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「バイオショック インフィニット」日本語版でヒロインを演じる沢城みゆきさんにインタビュー。ゲーム中で沢城さんの歌が聴けるシーンもある?
バイオショック シリーズといえば,1946年という時代設定の海深くに沈んだ都市“ラプチャー”を舞台としたFPSで,初代「バイオショック」では,飛行機事故をきっかけにラプチャーに迷い込んでしまった主人公の地上へと脱出する過程が描かれた。
その続篇の「バイオショック2」は,初代の主人公が脱出した後のラプチャーの進展を別の視点から描いたもので,初代で驚異的な生体兵器として登場したビックダディの一人が主人公となっている。
そして,同シリーズ第3弾となる今作「バイオショック インフィニット」は,ナンバリングタイトルではなく,これまでの海底都市“ラプチャー”から天空都市“コロンビア”へとロケーションを移し,時代設定もぐっとさかのぼった1912年。
プレイヤーは,探偵のブッカー・デュイットとして,この天空都市に捕えられたエリザベスを救ってほしいという依頼を引き受けるところから,ゲームを進めていくことになる。
作中,さっそく単身で天空都市に乗り込んだブッカーは,すぐに目的のエリザベスを見つけるが,実は彼女,次元の裂け目に干渉してコントロールできる“ティア”という特殊能力を持っており,その能力を求めるさまざまな人物に狙われているのである。
その後の2人のドラマはどのように紡がれていくのか。続きは本編をプレイするまでのお楽しみというワケだが,metacriticによる海外での評価は95(PC版,PS3版)/94(Xbox 360版)と軒並み高評価であり,内容にはかなり期待して良さそうな雰囲気だ。
さて,今作の日本語版では,ブッカーを藤原啓治さん,エリザベスを沢城みゆきさんが演じ,脇を固める声優陣も,朴 璐美さん,菅生隆之さん,飛田展男さん,速水 奨さん,田村たがめさん,宮崎吐夢さんといった,豪華な顔ぶれとなっている(関連記事)。
今回4Gamerでは,そのうちの一人,沢城みゆきさんにインタビューする機会を得た。エリザベスを演じたときのエピソードをはじめ,声優として演じる役に向き合う姿勢など,さまざまな話を聞かせてもらったので,今作を楽しみにしている人だけでなく,沢城さんのファンという人も,ぜひ読み進めてほしい。
参考:
作中でブッカーとヒロインが出会うシーンを収録した公式プレイムービー
(本作品はCERO Dです。17歳未満の方は視聴をご遠慮ください)
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
エリザベスを初めて見たとき,どのような印象を抱きましたか?
沢城さん:
エリザベスを最初に見せていただいたときは,すでにモーションがついて動いている映像だったんですけど,動きの表現のクオリティが本当に高かったんですね。
映像にセリフは入っていなかったんですけど,怯えているとか,すごくエキサイティングなことがあって楽しいと思っているとか,動きや表情だけで分かるくらいだったんです。演じるうえでいろんな表現をしていいキャラクターのかな,という印象でした。
エリザベス |
沢城みゆきさん |
4Gamer:
実際,エリザベスはどのようなキャラクターなのでしょうか。
あらためて教えてください。
沢城さん:
最初に見た映像よりもずっと可愛らしかったですし,ずっとミステリアスでした。
ただ,一人の人間として,いろんな顔をするキャラクターだったので,一つのイメージでは語れない子だなと思います。
聡明なキャラクターではあるんですけど,ずっと聡明っていうわけでもなくて,子供みたいにはしゃぐこともあれば,すごく大人っぽい顔をすることもあります。
それと,ずっとヒロインじゃないというか,ヒロインらしくない言動もするんです。主人公にけっこう冷たくするというか,ないがしろにするようなリアクションをすることもあって(笑)。そういうヒロインって,日本のゲームではあまり見ないですよね。
海外ゲームらしいスケールといいますか,キャラクターのレンジが日本のキャラクターよりも広い印象は受けました。
4Gamer:
年齢でいうと,エリザベスは何歳くらいの女性でしょうか。
沢城さん:
プロデューサーさんからは,エリザベスは二十歳くらいの女性だと,最初に設定の説明がありました。実際,海外版の音声を聴くと声も低めで,20代半ばと言ってもいいくらいに聴こえるんですね。
ただ,日本のユーザーさん向けには,もう少し隙があるというか,幼さが残っているほうがより親しみやすいのではないか,という話になって,吹き替え版は17〜18歳くらいのイメージで声を当てています。とはいっても,やっぱり日本の高校生よりは,はるかに大人っぽく聞こえるのではないかと思います(笑)。
4Gamer:
ちなみにエリザベスの吹き替えを担当することになったのは,沢城さん指名でのオファーがあったからですか?
沢城さん:
実は,最初は東京ゲームショウのイメージPV(※)の吹き替えをやらせていただくというお話だけだったんです。
その収録のときも,とにかく絵が綺麗で,エリザベスは魅力的でと,夢中になって演じさせていただいたんです。そうしたら,収録が終わってから「ぜひ本編の吹き替えも」と言っていただいて,「えー何かすみません」みたいな感じで決まりましたね(笑)。
※東京ゲームショウ2011の会期中,Take-Two Interactive Japanがメディア向けに開催したデモンストレーションで,日本語吹き替え版が初披露された(関連記事)。
4Gamer:
収録期間はけっこう長かったんですね。
沢城さん:
最初のイメージPV撮影が2011年の東京ゲームショウの前で,終わったのが2012年の年末なので,足かけだと1年3か月くらいですね。本編の収録が始まってから3か月くらいは,週2回くらいのペースでちょこちょこ収録していったという感じだったと思います。
4Gamer:
その様子だと,時期的に開発と同時進行での収録になったのではないでしょうか。
日本語の吹き替え音声収録は,海外で作っているのと同時進行だったので,台本が上がっている部分から収録していくという方法でした。受け取った台本では,それが一体ストーリーのどのあたりに位置するシーンのセリフなのかまでは分からなかったんですよ。
英語版の声を聴いた印象で,おそらくこれはクライマックスに近いシーンではなかろうかとか,ブッカーのことをミスター・デュイットって呼んでいるから,出会ってから間もないシーンではなかろうかとか,みんなで想像しながら演じることが多かったんです。
情報が全部揃わないまま収録に臨むというのは,非常に難しかったですけど,スタッフの皆さんと一緒に考えながら演技を作り上げていくというのは,楽しめた部分でもありましたね。
4Gamer:
そういった苦労があったからこそ,海外版から1か月という短い間隔で日本語版が出せたわけですね。本作では,ブッカーとエリザベスの掛け合いが多いと聞きましたが,アニメの収録のように,藤原啓治さんと一緒に収録したことはありましたか。
沢城さん:
現場では自分が演じる役の英語音声を聴きながら,それに則したお芝居をするという方法でした。なので基本的には,英語版のエリザベスのセリフを聴いて,その演技に合わせる感じで収録していたんですね。
でも,クライマックスに近いシーンになればなるほど,ブッカーとのセリフの噛み合わせが重要になってくるので,エリザベスの声を流すよりも,ブッカーの声を聴きながらそれにリアクションしていくほうが,演技がもっと噛み合うだろうと。
私のほうが収録の進行が早かったので,最初の頃は英語版のブッカーの声に合わせていたのですが,啓治さんの収録が先に済んでいる部分では,日本語音声を流してもらうようにしてもらったんです。なぜかというと,私のテンションがすごく上がるから(笑)。
4Gamer:
そんな藤原啓治さんが演じるブッカーは,沢城さん個人から見て,どのような印象のキャラクターとして映っているんでしょう。
ブッカー デュイット(左)とエリザベス(右) |
沢城さん:
エリザベスの台本しかいただいていないので,エリザベスとの絡みがあるシーンだけでの印象になるんですが,ブッカーはプレイヤーの分身でもあるので,最初は割りとプレーンな印象を受けました。
ただ,これが啓治さんの声が入ることで,渋くて頼れる,だけどふっと優しさが見えるような,すごい素敵な印象になるんですよ(笑)。
4Gamer:
素敵な印象といえば,私は2011年に公開されたエリザベスが歌っているPVを思い浮かべます(笑)。日本語版では沢城さんが歌っているんですよね。
沢城さん:
はい,歌いました。もともとある有名な曲(※)みたいですね。訳とメロディが合わないようなところは,現場でちょっと歌詞をいじって,なんとか日本語歌詞を当てはめて歌っています(笑)。
※原曲は,1907年の「Will the Circle Be Unbroken?」という賛美歌。1970年代以降,カントリーソングとしてリバイバルもされている。
4Gamer:
同じセリフを異なる発音で録ることも多かったと思いますが,そちらも苦労されたのでは。
そうですね。でも似通ったセリフをできるだけパターンが被らないように録るのは面白かったですね。
例えば,咳とかくしゃみとかは,10パターンくらいあるんですけど,中には同じ音にしか聞こえないものもあったんですよ(笑)。
どんなシーンで使われているかも分からなかったので,「これはすごく苦しそうだから,走ったあとに咳き込むような感じかな」とか,英語版の音を聞いていろいろと想像しながら収録しました。
あと,「ブッカー!」って呼びかけるセリフもめちゃくちゃあるんです。日本語吹き替え版では,英語版よりシチュエーションを分かりやすくするというか,「このパターンは2人の距離感がなんとなく遠そう」とか「さっきよりもなんとなくピンチな感じがする」とか,少しだけ過剰に表現して演技に上乗せしています。
4Gamer:
沢城さんは,国内外のゲームでキャラクターボイスを担当していますが,「バイオショック インフィニット」で独特に感じた部分を教えてください。
沢城さん:
私自身が関わってないゲームの知識まではないので,適切な答えかどうかは分からないんですけど,ゲームを進めていくうえで必要なインフォメーションを与えるための説明よりも,ドラマ的な感情のこもったセリフのほうがすごく多いんです。
4Gamer:
エリザベスは主人公のパートナーだから,チュートリアルであったり,次にすべき行動を示唆するセリフが多いのに,それをあまり感じさせないんですね。
沢城さん:
そうですね。でも,普通に聞こえるセリフに実は大事な情報が紛れ込んでいたり,伏線につながることを匂わせていたりという作りになっているんです。
日常会話の中にゲーム攻略のための情報の切れ端がまぎれていて,それを自分でどんどんつないでいきたくなるような表現がされているところが,「バイオショック」の稀有な部分だと思います。お話の進め方は,映画に近い印象ですね。
4Gamer:
収録を終えた今では,沢城さんの中でストーリーのつながりは見えてきましたか。
沢城さん:
どういうエンディングを迎えたかは分かっているんですけど,その間のイベントはけっこうバラバラのままですね。実際のシーンの絵を見ないまま想像で収録したシーンも多いので,どのタイミングでどのイベントが入ってくるのかとか,どんな仕草になっているのかとか,遊んでからのお楽しみという状態です。
ゲームが発売されたら,ぜひ遊んでそれらをつなげていきたいですね。
4Gamer:
「バイオショック インフィニット」はどんなストーリーなのか,情報がほとんど公開されていないのですが,実際,どんな感じのゲームなのでしょうか。話せる範囲でかまわないので教えてください。
最初に,主人公のブッカーが,鬱屈とした世界から特殊なエレベーターで空へ上がっていくと,天国みたいな世界が広がっているんです。
そこには,スカイラインっていう,要は電車の代わりになるようなものが,すごく綺麗な青空の中を滑走していて,画面の雰囲気だけでもすごくアドベンチャー感があるというか,スピード感のある世界観に,まず夢中になってしまうんですよ。
そのあとエリザベスに出会って,最初は仲良くなれなさそうな距離感なんですけど,どんどん可愛い顔が見えてくると,今度は世界観よりもエリザベスに夢中になっていって。
その先は,エリザベスを救うという話だったはずなのに,話の雲行きが怪しくなっていって,最後に大変なことが起きるんですね。そこに至るまでの仕掛けが本当にすごくて,私自身も演じていてすごくビックリしました。
エリザベスがどういう状況にあるのか最低限の説明だけで収録を始めたので,最初の頃は,ラストがどうなるのか展開をまったく知らなかったんです。結末を知ったときは,「最初からやろう!」って気持ちになったので,ぜひ皆さんにも体験していただきたいですね。
4Gamer:
ストーリーの話からは逸れますが,沢城さんがエリザベスのように,別の世界からいろんなものを持ってきたり,別の世界の扉を開けるような能力を持っていたとしたら,どんなことに使いますか。
沢城さん:
面白味はないですけど,それこそ天空都市・コロンビアの世界に行ってみたいですね。あとはなんだろう……。生活感のあることでいいなら,クリーニング屋さんをばーんって出したいですね。
4Gamer:
クリーニング屋ですか?
沢城さん:
クリーニングを出しに行くのと取りに行くのって,タイミングが難しいじゃないですか。
クリーニングに出している服を次の週に着なきゃいけないから,取りにいかなきゃと思っても,仕事が終わったあとだとお店が閉まっちゃうとか,仕事の前に受け取ると荷物になるからコインロッカーに預けなきゃだめだとか。……難しいんです本当に。
4Gamer:
なるほど。それはすごく切実な問題ですね(笑)。
では中締めとして,沢城さんが演じる日本語版エリザベスを楽しみにしている人に向けて,メッセージをお願いします。
エリザベスは,ゲームのヒロインにしてはちょっと特殊で,ブッカーの後ろをついていくだけじゃない,ブッカーの導き手となるような聡明さを持っている女の子です。画面内では常に前にいるんですが,ときどき急にいなくなったりするんです(笑)。
それを心配したりしているうちに,世話を焼きたくなるというか,好きにならざるを得ない子なんです。
マスコット的な可愛さと王道ヒロインのピュアさも併せ持っていて,キャラクターという枠に収まらない人間味がある彼女に,私自身がまずファンになりました。
そのエリザベスを100%再現することに集中して演じたので,日本語吹き替え版も可愛くなっている……はずです(笑)。
ぜひプレイしていただいて,その可愛さを実感していただけると嬉しいなと思っています。
4Gamer:
せっかくの機会なので,声優という仕事についての質問もさせてください。
沢城さんは,ゲーム,アニメ,映画の吹き替えとさまざまなジャンルで活躍していますが,それぞれのジャンルの違いを,どのように捉えていますか?
沢城さん:
その作品として何がベストかっていうのを,できるだけ早いスピードで掴むことは心がけていますが,あまりジャンルでは分けていないですね。
4Gamer:
なにかきっかけとなった出来事があるんでしょうか。
高校生の頃に,演技がうまくいかなかった時期があったんです。
映画の吹き替えでは,「子役っぽいナチュラルな演技がほしいから,あまりお芝居し過ぎないで」って言われて,アニメでは,息の吹きこまれていない二次元のキャラクターを生かすために「大きいお芝居」がほしいと言われて。で,どっちも中途半端なクオリティで悩んでいました。
当時,山寺宏一さんに「アニメと映画の吹き替えって何が違うんですか」って質問をしたことがあるんです。そうしたら,ジャンルではなくて作品ごとだよっておっしゃられて。「ナッティ・プロフェッサー クランプ教授の場合」みたいな映画の吹き替えもあれば,「エヴァンゲリオン」みたいなアニメだってあるでしょ,って言われて,そのとおりだなって思えたんですね。
最近は,制作サイドが面白がってる部分を一緒に楽しんでみると,うまくいくことが多いかなと思います。
4Gamer:
沢城さんは,ANIME EXPO 2011や第5回声優アワードでは英語でスピーチをするなど,英語が堪能だと聞き及んでいます。本格的に勉強したのはいつ頃からなのでしょうか。
沢城さん:
とんでもないです! 本当になんちゃってなんですよ。中学のときは,むしろ苦手科目でしたし。
4Gamer:
またまた(笑)。では,なぜ英語を勉強しようと思ったのでしょうか。
養成所の授業で吹き替えを練習するようになった頃に,英語が分からないと吹き替えを100%再現するってことは不可能だなって思ったからなんです。
4Gamer:
確かに,洋画で字幕と英語のセリフで意味がちょっと違うな,と思うこともありますが,吹き替えでも英語が理解できないとダメなんですか?
沢城さん:
当時,すごく太った女の人の役をやらせてもらったとき,好きな人に初めて告白をして,それが受け入れられるってシーンがあったんです。
日本語の吹き替えでは,「どうして私を選んだの?」というセリフだったんですけど,そのシーンを安易に捉えると,それこそ語尾にハートマークが付くような,すごく浮かれて,ウキウキしたセリフになるじゃないですか。
4Gamer:
OKをもらった喜びの気持ちを表現するとそうなりますよね。
沢城さん:
でもオリジナルでは,「Why not Carol?」ってセリフだったんですね。Carolって,その女の人といつも一緒にいるモデルみたいな女性で,要するに,「どうして私を選んだの?」ってセリフには,「なんで彼女みたいな綺麗な子じゃなくて」という心情がこもってないといけないわけですよね。
そういうことがあってから,日本語だけじゃ無理だと思って,大学は英文科を選んだんです。
4Gamer:
今思いついたことを聞くんですが,もしかして,沢城さんは英語が得意だからという理由できたオファーはあるんですか。
あるんですよ,これが。英語の仕事ができるようになるために,できるだけ公の場でしゃべっていこうと思ってやったことではありましたけど,実際にそうなるとプレッシャーですね。
英語のスピーチだって,今まで姉が一緒に考えてくれているからなんとかやれているのに,「英語が堪能!」だと広がってしまって……。英語の発音って,休むと本当にできなくなってしまうので,最近は,車移動のときには英語のCDをずっと流したりして,できるだけ勉強するようにしています(笑)。
4Gamer:
そういえば沢城さんは,アニメ「宇宙兄弟」で,伊東せりかだけでなく,犬のアポを演じたこともありますよね。英語だけでなく,動物役を練習する機会も多いんでしょうか。
沢城さん:
私はアポくらいですね。上には上がいて,山寺さんは小型,中型,大型で演じ分けるそうですから(笑)。でもアポは,犬じゃなくて「パグ」なんですよ。そして「パグ」という要素を,非常にアニメ的に大きく表現するとアポになるんです。
4Gamer:
……どういう意味でしょうか。もう少し詳しく教えてください。
沢城さん:
アポの「宇宙兄弟」においての立ち位置は,人間なんです。
たとえば,ちょっとシュンとした六太がいたら,「おう,どうした。なんかあったら俺に話せよ」っていうつもりで「ハッハッハッハッ」って言っているんです。
テレビ越しに日々人の声が聞こえてきたときに吠えるのも,自分の好きな人の声がしたら吠えるべきだろうと,アドリブで入れたり,すごく人間的な存在として演じています。
4Gamer:
なるほど。言葉が日本語ではないだけ,ということですね。
沢城さん:
ちなみに,アポは池澤春菜さん邸のパグをフューチャリングしています。ご協力感謝!
4Gamer:
少しお仕事の話から離れてしまったついでにお聞きしますが,沢城さんの公式プロフィールには,趣味・特技が「料理(予定)」とありますよね。
沢城さん:
予定は最近,かなり進んできていますよ。
4Gamer:
これ,なんで「予定」が付いているんでしょうか。
沢城さん:
趣味だけだったら料理でいいんですけど,特技になってくるとまだ「予定」なんですよ。別々だったら書き分けられるんですけどね。
4Gamer:
ああ,「趣味・特技」で一括りだから「予定」付きなんですね(笑)。普段はどんな料理を作るんですか?
沢城さん:
えー(笑)。全然大したことはなくて,20分で作りきるというルールを決めて,「どれだけ早く朝食を作るか」ってトライアルをしています。基本はサンドイッチなので,サンドイッチの具を,一週間いかに飽きずにありあわせのもので変えていけるかっていう(笑)。
4Gamer:
ところで,沢城さん自身は普段ゲームをプレイするんでしょうか。
遊びはするんですけど,私がエンディングまでできたゲームって,実は1本しかないんです。「よしやるぞ!」と思って遊んでみるんですけど,全然進められないんですよ。
4Gamer:
そういうときはどうするんですか?
沢城さん:
お仕事で関わらせていただいたゲームのときは,どうしても進めないときは,台本を読み返して分岐を調べたりするんですけど,それでもうまくいかないときは,プロデューサーに電話して聞くこともあります(笑)。そこまでしてもダメなときはダメなんですけど……。
4Gamer:
ちなみに沢城さんが唯一クリアしたという,そのタイトルとは。
沢城さん:
「3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!」です。面白くてそれこそ朝の4時頃まで遊んでいました。
4Gamer:
2004年に出たPlayStation 2のソフトですね。イシイジロウさんが手がけた。では,アドベンチャーゲームならなんとかなると。
沢城さん:
でも,「428 〜封鎖された渋谷で〜」とか「タイムトラベラーズ」はちょっと難しすぎて,私の能力ではダメでした。イシイさんには,「ごめん。カナンが出てくるところまでできなかった」ってお詫びして(笑)。
428 〜封鎖された渋谷で〜 |
タイムトラベラーズ |
4Gamer:
残念ながらそろそろ時間とのことなので,最後に,沢城さんの考える,声優という仕事の醍醐味はどこにあるのかを教えてください。
沢城さん:
個人的には,ゲーム,映画,アニメ,舞台全部そうなんですが,日常にはないハイテンション,日常にはない心拍数の役を演じられるというのが一番エキサイティングで,ずっと取り憑かれてやっている理由だと思いますね。
4Gamer:
沢城さんは,これからどんなことに挑戦してみたいと思っていますか?
これからは,マイク前を離れた活動もがんばって,できるだけたくさんやっていきたいです。
マイク前を離れてみるというのは,その活動をフィードバックしてマイク前のクオリティを上げたいという思いからなので,いつでも心はマイク前にあるんですけど……。これからも,いろんなシーンで皆さんに声でお会いできる機会が増えたらいいなと思っています。個人的には,「これなら沢城」と呼んでもらえる,一番になっているものがまだないなあと。器用貧乏にならないように,今はとにかくいろいろなことに挑戦して,自身をクリアにしていきたいです。
4Gamer:
「バイオショック インフィニット」で,エリザベスの声を堪能させてもらって,今後も沢城さんの活動に注目し続けていきたいと思います。本日はありがとうございました。
「バイオショック インフィニット」公式サイト
──2013年4月5日収録
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