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[CES 2017]新型Android TV「SHIELD」には技適マークあり。NVIDIAブースで実機をじっくりチェックしてきた
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印刷2017/01/10 00:00

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[CES 2017]新型Android TV「SHIELD」には技適マークあり。NVIDIAブースで実機をじっくりチェックしてきた

 既報のとおり,北米時間の1月4日にNVIDIAは,同社CEOであるJen-Hsun Huang(ジェンスン・フアン)氏による基調講演で,新型のAndroid TVコンソール「SHIELD」を発表した。
 4K解像度でHDR対応の映像を出力可能で,PCゲームのストリーミングプレイや,GoogleのパーソナルAIアシスタント「Google Assistant」を使った家電の制御といった機能を備えたデバイスだ。

 その新型SHIELDの実物を,NVIDIAのプライベートブースで実際に見る機会を得たので,写真を中心にレポートしたい。なお,今回取り上げているのは,ストレージ容量16GBで199.99ドル(税別)の“無印”版である。ストレージ容量500GBかつメディアサーバー機能付きの「SHIELD PRO」は,展示されていなかった。

新型SHIELDの製品ボックスと同梱物,および別売りの縦置き用スタンドの製品ボックス
画像集 No.002のサムネイル画像 / [CES 2017]新型Android TV「SHIELD」には技適マークあり。NVIDIAブースで実機をじっくりチェックしてきた

 新型SHIELDは,実測で160(W)×100(D)×24(H)mm程度という,小さな筐体のAndroid TVコンソールだ。重量は不明だが,実際に手に取ってみると非常に軽かった。

160×100mm程度と小さい。製品ボックスには縦置き用スタンドが含まれていないので,このように横置きで使うのが基本となる
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スタンドをつけて縦置きした状態。スタンドがなくても自立は可能だが,安定した設置のためには付けるべきだろう
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 本体背面には,インタフェース類が並んでおり,USB 3.0 Type-A×2,HDMI出力,有線LANポート,電源端子という構成になっている。基本的に,本体にゴチャゴチャとデバイスをつなげて使う機器ではない。

本体背面。インタフェース類が並ぶその左横には,大きな排気孔がある
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 製品には,PlayStationの純正ゲームパッドと似たボタンやスティック配置をしたワイヤレスゲームパッドと,音声入力機能付きのリモコンが付属している。199ドルの製品ボックスに含まれるだけあって,このゲームパッドやリモコンは,質感が少々安っぽいのは気になった。少なくとも「SHIELD Tablet」や,2015年に登場しながら国内未発売の「SHIELD」コンソールなどの周辺機器として発売された「SHIELD Controller」ほど,しっかりとしたものではない。もちろん,機能面で何か問題があるわけではないのだが。

SHIELD付属のワイヤレスゲームパッド。オーソドックスなDUALSHOCKと似たボタンおよびスティックレイアウトを採用している
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全体に,ポリゴンを思わせるようなデザインとなっている(左)。ただ,プラスチック製筐体の質感は,いかにも安っぽい。左右グリップの間には,4極3.5mmミニピンのヘッドセット端子がある。左右ショルダーボタンと左右トリガーは,大きめで押しやすい(右)
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SHIELD付属のリモコン(左)。マイクのマークが描かれたボタンは,音声認識を開始するためのものだ。右写真は別売りの縦置き用スタンド
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 新型SHIELDはAndroid TVコンソールなので,Android TV対応のゲーム――決して豊富とはいえないが――や,Android TV用のアプリを利用できる。NVIDIAはとくに,4K解像度でHDR対応のストリーミングビデオを配信しているサービスを利用するのに最適なデバイスであるとしている。
 実際,NVIDIAブースで披露されたデモも,ゲームではなく,4K&HDR対応のビデオ再生や,Google Assistantによる音声での操作などだった。そのため,テレビにつないでAndroid用ゲームをプレイするデバイスを期待すると,肩すかしを食うかもしれない。

披露されたデモは,4Kビデオ再生や音声による操作が中心だった
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底面には各国の法規制をクリアした認証マークと並んで,日本の技適マークがあった!
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 さて,先述したとおり,従来のSHIELDコンソールは日本で合法的に使うために必要な技術基準適合証明(以下,技適)を取得していないこともあり,国内では結局販売されなかった。しかし,この新型SHIELDには,すでに技適を取得した証明である技適マークが印刷されているのだ。
 技適はタダで取れるようなものではないので,そのマークがあるということは,NVIDIAが日本での販売を見込んで,きちんとコストをかけて日本に合わせたテストを行ったことを示している。そうであれば,国内での販売も,ほぼ確実と期待できるのではないだろうか。


PCおよびMac用「GeForce NOW」も体験

仮想GPUごとに価格が変わる料金体系を導入


GeForce NOWのデモ機。単体GPUを持たないノートPCでも,ハイエンドPC並みのグラフィックスでPCゲームをプレイできる
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 SHIELDに続いては,基調講演で発表されたPCおよびMac用のクラウドゲームサービス「GeForce NOW」(関連記事)の話題だ。米国では2017年3月に先行サービスが開始予定となっている。

 GeForce NOWはもともと,NVIDIAのGPU仮想化システムを利用したクラウドゲームサービスとして,SHIELD TabletやSHIELDコンソールといった,NVIDIA製のAndroidデバイス向けに提供されていたものだ。
 このAndroid向けGeForce NOWは,NVIDIA独自のアプリストア機能から,プレイしたいゲームにアクセスする仕組みとなっていたが,PCおよびMac版としてスタートするにあたって,ここに大きな変更が加えられた。それは,GeForce NOWで利用する仮想PC上で,Valveのゲームプラットフォーム「Steam」に接続して,Steam対応のゲームをプレイできるようになったのだ。

iMacでGeForce NOWに接続し,Steamを表示している様子
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 Steamで提供されているすべてのゲームを,GeForce NOWでプレイできるのかどうかは分からなかったのだが,NVIDIA独自ストアに限られていたAndroid版のGeForce NOWに比べれば,大きな進歩といえるのは間違いない。
 さらにNVIDIAの説明員によると,GeForce NOWはSteamだけでなく,Electronic Artsの「Origin」,Ubisoft Entertainmentの「Uplay」といったプラットフォームにも対応可能であるという。基調講演レポートでは,GeForce NOWにSteamが統合されたと記載してしまったが,結果的にそれは間違いで,実際には主要なPCゲームプラットフォームに,あらかた対応できるわけだ。

「Rise of the Tomb Raider」をiMacでプレイしている様子。このデモでは,クラウド側のGPUとしては,「GeForce GTX 1080」を利用しているとのこと。気になる通信の遅延は,ISPの影響を除けば30〜50msで済むとのことで,デモ機でのプレイも実に快適だった
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 料金体系についても,面白い情報が明らかになった。PCおよびMac版のGeForce NOWは,クラウド側で利用するGPUによって,料金が変わるのである。
 基調講演で発表された「20時間の利用で25ドル」(約2925円)というのは,クラウド側で「GeForce GTX 1060」を利用する場合の料金なのだという。
 しかし,GeForce NOWのサービスプランでは,クラウド側で「GeForce GTX 1080」を利用するプランも用意されており,その場合は「10時間の利用で25ドル」になるそうだ。サービスプランによって使えるGPUの能力が変わるというのは,おそらく世界初の試みではないだろうか。
 なお,基調講演レポートでは月額料金制と書いてあったが,実際は20時間または10時間単位で支払う従量制となっている。

 GeForce GTX 1060を使用する場合よりも,GeForce GTX 1080を使うプランのほうがグラフィックス品質やフレームレートを高くできるとはいえ,10時間で25ドルというのはかなり割高に感じる人が多そうではある。しかし,いかにもクラウドゲームサービスらしい特徴であるのは間違いない。
 あるいは,GPUをアップグレードすると,ゲームのグラフィックス品質や快適さがどの程度変わるのかをGeForce NOWで試す,といった使い方もできそうだ。

こちらはMacbook上で,「The Witcher 3」をプレイしている様子。これも仮想GPUはGeForce GTX 1080とのこと
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 PCおよびMac用のGeForce NOWは,今のところ米国のみでサービスを提供するとのこと。日本を含む海外展開に関する情報は,一切ない。しかし,Android用のGeForce NOWが日本でもサービスされている(※日本にGPUクラウドのサーバがある)ので,PCおよびMac用のサービスが提供される可能性は,けっして低くないのではないだろうか。日本でのサービス展開を期待したい。

[CES 2017]ゲームの会社,そしてAI&自動運転の会社としてのNVIDIA。総帥ジェンスン・フアン氏が新製品や新サービスを次々に披露

新型SHIELDの公式Webページ(英語)

NVIDIA公式Blogの基調講演レポート(英語)

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