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印刷2014/03/13 01:00

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【PR】「GeForce GTX 880M」搭載のゲーマー向けノートPC「GT70 2PE Dominator Pro」がMSIからさっそく登場。実力を徹底的にチェックしてみた


GT70 2PE Dominator Pro(型番:GT70 2PE-1244JP(Dominator Pro))
メーカー:MSI
問い合わせ先:MSIサポートページ
予想実売価格:30万円前後(※2014年3月13日現在)
G Series
 別途お伝えしているとおり,NVIDIAから,GeForce GTX 800MシリーズのノートPC向けGPUが発表になった。バッテリー駆動時の長時間ゲームプレイを可能にすると謳う「Battery Boost」を採用するなど,従来製品以上に,ゲーム用途が強く打ち出された製品シリーズだ。

 そしてMSIからは,そんなGeForce GTX 800Mシリーズの最上位モデル「GeForce GTX 880M」を搭載するゲーマー向けノートPC「GT70 2PE Dominator Pro」(型番:GT70 2PE-1244JP(Dominator Pro),以下 GT70 Dominator)が,さっそく国内発表となった。夜が明けて13日から順次,MSI製ノートPCを扱うショップで販売,もしくは注文受け付けが始まる見込みとなっている。
 MSIのゲーマー向け製品ブランド「G Series」にあって,GT70シリーズは,デスクトップ代替を狙う大型の筐体と,その多機能&高スペックぶりが大きな特徴となっているが,最新世代のGPUが搭載されたGT70シリーズの最新作は,どれだけの実力を持つに至っているのか。細かくチェックしていきたい。


筐体デザインは従来製品を踏襲しつつ

ゲーマー向け機能が強化されたGT70 Dominator


G Series
 最初に述べておくと,GT70 Dominatorの外観は,MSIが日本でゲーマー向けノートPC市場に参入したときの第1弾モデル「GT70 0NE」を踏襲している。17.3インチで解像度1920×1080ドットのノングレア(非光沢)液晶パネルを採用する点や,デンマークのDynaudio International(ディナウディオ)製となる2.1chスピーカーを内蔵する点,Creative Technology製ソフトウェアスイート「Sound Blaster Cinema」によるバーチャルサラウンドサウンド出力が可能な点,Realtek Semiconductorの技術を用いた指向性マイクを搭載する点など,基本機能は従来製品から変わっていない。

液晶パネルの詳細は明らかになっていないが,正面から見たときの発色は良好。斜めからでも視認性はさほど落ちない
G Series G Series

 Qualcomm Atheros製の有線LANコントローラ「Killer E2200」,そして同社のIEEE 802.11a/g/n対応無線LANコントローラ「Killer Wireless-N 1202」を採用する「Killer DoubleShot」仕様になっており,有線LANだけでなく,無線LAN接続時にも普通にゲームをプレイできるだけの広帯域幅を期待できる点もこれまでどおりだ(関連記事1関連記事2)。

G Series G Series
本体左側面は,排気孔とUSB 3.0×3,SDメモリーカードリーダー,3.5mmミニピン×4(サウンド入出力)が並ぶ。右側面はUSB 2.0×2と光学ドライブ(BD-RE)という構成
G Series G Series
本体前面はLEDインジケータがあるだけで,インタフェースは用意されず。背面にはセキュリティロック用インタフェースとACアダプター用端子,1000BASE-T LAN端子のほか,Mini DisplayPort,HDMI Type A,アナログRGB(D-Sub 15ピン)の各種ビデオ出力が用意され,本体側の液晶パネルと合わせた3+1画面出力「Matrix Display」が可能になっている

 ただし,基本仕様が同じだからといって,何もかも同じというわけではない。

G Series
日本語配列が採用されたSteelSeries製キーボード。“誤爆”を防ぐべく,[Windows]キーが右[Ctrl]キーの隣に移された一方,それ以外のキー配置はオーソドックスで,違和感なく打鍵できる
G Series
SteelSeries Engineが「MSI GT70」を認識している
 とくに大きく変わったのは,SteelSeries製キーボードの制御周りと,タッチパネルの挙動だ。
 まず,キーボードのほうから紹介すると,GT70 Dominatorでは,最近のSteelSeries製品で採用が始まっている統合ソフトウェア「SteelSeries Engine」が採用され,キーボード周りの設定しやすさが大きく向上した。

 GT70シリーズのSteelSeries製キーボードではこれまでも,3ブロックに分かれたLEDイルミネーションの色や光らせ方を設定できたが,設定には,見栄えや使い勝手がよいとはお世辞にも言えないツールを呼び出す必要があった。それに対してGT70 Dominatorでは,イルミネーションだけでなく,オフラインタイトルや,規約で許可されたオンラインゲームで利用できるキーボードマクロといった,キーボード関連の設定はまとめてSteelSeries Engineから変更できるようになったのだ。

G Series
SteelSeries Engineの「Colors」タブに用意された,キーボードのLEDバックライト設定メニュー。直感的な操作で,ブロックごとの発光色や光らせ方を変えられる
G Series
キーへのコマンドやマクロは,カスタムプロファイルとして登録可能。「Properties」タブからゲームなどのアプリケーションと紐付けて,自動的に変わるようにもできる

Dragon Gaming Centerのシステムモニター
G Series
 ソフトウェア関連では,キーボード上部のタッチセンサー右端の「G」マークから立ち上げられる「Dragon Gaming Center」と,そこから起動できる「XSplit Gamecaster」の存在も押さえておく必要があるだろう。
 Dragon Gaming Centerは,システムモニタリングツールと,GT70 Dominatorに用意された各種機能の設定ウインドウを開くランチャー機能,サウンド入出力の音量調整機能などが1つにまとまったものである。多機能PCは得てして,お目当ての設定項目に辿り着くまで時間がかかったりするのだが,Dragon Gaming Centerがあれば,その心配は無用だ。個人的には,Windows 8のスタートスクリーンから「ええっと……」と探したり,タスクトレイにマウスオーバーしてチップヘルプを確認したりすることなく,目的の設定項目まで簡単に辿り着けるのが気に入った。

G Series
「Utility」からは,プリインストールされた各種機能の設定ウインドウを開ける。ショートカットは後から追加することも可能だ
G Series
「Instant Play」では,ゲームアプリケーションを1本登録可能。登録すると[Fn]+[F4]キーで一発起動できる
G Series
マイクの設定も「Display&Audio」から行える。キーボードショートカットで設定できるのは出力だけなので重宝しそう

XSplit Gamecaster
G Series
 もう1つのXSplit Gamecasterは,世界規模でファンの多い,定番のゲーム映像配信ツールだ。XSplit Gamecaster自体は非常にシンプルな操作でTwitchとYouTube Live,Ustreamのいずれかへとゲーム映像の生配信が可能なツールで,一般ユーザー向けライセンスには,制限付きの無料版か,3か月14.95ドルからの有料版が用意されている。そしてGT70 Dominatorでは,XSplit Gamecasterがプリインストールされているだけでなく,有料版の6か月無料利用権が付属しているのである。

 GT70 Dominatorでは,CPUにHaswell世代の4コア8スレッド対応モデル「Core i7-4800MQ」(以下,i7-4800MQ)を搭載しており,XSplit Gamecasterの利用にあたっての映像エンコードには,CPUコアだけでなく,CPUに統合されたハードウェアビデオエンコーダ「Intel Quick Sync Video」を利用できる。難しいことを考えることなく,低システム負荷のゲーム映像生配信が行えるようになっているのは,GT70 Dominatorの大きなメリットといえるだろう。


GTX 880MはKepler世代の最上位モデル

SuperRAID 2により高いストレージ性能も確保


 本体の分解は保証外の行為であり,底板のカバーを開けた時点でメーカー保証が失われることを断ったうえで,今回はMSIの許可を得て,内部構造をチェックしておこう。
 底面のカバーを外したところで目を引くのは,なんといっても,ヒートパイプが縦横に走る冷却機構だ。

本体底面(左)。ネジ穴の1か所がシールで封止されており,これが剥がれたり破れたりすると保証が無効になる。右は底面カバーを外したところ
G Series G Series

Cooler Boost 2と呼ばれる冷却機構が目を引く
G Series
 GT70 Dominatorでは基本的に,CPUとGPUの発熱をそれぞれヒートパイプで放熱フィン部へと送り,CPUの熱は本体向かって左側面奥側,GPUの熱は本体向かって奥側の左端からそれぞれ筐体側へ送る仕様を採用しつつ,CPU部とGPU部をつなぐヒートパイプも用意している。MSIはこのクーラー全体を「Cooler Boost 2」と呼んでいるが,要は,3Dゲームのような,CPU負荷と比べてGPU負荷が圧倒的に高いような局面において,CPU側とつながっている放熱フィンも使ってGPUの冷却を行おうとしているのだ。
 冷却機構が本体向かって左奥の底面側に集中しているため,キーボードや,キーボード手前のパームレスト部が熱くなったりしないのもポイントが高い。

i7-4800MQ
G Series
 ヒートシンクを外すと,i7-4800MQ,そしてMXMと呼ばれる小型カードに実装されたGTX 880Mが姿を見せる。
 GTX 880Mの詳細は別記事に詳しいが,簡単にいえばこれは,シェーダプロセッサ「CUDA Core」が1536基集積された,「GK104」コア系のGPUだ。第1世代Keplerアーキテクチャをベースとしつつ,GeForce GTX 880M世代の新機能をサポートし,従来のノートPC用GPU最上位モデル「GeForce GTX 780M」より高い動作クロックで動作するものという理解でいいだろう。

GTX 880M搭載のMXM
G Series G Series

G Series
GTX 880M GPU
G Series
メモリチップはMicron Technology(旧エルピーダメモリ)の6Gbps品だった
 そんなGTX 880Mのスペックを,GeForce GTX 700シリーズのミドルクラスモデルで,GTX 880Mと同じGK104系列の「GeForce GTX 760」(以下,GTX 760)と,デスクトップPC向けGPUの最新世代モデルであるMaxwellアーキテクチャを採用したGPU「GeForce GTX 750 Ti」(以下,GTX 750 Ti)と比較したものが表1となる。
 GTX 880Mは,GPUの基本スペックが非常に高い一方で,ノートPCの熱設計に収めるべく,動作クロックを抑え気味にしてあるのが分かるだろう。

 なお,GT70 DominatorのGTX 880Mは,リファレンス比で2倍となる,8GBものグラフィックスメモリを積んでいる。


 CPUとGPU以外では,mSATA接続のSSDカードが3枚用意されているのも目を引くが,これは,MSI独自のmSATA RAID 0アレイ「Super RAID 2」だ。SSDは容量128GBの東芝「THNSNH128GMCT」。定評のある東芝製コントローラを採用したSSDで,容量もそこそこあるため,ゲームも数本程度なら問題なくインストールできるというのは心強い。また,容量1TBのHDDも搭載されているため,容量面の心配も無用である。
 Super RAID 2の実力は後段で検証したい。

G Series
専用基板にmSATA接続のSSDを3枚搭載してRAID 0アレイを構築するSuper RAID 2が採用されている
G Series
入手した個体では,HGSTの2.5インチHDD「Travelstar 7K1000-1000」がDドライブ用として搭載されていた

 そのほかGT70 Dominatorのハードウェアスペックは表2のとおりだ。



i7-4770T搭載のデスクトップPCと比較

GTX 880M搭載のノートPCはGTX 760より速い?


 さて,冒頭でも述べたとおり,気になるのは最新世代のノートPC向けGPUを搭載するGT70 Dominatorの3D性能である。今回は,デスクトップPC向けGPUとの比較からその立ち位置を探るのが分かりやすいと判断し,比較対象には,表3に示すとおりのデスクトップPCを用意した。
 「定格2.7GHz,最大3.7GHz動作で,L3キャッシュ容量6MB」というi7-4800MQの仕様と同じCPUは,デスクトップPC用に用意されていない。そこで,今回は最大動作クロックが3.7GHzで揃う「Core i7-4770T」(以下,i7-4770T)をまず用意し,スペックから3D性能が近くなるのではないかと推測されるGTX 760,そして,最新世代のデスクトップPC向けGPUからGTX 750 Tiを組み合わせることにした次第である。

 なお,GTX 760カードとして用意したPalit Microsystems製の「NE5X760H1024-1042J」は,メーカーレベルで動作クロックが引き上げられたクロックアップモデルであるため,MSIのオーバークロックツール「Afterburner」(Version 2.3.1)を利用し,リファレンスレベルに動作クロックを引き下げている。
 また,GT70 DominatorがWindows 8.1プリインストールのPCであるため,比較対象もOSのバージョンを揃えてあることと,テスト開始時点でGTX 880Mに対応するグラフィックスドライバがプリインストールの「GeForce 332.35 Driver」しかなかったため,デスクトップPCとはドライババージョンが揃っていないことも合わせてお断りしておきたい。


 テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション15.0準拠。解像度は,GT70 Dominatorでネイティブ対応となる1920×1080ドットと,アスペクト比16:9でその一段下となる1600×900ドットを選択した。
 なお以下,文中,グラフ中とも,比較対象のデスクトップPCは「i7-4770T+GTX 760」といった形の“CPU略称+GPU略称”で表記する。


i7-4770T+GTX 760といい勝負を演じる

GT70 Dominator


 では,気になる3Dベンチマークテスト結果を順に見ていこう。グラフ1は「3DMark」(Version 1.2.250)の結果となるが,GT70 Dominatorはi7-4770T+GTX 760とほぼ互角のスコアを示した。アッパーミドルクラスのデスクトップPCと同等のポテンシャルを持っていると述べてよさそうだ。


 では,実際のゲームアプリケーションを前にするとどうだろうか。「Battlefield 4」(以下,BF4)のスコアをグラフ2,3にまとめたが,対i7-4770T+GTX 760におけるGT70 Dominatorは,「標準設定」で104〜105%程度,「高負荷設定」で94〜95%程度の位置につけた。高負荷設定ではグラフィックスメモリ周りの負荷が高くなるため,グラフィックスメモリクロックが相対的に低めとなるGT70 Dominatorはi7-4770T+GTX 760に対してどうしても不利になるが,とはいえ,そのスコアは全体的に高い。
 標準設定の1920×1080ドットで,ベンチマークレギュレーションが合格ラインとする平均65fpsを超えてきた点は評価していいだろう。


 GPU負荷の高いゲームタイトルの代表として用いている「Crysis 3」。そのスコアがグラフ4,5だが,ここでGT70 Dominatorは,i7-4770T+GTX 760比で92〜97%程度のスコアを示した。一定レベルのスペックがあるGPU同士の場合,Crysis 3はグラフィックスメモリというよりGPU性能勝負になることが多いのだが,実際,GT70 Dominatorは,グラフィックスメモリクロックがGTX 760比で8割強というハンデをものともせず,スコア差を詰めている。
 標準設定の1600×900ドットで,レギュレーションが合格点とする40fpsを大きく上回っている点にも注目しておきたい。


 描画負荷の低いゲームタイトル代表として用いている「BioShock Infinite」でも,全体的な傾向はCrysis 3を踏襲している(グラフ6,7)。
 GT70 Dominatorの示したスコアは,i7-4770T+GTX 760まであと一歩。高負荷設定に相当する「UltraDX11_DDOF」の解像度1920×1080ドットで,4Gamerが「余裕を見た場合の合格ライン」とする平均60fpsを超えてきた。


 今回テストに用いたゲームアプリケーションのなかで,GT70 Dominatorがi7-4770T+GTX 760に最も大きなスコア差を付けられたのが,グラフ8,9の「The Elder Scrolls V: Skyrim」(以下,Skyrim)である。
 Skyrimでは,デベロッパ公式の高解像度テクスチャパックを導入しているため,グラフィックスメモリ負荷が非常に高くなっている。「ならば,GT70 Dominatorが搭載する容量8GBものグラフィックスメモリが出番なのではないか」と考えるかもしれないが,現実的には,極端にグラフィックスメモリ容量が少ないというのでもない限り,グラフィックスメモリ負荷が高いときにスコアを左右するのはメモリ容量ではなく,メモリバス帯域幅だ。そのため,熱設計の制約を受けるノートPCのGPUは,Skyrimのようなタイトルを前にすると,デスクトップPC向けGPUと比べてどうしても不利な戦いを強いられることになる。

 もっとも,実フレームレート自体に,悲観するべき要素はない。ベンチマークレギュレーションでは平均60fpsをハイクラスシステムが超えるべき合格ラインとしているが,ご覧のとおり,最も描画負荷の高い「Ultra設定」の1920×1080ドットでも,GT70 Dominatorはこの水準を超えてきたからだ。


 グラフ10,11は,「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」(以下,新生FFXIVベンチ キャラ編)の結果となるが,ここでGT70 Dominatorは,「標準品質(デスクトップPC)」で今ひとつのスコアを示すのに対し,より負荷の高い「最高品質」で,i7-4770T+GTX 760とほぼ互角の勝負を演じている。
 なかなか面白い傾向だが,その理由は,最高品質だとよりGPU負荷が高くなってGPUの“地力”勝負となり,シェーダプロセッサ規模の大きなGTX 880Mがスコアを伸ばしている点に求められる。最高品質の1920×1080ドットでも,スクウェア・エニックスの指標で最も高い「非常に快適」のラインである7000を大きく上回っており,そのスコアはまったく申し分ない。

※グラフ画像をクリックすると,平均フレームレートベースのグラフを表示します
G Series
G Series

 DirectX 11世代のゲームを前にした性能を比較的素直に反映するタイトル「GRID 2」のスコアがグラフ12,13だ。ここでGT70 Dominatorのスコアは,やはりi7-4770T+GTX 760とほぼ互角。1920×1080ドットでは気持ち開き気味になるものの,ギャップは最大でも2.2fpsしかないので,同程度の性能と述べてしまってまったく問題ないはずだ。



Super RAID 2の効果は圧倒的

とくにOSやゲームの読み出しに効果アリ


 本稿の序盤で後述するとしたストレージ性能もチェックしておこう。まずは定番のストレージベンチマークである「CrystalDiskMark」(Version 3.0.3ja)からだ。ここでは,GT70 Dominatorとi7-4770T+GTX 760の2つをテスト対象とし,テストデータを「デフォルト(ランダム)」,テスト回数を5回と,いずれも標準状態に指定したうえで,テストを連続3回実行した。その結果が下のスクリーンショットとなる。

G Series G Series G Series
GT70で実行したCrystalDiskMarkのスコア
G Series G Series G Series
i7-4770T+GTX 760で実行したCrystalDiskMarkのスコア

 6枚並んだ画像は,上段がGT70 Dominator,下段がi7-4770T+GTX 760のものだが,そのスコア差は圧倒的すぎて何をか言わんやといったところ。数値的には,逐次読み出し性能を見る「Seq」の「Read」でGT70 Dominatorが1400MB/s超えを果たしている点に目が行くが,実のところ,i7-4770T+GTX 760で採用しているHDDとの違いが顕著なのは,むしろ512KBのランダムアクセスと4KBのランダムアクセスのほうだ。純然たるストレージ性能ベンチマークで,HDDとはまったく比較にならない性能を持っているわけである。

 では,それは体感速度にどの程度の違いをもたらしているのか。今回は,

  1. PCの電源ボタンを押してから,デスクトップ画面が表示されるまでに要する時間をストップウォッチで計測
  2. BFのシングルプレイキャンペーンで,キャンペーンモード冒頭で流れるデモシークエンスは,バックグラウンドでの読み出しが終わると[Esc]キーでキャンセルできるようになるので,「SHANGHAI」キャンペーンを用いて,[Esc]キーでスキップできるようになるまでの時間をストップウォッチで計測

という方法で,それぞれ所要時間を取得し,3回の平均をそれぞれ「OS起動時間」「BF4読み出し時間」とすることにした。
 その結果がグラフ14だ。OS起動時間はなんと5分の1以下に,BF4読み出し時間も半分以下に縮まっている。OSの起動時間にはUEFIの起動時間(≒Windowsが読み出される前の時間)も含まれ,そしてGT70 Dominatorの場合はUEFIの起動速度最適化が入っているので,スコア差がすべてSuper RAID 2のおかげというわけではないが,ともあれ,GT70 Dominatorが約11秒でOSを起動できるというのは非常にインパクトが大きい。



バッテリー駆動で2時間続けてプレイ可能

Cooler Boost 2で動作音も抑え気味に


 17.3インチクラスのノートPCをモバイルで利用したい人は日本だとごくごく少数派だろうが,自宅内でも,電源ケーブルから解放され,楽な姿勢でゲームをプレイしたくなるタイミングはあると思われる。GT70 Dominatorの消費電力とバッテリー駆動時間もチェックしておこう。

ACアダプターはDelta Electronics製の19.5V 9.2A仕様。180Wモデルということになる。大きさがそこそこあるのは,比較用に置いたiPhone 5sとの違いから察してもらえると思う
G Series
 まずは消費電力からだ。今回は,バッテリーの影響を排除すべくGT70 Dominatorからバッテリーパックを外し,ACアダプター駆動としたうえで,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したときに最も高い消費電力値を記録した時点を,アプリケーションごとの実行時として,ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」から,各時点の消費電力を計測することにした。
 テストにあたっては,ゲーム用途を想定し,無操作状態が続いてもディスプレイ出力が無効化されないように指定してある。

 その結果がグラフ15である。
 ここではデスクトップ機とも比較しているが,アイドル時はGT70 Dominatorがi7-4770T+GTX 760やi7-4770T+GTX 750 Tiと比べて半分以下のスコアを示した。1920×1080ドットの液晶パネルという大きなハンデを抱えてこの結果は立派だ。
 一方のアプリケーション実行時は,消費電力の低減に注力した第1世代Maxwellの,しかもエントリーミドルクラス市場向けGPUを採用したi7-4770T+GTX 750 Tiには及ばないものの,i7-4770T+GTX 760と比べると50〜85Wも低いスコアとなっている。ほぼ互角の性能を示しながら,ここまで省電力化できているわけだ。


 続いてはバッテリー駆動時間である。ここではFuturemark製バッテリーベンチマーク「PowerMark」(Version 1.2.0)を用いて,GT70 Dominatorのバッテリー駆動時間を計測してみたい。テストにあたって,液晶パネルの輝度は,OS標準の「バランス」で選択されるところに指定している。

 PowerMarkはバッテリーの残量が100%から5%に減るまでの時間を計測するもので,ワークロードは「Productivity」「Entertainment」「Balanced」の3つ。そして,Productivityはワープロソフトによる文書編集とWebブラウジングを交互に実行するもの,Entertainmentは3Dアプリケーションの実行とビデオ再生を交互に実行するもの,BalancedはProductivityとEntertainmentを繰り返すものとなる。なので,「バッテリー駆動でゲームをどれくらいの時間プレイできそうか」としては,Entertainmentワークロードの結果が参考になるわけだ。

 というわけで結果はグラフ16のとおりだが,Entertainmentワークロードのスコアは128分。最新世代の3Dゲームと比べるとEntertainmentワークロードの負荷は低いので,多少割り引く必要はあるが,それでも2時間くらいはバッテリー駆動でもゲームはプレイできることになる。
 今回はドライババージョンの都合上,Battery Boostは利用できていないが,今後リリースされるであろう最新版ドライバ(と「GeForce Experience」)を導入し,フレームレート上限を定めるなどすれば,さらに長い駆動時間を獲得することもできるはずだ。


 最後にGT70 Dominatorの冷却能力を確認しておきたい。ここではアイドル時に加え,3DMarkの30分間連続実行時点を「3DMark時」とし,各時点のCPU温度とGPU温度を取得することにした。
 CPUの温度は「HWMonitor Pro」(Version 1.18)で,GPUの温度は「GPU-Z」(Version 0.7.7)でそれぞれ取得することにし,GT70 Dominatorと比較対象のデスクトップPCは,室温24℃の室内で順番に机上へ置いた。デスクトップPCはPCケースに組み込まず,いわゆるバラック状態に置いてある。

 そのときのスコアがグラフ17,18だ。テスト条件があまりにも異なるため,デスクトップ機のスコアはあくまでも参考程度にしてほしいが,GT70 DominatorのCPU温度,GPUはいずれも若干高めながら,どちらも規定スペック内に収まっている。


タッチパネルの左から2番めに用意されたアイコンをタッチすると,ファンの回転数を強制的に最大へ上げることもできる。何らかの要因でCPU温度やGPU温度が上がりすぎてしまったときにも対処は可能だ
G Series
 ただ,このグラフだけでGT70 Dominatorの冷却機構を語ることはできない。というのも,ノートPC向けとしてハイエンドのGPUとハイクラスのCPUを,決して大きくないファンを使って冷却している割に,GT70 Dominatorの動作音が大きすぎないからだ。
 筆者の主観であることを断ったうえで続けると,アイドル時のファン動作音は文句なしに静か。3Dアプリケーション実行時は,負荷の高まりとともに動作音は大きくなっていくものの,内蔵スピーカーからBGMを鳴らしたり,ヘッドフォンやヘッドセットをかけてゲームをプレイしたりしている限り,気にならないレベルである。MSIのノートPCは,Cooler Boost 2の採用以降,それ以前と比べて動作音が下がっているが,それはGT70 Dominatorでも継承された,と説明することもできるだろう。


ほとんどのゲームタイトルをフルHDでプレイ可能で

使い勝手は文句なしにデスクトップPC以上


 「ゲーマー向けノートPC」の多くは,「ゲームをプレイできるレベルのGPUが搭載されたノートPC」に過ぎない。そのため,ベンチマークテストの結果は良好でも,実際に使ってみると,ストレージ性能や,各種機能の使い勝手,冷却能力に動作音と,いろいろ気になるところが出てくるケースが多いのだ。
 それに対してGT70 Dominatorは,従来のGT70シリーズで不満に思えたところ,とくにソフトウェア周りの使い勝手が劇的に向上し,同時に使い勝手を向上させる新機能が追加されている。タッチパネルから選択できるショートカットも合理的なものが多く,PCを起動して,ゲームをプレイしたいと思ったときにストレスを感じることがないのだ。

 筆者は2013年7月13日掲載の記事で,GT70シリーズの2013年夏モデル「GT70-2OD」を,足りないものがないほど完成度が高いと評していた。それもあって,実機を見たときは正直なところ,「変わり映えがしないから,これはNVIDIAの新型GPUしか褒めるところがないかもしれないな」と思っていたのだが,この予想はいい意味で裏切られた格好である。

GT70 Dominatorの製品ボックス
G Series
 なお,GT70 Dominatorは「Dragon Edition」と位置づけられており,標準でG Seriesロゴ入りの持ち運び用バックパックや,ゲーマー向けヘッドセット「SteelSeries Siberia v2」のMSI専用モデル,MSI製のマウスおよびマウスパッド,そしてDragon Editionのハンコ(!?)が付属している。ハンコはともかく,バックパックやヘッドセットは実用性も十分なので,積極的に活用したい。

G Series G Series G Series
Dragon Editionの付属品一覧(左)と,SteelSeries Siberia v2のMSI専用モデル(中央,右)。アナログ接続のヘッドセットで,ヘッドバンド部に「MSI Notebook」のプリント,エンクロージャ部に竜のプリントがある
G Series G Series G Series
MSI製マウスとマウスパッド(左),そしてハンコ(中央,右)

G Series
 予想実売価格は30万円前後。さすがに安価ではないものの,2014年3月時点におけるミドルハイクラスのGPUを搭載したデスクトップPC並みの性能と,ゲーマー向けデスクトップPCとは一線を画した使い勝手やコンパクトさを同時に入手できるマシンであることを考えると,少なくとも,高すぎるということはないだろう。
 この春,Windows XPのサポートが終了するのに合わせてゲームPCを買い換えたい人や,消費税が5%のうちにゲームPCの購入を済ませておきたい人,そして他社ブランドのゲーマー向けノートPCを探していた人なら,GT70 Dominatorを選択肢として一考の価値ありだ。

MSIのG Series製品情報ページ

マイルストーン(販売代理店)のGT70 Dominator製品情報ページ

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