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「World of Tanks」世界最強チームへの道,「Challenger Rumble」がニューヨークで開催。「World of Tanks Blitz Twister Cup」と合わせて,スタッフに話を聞いた
この「Challenger Rumble」とは,APAC(アジア・太平洋)とEU,そしてNA(北米)の各地域から選出された2チームずつ,計6チームがニューヨークに集まり,合計20万ドルの賞金を懸けて戦うというイベントだ。上位2チームは続いて開催される「Champions Rumble」でCIS(ロシアを中心とする独立国家共同体)のトップチームと対戦する権利を与えられ,そこで勝てば2017年に行われるWGL(Wargaming.net League)の最高峰チームを決定する「WGL Grand Final」への出場権が与えられるという流れだ。分かりました?
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ご存じのように,CIS勢はプロチームが多く,トーナメントで圧倒的な実力を発揮しており,当然ながら「WGL Grand Final」優勝の常連でもある。それに対して,APAC,EU,NAの各地域のチームはセミプロが多く,なかなか国際的なトーナメントに出場する機会が得られない。他国のチームと戦うという経験も得づらく,そうした状況に対応するための施策が,この「Challenger Rumble」というわけだ。
“Rumble”の名がついたトーナメントはこれまでも行われていたが,これを「WGL Grand Final」と関連させたのは,今年が初めてのことになる。名称のせいでやや混乱しているのは筆者だけかもしれないが,結果として,CIS以外の地域から「WGL Grand Final」に出場するチャンスが増えたという理解でいいだろう。そして今回,そんな「Challenger Rumble」に日本のチーム,B-Gamingが出場するというのも注目のポイントになっている。
これまで,「World of Tanks」の“お手軽版”という感じで見られることもないではなかった「World of Tanks Blitz」だが,プレイヤー数も増え続け,昨年あたりからe-Sportsへの展開を見すえた「トレーニングモード」や「オブザーバーモード」などの実装を重ねてきた。そしてついにこの日を迎えたというわけで,こちらも興味深い。
開催の前々日,Wargamingでアジア地区のHead of Competitive Gamingを務める,Jini Jun氏に今回のイベントについて話を聞いたので,その内容を簡単にお伝えしたい。
「WGL Grand Final」へ,日本チームの進出なるか?
どうせならニューヨークまたはモスクワで2日間にわたって試合をすればいいのに,と思うが,Jun氏によればRumbleは,参加チームがいる地域で開催するというポリシーがあるとのこと。これまでアジア,ヨーロッパで開催されたため,今回はまだ一度も開催されていないアメリカのニューヨークが選ばれたのだ。ちなみに昨年,東京で行われた「Pacific Rumble」では,配信の視聴者数も大きく増えて,Rumbleというイベントに対する手ごたえを感じているという。
今回の出場チームについては,APAC,EU,NAのすべての地域で,これまで大きな大会に出てこなかったような新たなチームが姿を見せている。コミュニティの成長が感じられることで,喜ばしいとJun氏は語る。
氏は,今回WGLとRumbleを関連づけることで,WGLに1年を通じたストーリーのようなものが生まれたのではないかと考えているが,もし「Champions Rumble」でNaviが勝った場合,彼らはすでに「WGL Grand Final」への出場権を獲得しているため,その場合,参加チームをどうやって決めるかは,割と悩ましいそうだ。
いずれにせよ,「Challenger Rumble」も「Champions Rumble」も今後,修正すべきところは修正していかねばならず,そのための試金石としても,今回のトーナメントは重要なものになるだろうとのことだった。筆者としては,日本チームが「Champions Rumble」でCISのチームと戦えれば,それはそれで日本の「World of Tanks」シーンにとって,かなり重要なことになりそうなので,今回のトーナメント突破に期待がつのるところだ。
また,日本チームが惜しくも出場できなかった「World of Tanks Blitz Twister Cup」については,上にも書いたように,e-Sportsのコンテンツとして大会が行われるのはなにぶん初めてのことなので,今回はテスト的な意味合いも強いという。そのため,今後のこともとくには決まっておらず,基本的に今回,トップチームが選ばれれば,それで終わりとのこと。Jun氏はあくまでも慎重だ。
ただし,今回の試みがうまくいけば,当然ながら継続されていくはずで,できれば1年を通したイベントにしたいという意向はあるとのこと。2017年は,もっとカジュアルな,地域を絞ったトーナメントを順次開催していくことになるだろうという。そういう意味でも,「World of Tanks Blitz Twister Cup」の結果は重要だ。
「World of Tanks」はCISでの正式サービス開始がEUやNAに比べて1年,日本と比べれは3年も先行したが,「World of Tanks Blitz」は,グローバルで同時にサービスが始まっているだけに,そういう点の有利不利はない。
Jun氏によれば,出場する韓国のチーム「Team ID」は,出場が決まってから毎日練習しているとのことで,どこが勝つのか,Jun氏にもまるで予想がつかないとのことだ。
「World of Tanks Blitz」はPC版も提供されているが,今回は「タッチデバイスのみ」というレギュレーションが規定されている。この点についてもまた,今回の結果を見て,検討すべき材料の1つだというが,見かけこそ似ているものの,プレイスタイルも,スキルや消耗品といった細部についてもPC版とはかなり異なっているので,すみ分けについては大丈夫だろうとJun氏は話していた。
筆者は個人的に「World of Tanks Blitz」のe-Sports化が成功すれば,次はコンシューマゲーム機版「World of Tanks」で,そうなれば,日本のプレイヤーもさらに世界に出てくるようになるのではないか,という希望というか妄想を抱いているので,ぜひとも「World of Tanks Blitz Twister Cup」には注目したい。
もう1つのRumble,「Road to Rumble」とは何か?
さて,実は今回のイベントには,アジア地区で行われたトーナメント「Road to Ramble」の勝者3人が観客として招待されている。それについて,Wargamingでアジア地区のAssistant eSports Managerを務めるYamane Cheng氏に話を聞いたので,続けてお伝えしよう。
優勝チーム3人は,上にも書いたように,今回のニューヨークのトーナメントに観客として招待されるという,「ニューヨークに行きたいか?」トーナメントだったのだ。
Cheng氏によれば,WGLのトーナメントには(当然ながら)選手しか参加できない。そうではなく,プレイヤーではあるが,国際大会がどのような雰囲気の中で行われるのか知らない人に体験してもらいたい,という意図で行われた企画とのこと。
参加したチームは120組ほどで,国別にはベトナム,日本,台湾,タイという感じでチーム数が多かったとのとこと。優勝したのは台湾のチームだった。
彼らは,トーナメントの模様を見学するのはもちろん,市内観光などを行い,その様子をSNSなどを通じて発信するという。博物館など,アメリカでしか見られないものを見てもらいたいとCheng氏は述べた。ちなみに,しばらく我々メディアとも一緒に行動したが,プロカメラマンが同行していたので,いずれ彼らの様子がムービーとして公開されるのではないかと思う。
ただ,実際に出場する選手達の練習の様子を見たり,控え室に入ったりすることは,さすがにできないという。これは,選手達の集中を切らさないためであり,また,お互いにプレイヤーでもあるので,手の内を見られたくない場合もあるだろうという配慮だそうだ。なるほど。
今後また「Road to Rumble」のような企画を行うかについてはまだ分からないが,続けてやる可能性は高く,おそらく次は「WGL Grand Final」観戦をかけた「Road to Final」になるのではないかという。日本のチームは準決勝にも残れなかったそうだが,Cheng氏は「次は日本のチームが勝つのではないか」と,まあ,リップサービスだとは思うが,そう言ってくれたので,開催の発表に期待したい。
というわけで,11月11日に掲載した記事でもお伝えしたように,「Challenger Rumble」と「World of Tanks Blitz Twister Cup」日本時間の11月19日23:00からTwitchやニコニコ生放送で生配信される予定になっている。「World of Tanks」のトッププレイヤー同士が繰り広げる熱い戦い。ぜひ視聴してほしい。イベント詳細については追ってお伝えする予定だ。
公式サイト「Challenger Rumble、まもなく開幕!」
Twich(ライブ配信)
ニコニコ生放送(ライブ配信)
「World of Tanks」公式サイト
「World of Tanks Blitz」公式サイト
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