ハードコア&プロゲーマー」,2種類のプレイヤー層に向けて,それぞれ異なる製品ラインナップを用意するという方針を打ち出し,差別化を図ろうとしているのがユニークなところだ。

 さて,今回取り上げる「Tt eSPORTS BLACK」(以下,BLACK)は,そんなTt eSPORTS第1弾製品群に含まれるワイヤードマウスで,Royal Philips Electronics(以下,Philips)製のレーザーセンサーを搭載する,一般ゲーマー向けのモデルだ。そんな同製品が激しいゲームプレイにどこまでついてこられるのか気になるところで,今回はそのあたりをねちねちとチェックしてみたい。


かぶせ持ちのしやすさがとくに良好

外観からは想像できない軽さもGood


ケーブルは布巻きタイプ。一見硬そうだが,実際には柔らかめで,取り回しやすい。USBコネクタ部には「Tt」のロゴが躍る
Tt eSPORTS
 公表されているBLACKの本体サイズは70(W)×120(D)×40(H)mmで,実測でもおおむねこの程度。「大型」とまではいかないが,小さくもない,といったところか。
 全体的なシルエットは,既存の製品だと,Logitech/ロジクールの「G9x Laser Mouse」で「ドライグリップ」を装着している状態に近いが,G9x Laser Mouseよりは全体的に一回り大きく,また,本体を真上から見たとき,前後中央部付近が左右両サイドとも山のように盛り上がっているなど,異なる点も少なくない。

4Gamerの比較用リファレンス「G5 Laser Mouse」と並べてみたところ。一回り小ぶりで,「アジア人向けの大型マウス」といったところか。横から見たとき,最も背が高い部分はG5 Laser Mouseよりもやや後ろ寄りだ
Tt eSPORTS Tt eSPORTS
Tt eSPORTS

 これを握ってみた印象だが,「かぶせ持ち」派の筆者としては,かなり唸らさられてしまった。まず,本体を横から見たとき,最も盛り上がっている部分が中央よりも手前側(=本体後方)に若干寄っているため,手のひらへの適度な密着感があり,安定した握り方ができる。

本体を左右側面からそれぞれ見たカット。最も盛り上がったところが本体後方に若干寄り,さらにそこから急な角度で本体後方へ傾斜がついている
Tt eSPORTS Tt eSPORTS

Tt eSPORTS
 そして,先ほど紹介した「山のように盛り上がっている本体両サイド」が,握ったとき,指の曲がり具合にちょうどフィットして,ホールド感を保ったまま,細かく力加減を調整しやすいのだ。端的に述べて素晴らしい。

 さらに,左サイド奥には突起の付いたラバーパーツがあってグリップ感が高くなっている。右サイドは右サイドで,本体を持ち上げたとき指を引っ掛けられるような出っ張りが用意されているため,親指と薬指&小指で本体を挟み,人差し指と中指で操作するスタイルだけでなく,親指と小指だけで本体を挟み,残る3本の指でメインボタンとスクロールホイールを操作するようなスタイルでも使いやすい。

Tt eSPORTS
本体側面はつや消しのラバーシートで覆われているが,左サイド奥側(=前方)には,大きめの突起があるラバーシートが別途用意されている。よくある「プラスチック系の本体側面部に,ラバーシートが貼られている」タイプとは,やや異なった感触だ。指先に汗をかきはじめると,滑り止め効果に多少不安があるかも
Tt eSPORTS
本体右サイド奥側(=前方)は,接地面に対して緩やかに切れ込むようなデザインとなっており,薬指や小指を置いたとき,ここが引っかかりとなって,本体右サイドのグリップ感を高めている。かぶせ持ち派のなかには,中指でスクロールホイールを操作する3本指スタイルのプレイヤーが少なくないだけに,歓迎すべきポイントだ

ホイールの奥に設けられた溝のようなスペース。本体を親指と小指のみで挟み込む持ち方の場合,ここに中指を置けるスペースがあるとリラックスした持ち方がしやすいのだ。個人的にはとくに高く評価したい部分である
Tt eSPORTS
 この“3本指”スタイル時,スクロールホイールの奥に,中指を置いておけるスペースが用意されているのも実に筆者好み。このスペースも「ただ存在している」のではなく,中央部が凹み,中指の収まりがよくなっているのも嬉しいところだ。
 ちなみに筆者が今現在メインで使用しているマウス「Gaming Mouse G500」では,左右メインボタンがぴっちりくっついてしまっていてこのスペースがないため,カッターナイフとニッパーを使ってボタンをカットし,このスペースを作ったほどなのだが,BLACKではそういう手間もかからない。

どこに重さを求めるニーズがあるのかはまったく分からないが,BLACKの本体底面には錘が標準で取り付けられており,これを台座&蓋ごと全部取り払えば,BLACKは相当に軽いマウスとなってくれる。筆者のように,小指に負荷がかかる3本指スタイルのプレイヤーからすると,これは本当にありがたい
Tt eSPORTS
 重量はケーブル込みで実測約140.5g。ケーブルをどかした参考値は110〜114gで,この数字だけ見ると,やや重めである。しかし,BLACKでは標準で重量4.5gとされる錘(おもり)が5個搭載されている点を憶えておきたい。
 この錘,5個だけ取り出して重量計に載せてみると実測22g強で,カタログ値より若干軽量なのだが,ともあれ,取り外しが可能なスポンジ製の台座が実測5g弱,錘部を固定するための蓋が同3g弱なので,錘とその台座,蓋を全部取り外せば,合計29gも軽量化できる。つまり,ケーブル込みで実測111.5g,ケーブルをどかした参考値で79.5〜83.5gと,外観からは意外なほど軽いマウスになってくれるのだ。大きめなのに軽いというのは,ありそうでなかった製品であり,この点に魅力を感じる人も多そうである。

独特な形状のソールは,いわゆるテフロン素材製。抵抗の少ない滑り心地が得られる。磨耗したときは「カグスベール」などを貼りつけてやればいいだろう
Tt eSPORTS
 ……あまりにも自分の持ち方にマッチした形状のため,かぶせ持ちの話ばかりしてしまったが,「つまみ持ち」「つかみ持ち」も,必要十分なレベルでこなせる形状ではある。本体の手前側をつまむのはさすがに苦しいものの,本体中央よりも奥側をつまむ分にはまったく問題なく握れる。
 右サイドにある薬指と小指が当たる部分が,それぞれつまみ持ち時にフィットしやすいよう調整されているのも,ポイントが高い。

本体右側面は,かぶせ持ちに向くだけでなく,つまみやすいようにもデザインされている。余談ながら,LEDイルミネーションはTtロゴのみゆっくりと明滅を繰り返す仕様。残る2か所は光りっぱなしだ(※後述するソフトウェアによって設定は変更できる)
Tt eSPORTS Tt eSPORTS


ボタンは総じて無難なデキだが

1個に絞ったサイドボタンは押しやすい


「どこが押下に対応しているのか」分かりやすくなるよう窪んでいる左右メインボタン。チルト機能のないスクロールホイール部には赤色LEDが埋め込まれている
Tt eSPORTS
 最近のゲーマー向けマウスにおける流行に乗って,本体のカバーと一体型になった左右メインボタンを採用しているBLACK。一体型というと,クリックする場所によってボタンの固さが変化してしまい,場合によっては押すのが困難なほど固い場合もあるなど,不安がつきまといがちだが,BLACKのメインボタンは,指が乗るあたりに凹みが設けられており,この凹みの範囲内ならとくに問題なくクリックできる。ただ,メインボタンそのものはやや固めだ。

 スクロールホイールは,上下回転させたときに,ノッチのが感触がモソモソしたものになっている点は好みが分かれそうだが,「クリック時に指が滑って意図せず回転してしまう」ことはなかったので,及第点には達していると述べるべきか。
 センタークリック機能そのものは,いい意味でもそうでない意味でもとくにコメントはなく,実に無難な完成度である。

細長い形状をしたサイドボタンは,マウス操作の邪魔にならず,押したいときに押せるという,バランスのとれた構造になっている。ただし1個なので,サイドボタンを多用する人からすると不満があるかも
Tt eSPORTS
 本体左側面に用意されたサイドボタンは1個だけで,マウスに多くの機能を割り当てたいという人からすると不満が出るかもしれない。ただ,細長い形状を採用したこのサイドボタン,かぶせ持ち時には指に被らず,つまみ持ち時には第一関節が被さるものの,適度な固さとストロークがあるため,いずれの場合でも,マウスの操作時,誤って押してしまう心配がない。
 一方,意識して押したいときは,親指をマウスの側面につけたまま時計回りに軽くひねるか,第一関節を伸ばして押し付けることで押せるため,操作性は高いといえる。「サイドボタンは1個で十分」「そもそも使わない」というユーザーに取っては,むしろ向いているデザインだ。

 スクロールホイールの手前に配置された2個の変更ボタンは,DPI設定を変更するためのもの。同様の配置を採用してきた多くの競合製品と同様,押したいときに押すためには,アクセシビリティが低い。ゲーム中,頻繁に押すようなことは考えないほうがいいだろう。


ドライバレス動作+外部ユーティリティ仕様

ユーティリティは現状「未完成」


Tt eSPORTS
Tt eSPORTSのサポートページ。本文で紹介しているとおり,設定ユーティリティはドライバソフトウェアではないのだが,「ドライバー」以下に置かれているのでご注意を
Tt eSPORTS
スクロールホイールの手前側(写真右)で2つ並んでいるのが,標準でDPI変更に割り当てられている2ボタン。写真で中央下寄りに見える4連のLEDインジケータは,当該DPI設定の目安となっており,設定に合わせて1〜4個で光る数が増減する
 さて,BLACKは「ドライバレス」動作が謳われているため,基本機能を使うだけなら,PCのUSBポートと接続するだけで利用できるが,ボタン類への機能割り当てや,動作モードの変更を行うには,Tt eSPORTSの公式Webサイトにあるサポートページから設定ユーティリティをダウンロードし,インストールする必要がある。
 設定ユーティリティで変更した内容は,BLACK本体に内蔵されたフラッシュメモリに保存されるため,一度設定すれば,別のPCと接続したときも,当該設定を利用可能だ。

 下に示したのが設定ユーティリティのメインウインドウで,左右メインボタンとホイールクリック,サイドボタン,ホイールの手前側に並んだ2連ボタンの計6ボタンに機能を割り当て,その内容はプロファイルとして3つまでBLACK本体に保存できる。また,ウインドウ中央下部に2つ並んだボタンからは,DPIや各種速度設定と,内蔵LEDの発光設定も行える。
 プロファイルは,マウスと「←」のマークがあるボタンをクリックすれば本体に保存&反映可能。PCマークのボタン×2を駆使すれば,プロファイルをファイルとしてHDDへ書き出すこともできる。

設定ユーティリティのメインウインドウ。ボタンに割り当て可能な機能は,各ボタンにもともと割り当てられているものを除くと,カット&ペーストなど,OS操作に割り当てられているシンプルなものに限られており,単一キーストロークの割り当ても用意されていないため,マクロで代用する必要がある。なお,設定ユーティリティは日本語化されているのだが,漢字は中国語と共通化されているようで,不自然なものも見られる
Tt eSPORTS Tt eSPORTS

 任意のボタンにマクロキーを割り当てるとマクロエディタが起動。ボタンを押している間繰り返したり,ボタンを一度押してから次に押すまで実行し続けたりという設定も可能だ。ハードウェアマクロゆえか,筆者が確認した限り,「nProtect」など,不正防止ツールの監視下であっても使用に問題は出なかった(※オンラインゲームの場合,規約により使用が禁止されているケースもあるので,使用する場合は,事前に規約の確認をお勧めしたい)。
 ただ,単一ストロークの割り当てをマクロで代用しようとすると,ユーティリティの仕様上,「キー押下+リリース」の繰り返しという形にせざるを得ず,やや使いづらい。

マクロエディタのスクリーンショット。ひととおり設定したら,1回切りの実行か,押下中ずっと実行し続けるか,次に押下されるまで繰り返すかも選択できる。ハードウェアマクロなので,アンチチートツールが動いている環境下でも,単機能の割り当てをしっかり行えるのはありがたいが,文字どおりのキーマクロも組めてしまうので,扱いにはくれぐれもご注意を
Tt eSPORTS Tt eSPORTS

 DPI設定はX/Y軸同期&非同期の設定が可能で,刻みは100DPI。また,ポーリングレートは125/500/1000Hzからの選択式となっている。DPI設定がプロファイルごとに設定可能なのはありがたいが,しかし,下のスクリーンショットでも示しているとおり,V.001とされる今回のバージョンでは表示がズレている。一部項目に至っては画面からはみ出してしまい,確認も設定もできないのは閉口させられた。

左はマウスの感度設定,右はLEDイルミネーション設定のそれぞれウインドウ。メインウインドウと同じ色なので少々分かりにくいが,いずれも文字や設定項目などがズレているのは見て取れるだろう。製品版でなぜこんなことになっているのか理解に苦しむ
Tt eSPORTS Tt eSPORTS

※2010年2月3日追記
 1月24日のタイムスタンプが打たれ,2月3日に正式リリースされた最新版の設定用ソフトウェアで,「日本語表記問題」と「表示ズレ」の両方が直っていることを確認した。初出時の本文はそのまま残しておくが,下にスクリーンショットを示したとおり,現状,設定ソフトは問題なく使えるものになっている。

最新版の設定ソフトウェアで,表示系の問題は修正された
Tt eSPORTS Tt eSPORTS


追従性は十分なレベルに収まるものの

気になる挙動もいくつか確認される


 それでは,マウス評価のキモであるセンサー性能を見ていくことにしよう。BLACKに搭載されているレーザーセンサーは最大加速度50G,最大速度90IPSと,カタログスペックは相応に高いため,激しい動きへの追従性も期待できそうだが,実際のところはどうなのか。テスト環境は表1に示したとおりだ。


 テスト条件およびテスト方法は下記のとおりである。

●BLACKの設定
  • 設定ユーティリティのバージョン:V.001
  • 設定ユーティリティから指定したトラッキング解像度:4000DPI
  • 設定ユーティリティから指定したポーリングレート:500Hz
  • Windows側設定「マウスのプロパティ」内「速度」スライダー:中央
  • Windows側設定:「ポインタの精度を高める」:オフ

●テスト方法
  1. ゲームを起動し,アイテムや壁の端など,目印となる点に照準を合わせる
  2. マウスパッドの左端にマウスを置く
  3. 右方向へ30cmほど,思いっきり腕を振って動かす「高速操作」,軽く一振りする感じである程度速く動かす「中速操作」,2秒程度かけてゆっくり動かす「低速操作」の3パターンでマウスを振る
  4. 振り切ったら,なるべくゆっくり,2.の位置に戻るようマウスを動かす
  5. 照準が1.の位置に戻れば正常と判断可能。一方,左にズレたらネガティブアクセル,右にズレたら加速が発生すると判定できる

 テストに用いたゲームタイトルは「Warsow 0.6」。本テストにおいて,ゲーム内の「Sensitivity」設定は,「180度ターンするのに,マウスを約30cm移動させる必要がある」という,マウスに厳しい条件になる0.275に設定し,読み取り異常の発生を分かりやすくさせている。
 以上の条件で,マウスパッドとの相性を確認した結果が表2だ。

「相性の程度」は,高速/中速/低速操作において問題がなかったか,あったとすればどういう問題が生じたかを示した項目。○は「問題なし」,△は「基本的に問題ないが,まれにおかしな動作が見られる」,▲は「ポインタの移動中,異常な動作が高確率で見られる」,×は「使い物にならないレべルの異常が発生する」ことをそれぞれ示す。なお,ここでいう「異常」とは,「動作中にポインタが反応しなくなる」「ポインタがあらぬ方向へ飛んでしまうような動きをする」「動かす速度によってマウスの実際の移動距離と画面上でのポインタの移動距離が変化する」のいずれかをもってそう判断している

 総じて,わずかなネガティブアクセラレーションが見られるものの,許容できる範囲内に収まっており,結果は「○」が多くなった。一部「△」となった組み合わせでも,「ほかのテスト条件と比べるとネガティブアクセラレーションが目立つ」という程度で,こちらも十分許容範囲内。リフトオフディスタンスも全体的に短めで,優秀だ。

 ……ただ,そのセンサー性能を手放しで褒められる状況というわけでもなかったりする。
 その理由として挙げられるのが,いくつか見られた,不可解な挙動だ。

 まずは海外で「Z-Axis Tracking」(Z軸トラッキング)と呼ばれることの多い挙動。これは,「パッド上の同じ場所で,マウスを浮かしたり接地させたりすると,そのZ軸の動きをセンサーが読み取って,ポインタが少しずつ斜め下へズレていってしまう」というもので,BLACKの場合,とくに布系マウスパッドで顕著にこの症状が見られた。さらに「DHARMA TACTICAL PAD(DRTCPW35SD)」と「SteelSeries 9HD」では,「マウスをさっと横に動かし,その後,マウスを浮かせて移動前の位置に接地させる」という操作を繰り返すとき,接地直後に,センサーの読み取りが一瞬停止してしまうという現象も生じている。
 また,他社のマウスでも一部で確認されている,「メインボタンをクリックするとき,ポインタが小刻みに動いてしまう」ようなこともあった。

こちらは参考までに,Windowsの「ペイント」を起動し,「ZOWIE GEAR G-TF」上で線を引いてみたところ。それほど強くはないが,直線補正はあるように感じられる
Tt eSPORTS
 もう1つ,「マウスの操作を開始してから画面上のポインタが動き出すまでの間に,わずかなラグが感じられる」点も指摘しておく必要があるだろう。BLACKを単体で接続しゲームをしていたときはあまり気にならなかったが,デスクトップに戻って動かしていると,どうもポインタが一瞬遅れてからヌメッと動き出す感覚があるのだ。
 今回のレビューにあたっては,Thermaltakeの日本法人である日本サーマルティクから借りた個体のほか,4Gamerが店頭で購入してきた個体も用いているのだが,いずれも,手持ちの「Gaming Mouse G500」と並べて比べてみると,どちらの個体もわずかながら遅れているので,個体差ではないはずである。

 おそらくこれらは,BLACKや,Razer USAの3G&3.5Gレーザーセンサー搭載マウスなどに用いられているPhilips製センサー固有の仕様によるものではないかと思われる。ただいずれにせよ,いまのところ解決策はない――ファームウェアでなんとか抑制できるかもしれないが,ファームウェアの更新が行われるかどうか,現時点では分からない――ので,記憶に留めておくべきだろう。


かぶせ持ち派なら「アリ」といえる選択肢だが

センサー周りには理解&納得が必要か


製品ボックス(上)。BLACK本体と簡易マニュアルのほか,ロゴ入りポーチも入っている(下)
Tt eSPORTS
Tt eSPORTS
 まとめよう。その重量とデザイン的にはつまみ持ちもできなくはないが,BLACKはやはり,かぶせ持ちに向いている。いわゆる大型のゲーマー向けマウスと比べると若干小ぶりで,かつ,錘周りを全部取り外せば軽量であることを踏まえるに,差し詰め,「アジア人のためのかぶせ持ちマウス」といったところか。

 ドライバレスで動作し,同時に,必要最低限のカスタマイズ機能が提供されているのも,プラス材料だろう。単純なキー割り当てにもマクロツールを使わねばならないのは面倒だが,ハードウェアマクロなので,ゲーム環境を問わず使えるのもありがたい。カスタマイズ関連の問題点は,崩れているデザインのみで,これは早急な修正を願いたいところである。
 残るネックは,人によってはサイズの割にボタン数が少ないと感じるかもしれないことと,Philips製センサー特有の挙動だろう。

 実勢価格は4500〜5000円程度(※2011年1月31日現在)で,安くはないが,少なくとも高価すぎるということはなく,ゲーマー向けマウスのなかではそこそこ手を出しやすい。強くお勧めできるかというと疑問符がつくものの,ボタン数やセンサー周りに納得できるかぶせ持ち派なら,試してみる価値はあるマウスといえそうだ。

Tt eSPORTS日本語公式サイト

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    Tt eSPORTS

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