イベント
「ウォッチドッグス」のプレミアム体験会が開催。ローカライズの監修を手がけた佐藤 大氏がゲーム本編の魅力を語った会場の模様をレポート
会場にて,来場者は「ウォッチドッグス」のシングルプレイを60分,マルチプレイを30分,試遊できた。ゲームの冒頭から遊べるシングルプレイでは,主人公のエイデン・ピアースがメインストーリーとなる事件に身を投じた経緯が語られる過程で,本作の基本的なプレイと操作を学ぶことができた。
とくに,エイデンが逃走するシーンでは,監視カメラを次々にハックし,セキュリティシステムに侵入してドアのロックを解除したり,停電を引き起こしたり,あるいはカーチェイス中に信号機をハックして追跡車を巻いたりといった,ハッキングアクションの魅力が惜しみなく披露され,今後の展開とプレイに期待を抱かせる内容となっていた。
一方,マルチプレイでは,6種類あるルールの中から「オンライン解読」をプレイできた。このルールは,プレイヤーが最大4人ずつの2チームに分かれ,1つのファイルを奪い合うという,いわゆるCapture the Flagに近い内容で,ファイル奪取後,解読を完了させたチームの勝利となる。またファイル奪取後,味方が近くにいると解読速度にブーストが掛かるというルールもある。
残念ながら筆者はプレイに参加できなかったのだが,来場者達はカーチェイスを繰り広げたり,銃撃戦を展開したりと,シカゴの街を舞台にした派手なバトルを楽しんでいた。
トークショーに登壇したのは,ユービーアイソフトのPRマネージャー 福井蘭子氏とローカライズディレクターの岩本けい氏,そして「ウォッチドッグス」の日本語版翻訳監修を担当した脚本家の佐藤 大氏の3名。
佐藤氏は,2012年のE3にて初めて情報が公開されて以来,本作に注目していたという。そのあと,縁あって福井氏と知り合い,日本展開に関わることとなったのだが,佐藤氏は当初,プロモーションに携わるくらいの気持ちだったそうだ。
一方,ユービーアイソフトの社内では福井氏と岩本氏が,佐藤氏にローカライズの監修を依頼する形でどんどん話を進めていったとのこと。そうしたすれ違いの中,最終的に佐藤氏は監修を引き受けることとなるのだが,最初に抱いた感想は「(仕事として)重い!」のひと言だったと笑いながら話していた。
監修を始めるにあたって,実際のゲーム画面を見たり,下訳を読んだりした佐藤氏は,自身が関わってきたアニメ作品と共通するネタが多いことに気づく。たとえば,ハックした監視カメラから見たエイデンにモザイクが掛かっているのは,「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」の「笑い男」で使った表現だし,携帯電話で世界に影響を与えるというコンセプトは「東のエデン」と被っている。それらをアニメ化した当時は,「こんなアイデアはゲームに使われないだろう」と考えていたそうで,「ウォッチドッグス」で使われたことに驚いたと,佐藤氏は語った。
そんな経緯もあり,ローカライズでは,「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」や「東のエデン」で意識していた,海外ドラマの雰囲気を重視したと佐藤氏。直訳に近いものでは,平坦な感じになってしまうし,逆に大げさにしてしまうと,いかにも“アニメ”という感じになってしまうので,そのバランスにはかなりの労力を割いたという。また「ウォッチドッグス」では,エイデンが車に乗っている最中に電話を介して重要な会話をするシーンが多いため,運転操作の邪魔にならず,かつきちんと耳に残るように,ゲームプレイに配慮したセリフに修正するよう指摘もしたとのことである。
さらに本作の日本語ボイスのキャスティングは,佐藤氏の出した案がベースになっているとのこと。佐藤氏がダメもとで自身の考える夢のキャストを書き出してみたところ,実に8割以上が実現してビックリしたそうだ。実際に声優陣へ出演依頼を行った岩本氏は,予算とスケジュールを見ながら,本当にギリギリの調整を行ったと話していた。とくに2013年秋に一度発売延期を発表したあと,追加で行うこととなったボイス収録のスケジュール調整には,極めて苦しめられたそうだ。
なお,今回のキャスティングには,海外ドラマに詳しい人ならニヤリとするような楽しみも一部に隠されているという。海外ドラマファンは,ぜひゲーム内で探してみてほしい。
ちなみに佐藤氏が,エイデン役に声優の森川智之さんを選出したのは,さまざまな演技ができるからとのこと。というのも,エイデンはプロモーションだと格好いいところばかり露出しているが,実際にゲームを進めてみると,「妹が大事」「39歳独身」「主人公にしてはスケールが小さい」など意外とダメな面が描かれるため,その双方を演じられる技量が求められるからだ。こちらもエイデンがどのように描かれるのか,それを森川さんがどう演じるのか,期待が高まるところだ。
そのほか,本作のローカライズにおける,各キャラクターの性格付けには,「俺」「僕」「私」「あたし」といったように一人称からこだわっていることや,アメリカンジョークを日本でも通じる内容に差し替えていることなどが佐藤氏と岩本氏から語られた。
最後に「ウォッチドッグス」の楽しみ方を問われた佐藤氏は,ストーリーを追うのはもちろんだが,それだけでなく,与えられた情報に目を向けてほしいとコメント。本作では,ストーリー上でも,街中にいるNPC一人ひとりから,さまざまな情報がプレイヤーに与えられ,その総量は膨大なものとなっている。しかし,その大半──とくに各NPCの情報は,ゲームプレイに大きく影響するわけではない。佐藤氏は,そうした情報から,NPCそれぞれの背景を想像してみたり,尾行して行動を追ってみたりしてほしいと語った。また,用意されているミニゲームも笑えたり,爽快感があったりするので,ゲーム本編のシリアスなノリに疲れたときには最適だという。
またハッキングを駆使した遠隔操作のアクションが,「ウォッチドッグス」ならではのゲーム性になっていると佐藤氏は言う。たとえば将棋で先を読むように,「ここをこうしたら,あそこがこうなる」といったように想像を働かせて楽しんでほしいと話し,トークショーを締めくくった。
「ウォッチドッグス」公式サイト
- 関連タイトル:
ウォッチドッグス
- 関連タイトル:
ウォッチドッグス
- 関連タイトル:
ウォッチドッグス
- 関連タイトル:
ウォッチドッグス
- 関連タイトル:
ウォッチドッグス
- 関連タイトル:
ウォッチドッグス
- この記事のURL:
キーワード
(C)2013 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Watch_Dogs, Uplay logo, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.
(C)2013 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Watch_Dogs, Uplay logo, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.
(C)2013 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Watch_Dogs, Uplay logo, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.
(C)2014 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Watch Dogs, Ubisoft and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the U.S. and/or other countries.
(C)2013 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Watch_Dogs, Uplay logo, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.
(C)2013 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Watch_Dogs, Uplay logo, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.